紺碧の海
梶よう子
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刊行日 2024/07/31 | 掲載終了日 2024/08/05
ハッシュタグ:#紺碧の海梶よう子 #NetGalleyJP
内容紹介
この男、
大罪人か?
稀代の開拓者か?
絶海の無人島で鳥を撲殺し、
金を生み出す島へと変えた男、玉置半右衛門。
その壮絶な人生とは⁉
生きたお宝を狙え!
【あらすじ】
八丈島生まれの留吉は、大工の棟梁をしている同郷の半右衛門の誘いで横浜へ移り、奉公先で商いを覚え異国語も学ぶ。偉ぶらず、やることは大胆で、強引さのある半右衛門に憧れていた留吉は「半右衛門の役に立ちたい」を思い続け、二十七年後ウィリアム商館で番頭を務めるまでになっていた。
「鳥島へ行かないか?」半右衛門に声をかけられ島へ渡ると驚くべき光景が広がっていた。
「おい! 羽を毟るのは丁寧にしろよ。売り物にならなくなっちまう」
品定めに厳しい商売人の留吉は
南洋開拓に命を懸けたこの男にますます魅了されていく!
【主な登場人物】
・菊地留吉 八丈島生まれ。海を見る度閉塞感を覚えていた。半右衛門に誘われ、横浜へ。
・玉置半右衛門 大工の棟梁となり、やがて八丈島と東京とをつなぐ廻船業を始める。
・近藤富蔵 近藤重蔵の息子。流人となり、八丈島へ。島の子に算盤や読み書きを教える。
おすすめコメント
アホウドリが減少したのには、理由があった!
絶海の無人島で鳥を撲殺し、
金を生み出す島へと変えていった者、玉置半右衛門。
その壮絶な人生をたどります。
アホウドリが減少したのには、理由があった!
絶海の無人島で鳥を撲殺し、
金を生み出す島へと変えていった者、玉置半右衛門。
その壮絶な人生をたどります。
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784198658632 |
本体価格 | ¥2,200 (JPY) |
ページ数 | 320 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
幕末から明治維新にかけての頃、八丈島暮らしに閉塞感を感じた留吉は廻船業を営む元大工の半右衛門に誘われて八丈島を出た。無人島に渡ってアホウドリから羽毛を集める事業を始めた半右衛門を留吉が助けて共に苦難を乗り越えるというスケールの大きな物語である。大海原の波濤を命がけで乗り超えて南洋の小島へ飛び出すように半右衛門を突き動かしたものはいったい何だったのか。太古の昔、丸木舟で台湾から南西諸島を経て日本列島へ渡った人類の冒険心とエネルギーを彷彿とさせる。半右衛門の奇抜な行動に驚愕しながらも尊敬の念を抱く留吉だが、時には経営者として表と裏の顔を上手に使い分ける半右衛門の計算ずくめの行動に批判的な目を向ける。凡人には思いもよらぬ夢を果たそうとして生き抜いた半右衛門の志を理解しようと努力する留吉の姿が心を揺さぶられた。久しぶりに読み応えのある作品だった。