ナイルの聖母

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刊行日 2024/07/16 | 掲載終了日 2024/07/18

ハッシュタグ:#ナイルの聖母 #NetGalleyJP


内容紹介

ルワンダで青春を過ごした少女たちの物語。

ルワンダの悲劇を経験した著者でしか描けない、
人の心に潜む悪とは……。

ーーーーーーーーーーーー

ルワンダ虐殺から30年。

争いを繰り返さないための、ただひとつの道。
和解のためにはまず、なぜ分裂したかを理解しなければならない。

ルワンダの山岳地帯にあるカトリックの寄宿制女子校で起きる、小さな差別、区別、妬みや羨望。
女性エリートを育成する学校の生徒たちは、誇り高く規律を守った日常を送るが、それぞれの「うまくいかない日々」への不満は、大きな溝に取り込まれていく。

誰しもが持つ小さな負の感情は、いつしか避けがたい衝突へと導かれ……。
普遍的で人間の根源を描く物語。


// ルノードー賞受賞作!! //
ルノードー賞とは:ゴンクール賞、フェミナ賞、メディシス賞、アンテラリエ賞と並んで、フランスでの最も権威ある文学賞の一つ。

ーーーーーーーーーーーーーーー
著者/Scholastique MUKASONGA(スコラスティック・ムカソンガ)
1956年ルワンダ生まれ。フランスで活躍する小説家。
1994年のルワンダ虐殺でツチ族の家族・親族37人を失い、10年後に初めて帰国を果たしたとき、記憶を継承するために書くことを決意。2006年に自伝的小説『イニェンジもしくはゴキブリ』を発表。2012年に発表した『ナイルの聖母マリア』でルノードー賞を受賞、アフガニスタンの亡命作家・映画監督アティーク・ラヒーミーにより、2019年に映画化された。

訳/大西愛子(おおにし・あいこ)
東京生まれ。『THE DEATH OF STALIN』(スターリンの葬送狂騒曲)(2018)、『BLACKSAD』(ブラックサッド 黒猫探偵)(2023)翻訳など。

ルワンダで青春を過ごした少女たちの物語。

ルワンダの悲劇を経験した著者でしか描けない、
人の心に潜む悪とは……。

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ルワンダ虐殺から30年。

争いを繰り返さないための、ただひとつの道。
和解のためにはまず、なぜ分裂したかを理解しなければならない。

ルワンダの山岳地帯にあるカトリックの寄宿制女子校で起きる、小さな差別、区別、妬みや羨望。
女性エリートを育成する学校の生徒たちは、誇り高く規律を...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

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○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
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おすすめコメント


【 目 次 】

・ナイルの聖母(ノートルダム・デュ・ニル)
・新学期
・勉学と日常と
・雨
・イシス
・恥の血
・ゴリラ
・聖母の衣の下
・女王の霊(ウムジム)
・ボードワン国王の娘
・聖母の鼻
・学校は終わった

訳者あとがき


【 目 次 】

・ナイルの聖母(ノートルダム・デュ・ニル)
・新学期
・勉学と日常と
・雨
・イシス
・恥の血
・ゴリラ
・聖母の衣の下
・女王の霊(ウムジム)
・ボードワン国王の娘
・聖母の鼻
・学校は終わった

訳者あとがき


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読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。

※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

★★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 出版営業局>まで直接お問合せをお願いいたします。       

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出版情報

ISBN 9784065361542
本体価格 ¥2,200 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

有力者たちの娘が集められたナイル川の水源とされる山岳地帯にある女子学校の寄宿舎。
ルワンダ虐殺がもたらしたものとは、クォーター制、ツチ族、フツ族とは。
なぜ分裂したのか、どうして憎しみ合わなければならないのか。
彼女たちの言動に根付いたルワンダの歴史を知る時間となりました。
私たちの心は、状況次第で恐ろしいものに変わってしまうのだという事実に恐れを感じた。

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ルワンダ。ホロコーストに続くジェノサイドで記憶されている人も多いと思うけれど、
民族対立の根っこにあるのは西欧諸国による支配によって生じた悪阻もあるのでは、
などということも、舞台がカトリックの女子校であることからも考えさせられました。
価値観の植えつけって恐ろしいけれど、植えつけられているからこそその事実に気付きにくい。
白さへの信仰とか、美しさの基準とか、多数であることに見出す価値とか。
自分が信じているものが正しいとするその妄信が偽証を確信にすり替えていく怖さとか。
これは現在のイスラエル・パレスチナ、ロシア・ウクライナにも通じる問題だと思う。

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ルワンダの悲劇(ルワンダの虐殺1994年の100日間)からすでに30年が経過しているが、私の記憶には新しい。
フツ族によるツチ族の民族浄化として知られるが、日本に住む我々は特段の関心がない限り、突如始まった暴動のように思ってしまうこともあるだろう。
実際には植民地支配していたドイツやベルギーの統治時代に火種は撒かれていたのだ。
本来フツ、ツチというのは、日本でいう士農工商のような階級に似た分類で、両者は同じ民族だと言われている。
統治国の思惑で、根拠のない学説を用いて別の民族として正式に登録されてしまった。
それが、長期にわたり憎悪を増大させ1994年にジェノサイドを引き起こした...。

この小説では、ツチ族とされた著者が1970年代に通ったカトリック学校をモデルとしている。
最初は、ルワンダ人の名前や地名、カトリック学校の神父や修道女、修道士をフランス語で表現(ペール、スール、フレール)していることに慣れず、ベルギー人とフランス人双方が入り込んでいる背景も分からなかったため、なかなか読み進まなかったが、ネットで調べながら読むうちに最後までたどり着いた。

あの惨劇の背景を遠く離れた日本人でも知ることができる。
根拠のない話を決定的な事実として信じ込まされ、憎悪をうえつけられてしまう、その恐ろしさはSNSが大きな影響力を持つ今の我々の世界にも共通するところがある。

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ルワンダの歴史について調べながら読んだ。ベルギーからの独立後何が起きたか。作中に頻繁に出てくる「フツ」と「ツチ」という2つの民族。これを理解せずにこの作品を味わうことは難しい。「ナイルの聖母学園」、地位向上のさきがけとなる女性を育成する学園だ。標高高く地上から離れたカトリックの学園、フランス人教師、植民地時代の影響を残した風習文化が描かれている。章ごとに個性さまざまな少女たちが登場するので読みやすい。女学校内の人間関係や差別、上級生の下級生へのマウントなど、大人になりつつある女の子たちの集団の純粋さや残酷さは日本と同じ。後半、ある企てを隠すためについた嘘がとんでもない騒動を巻き起こす。小さな社会における騒動を描くことで、歴史をゆるがすジェノサイドが発生する引き金について読者に想起させる意図があるのではないかと思った。

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