明智恭介の奔走
今村昌弘
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刊行日 2024/06/28 | 掲載終了日 2024/06/28
ハッシュタグ:#明智恭介の奔走 #NetGalleyJP
内容紹介
神紅大学ミステリ愛好会会長・明智恭介。事件を求めて名刺を配り歩く彼は、果たして名探偵なのか、ただのトラブルメーカーなのか――大学のサークル棟で泥棒同士が鉢合わせした盗難騒ぎ、夏休み直前に起きた宗教学試験問題漏洩事件、助手であり唯一の会員・葉村譲を巻き込んで繰り広げる日常の謎など書き下ろしを含む全5編を収録。『屍人荘の殺人』以前に起きた数々の事件を描く、待望の〈明智恭介〉シリーズ第一短編集!
神紅大学ミステリ愛好会会長・明智恭介。事件を求めて名刺を配り歩く彼は、果たして名探偵なのか、ただのトラブルメーカーなのか――大学のサークル棟で泥棒同士が鉢合わせした盗難騒ぎ、夏休み直前に起きた宗教学試験問題漏洩事件、助手であり唯一の会員・葉村譲を巻き込んで繰り広げる日常の謎など書き下ろしを含む全5編を収録。『屍人荘の殺人』以前に起きた数々の事件を描く、待望の〈明智恭介〉シリーズ第一短編集!
出版社からの備考・コメント
・多くのレビューをお待ちしておりますが、物語の核心をつくような、所謂「ネタバレ」はお控えください。
・ネタバレ行為はネットギャリーのみならず、読書メーター、ブクログ、Twitter 等の多くの方が目にする場でも同様にお控えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
・本作は校了前の大切なゲラデータを著訳者よりご提供いただいた上で公開をしています。本作の刊行を楽しみにお待ちいただいている、多くの読者のためにも、ご理解、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
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出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784488029067 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
ページ数 | 304 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
「屍人荘の殺人」で非業の死を遂げたミステリ愛好会会長、明智恭介。彼の生前の活躍を描く〈第1短編集〉!
5篇の「日常の謎」に挑む明智は、様々な顔を見せる。彼は名探偵なのか、単なる変人なのか。それを見極めるのは、読者。
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『最初でも最後でもない事件』
葉村の目を通して見る明智の威厳がどんどん落ちていく。言う事が一貫せず、空気を読まず相手の都合も考えず、名探偵の(あくまでも)自覚で突き進む、その姿。その脱線を必死に抑える一方で聞き込みなどは一緒に行う葉村に同情しかない。
全てが眼前にそろっていても、それを結びつける事ができなければ、探偵とは言えない。でも明智は「真実のため」との信念で後付けであっても結びつけた。彼は探偵、いや名探偵なのか? 単なる葉村にカッコつけするだけの先輩でしかないのか?
まだ分からない。葉村というブレーキ役が明智には必要だと分かったこと以外は。
『とある日常の謎について』
謎のX氏が2千万でボロビルを購入する理由を推理し合う明智や葉村達。情報不足だから、当然無理な当てこすり推理ばかり。やっとわかるその真相より、その後に、葉山を伴わない明智が話し出す『とある日常の謎』の、なんと魅力的なこと。人生そのものと言っていい味わいある謎を、普段とは全く違う態度で解いていく明智の様子に読み入った。やはり彼は…………
『泥酔肌着引き裂き事件』
今回の謎の極まりないくだらなさに呆れ返った。「日常の謎」のジャンルに入れたくもないくらい。更に被害者でもある明智が名指しをした犯人が…… こうなると決して引かない明智。見捨てかけながらも付き合う葉村。そして明らかになる真相。それは知りたくないほどありえないものだった。脱力。やっぱり彼は…… ただ、どんなに酔っていても変わらぬ明智の強い意志に拍手。
『宗教学試験問題漏洩事件』
今回は猫探しから、試験問題が入ったUSBメモリの盗難事件へと。ただ、ここまであからさまな盗難では、違う試験問題が作られるに決まっているという矛盾。今回は明智も調査と推理に専念するが、明智と葉村のミステリ愛でふらつき出す。ブレーキ役が何やっているんだ。と思っていたら、明智の見事な推理。その推理をネタにミステリ談義に熱中する明智。ただし1番のお手柄は家出猫のガウス。はたして、彼は名探偵とまでいくのか?
『手紙ばら撒きハイツ事件』
1回生の明智が初めて体験する案件。あまりにやる気満々なので、バイト先の探偵事務所の田沼所長に不安がられるのは彼らしい。でも、小説と実際の探偵の違いに戸惑いながらも、きちんとした態度で臨む様、たどたどしい様子が初々しい。田沼の保護欲を刺激するのももっともか。
「教えてくれ、私の正体を」と謎が呼びかけていると言う明智の、これがルーツだったのか。彼がルーツだったのか。
人に歴史ありと言うが、明智にも歩んできた歴史があった。そしてこれが「第1短編集」。彼の終末を知る者にとっては、そこに至るまでの物語をまだ読めることに喜びを見出したい。
あの明智恭介にまた会える。
『屍人荘の殺人』以前、神紅大学や周辺で起きる5つの事件と明智恭介の活躍が描かれる短編集。
時にコミカルに時にひたむきに目の前の謎に挑んでいく明智恭介という人間の魅力がこれでもかと詰まった作品。
傍若無人な変人でありながら、誰よりも真実を探求する。
どんな事があろうと、目の前に謎があるかぎり彼は奔走するのだ。
誰の為でもなくたった1つの真実の為に。
名(迷)探偵明智の愉快な?日常がまとまった短編集。事件的には愉快とは言えないものも含まれるけれど、まさに『奔走』という言葉がぴったりな作品だった。そして、振り回されながらも忠犬のようについていく葉村が愛おしくなる(笑)
真の名探偵ならば謎の方から来てくれそうだが、それを待つことなく自分から求めにいくのは実に明智らしい。『パンツ』にさえ手を抜かない明智。とても面白かった。
普段の日常に潜んでいる謎を解いていく姿は、とても楽しそうで明るい印象をもちました。言葉遣いも服装も、愛読しているミステリも大学生らしくはない、しかし謎を嬉々として解いていく姿は大学生らしい、そのアンバランスさが「明智恭介」の魅力であると感じました。
人が死ぬわけでもないが、それは確かに謎解きであると思いました。
あの明智先輩が帰ってきた!
それだけでワクワクものですが、明智先輩とのでこぼこコンビが人に迷惑を(主に明智先輩が)かけつつ、推理に挑戦する姿は青春楽しんでたんだな。
なのに·····と、未来につい思いを馳せてしまう方も多いでしょう。
まだ未来のことを知らない方はぜひこの本を読んだ後に読んでみることをオススメします。
明智恭介、人生最大の謎を解くことが出来るか!?
俺のパンツを引き裂いたのは誰だ!
一体何が始まったんだ、と思ってしまった。
すーごくどうでもいいけど、ちょっと気になるその理由。
この人が数か月後、あんなことになるとは・・・・。
明智さんの元気な姿が見れて良かった。楽しそうだし。
とても読みやすく一緒に謎解きするのが面白かったです!とくに『泥酔肌着引き裂き事件』は、話の流れも結末も面白すぎる!!!!!ミステリですが、想像しながら笑ってしまいました。
短編集でも一つ一つが読み応えありでした。
明智恭介シリーズ、他の作品も読みます!
気になるキャラクターだった明智さんの物語が読むことが出来て良かったです。
依頼された事件や、首を突っ込んだ事件、明智さんの身に起きた不可解な事件。どれもテンポよく楽しく読めました。身の毛もよだつようなシーンはなかったので、ホラーが苦手な方にもおすすめです。
明智恭介が活躍する「屍人荘の殺人」前日譚。
本編でちらほら登場するものの、実際にどんな探偵なのか?気になっていた人も多いはず。
事件を呼び寄せる名探偵というよりは、自ら謎を探し求めるミステリマニアという感じではじまるものの、ひとたび謎と遭遇すれば推理力を発揮する明智。ちょっとした出来事も、地味な依頼も、くだらない謎も、ミステリ愛が原動力の探偵・明智にはぴったりなのかも。
助手の後輩、葉村とのバディも見どころのひとつ。比留子のときとはちょっと違う雰囲気。謎の解明には行動力ありまくりの明智にさんざん振り回されて、助手として鍛えられた葉村の前日譚でもあるかも。
ゾンビが非日常ならこちらは日常の謎。屍人荘では印象の薄かった明智さんの魅力全開。謎解きにのめり込み過ぎて顰蹙を買ってしまうところがかわいい。一番好きなのは泥酔肌着引き裂き事件。葉村くんのあきらめ感漂う振り回されっぷりが笑える。「屍人荘以前の知られざる事件」とあるが明智さんならもっとたくさんの謎と出会い、事件にしてしまうはず。続編を期待。
屍人壮の殺人ではなかなか変わった人物であり、この先も後輩と剣崎比留子と共に事件に挑んでいくものと思っていたのに あっという間に物語から消えてしまった明智恭介。何だかほんとにあれでおしまいなのかと感じていたところにこの短編集。あんなにたくさんの人が死んでしまう大事件ではなくて日常の謎に独自の視点で挑んでいく姿。大学生の当たり前の日々。とても面白かったです
『屍人荘の殺人』以前、助手であり唯一の会員・葉村譲とともに明智恭介が挑んだ知られざる事件を描くシリーズ短編集。基本的に残念キャラ的扱いですけど、たまに鋭かったりする明智先輩が、非日常ではなく地に足ついた日常の謎を解いていく愛されキャラっぷりにはしみじみとしてしまいましたし、本編ではもう見ることができませんが、彼と葉村のコンビで解き明かす日常ミステリをいつかまた読んでみたくなる一冊になっていました。
あの神紅大学ミステリ愛好会・会長明智恭介の活躍がここに!
明智さんのことをもっと見たい!の読者の声がきっと多かったに違いない、の結果の短編集なのでは。
助手葉村くんとのコンビも楽しいし、まだ初々しかった1回生時代の明智さんも可愛い。
探偵事務所のバイトエピソードもほほえましいです。
先輩たちがみんないい人たちで、良かった・・・明智さんはこんな人たちに囲まれていたんだ、という謎の安堵感が押し寄せてきます。
短編集1,ということでこれは次も期待して待っていていいんでしょうか!ぜひお願いします。
「屍人荘の殺人」の前日譚。神紅大のホームズこと明智恭介と助手の葉村が日常の謎を解いていく短編集。キレるのかキレないのか、ミステリ愛だけは人一倍な明智。行く末を知っているので複雑な気持ちになりつつもしっかり楽しめました。「泥酔肌着引き裂き事件」には笑わせてもらいました。シリーズ第一短編集ということは続編ありという事ですよね。
恥ずかしながらあんなに話題になった今村先生の先行の作品を読んでいない。既読ならばもっと明智&葉村コンビの探偵譚を楽しめたのかな。だが、私は前日譚としての本作品、短編集ならではの楽しさを十分に満喫した。大丈夫なのかしら、この探偵…と読み進んでからの鮮やかな結末、毎回お見事。さて、満を持して先行の長編へ。既読の知人には心して進めとアドバイスされている。