深淵のテレパス

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刊行日 2024/08/16 | 掲載終了日 2024/08/16

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内容紹介

「変な怪談を聞きに行きませんか?」

会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントでとある怪談を聞いた日を境に、高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水――あの時聞いた”変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが……選考委員絶賛、創元ホラー長編賞受賞作。

「変な怪談を聞きに行きませんか?」

会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントでとある怪談を聞いた日を境に、高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水――あの時聞いた”変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが……選考委員絶賛、創元ホラー...


出版社からの備考・コメント

【ネットギャリーをご利用の方へ大切なお願い】
・多くのレビューをお待ちしておりますが、物語の核心をつくような、所謂「ネタバレ」はお控えください。
・ネタバレ行為はネットギャリーのみならず、読書メーター、ブクログ、Twitter 等の多くの方が目にする場でも同様にお控えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
・本作は校了前の大切なゲラデータを著訳者よりご提供いただいた上で公開をしています。本作の刊行を楽しみにお待ちいただいている、多くの読者のためにも、ご理解、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784488029081
本体価格 ¥1,500 (JPY)
ページ数 256

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

後輩に誘われた大学のオカルト研究会のイベントでとある怪談を聞いた日を境に、起こり始めた怪奇現象。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水。
追い詰められた高山カレンは
「あしや超常現象調査」の2人に助けを求めるが…。

怪奇現象はなぜ起こったのか?
謎に引き摺られる様に色濃くなる恐怖。

光の届かない暗闇。
人間に本能的に刷り込まれている暗闇への恐怖感をこれでもかと掻き立てられる。

背筋が凍る怖さではなく、
湿度の高いじっとりと身体にまとわりつくような怖さを感じる作品でした。

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怪談会で不気味な予告を告げられたOLカレンは、真摯なオカルト系YouTuber晴子に対策を依頼する。長い時を経て迫る脅威、広がる被害。そして絶対絶命の危機の中、晴子らの生死は『深淵のテレパス』に委ねられた。

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書名を見てESP関係のSFと思い読み始めた。でも怪談会の中で、単なる観客のカレンが「呪い」を告げられるという、予想外のプロローグ。彼女からからの対策の依頼を受けたのは、春子らオカルト系YouTuber「あしや超常現象調査」。YouTuberとなると、登録者を増やすため大げさや無責任の者もいる。でも、晴子と越野の2人組は、あくまでオカルトの「記録と専門機関への情報提供」のための「科学的な計測」と、「具体的な対策」だった。

そんな「あしや超常現象調査」の調査は進むにつれ、様々な要素が絡み、紆余曲折していく。その、先の見えない様が魅力。
「呪いの言葉」なのか「救済へのヒント」なのか? なぜ毎回一人ずつなのか? そもそもオカルトなのか?

超能力を「その効果は安定せず、更に確率を多少高くする程度、だから『しょぼい』」とまで言い切る、あくまでも事実を重視する晴子。でも、明らかになっていく様々な事実は、噛み合おうとしていかない。更に、書名とは全く関係ないオカルト絡みの事象が続く。ストーリーを上から見下ろす立場である読み手さえも、全く先が見えない。

それが、戦時中と今との接点が明らかになった途端に一気に展開が進むとは。でもそれは、危機が目前に迫るということ。それを、息を潜めて読み続けるしかない読者。

越野が看過した「現代社会は死を考えなくて済むように漂白されている」中で、安穏と過ごす私たち。このように死を直視しながら前に進んでいけるものだろうか?

ラストの絶対絶命の危機的状態。もう「頼れるかもしれないのはESPだけ」となる。でも、晴子曰く「ESPはしょぼい」。
そんな『深淵のテレパス』は何ができるのか? 今までの辛いばかりの紆余曲折がこの書名に集約される様に、息を飲んだ。そして、あんなことを言ってはいても、晴子はテレパス、いや人間を信じているのだと確信した。

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まずは「変な」怪談というフレーズに惹かれ、その内容に漂っているうっすら肌を舐めるような怖さにゾクゾクした。
 あなたが、呼ばれています。
 光を、絶やさないでください。
 ここまでたったの11ページしか進んでいないのに、もう既に私は物語の虜になっていた。
 オモコロライターとしての手腕が遺憾無く発揮されているというべきか、著者の紡ぐ文章は非常に読みやすく、それでいて脳内に場の映像がはっきり浮かび上がることで私はすぐさま作品の世界観に足を踏み入れることができたのです。
 カレンの身の割で起きる怪現象。「ばしゃり」という音の表現が、ああも気味悪く感じられるとは思いもしなかった。し、日常の中で必然的に取らねばならなくなる異常性が心を不安定にさせてくれる。
 一方、「あしや超常現象調査」パートでは得体の知れぬ怪異の存在をめぐる調査が(晴子のキャラクタ性も相まって)物語の促進剤となり、ページを捲る手が止まらなくなった。
 「あしや」はオカルト肯定派・否定派のどちらかに与することなくあくまでも純粋な検証と考察によって怪異に迫ろうとし、それがやがて「点と点を繋ぐことで浮かぶ真実への興奮」をもたらしてくれるのでした。
 それに言葉の伏線回収とでもいうべきか、何気ない台詞がストーリーラインのある位置ではぐっと盛り上げる役を買うことが何度もあり、その度に私はため息を漏らしていた。
 物語の核を創り出す著者の発想力も然ることながら、そもそもの構成力に舌を巻かざるをえない。
 深淵のテレパス、というタイトルも素晴らしいの一言に尽きる。
 ばしゃり、という水音の正体は何か? 連続する怪異の裏には何が潜んでいるのか?
 幽霊は、呪いは、存在するのか。
 とにかく面白くて、読み終えた直後に「今度はどんな怪異を【あしや超常現象調査】が調査するのだろうか」と続編を期待する私がいました。

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「あるものではなく、無いものに注目しろ」

部下に誘われ大学のオカルト研究会の変な会談を聞きに行った30半ばの高山カレンはそれ以降、自宅で超常現象に襲われることに。

その謎を追っていくなかで浮かび上がってきたのは都心の地下にある極秘の研究施設。

「結局は、僕らの世界観が試されるだけなのだ」

これは良い作品。

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最初の数ページから、先が気になり読むのが止まらない。
すぐに『深淵のテレパス』の闇の世界に引き込まれました。
日常や身近にあるものだからこそ物語の想像がしやすく、それが崩れ始めることでだんだんと怖くなってくる。

読み終わったあと、この本を読むことで暗い部屋や暗い場所に行くと呼ばれてしまったらどうしようと思ってしまうほど、後を引く怖さです。

でも怖いだけではなく、次々と起こる出来事が読み進める事に繋がっていき、『深淵のテレパス』というタイトルの意味を考えると納得できました。
怖いけど、怖いだけじゃありませんでした。

世界観に浸り、怖くなりたい日には暗闇がある夜の時間に読むのをオススメします。

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「あなたが、呼ばれています」
「光を、絶やさないでください」
このフレーズが終始まとわりついてきます。
ばしゃり という音も、汚水の臭いも、妙に生々しく想像できて、ねっとりした気持ちの悪い怖さにゾクゾクしました。

作中に出てくる「戸山公園」気になって検索してみました。
たくさんの人骨が発掘されたというのも、過去に軍の施設があったことも事実のようで…
フィクションとわかっていても、各所に実在の地名や史実に基づいたエピソードが練り込まれていることで、ググッとリアルさが増しています!
文章もとても読みやすく、テンポのよい展開で、まさに一気読みでした!

怪談は大好きですが、こんな怖い思いはしたくないですね…笑

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読み出して即座に分かってしまいました、これめちゃ面白い小説だと。そしたら本当に面白かったから参った。生温いタオルがじんわり巻きついてくるようなホラーなのに、面白いという言葉はおかしい気もしますが、本当に面白いのだから仕方ない。登場人物の印象も、物語の展開もクライマックスもこちらの予想をひっくり返してくるので油断できない。それでそのタイトルなのね!?いやそれが原因なんかい!!?あわわわわどうするのどうなるのーっ、と1人で内心忙しかった。いや〜、よい小説読みました。売れて欲しい、他の人ともめちゃくちゃ話したい。是非。

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むぅー面白かったー!怪談会へ行った日から不気味な現象に悩まされるようになったカレン。序盤はその描写の怖さに無理かも…と思ったけど「あしや超常現象調査」の事実を客観的に見て理論的に対処するスタンスに好感が持てた。けど、背後にそんな壮大な闇が隠れているとは!登場人物のキャラクターも良くてアクションあり笑いあり、映像化にぴったりの作品だと思う。

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結局なんなの!?なんだったの!?みたいな感じで終わるホラーもありますよね。そこが恐怖ですみたいな!
今作はしっかりと起承転結があってストーリーがホラー小説の割にとても明瞭で読みやすく楽しめました。
なんか変な家が浮かぶなと思ったら同じところの出の方!
びっくりしました。
また一つ旋風を巻き起こして欲しいです!

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澤村伊智的な、信頼できない語り手――無自覚なハラスメントがらみのーーや、わけありな仲間たちのパーティプレイ、謎また謎の展開、終盤の危機からの脱出方法をひらめくところや、それが主人公の成長とつながっていること、ハラスメントによって(だけではないのかもしれないけれど)自己評価が最底辺まで落ち込んでいた青年が、再起する物語でもあって、シビアなわりに気持ちよい読後感だったのも印象的でした。
強いて言えば、ひとつひとつの要素が比較的淡泊に触れられていくので、悪趣味などぎつさがない代わりに、濃密さが乏しかったようにも感じられましたが、欠点というよりも多分、わかりやすいエモーショナルな過激さを避けるための配慮なのだろうかな、と感じもしました。”傷つけない笑い”の世代の繊細な作品というか、この作者が今後、ホラーというどうしても煽情性に偏しがちなジャンルでどういった活躍をしていくか、興味がわきました。
面白い作品をありがとうございます。

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「変な怪談を聞きに行きませんか?」と会社の部下に誘われた高山カレン。
女子大生はカレンに語りかけるように「あなたが、呼ばれています」「光を、絶やさないでください」と謎めいた言葉を伝える。
気にも留めなかったカレンだがその日常に異変が起こり始める。そこで『あしや超常現象調査』に相談をすることに。

カレンに起こる異変とともに「光を、絶やさないでください」という言葉が頭の中から離れずぞわっとしてくるのに、その対極にいるようなあしや超常現象調査の晴子さんの「超常現象は、しょぼい」と言うキャラがとても良い。
調査が進むうちに、どこまで連れて行かれるのか分からないほどの闇深い背景が描かれていく。
なぜ、カレンに「光を、絶やさないでください」と女子大生は言ったのか?その言葉の謎に迫りたくて一気に読んだがとても面白かった。
超常現象を多角的に調査することで、単に怖いホラーではなく、捉え方一つで全く違うものが見えてくるようだった。
また晴子さんに会いたいのでぜひ続編を期待しています。

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恐ろしかった。「変な怪談を聞きに行きませんか?」と誘われ、まさかあんなところまで連れて行かれるとは思わなかった。令和の大学生気分でイマドキ小説を読んでいたつもりが、金田一耕助ばりの昭和ワールドで迷子になるなんて。ホラーとミステリは共存しないと思っていたけれど、人物も情景も丁寧に描かれていて矛盾なく、納得の読み応えだった。抜群のリーダビリティながら読者を十二分に疲弊させる(←褒めてます)骨太な作品だった。匂わせのラストや晴子のエピソードなど、今後も期待できそう。

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「変な怪談」を聞いた日から怪現象に襲われ追い詰められていくカレン。依頼した超常現象調査員と怪異の謎に迫っていくサスペンスホラー。

最初は本当に何もわからない。少しずつ糸口を掴んだつもりになっても結局繋がらない。何もわからない不安と、何かがわかってしまう事への躊躇いと、どちらに転んでも闇しかないという絶望がまた恐怖を誘う。
色んなエキスパート達が登場し、非科学的な怪異を科学的に調査・追究していく、目に見える展開もしっかりと楽しめるように描かれているのが良かった。

まだまだキャラたちに奥行きを感じるので続編希望。

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序盤で一気に引き込まれた。怪談を聞いたら呪われるという単純なものではなく、きちんと発動条件や来歴が明らかになるのはミステリ要素があって個人的にとても好み。思ったより恐さはないが、ジワジワ近付いてくる気持ち悪さはある。折しも大きな台風が近づく中で読んだので、クライマックスは臨場感たっぷりで楽しめた。
話のテンポも良く、あしや超常現象調査の二人とその仲間達もキャラが立っていて読みやすい。今後の越野の成長が楽しみ。続編希望です!

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ふとした出来事をきっかけに、だんだんと非日常に誘われていく不穏さがとてつもなくたまらない作品でした。怪異の被害者の視点と、怪異を調査する側の視点の双方から描かれていたのも魅力的に感じられ、ちょっとした謎解きの要素もあった点が個人的には好きでした。真相まで目が離せない作品で、ホラーが好きなら読んで損のない1冊だと思います!

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