私たちのおやつの時間

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刊行日 2024/09/04 | 掲載終了日 未設定

ハッシュタグ:#私たちのおやつの時間 #NetGalleyJP


内容紹介

愛おしい人たちのささやかな前進に涙。滋味に富んだスイーツストーリー。――瀧井朝世(ライター)

累計28万部突破&映画化『オカンの嫁入り』著者、10年ぶりの新作!

京都で出会った日本人女性とインド人男性の恋のゆくえ、香港に暮らす日本人マダムとフィリピンからやってきたメイドとの友情、息子を亡くしたシングルマザーがアンダルシアで出会ったもの……さまざまな年代の女性たちの恋や友情の物語。京都、インド、スペイン、香港、バヌアツ、ポーランド。世界のスイーツが彼女たちの人生をほんの少しだけ前に進めてくれる。優しくて美味しい連作短編集。

愛おしい人たちのささやかな前進に涙。滋味に富んだスイーツストーリー。――瀧井朝世(ライター)

累計28万部突破&映画化『オカンの嫁入り』著者、10年ぶりの新作!

京都で出会った日本人女性とインド人男性の恋のゆくえ、香港に暮らす日本人マダムとフィリピンからやってきたメイドとの友情、息子を亡くしたシングルマザーがアンダルシアで出会ったもの……さまざまな年代の女性たちの恋や友情の物語。京都、インド、...


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784299059697
本体価格 ¥773 (JPY)
ページ数 320

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

心を込めたスイーツの、温かくて優しいパワーがすごい一冊!作る人も食べた人も前を向いて生きていく。素敵な出会い、悲しい別れも全部まるっと包み込んで、人生の一部になるスイーツを私も食べたい!出会いたい!作ってみたい!と、前向きな気持ちになれます。
京都弁も心地良くて、それでいて海外の方との繋がりも大切にされている物語がすごくよかったです。
そして国も性別も関係なく、大切な人を大切にすることがごく自然な作品の世界観に、感激しました。
心に寄り添う言葉も多く、読むだけで癒される読者がたくさんいるはず!
たくさんの人に読んでもらいたいです!
登場するスイーツは名前も知らないものばかりでしたが、どれも美味しそうでたまりません。
私は鳥のミルクが特に気になりました!
心を癒して元気をくれる、素晴らしい作品をありがとうございました。

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言葉のチョイスが卓逸でした。
「心が幸せなくすくす笑いをしてるような~」とか、マドの「川」を人生に例えた言葉などなどお気に入りワードがたくさん。
アマリアと鶴子さんが仲良くなっていくシーンも良かったです。
全てのページに愛が詰まっていて、幸せな気持ちになりました。

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「食べるって言う漢字は人を良くするって書くやんか。神さんや仏さんが食べるもん振る舞いはるんはら人に良うなってほしいからや」

甘い思い出のあるスイーツを持ち寄って甘い幸運を祈ること。
心のこもった料理というのは、思い出す度に幸せな気持ちになれる。
そうやって人の心に残っていく。

誰かに甘いものを作ってあげたくなるような気持ちになる連作短編。

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淡い恋心も、悲しみもタブーも、全てを包んでくれるような、とても素敵な話だった。
おやつを作っている描写が小気味よかった。
鶴子さんの京都弁も。
同じ京都べんなのに、リコのしゃべる京都弁はやわらかくて、おもしろいなと思った。
年代も、国籍も、文化も、いろいろ違って、背負っているものが違っても心は通じ合えるんだな、と思える暖かい話だった。

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咲乃月音さん、初読。ピンク色の扉絵がとても素敵。
スイーツにまつわる連作短編集。
関西出身なので京都弁のはんなり柔らかい表現がじんわりと心に沁みてよいです。
最初の話、日本人女性とインド人男性の恋愛、インドならではの国際結婚を認めない風習、インド人男性の母を愛しながらも揺るがない気持ちが素敵でした。
香港、スペイン、バヌアツ、ポーランドと各国のスイーツがエピソードの種になり、展開していく様子もとても良かったです。
甘いだけでなく、それぞれが苦い思いを抱えながらも前に進んでいこうとする姿、エールを送られた気持ちになりました。

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心に潤いをくれる一冊ですね。

描かれるのはジェンダーフリーを
含めたさまざまな愛のカタチ。
国境も世代も性別もボーダレス。

スイーツだらけの
甘~いお話しと思いきや、
ビターテイストな展開もあり
ハッとしたり、ドキドキするような
瞬間が少なくありませんでした。

第一章は、こぼれ落ちそうなほどの
幸福感に満ちた時間の流れが好き。

第二章は、胸に迫る過去の悲劇に
張り裂けそうになりながら、
そこからの思わぬ展開に
引き込まれました。

第三章は、年の離れた二人の絆が
徐々に深まっていく日々が美しく
物語の包容力に圧倒されました。

第四章は、傷つき冷めていた女が
熱くなる瞬間がいいわ~。

第五章は、高校生の仄かな想いが
予想外の事態を迎える筋書きに
思わずニンマリ。

第六章は、もう切なくて切なくて
苦悩が沁みるぅぅ。

人もスイーツもみんな集まれ!な
ラストは見事なまでに美しく
まとめ上げられていて、
たっぷりと満たされましたよ。

快いヒトの多様性と
古今東西のおやつの魅力の
絶妙な合わせ技。

美味しくいただきました!

(対象年齢は13歳以上かな?)

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想像以上 何度も立ち返るだろう一冊
喪失のきゅーん 二度と会えない人へ嗚呼という悔恨 
哀しみ要素があちらこちらにあるのだけれど
言葉のはしばしに未来があって 読み終えるのが寂しかった
濁点の位置が 呼吸の位置 
著者の息づかいが伝わる
食への好きがあるけれど おしつけや自分独特の思考がシンプルなのか 素直なひとなのだろうと知らない著者を想像した
人を好きになったり離れたり その人なしには出会えなかった おやつの時間 かけがえのないゆるまる時 いい出会いだった

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最高に素敵な作品!!
読んで良かった。大切な1冊になりました。

1話読んで、このあと読むのが楽しみになって、
2話読んで、読むのがもったいなくなって、
3話目を読みながら、読み終わりたくないと思った。
物語のどれもが、温もりがあって優しく心に響きました。

誰かを想う幸せに心がぽかぽかして幸せな気持ちで満たされたり、
哀しくて恋しくて、切なくなったり、
前に進む勇気をもらえたり、
奇跡にみたいな出会いに感謝したくなったり…

鶴子さんの京言葉が、深く心に染みわたる。
彼女のような心の柔らかさを私もずっと持ち続けたいと思いました。

異国情緒や美味しそうなスイーツに心は弾むし、さまざまなルーツを持つそれぞれの人生に思いを馳せて感じ入ってしまいました。
1つ1つの物語がとても味わい深く、温かい余韻まで楽しめた。

たくさんの魅力が詰まった連作短編集。
心を揺さぶられる素敵な読書時間でした。

今回のような予期せぬ素敵な作品との出会い。
これだから、読書は止められない!

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京都と猫とスイーツと、私の好きなものが詰め込まれていてとても優しい気持ちになる連作短編集でした。いけずな感じのしない京言葉が使われているところも好きです。
特に好きなのは第二章です。私も身内を亡くして辛い時期に、知人がポルボロンを送ってくれたのですが、もしかしたらルシアさんのように優しい思いを込めて選んでくれたのかなと第二章を読んで初めて気付きました。そして鶴子さんの言葉に私も励まされました。

思い出の味を再現出来なくても、大切な人に喜んで欲しくて作るスイーツへの思いが伝わるときこちらまで嬉しくなりました。
国も関係なく幅広い年代の女性たちの友情や恋する思いは、甘さだけでなくほろ苦さも感じながらも、歩みだすためにそっと背中を推してくれる素敵な物語でした。

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心がホッと暖かくなる幸せの詰まった物語たちです。
日本だけでなく外国も描かれていることや、年齢、それぞれの関係性やジェンダー…いろんな要素を飛び越えて、優しさや愛おしさを胸いっぱいに感じました。
物語に登場するお菓子や料理も、初めて知るものがたくさんあり興味惹かれます。
そして、幸せな気持ちになれるこんな素敵なお話とで会えて嬉しいです。
ありがとうございました!

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出てくるスイーツは聞いたこともないスイーツばかりでしたが、それにまつわる人とのエピソードが秀悦。どのお菓子にも、それぞれ情景が広がり、人との繋がりが感じられ、舞台の京都だけでなく、海外も身近に感じられる作品。切なくなる出来事や心が温かくなるシーンに惹き込まれます。

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京都から発信して、インド、香港、スペイン、ポーランド、バヌアツと世界を結ぶ連作短編集。
登場する女性たちが皆個性的で、魅力的で、とても陰影のはっきりした印象。それは、彼女たちが踠きながら、葛藤の中で自分らしさを失わずに生きていることの証だと思う。
そして、各章を彩る丹精込めて作られるスイーツのなんと凛とした佇まいであることか。誰かのために心を込めて作るスイーツが繋ぐもの、伝えるもの。恋愛も絡み、人生の局面を映し、苦悩も逡巡も抱えながら、それでも一歩を踏み出すことで変わるものがある。いろいろな世代の女性たちが、背筋を伸ばして他ならぬ自分を生きている姿に、励まされる思いがしました。

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柔らかい、はんなりとした京言葉がいいですね。
人物描写がグッと身近なものになり、脳内で勝手に動きはじめてしまいました。
大切な人を想って作るスイーツは、特別な味。
物語の彼等のように、春になると蓬を摘んで祖母と作った蓬餅の味を思い出してしまいました。
食べたことのない世界のスイーツの数々、愛のカタチにも、ときめく!
不器用だけど真っ直ぐで、皆応援したくなっちゃう。
素敵な連作短編集でした。

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おやつって、どんなおやつなんだろう。
表紙の色からして、ふんわり甘いケーキなんだろうな。
ちょっとワクワクしながら読み始めたら、違った。
聞いたことのないおやつばかりだった。
しかも、出てくる人たちも意外な国の人たちで、
ほお、この国ではそうなんだ、と感心しながら読み進めた。
後味がすっきりするおいしい小説だった。

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心の内に秘めた狂おしいほどの感情や記憶。
それを落ち着かせたり発露させるために作るおやつ。
インドのガジャルハルワ、スペインのポルボロン、香港の湯丸、バヌアツのチョコレート、ポーランドの鳥のミルク、京都の麦代餅。
初めて名前を聞く世界のおやつ、どれもとても美味しそう。

幼い我が子を亡くしたスミレの章(第二章 スミレのポルボロン)が、胸が苦しくなるくらい共感し、泣きそうになる。人を亡くした悲しみは、消えることはない。でも、その悲しみと共に生き続ける人の話を聞き、自分の話を聞いてもらうことで、少し気持ちが和らぐ瞬間ができるかもしれない。
そしてそんな時間のきっかけを作るのが、一緒におやつを食べること。

「自分にとっての宝物のおやつってなんだろう」
と思い返してみたくなる、感情溢れるおいしい一冊でした。

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可愛い表紙、可愛いタイトルからは想像もできない重い内容の数々。
しかし読後は心が温まり、愛や縁について考えさせられました。
特に好きなキャラは鶴子さん。
繊細な方なのに気丈で、周りに気を配れる優しさが好きでした。
つらいことがちょうどあったのですがp71の「無理はせず、飽きるぐらいお泣きなさい。もういい加減笑ってみようかと自分で思うまで」という言葉に涙が止まりませんでした。
鶴子さんの義母であるルシアさんの考えも素敵で、2章は特に何度も読み返しました。
色んな国のお菓子、文化なども知れて楽しかったです。
とてもいい作品でした。

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世界にまたがる恋とお菓子の物語。
私も国際結婚組なので親近感が湧いた。
鶴子さんの話が一番辛かった。
キリコと淳平の話で淳平がバヌアツ来てよと誘っておいてもしこれで本当にお別れという展開だったらインド人よりも最悪だなと思うところだった。キリコにとっては難しい決断だったと思うけれど結果良かった。
最後にお菓子のレシピがまとめて書いてあったらもっといいなと思った。鳥のミルクとガジャルハルワが気になりすぎて検索したらレシピが出てきたのでインターネットってすごいなと思った。ビリヤニはこの前インド料理屋さんで初めて食べて美味しかったのでそれを思い出した。

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ピンク色の表紙がかわいくて目を引く。甘いだけではなく、人物それぞれが苦い思いを抱えながら進んでいこうとする姿が印象的。少し文章と物理的な行間、字体が気になります。いろいろな世代の人が出てくるところもよかった。

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咲乃月音さん、初めましてです。
題名、表紙からの受けたイメージとは違っていましたがグイグイ引き込まれて読みました。

舞台は京都、スペイン、香港、バヌアツ…とワールドワイド!
主人公たちの国籍もバラバラですが、抑制されていること。そして恋の悩みも大切な家族を失う悲しみも同じでした。

そんな彼女たちに寄り添う「おやつ」
大切な人に食べてもらうには、心を込めて丁寧に作ります。

調理の過程もとても美味しそう。

簡単には手に入らないからこそ、大切にしたい幸せを見つけることができます。

目立たないけれど、作品の中で時々顔を出すネコちゃんにも癒されました。

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咲乃月音さん始めてでしたが、読みやすくどのお話も心に残る素敵でした。

京都弁の凛とした鶴子さんを中心に、お菓子を作っている描写、香りが伝わってくるような、優しさも溢れてきました。
連作短編集でしたが、恋の話、悲しい話、海外のお菓子が繋げてくれるような感じで、食べたことないばっかりだったので食べてみたいな~と。

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京都を主な舞台に、たおやかな京言葉を話すのは、日本人もいるけれど、インド、フィリピン、ポーランドなど多彩な国々の人たち。そして、それにともない、インド、バヌアツ、香港というように、インターナショナルな小説なのだ。
でも主役はおやつ、それも各国の。そのおやつを、レシピを調べたり聞いたりして、馴染みのない国の人が、誰かのために作るのだ。その根底にあるのは、愛。
一人を主人公にした短編集なのだが、登場人物は、みんな京都を主軸に、徐々につながっていく。悲しい記憶やつらい秘密を持ちながら、みな雄々しく、しなやかに生きていく。
男性も出てくるが、やはりこの小説は女性たちが主人公なのだと思う。
美味しいおやつに誘われながら、いつしかこの小説の中にどっぷりはまりこんでいく感じが、とても心地よかった。

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様々な国の、知らないお菓子たち。そしてその一つ一つにじんわりと心に沁みるエピソードが添えられていました。

インドのガジャルハルワという人参のスイーツ、スペインのポルボロン、香港の湯丸、ポーランドの鳥のミルク…どれも美味しそうでとっても魅力的。材料から、手間をかけて丁寧にそれらを作ってくれた人の想いや、それを食べる人を大切に思う気持ちが伝わってきました。

食べ物そのものというよりも、どんな人と、どんな状況で食べたのかで『思い出の味』は変わるのでしょうね。

私の思い出のお菓子はなんだろう?母も祖母もお菓子作りをする人ではなかったから、思い出の『おやつ』は祖母が作ってくれるどんどん焼きかな…なんて懐かしくなりました!

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1番印象に残ったのは幼い息子を亡くした
女性の話。息子を亡くしてしまった理由
もそうなのですが、生きる理由を失って
ただ自分を責めながら過ごす彼女の姿が
読んでいて本当に苦しくて…。
そのあと、彼女が「ポルボロン」という
スイーツを食べている場面では
涙が止まりませんでした。

きっと、今手にしている幸せを
どれだけ大切にしても
時と共にその形が変化する時、
もっとああすればよかった、と
後悔をしてしまうのだと思います。
その後悔さえも抱きしめられるように
なりたいと、この作品を読んで強く
思いました。
幸せを感じる時に同時に寂しさを
感じるような方に是非読んでほしい
1冊です。

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