探偵はパシられる
カモシダせぶん
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刊行日 2024/09/19 | 掲載終了日 2024/10/31
ハッシュタグ:#探偵はパシられる #NetGalleyJP
内容紹介
現役書店員芸人であり、「アメトーーク!」で読書芸人として話題のカモシダせぶん氏、まさかの小説デビュー作!
「はい、パシリやらせていただいてます」
名探偵は高校の番長のパシリ……? 史上最弱の探偵、現る!
N校の番長・丸木のパシリである岡部太朗。太朗は、丸木に言いつけられた「お使い先」で数々の事件に巻き込まれてしまい……。
・神奈川県立N高校に転校してきた原田広志。転校早々舐められないように、カツアゲをすることにした原田は、一年生の岡部太朗という生徒から金を巻き上げることに成功する。岡部によると、N高は丸木という番長が取り仕切っているようで……(「ファーストカツアゲ」)
・仕事の前に高田ベーカリーのあんパンを買うことを日課にしている木梨。しかしその日は運悪く、あんパンが残り一つしかなく、店に居合わせた高校生と取り合いになってしまう。岡部と名乗るその高校生は、どうやら番長にパシリにされているらしく、絶対にあんパンを買って帰ると譲らず……(「最後のあんパン」)
――など、全9編を収録。
おすすめコメント
「パシリ」によって培われた、知識と経験で謎を解け――! 史上最弱の探偵にして最強のパシリが活躍する、新感覚日常系ミステリー。
「パシリ」によって培われた、知識と経験で謎を解け――! 史上最弱の探偵にして最強のパシリが活躍する、新感覚日常系ミステリー。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784569857459 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
カモシダせぶん さん 小説デビューおめでとうございます。丸木と岡部 番長とパシり/今と昔のような組み合わせ 番長の義理人情/パシりの推理 川崎のN高を舞台に青春小説としてのストーリー展開。ハチャメチャなことが起きながらも作品の中に楽しさや幸せな感じが読んでいて伝わってきた気がします。カモシダせぶんさん出身の川崎への愛も感じられる作品だったかと思います。
中学時代、模試で全国一位を三回とるほど頭脳に優れた岡部はいイジメられ、ガラの悪い神奈川のN高校へと編入する。
岡部は誰かを困らせたり、曲がったことをする連中に力を行使する番長である丸木のパシリとなる。
最強の番長、丸木とともに事件を解決していく連作短編集。
ヤンキーと秀才によるデコボココンビの誕生である。
アメトーークの読書芸人は必ず視聴する大好きなコンテンツで、そこに出演されていたカモシダさんの著書という事で楽しみにしながらページをめくりました。読書量は嘘をつかないんだなと納得させられる内容で、小気味のいい文章ながら一緒に謎解きをする楽しみもあり最後までテンポ良く読了しました。岡部の中学時代の番長との出会いなどまだまだ読みたい話が沢山あるので、続編を期待しています。
名探偵は脳筋番長のパシリ!でも、これによって岡部の能力が100%発揮される。その様に、首を傾げ、爆笑し、哀れみ、感じ入っていた。
その(絶対的上下関係だが)絆と、〈バディ〉としての人間的な魅力に拍手を。
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奇妙なオープニングだった。カツアゲの要領を原田に教授するパシリの岡部というシチュエーションに戸惑うしかなかった。でも、岡部の能力が見えてくるにつれ、岡部に対する見方が変わってきた。
例えば、刑事である木梨と岡部の脱力するようなやり取りの中でも、岡部の観察眼と推理力が光る。なんでこんなハイスペックな頭脳の持ち主が、番長である丸木のパシリを嬉々としてやっているんだ?
それは、岡部自身の語りによる『パシリとゲノム』で明らかになった。彼の力が対人関係を損なっていくことへの不安の大きさを。彼だって普通の人(でありたい欲求の持ち主)なのだから。その不安を乗り越えるため、岡部が自ら選んだのが「自分も変な子ども」になること。だから、彼は番長の丸木のパシリになった。その立場であることを活用するのではなく、人として生きていくために。
でも、それだけではなかったことを、岡部は気づいたのだ。どんなに推理力に秀でていても、駆け引きがうまくても、本当に大切な人と人として相対する力は、丸木の方がはるかに上だと言うことを。人間としての魅力は丸木にあることを。岡部はその魅力を感じていたから、進んで丸木のパシリをやっている。彼のために動くことができる。その丸木もまた、自分に必要なことを岡部が補っていることを感じている。代わりにやってくれると信じている。
2人がこの「意義ある上下関係」を自覚し、その絆を確信していることに感じ入った。
〈探偵と相棒〉の関係が逆転した、とんでもない設定の「日常のミステリ」と読み始めたが、最後は納得し、2人を応援する気持ちがいっぱいで本を閉じた。
なんだ!なんだ?なんだ!?冒頭からぶっ飛んでておもしろい。
番長も校長もアツイ男。主人公は二重人格なの?と思うほどオンとオフの差がある。
笑いあり、友情あり、鋭い推理力で一冊まるごとジェットコースター並みに楽しませていただきました。
今はその存在が天然記念物みたいになってる高校生番長の丸木くん。その丸木くんに全幅の信頼を置かれているパシリのエリート太朗くん。太朗くんのきめ細やかな下僕精神は探偵に大いに役立っています。そんなに鋭い観察眼を持つのは、きっと人が好きで人と関わることで何かしらの希望を見出してるのだろうなと思います。色眼鏡で見る番長丸木くんはとんでもない不良だけど、誰よりも情け深くて男気があってチャーミングな人でした。だから人の本質を見抜ける太朗くんは敬愛の情を持って今日もパシリ道を邁進してるんだろうな。
あらすじとか全く読まずに読み始めた。
1話目でカツアゲしてる側が主人公なのかなと思ったらそうそうにされる側が強くなってい行って面白かったw
番長の丸木のキャラがめちゃ好き!岡部太郎が探偵役で番長が助手役な配役もいい。
続編を期待したい!!
番長の丸木は弱い者の味方、本当の番長とはこういう人の事を言うんだろうな、と思いました。
岡部太朗は最強のパシリ、実は丸木の事をうまく使っているんじゃないかなと、途中から思いました。
何をどうすればいいか、次はこうしたらいいとか、わかって行動している。物語の中でも問題を解決してもう人たちが最終的には
怖いのは岡部太朗と思うように、ある意味一番怖いのは丸木ではなく岡部太朗なんだと。
丸木と岡部太朗との二人で最強、負けなしのコンビなんだと。
「カモシダせぶん」という芸人さんは存じ上げないのですが、ほのぼのしたミステリーという感じで、ものすごく先が気になるとかではないのですがじわっと読み進めたくなり読み心地よかったです。
内容的には「番長」と「パシリ」という今や死語かと思われる2人が学校内の問題を次々と解決していく短編小説。それもどちらかが欠けていても雰囲気がガラッと変わってしまうように感じるくらいの調和感。少しパシリくんが出来過ぎ?と思ってたら最終話で番長の懐の広さのようなものが足りてないと反省してたり憎めない。
番長のパシリ、岡部君。
一見弱キャラの高校生が、鋭い推理を放つ!
サクサクと読める短編集。
番長の丸木君も人情味あふれる人物で、不良ではなく番長という称号(?)が意外としっくりくる。
彼のパシリになるきっかけや、続編をぜひ読みたい。
漫画を読んでるような早さで最後まで読み通しました。擬音語、擬態語の多さがそう感じさせたのかもしれませんが、コメディの中に温かさや優しさがあって、笑ったり、感心したりしながら読みました。パシリの彼が、するどい視点で問題解決に臨む姿と番長の姿のコントラストがコミカルでした。その中に、親子のこと友情のこと、進学のことなど中高生の目の前にあることが取り上げられてるのでストーリーに入りやすいと思います。特に、遺伝子に興味を持つ教師の話はゾッとする思いにもなりました。
実写版映画を作るなら配役は…と想像しながら楽しめる作品でした。
パシリの岡部が番長の丸木と共に数々の問題を解決させていく痛快な探偵物語。
並外れた観察眼やひらめきを持つ岡部は足も速く俊敏だが、力はないこと。
岡部と丸木の関係が、ホームズとワトソンのようで推理の場面では逆になっていて、一方的でない人間関係。
大人へは容赦ないが、番長はじめ同年代の子達へはどうしたら良いのかと揺らぎがある事。
いろんな逆の状況が登場人物たちの魅力を深くしていっているようでした。
大変楽しく読みました。
「パシられる」わりには、番長に対するリスペクトがすごい。どこまでも付いていきます的な、ある意味舎弟のような存在で番長をフォローしてます。本人はそんな気は全然ないだろうし、自分はパシリということに誇りを持っていそうですけどね。
県下でも有数のガラの悪い高校が舞台。一本筋の通った番長のパシリをする高校生が主人公。見た目は誰もが感じる弱々しさ。しかし頭も超優秀、意外と運動能力もある。高校生や他校の番長や大人たちのお悩みやピンチを解決していく。番長を尊敬しており扱いさえ楽しんでいる。意外な設定からは想像のつかないなるほどがたくさんある。このパシリの主人公以上に著者の才能はただもんじゃない。ああ面白かった。
カモシダさんは書店員としてSNSを通して知っていましたが、芸人としての姿は知りませんが、今作で小説デビューされるとはなんと多才な方なのだと驚きました。
N高の番長の丸木くんのパシリである岡部くん。二人の関係性が最初はなぜそこまでと思うのに、丸木くんを知るうちにパシリをしたくなる気持ちも分かりました。今どきそんな番長いる??というくらいのいかにも番長という格好をする理由もなかなか良かったです。
名探偵の岡部くんの「智」と丸木くんの「力」で問題を解決していく物語。もっとこの二人の活躍を見てみたいです。
書店員さんらしく小説が登場するところも好きです。
連作短編で読みやすいので、普段本を読まない人にもぜひおすすめしたいです。
お名前だけ存じ上げていたカモシダせぶんさん、小説家デビューとのことでぜひ読んでみたいと思い読ませていただきました。ヤンキーにパシられる秀才、というありきたりでも丸木くんと太朗くんの掛け合いもちょっと変わった信頼関係も謎もストーリーも全て面白くどんどん引き込まれていきました。
2人の活躍がもっと読みたい!となるラストで続編に期待しています。
中学で全国模試1位という輝かしい成績を持つ主人公。そんな彼が高校では自ら進んで番長のパシリに勤しんでいる。二人のコンビに降りかかる様々な謎を追求し、解決へと向かうテンポの良さが心地いい。
以前から注目していた書店芸人カモシダせぶんさん。今回、初の書籍出版ということで楽しみにしていました。
勉強はできるのに何故か冴えない岡部太郎と筋金入りの番長、この二人の掛け合いが小気味良い。
物語の中には謎を秘めた大人や子どもたちが登場しますが、特に大人たちの怪しい感じがたまらないです。
繋がりのある連続短編集なので、読み進める程に世界が広がり味が出てきます。
面白かった。読書芸人だからって本まで面白いってことは別にないんじゃない?と思ってたけど、想像以上に、そして肩書き関係なしに面白かった。岡部君に中3で具体的に何があったのかはあえて明かさなかったのかな。丸木が本当に悪いことも多少してるのか、全て見方による事なのか、嫌われている先生のその後とか、もっと読みたい。
岡部くんと丸木さんのコンビ、温かくて最強。
不必要かつ正義のない暴力は決してふるわない、スイーツ番長の丸木さん。その強さと可愛らしさを理解している天才的パシリの岡部くん。どの事件も面白かったし、ハートフルな部分もあり、映像が目に浮かぶようだった。
続編希望です。
登場人物のキャラクターの癖が強くて、読んでいてクスッと笑える場面もありながら、番長の丸木さんの言葉に感動する場面もありとても面白かったです。
パシリの岡部くんと番長の丸木がお互いに信頼しているところも好きです。いい関係性だなと思いました。
概要
史上最弱の探偵にして最強のパシリである神奈川県立N高校1年の岡部太朗が、パシリで培われた知識と経験で謎を解く日常系ミステリー。
感想
本作は推理ドラマと個性豊かな登場人物たちのユニークな描写が絶妙に融合した痛快な青春小説。パシリの岡部の知恵と番長・丸木への忠誠が物語を押し進める原動力となり、「え、これ伏線だったんだ?!」という伏線がエピソードが進むごとにスムーズに回収されていく。文体はさすが著者のカモシダせぶん先生が芸人×書評家×書店員だけあり、ユニークかつ構成もしっかりした読みやすい作品だった。各エピソードともバラエティー豊かで振り幅も大きく、なんでもありのハチャメチャさがあり、全9話と話数がわりと多めだが、ハズレエピソードが一つもなかった。
「成瀬が天下を取りにいく」(宮島未奈先生)が「令和のいい子の青春小説」とするならば、「探偵はパシられる」は「令和の悪い子の青春小説」。
おすすめポイント
推理ドラマのシリアスさと、岡部&丸木のボケ(本人たちはいたって真面目)に対する各エピソードの視点主の心のツッコミのギャグシーンが本作の魅力。ちょっと古くて漫画になりますが、ジャンプで連載していた「スケットダンス」(篠原健太先生)が好きな方は、ハマると思います。
さすが芸人さん!
会話のテンポが良く、思わず笑ってしまうボケとツッコミの応酬で、あっという間に読み終えた。
正義の番長・丸木くんと、丸木くんにパシリにされている岡部くん。
丸木くんの異様な怪力で揉め事を制圧する爽快さと、岡部くんの意外とグイグイくる推理力&ツッコミが面白くて最高!
全部で9編の連作短編で、一話さくっと読めるので、笑いとスカッと爽快感を気軽に味わいたい人におすすめです!
探偵がパシられる?と疑問に思いつつ、本を開くと、なるほど!
確かにパシられてる!
何となく昭和が漂う番長のパシリを誇らしく思う探偵·····紹介してて不思議ですが。
彼が番長の代わりに謎を解いたり、番長の過去を聞いたり、番長の親友のことを番長と共に色々したり·····。
探偵が番長好きすぎると思いつつ、予想外の塊である番長からも目が離せません!
頭脳明晰な高校生・岡部が、番長の「パシリ」となって日常の謎を解いていく、爽快な青春ミステリ。
学問に限らずあらゆる方向に広がる知的好奇心が、どんな相手であろうと岡部を走らせる。番長と謎の二つに魅入られた従順な「パシリ名探偵」爆誕。
さすがは現役書店員芸人さん。読書欲をそそる「本」に纏わる話や、さり気なく高度な洒落(蓋を開けてみたら等々)をぶっ込んでくる辺りが好い。さらりと読みやすいテンポでありながら、小さな違和感を手繰り寄せていくミステリの醍醐味もしっかりと味わえる。
パシリといい、ヤンキーといい、すべてが予想外の設定の中で繰り広げられる、個性的なキャラたちの掛け合いがクセになる作品。
パシリの概念を覆す新感覚パシリストーリー。
コミカルに描くそのパシリの岡部くんはちょっと憎たらしく理屈っぽく小生意気な感じのするキャラである。
パシリに誇りを持っていて「番長の参謀」になっている。そんな岡部くんはあらゆる難題に取り組んでは解決してゆく。
短編でテンポ良く進む物語は一気読みも小分け読みもどちらもOKな良作です。
シリーズ化を期待したい。
ヤンキー小説家的なものを想像して読み始めたら、いい意味で大きく裏切られました。
岡部くんの洞察力、観察力の高さに感心し、番長、丸木のやや暴力的でありながら、でも人情味溢れる人柄にほろっとします。
楽しく読めて、優しい気持ちになれる作品です。
おもしろかったです!
芸人のお仕事もして書店員のお仕事もして、あんなにたくさん本を読んでSNSとかで紹介もしてて、どうやったら一冊分の小説なんて書けるのか、本当に驚愕です。同じ書店員として尊敬します。ついでに時間術?みたいなのも教えてほしいくらいです。
こんな前向きなパシリがいるのか!と笑って読みつつ、「大人」と対峙する時の冷静で冷徹な岡部くんにヒヤリとしたり……。
番長、ついていきたくなりますね!
現役書店芸人・カモシダせぶんさんの小説デビュー作。彼の作り出した主人公は、番長・丸木のパシリである岡部太郎という一見とっても弱そうな男。でも、番長もパシリも一昔前とは違うのだ。やたら頭の切れる太郎は、少し話を聞いただけで隠されていたものを綺麗に暴いてしまう。正義感が強くまっすぐな丸木と、太郎の関係もとても素敵。勿論ちゃんとミステリで、高校生の彼らだからこそ出会う様々な問題にさらっとながらきちんと向き合うように描かれていてとてもよかった。そんな中、想像と違う怖さを運んできた「最後のあんパン」「パシリとゲノム」が印象的。今後も是非カモシダさんには作品を書いてほしいです。期待しています。