モノ

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刊行日 2024/08/01 | 掲載終了日 2024/08/01

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内容紹介

モノレールに乗る人、モノレールを支える人。一本のレールがつなぐ人間ドラマを、お仕事小説の名手が、あたたかい筆致で描き出す。日本初の「モノレール小説」出発進行!

カバーイラストレーション/古屋智子

【著者メッセージ】

「東京モノレールさんはおもしろいなと、前から思っていました。浜松町から羽田空港までモノレールを走らせる会社。とてもわかりやすいです。でもそのなかには、運転士のかたがいて、駅員のかたがいて、保守のかたがいて、総務のかたがいるはずです。その全員を書きたいなと、あらためて思いました。

 ちょっとお話を聞かせてもらえたらうれしいんだけどなぁ。

 東京モノレールさん。予想を遥かに超えてきました。神対応というものがもしあるなら、まさにそれでした。

 望んだ人全員のお話を聞かせていただくことができ、望んだ以上のものを見せていただくことができました。 」  

 (本書「あとがき」より)


【著者略歴】

小野寺史宜(おのでら・ふみのり)

1968年、千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞。08年、ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作『ROCKER』(ポプラ社)で単行本デビュー。『ひと』(祥伝社)が2019年本屋大賞第2位に選ばれる。主な著書に『みつばの郵便屋さん』シリーズ(ポプラ社)、『人生は並盛で』『タクジョ!』『タクジョ! みんなのみち』(小社)、『まち』『いえ』『うたう』(祥伝社)、『本日も教官なり』『レジデンス』(KADOKAWA)、『奇跡集』(集英社)、『ミニシアターの六人』(小学館)、『縁』『とにもかくにもごはん』『夫妻集』(講談社)、『夜の側に立つ』『今夜』(新潮社)、『片見里荒川コネクション』(幻冬舎)、『君に光射す』(双葉社)、『町なか番外地』(ポプラ社)など、多数。


モノレールに乗る人、モノレールを支える人。一本のレールがつなぐ人間ドラマを、お仕事小説の名手が、あたたかい筆致で描き出す。日本初の「モノレール小説」出発進行!

カバーイラストレーション/古屋智子

【著者メッセージ】

「東京モノレールさんはおもしろいなと、前から思っていました。浜松町から羽田空港までモノレールを走らせる会社。とてもわかりやすいです。でもそのなかには、運転士のかたがいて、駅員のか...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784408538624
本体価格 ¥1,700 (JPY)
ページ数 272

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東京モノレールで働く人々を主人公にした連作短編集。事務員、運転士、駅員、保守整備、様々な職種の人々にスポットが当てられていて、それぞれの入社の動機だったり、仕事内容や勤務形態なども書かれていて、著者の小野寺さんが事前にたくさん取材をされたことが伝わってくるような物語でした。これからモノレールに乗るときは、この物語のことを思い出しそうです。

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小野寺史宜さんのお仕事小説が好きです。今回の『モノ』も期待通りでした、というか期待以上でした。モノレールという他の鉄道よりもちょっとわくわく度の高い乗り物と、そこで働く人々について実に丹念に描かれていて楽しめました。簡潔で余韻のある独特の文体にも惹かれます。個人的な話ですが、読んでいてかつて東京モノレールで車掌をやっていた年上の友人のことを思い出しました。友人には外国を旅したいという夢があったため、数年で退職しましたが、東京モノレールさんのことを「みんな鉄道が好きで入って来た人ばかりだよ」と懐かしく語っていたのを覚えています(本作を読むといわゆる「鉄オタ」の方ばかりではないようですが……なにしろ友人が勤務していたのは40年ほど前のことなので)。
この社会はいろんな人がそれぞれの仕事をしていて回っているのだなあ、と当たり前のことをあらためて教えてくれる作品でした。小野寺先生、ありがとうございます。次作も期待しています!

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東京モロレールに関する深夜枠のドラマの撮影の為にテレビ局の人が訪れる所から物語が始まる。東京モロレールで働く4人の男女がそれぞれの章で主役として登場し、その生活や、心の内が描かれている。性別も年齢も職種も異なる4人だが、静かに語られる内容はどこかの誰かに当てはまりそうであり、決して派手ではないが何故か惹きつけられて読んでしまう。何気ない日常の中で小さい希望の様なものが起こるのがとても良かった。4人の物語の後には完成したドラマも描かれているが、リアルの4人の物語の方がドラマになりそうな感じがした。

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話しかけるような語り口調と登場人物一人ひとりを丁寧に描写している小野寺史宜さんのお仕事小説が大好きです。東京モノレール株式会社の 総務、乗務員、駅社員、技術部の4人が主人公になり、自分の仕事に誇りを持って業務に当たっているのがいい感じです。東京モノレールから見える町の描写も素敵でした。

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最初にSuicaを使ったのはモノレールだった
旅行の始まりにはぴったりだと思ったことを思い出した
モノレールは私には日常ではなく非日常だ
車社会の田舎で過ごす私には鉄道自体非日常だけど、それが生活の一部になっている人もいる
通勤通学で使う人、そこで働く人、この人たちには日常かもしれないけれど、その人たちにも小さなドラマが起こっているのかもしれない
そこにあるのが当たり前と思っている場所が自分の中の中で大切な場所になっていると改めて気づいた

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浜松町と羽田空港を繋ぐ交通機関としてのモノレール。
そこで働く総務部の清藤澄奈(35)、運転手の梅崎初巳(30)、駅員の水村波衣(25)、点検技師の杉本滋利(35)。
深夜放送でモノレール会社に勤める人をドラマで描きたいという事で彼らが脚本家から取材を受ける。
それぞれの人がいろいろな思いでこの会社に勤めるようになった経緯と今の状況が一章ごとに書かれてあって、
最終章でドラマ放送後の各人の現在が書かれてるが、本当にホームドラマのような展開で良い意味でスイスイと
読み進むことができる安定安心のお仕事小説でした。
おまけのページにあって気になってことが書かれてて良かった。

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物語は映画の取材申し込みが総務部にきたことから始まります。

あまり利用する機会のないモノレール(東京モノレール羽田空港線)って何だかちょっと特別感。
実は昔、モノレール駅徒歩圏内に住んでいたことがあるのですが、利用機会があまりないままに引っ越し。
読みながら今まで気づかなかったモノレールの新たな視点や運行の背景を知って、作品を振り返りながらモノレールに乗ってみたくなりました。

社員といっても、本部事務、乗務員(運転士)、駅員、保守整備員と東京モノレールさんにはさまざまな業務がある。
同じ会社組織にいながら全く異なる業務や、そこで働く人の日常について触れることが出来ておもしろかった。
こんなふうに皆さん、安全を守るため、人知れず日々働いていらっしゃるんですね。

東京モノレール社員さんのお仕事小説、興味深く読みました。
この作品を読んでからモノレールに乗ると、これまでとは少し違った景色が見えてきそう。

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この作者の作品を読むのは3つめですが、毎回ドラマを見てるようだなと感じます。主人公と周りの人の描き方が優しいのと、その登場人物が暮らす風景が目に浮かぶように描かれているのが好きです。今回は、東京モノレールに焦点をあてて、ミニドラマを作成しようと取材に行った作家の視点と、実際にモノレールで働く人々の視点が折り重なって、短いモノレールの走行期間を温かみあるものに見せてくれたように思います。電車が安全に動くために、様々な働きがあることは頭では理解してますが、その働きをしている人々それぞれがもつ背景を描くことで、モノレールが、日常に入ってくるように感じました。空港に向かうために利用するイメージが強いので非日常的な乗り物といった思いがありますが、そこを日常としている人々を描いてるのが面白ったです。

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東京モノレールを舞台とした、お仕事と穏やかな人達の物語。
飛び抜けて何か事件がおこるとかではなく、日常生活を丁寧な心の動きなどで描かれており、「うんうん、わかる」とか「そうなんだ」って共感しつつ楽しめます。
関東に住んでいてもほぼ乗ったことがないのですが、すごく乗ってみたくなりました!
空港に遊びに行ってみようと思います(*^^*)

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小野さん節だなぁとしみじみ思う作品。神奈川県民が羽田空港に行こうとすると、横浜から京急に乗っちゃうので、東京モノレールに乗ったことがない。が、この1冊で東京モノレールについてめちゃくちゃ詳しくなるし乗りたくなる!
小説なのに、フィクションの人物物語ではなく、ノンフィクションのモノレール物語!という感じでした。

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有川さんの阪急電車に似ている印象を受けました。違うのは乗客ではなく東京モノレールで働く人たちを描いた四つの短編ということです。鉄道というと運転手と施設整備と駅員という感じだと思っていたら、いきなり総務の人の話しになり、テレビドラマに東京モノレールがという話しに、次の若い運転手の話しの奈良のおばさんのキャラが良かった。三つ目の女性駅員の話しは共感できる。最後の施設整備の中年のおっさんの恋が一番好みの話しでした。鉄道を色んな側面から描いていているのが良かった。

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モノがタイトル。ものではない。モノ、だからなんだろうと思いながら読んでみるとすぐにわかった。東京モノレール。また地味な設定かと思う。しかし著者のことだから何か打ってくるに違いないとワクワクしてくる。もちろん乗ったこともある。空港を利用すると自然に。浜松町から空港までの短い路線でもそこで働く人々がいる。24時間テレビ働いている。そのモノレールの会社が舞台の連続ドラマの話となる。一部は働く人々。二部は俳優さんに混じって現役社員が出演することになる。やっぱり小野寺さんに外れなし。

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「東京モノレール」で働く人たちの話。派手なエピソードはないがそれぞれに人生のエピソードがある。そこで働いている者には普通の日常でも外から見ると非日常なことは多いのでもっと刺激的なエピソードが欲しいところですね。読み終わったら優しい気持ちになれるのが小野寺作品のgoodポイントです。

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東京モノレールを舞台にした物語。
とにかく描写がリアル。
小野寺さんは元東京モノレールの社員だったのか?
と思ってしまうくらい、丁寧に取材されたのが
わかる。

鉄道会社といっても仕事はさまざまあり
特に乗客は知らない深夜の仕事が多いんだなあ
という印象。
便利と安全安心の影には人の仕事がある。

タクジョ!の夏子さんが登場したのが
嬉しかった。
小野寺さんの乗り物系お仕事小説繋がりかな。

東京モノレールって、それこそ空港に行く時、
飛行機に乗る時しか乗ったことなかったけど
みどころもたくさんあったりして乗ってみたく
なった。
私は手を振るシーンが好きでした。
涼しくなったら、ひとりでふらりと行って
みるのもいい。

夏休みの旅行で羽田空港に向かうお供にも
ちょうどよい一冊。

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深夜の4回の連続ドラマの舞台として取り上げたいとTV局の監督と脚本家が東京モノレール社を訪れる。色々な部署の人たちの話を聞いてドラマが出来上がる。その色々な部署の人たちの日常もそれぞれで描かれている。それぞれの人たちがちょっとずつ繋がっているのも面白いし、あとがき読んでそうだったのか!とわかって、そのへんがすごく面白かったです。

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小野寺史宜さん、以前から気になっていた作家さんでしたがなかなか読めずにいたので、本作が気になり、読んでみました。
とてもよかったです。
東京モノレールを舞台に深夜ドラマを作りたい、と制作会社から総務部に連絡があり・・・物語が始まっていきます。
総務、乗務員、駅社員、技術部の4人が主人公になり、各章が進行していきます。TVドラマの制作のための取材で業務内容の紹介の部分と、各自の仕事を選んだ理由や、個人の家族や恋愛について語られ、各自が自分自身のしごとについて考える・・・、一人一人について丁寧に描かれていて心地よい。
そして後半では、ドラマ【東京モノライフ】に彼らが本人として登場する、作品構成がとてもよく、読んでいて楽しかったです。
最後のおまけ、着地がとてもよく、読後感が良い本でした。オススメです。
小野寺史宜さん、ほかの作品も読みたいと思います。

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小野寺史宜さん、喋るように書く文体に落ち着いて、もう作者名を見なくてもわたしは当てることができると言う自信があります。東京モノレールで働く四人の話と東京モノレールを舞台にした深夜枠の4話完結のドラマの制作がなされ、その紹介の終章の構成。社員の仕事観、恋愛観、人生観まで淡々と語られ、しかしなんとも温かみのあることばが重ねられていく。仕事への熱意は熱ければいいというものでもないのだ。モノレールというちょっと特別感のある乗り物への愛ある視線がとても好ましかった。

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東京モノレールって30分もない短い区間なのに、乗っていると空港から旅に出るワクワク感やこの場所でしか見られない美しい東京の景色が広がって、その特別さが読んでいてすごく伝わってきました。
総務、運転士、駅員、保守作業員、東京モノレールに関わる4人の視点で描かれる物語、とっても面白かったです。
『タクジョ!』の高間夏子が登場するのも嬉しいおまけ。
東京モノレールも60周年、コラボ企画ではないそうですが、東京モノレールの魅力がいっぱい詰まった作品でした。

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『東京モノレール』で働く人たちのストーリー。普通の人たちの普通の日々が描かれているだけなのだけどそれがとても良い。誰もが人生の主人公でそれぞれの物語があるんだと気づかせてくれる。そして、小野寺氏の本を読むといつも思うのは人は皆それぞれが関わり合って生きているのだという事。
モノレールには子供の頃にワクワクしながら乗った覚えがあります。東京モノレールで働く人たちのお仕事も知ることが出来て興味深かったです。久しぶりにモノレールに乗ってみたくなりました。

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東京モノレール、羽田空港に行く時によく使うので、周りの風景の描写が具体的にイメージできた。モノレールに乗る時のワクワク感、非日常に向かう感じがとてもよく分かる。
そして、物語を読んで、飛行機に乗らなくても風景を楽しむためだけに乗りに行くのもいいな、と思った。
ぽつぽつと呟くような細切れの文章が、登場人物たちのとりとめのない考えを表しているようで、印象的だった。

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東京モノレールを舞台にしてドラマを撮影しようとする脚本家が、モノレールで働く色んな職種、性別、年齢の人たちを取材していく展開。だけど、モノレールや駅構内での撮影はないという。
やがてドラマは完成し、各章に出てきた社員たちも本名でドラマに一瞬出て、そのドラマの内容や感想や、今の自分の事がモノローグで描かれた小説。
私もかなり昔に東京モノレールには、乗ったことがある。確かに不思議な現実離れしたような夢の乗り物というイメージだ。通勤や通学で乗るイメージは全くなかった。
この小説は、そこで働く人たちに焦点を当てているのだが、実際に作者が事前に色んな職場を見学しさせてもらったと後記に書いてあったように、本編では各登場人物である東京モノレールの社員のシフトや職場、仕事内容が、とても丁寧に描かれている。そしてどの社員も会社や仕事に対して、責任感と誠意と職場愛に満ちあふれている感じが、読んでいて、とても心地よかった。後記の後にさらにおまけのある、サービス精神も、作者の小説家としての仕事愛なのかなと憶測してしまった。読後感はとてもさわやか。他の作品も読んでみたい。そして、是非今度、何十年ぶりかで、東京モノレールに乗ってみなくてはね。

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都市モノレールって自分の住んでいるところだとほんと空港に行くくらいでしか使わなくてあんまり馴染みがないのだけれど、そもそもJRとか東京メトロとか以外のローカル線で働くのってなんでだろなんて思っていた時もあってそんな他愛のない疑問から物語が生まれて、毎日生きているなかで「なんもない1日だったー」とか「友だちと遊ばないで一人でぼーっとしてたー」とか思う日々の中でも少なからず疑問を感じてるなら突き詰めて行った方がきっと人生楽しいだろうなと思った。

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東京モノレールに勤務する「清藤澄奈 三十五歳 総務部」「梅崎初巳 三十歳 運輸部乗務区乗務員」「水村波衣 二十五歳 営業部 駅社員」「杉本滋利 四十歳 技術部 施設区線路」の4人とドラマ「『東京モノライフ』」の5話から成る、ちょっと珍しい? 目新しいお仕事小説、楽しめました!
自分のモノレールの記憶をひもとくと、表紙カバーイラスト違和感ありでしたが、このタイプの車両が主流なんですね…。
私か乗った・乗せてもらったモノレールはつり下げタイプ・懸垂型と言うそうで、どこで乗ったのか覚えていないのが残念。

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地方に住んでいると、モノレール=東京と感じてしまう。
ふしぎな乗り物だ。
レールがあるのに、浮いているみたいで。
飛行機から降りたら東京の街まで
すいすいと連れて行ってくれる。
当然だけど、運転する人がいて整備する人がいて、
あれこれ事務をする人がいる。
改めて、ほう・・そうだった、と読みながらうなずいた。
みんなが誇りを持っていて、みんながモノレールを好きだなんて、
モノレールにしてみたらうれしくてたまらないだろう。
ほっこりとした思いがただようお話だった。

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都会は移動手段が色々あって、モノレールまである。東京モノレールで働く人々は、派手な働きをしているわけではないし、大きな事件を解決したりもしない。だけど、多くの人々の日常をサポートしている。誠実に、着実に。
普段の生活で、駅を利用したり電車に乗ることはほとんどない。しかし先日、何年かぶりに乗る機会があってワクワクした。沢山の人々を乗せて安全に一気に移動していく。すごいなあと思った。
自分の知らない「働く人」の姿を見るのは面白い。そこには必ず、発見と驚きがある。

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大変なことはあっても、イヤな人は出てこない。これぞ小野寺ワールドのお仕事小説です。自分の仕事に誇りを持って働いている人たちの話は、清々しいですねぇ。

モノレールから見えるあの景色、確かに他の鉄道にはないオトク感がありますよね。これから別世界へ行くというワクワク感もあるし、飛行機に乗る用もないのにモノレールに乗って飛行場へ行く人がいるのもわかります。

なんだか、モノレールに乗りたいなぁ!って気持ちになってしまいました。そして誰か、本当にモノレールを舞台にしたドラマ作ってくれないかしら。

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控えめに言って めっちゃいい物語です
控えめに言ってます・・・ムチャクチャいい話です

はじめから最後まで全288頁
満ち満ちています 
あれがこうなってだからそうなるか~
それはミステリーでも伏線回収でもなく 話術の巧みさ故

いちいち愉快なお喋りの応酬
いいやつなんだとじんわり伝わる台詞が嗚呼あそこにも此処にも
多弁でも口が上手いのでもなく どちらかといえば朴訥で不器用

各章の冒頭1行目の掴みが大好きです
モノの前にはヒトがいて
 ヒトの先には「何かさ、何か、いいんだよ。さあ、仕事しますか、という気分になる」

~いい職場だな、と思う~
「東京モノレール奈良支社」異動希望だしたいです

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「目的地には決してならない場所、駅。人々がただただ通りすぎる場所。動きつづける場所」

浜松町から羽田空港までの11駅をつなぐ東京モノレールで駅員、総務部、運転士、保守としてそれぞれ働くひとを描いた連作短編集。

たとえ飛行機に乗る予定がなくともモノレールに乗ることを目的にでかけたくなるような作品。

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東京モノレールの各駅を舞台にしたドラマを作る為に取材をというところから物語が始まる。
日々の生活を描いてるので何か事件が起きるわけでもなく淡々とした感じ。こういうのはやっぱり小野寺さん安定感ありますよね。

当たり前のことですが東京モノレールに勤めてる人がその沿線に住んでる人ばかりではないという事にハッとさせられる。

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モノレールに乗るのは空港に行く時。
そして空へ飛び立ち、日常では内地に降り立つ。
日常ではないモノレールは人々の日常によって守られて、運営され、人を運び続ける。
そこには人それぞれの人生があり、想いがある。
ユニではなくモノ。
唯一であるモノレールに関わる人々に優しい物語。

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小野寺さんの最新作は、東京モノレール株式会社を題材にしたものだった。あとがきによれば、企画ものではなく、小野寺さん自身が書きたくて担当編集者にお願いしたのだそうだ。
最近の作品は不動産が絡んだものが多いが、本作にもやはり不動産情報は登場する。『タクジョ!』的なお仕事小説+不動産小説が合体したものと思えばわかりやすいか。高間夏子の後輩も登場して、思わずニンマリした。
4話からなる連作で、主人公は1話ごとに異なるが全員東京モノレールの社員である。それぞれ所属が異なり、1つの会社でもいろいろな部署で様々な人が働いているのがわかる(←当たり前だが)。3話目に登場する水村波衣さんがかわいかった。
あまり旅行には行かないので、東京モノレールも一度だけ、それも1駅だけしか乗ったことがない。でも、あのわくわく感は、普通の電車では味わえない体験だった。それを思い出した。

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待っていました!お仕事小説
今回も温かい人情溢れるお話でした。
何にもなくてもモノレールに乗ってみたいし、それぞれの舞台から眺めてみたくなりました。
タクシーの運転手さんはあの作品に出ていたあの方かな?
様々な角度から人物を捉えていて、その人のその後も垣間見えたりするところが大好きです。

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冒頭、東京モノレールが
ドラマ制作のための取材から話が始まる。

特に大きな事件が起きるワケではなく
淡々と東京モノレールで働く人々の日常が
ドキュメンタリーを見ているかのように描かれていくのが小野寺史宜さんらしいなと思う。

そして終盤にドラマの内容が描かれる。
深夜帯のオムニバスドラマ。
読んでいて自分もこのドラマを観たいなと思った。

最後のおまけまで読んでほっこり。
小野寺史宜さんキュートなお方です❥

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開業60周年を迎える「東京モノレール」に携わる4人の視点で紡がれる、いつもの日常を切り取ったお仕事小説。

駅員として、運転士として、整備士として―――様々な形でモノレールと関わる4人の仕事との向き合い方や、その考えを持つに至った経緯など、内側からじっくり分析するように描かれているのが面白かった。特別じゃない日の特別じゃない出来事を、ドラマチックに変化させてしまうようなポジティブな思想もとても良かった。

モノレールと他の電車との違い、特に「東京モノレール」というかなり限定された区間、且つ空港行きの路線特有のエピソードがまた興味深い。
モノレールの歴史と、それを支える人と、支えられる人と、沢山の「モノ」が一つの「モノ」を形成する、心温まるヒューマンドラマ。

多くは語らないが情景が浮かぶオマケが特にお気に入り。

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著者の数々の作品は、人との繋がりって素敵だなと再確認させてくれると感じています。この作品も最後まで読むと、やっぱり小野寺さんの作品だなあと思います。時々、別の作品のあの人やこの人が登場するところもワクワクします。お仕事小説として2度楽しめます。

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モノレールの話、ということで、しばらく読むのを躊躇していた。
でも、小野寺史宜さんの作品ということで、読ませていただきました。
いつもどおり、人間の話でした。

そしていつもの著者の作品と同様、1人称で話は進んでいく。
1話目の主人公が、「小説も1人称が好き」と言っていたが、まさしくこの作品(と著者の他の作品)だと思った。
また、他の作品で見かけた人物たちも、この作品の中で再びお目にかかったり。
そうしたところが、いいなと思う。ある1つの世界の中で、いろんな作品の登場人物たちが暮らしていて、その一人一人に焦点をあてて1つ1つの作品ができてるみたい、そんな感想を持った。

あとがきの後の、“おまけ”。
「あとがき」や後ろから読まずに、ぜひ本編から読んで欲しい。

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小野寺さん、題名がいつも2文字だけど、今回は初のカタカナの『モノ』

モノレール会社の仕事も、詳しくかいてあり仕事として一緒に働いている気持ちになりました。

小野寺さんらしく、人間模様が、ホワッとしていて暖かさを感じる優しい素敵な作品でした。

モノレールに乗って、羽田空港に行って、飛行機を眺めたい。

読ませていただき、ありがとうございました!
これからも、応援しています。

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[概要]
テレビで30分のドラマが4本放送されることになりました。
東京モノレールの会社に勤める20代から40代の4名が、それぞれ主人公を務めます。

[読者層]
普通に小説が好きな方ならば。
特にモノレールの会社だからといって、鉄道に詳しい必要はありません。
恋愛小説が苦手な方でも大丈夫です。
普通の「人」の物語が好きな方には刺さります。

[読みどころ]
各物語の主人公たちは、生い立ちを語ります。
そこでの「モノレール愛」は素晴らしいです。
就活して会社に勤める時の、産な感情はこうだったのかなと、思い出させてくれました。
□ 昔から電車は好きだった。働くようになってからは、なお好きになった。特に、こうして自分で運転するようになってからは。
□ その住宅地に住むのは悪くない
 モノレールで通うのも悪くない
 自社線で自社に通うのは、いい

[読みどころ]
なぜ、仕事ってするんだろう。を思い出させてくれます。
□ 必要があるから働ける。働く気になれる。
そうなんですよね。きっと誰かに頼られたりすると、頑張る気になりますよね。
わたしはそんな基本的なことも、ちょっと忘れていたようです。

[作者について]
この本を紹介されて読むまで、存じ上げませんでした。
そんなに、重たい感じにはならず、人間模様に共感できる作者であると思いました。
別の本も読んでみたいですね。

[さいごに]
主人公の一人が、
□ いい職場だな。と思う。
と呟くシーンがあります。
わたしは、「本当かよ」とツッコミを一人で入れていました。
嫌なことや、辛いこと。そして何よりも路線も一つしかなく、規模は小さい。その分人間関係が濃くなりすぎてしまうのではないか。
と思いました。
しかし、それはわたしが実世界で、良いところを見ようとしていなかったのかな。と気づきました。
わたし、だいぶ荒んでいます。
そういった、優しい気持ちになれる本です。

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東京モノレールを舞台にした物語。

地方在住だが、東京モノレールには数回乗ったことがある。あの時感じた移動するだけではなく、少しアトラクション的なわくわく感!そういう日常と非日常の重なるところにモノレールはあるような気がする。

物語に出てくる4人の主人公たちは、そんな東京モノレールの運行を日夜支えてくれている人たちで、物語自体も大きな出来事が起こるというよりは、日常と日常の中での小さな心の変化が描かれている。

読んでいて、東京モノレールに乗りたくなった。

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「東京モノレール」を舞台にした4つの連鎖短編集。
まさか日本初のモノレール小説とは驚きです。
「東京モノレール」は今年は開業60周年だそうです。
私は羽田空港に行くためにしか利用したことがないので、どちら側に座れば眺めがいいなど考えたこともありませんでした。さすが、日本初のモノレール小説はその見どころも教えてくれます。次に利用するときぜひ眺めの良い席に座りたいなと思います。そして跨座式モノレールの導入された経緯なども初めて知りました。
四人の視点を通して語られるモノレールの物語は、お仕事小説というだけでなく優しい人の気持ちも運ぶモノレールの物語でした。
また四人の家族や周囲の人達の距離感が心地よくて、優しい気持ちになりました。
いろんな職種の人が携わり安全に運行していることに感謝しかありません。

第一話で「東京モノレール」を舞台にしたドラマ化の話があり、それが実現していくのですが、深夜30分のお仕事ドラマとしてぜひ実現してほしいです。
どのお話も優しくて、明日からも頑張ろうと思いながら眠りにつけるドラマになると思います。

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私もこうありたい!

そう思わずにいられませんでした。

東京モノレールの社員たちの視点で
描かれたお仕事小説です。

人のために機敏に動く姿勢や
安全への徹底したこだわりの中に
社員の誇りをひしひしと感じました。

いい仕事とは何か?
その場所でどう自分を磨くのか?

読み進める中で、立ち止まって
考えさせられましたね。

そしてモノレールならではの
魅力もたっぷり。

視界が広いことで
アトラクションのような眺めが
味わえるのはもちろん、
天空橋や千本鳥居などの
沿線スポットの数々にも
惹かれるものがありましたよ。

未来的なのにどこか懐かしい
モノレールの不思議な魅力。

わたしたちの知らないところで
守られる交通機関の舞台裏。

じんわり沁みる人間ドラマとともに
味わってみませんか?

(対象年齢は13歳以上かな?)

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東京モノレールで働く人に焦点をあてて書かれた作品。それぞれの入社の経緯や、仕事への想い、家族関係や恋愛などが4人の職員を通して描かれていました。読み始めの方は、個人的に地理と数字が苦手なので読むのに苦労した部分もありますが、人物やモノレールについてわかりやすく書かれていて、次第にストーリーに集中できました。モノレールに乗ったことはありませんが、私たちが毎日当たり前のように暮らしているのは、いろいろな人が陰で支えてくれているからだということが実感できました。どの話にも登場する猪股部長、気になります。

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フィクションですが、一本のドキュメンタリー映像を観た心地です。
羽田空港からモノレール浜松駅まで単一路線、11駅、営業キロは17.8キロの東京モノレール。
深夜ドラマの企画を打診される総務部からはじまり、運転士・駅員・保守作業と、モノレールをあらゆる角度から見せていただけました。

羽田空港からのアクセスは断然モノレール派の私ですが、ますます愛着が湧きました。
表紙絵のアングルもすごく良いです。

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日本初の「モノレール」小説!!
作者の名前にも覚えがなく、初めて読む人かと思って調べると、女性タクシー運転手を描いたお仕事小説を始め、数作品を読んだことのある人。最近はすっかり物忘れがひどい、まずい・・・
しかも、書影からなんとなく児童小説かと思い読み始めたら、全くそんなことはない。羽田と浜松町を結ぶ東京モノレールを題材とした立派な大人向きの短編連作。
最近は企業や自治体が製作費を提供し、その企業・自治体にちなんだドラマを作ることが流行っている。ドラマの制作費がガクッと下がり、しかも数多の作品が作られているのでドラマ制作のハードルが下がっているからだ。同じ流れで、企業が資金を提供して小説にしたものも目にする。あるデパートを舞台に限定した短編集とか、ある健康食品をテーマとした小説とか。この小説もそんな営業案件かと思ったが、どうもそうではないようだ。作者が「ぜひ」と望んで書いた小説なのだ。
だからモノレール愛が詰まっている。モノレールラブなのだ。

東京モノレールを舞台としたドラマが作られることになり、プロデューサーと脚本家が取材に訪れる。そしていろいろな施設を取材する。各章はその取材相手を主人公に展開していく。そしてその中でモノレールの魅力が語られていく。なかなか巧い作りだ。
そして放送されるドラマも最後にきちんと紹介される。
モノレールのことも知ることができ、しかも楽しい。モノレール小説、バンザイ!

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