骨と肉

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刊行日 2024/07/23 | 掲載終了日 未設定

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内容紹介

注目作家が描く残酷な事件を通して見える「家族」のミステリー!

機能不全家族、カサンドラ症候群、ヤングケアラー… 現代の家族を襲う「病」で繫がるいびつな一族の罪とは――


〇あらすじ

それでも28年前の殺人者が告げてくる。
俺たちは全員どうかしている――

臼原市で死体遺棄事件が起きた。女性の遺体は強姦の跡があり身体の一部は切り取られている。数日後、再び臼原署管轄内で女性が惨殺遺体で見つかる。捜査本部の刑事・八島武瑠は二十年前に三鷹で起きた連続女性遺体遺棄事件との共通点に気づいた。時を同じくして武瑠の従弟・願示が接近し、独自に調べて分かったという「真相」を話し始めた。二十年前の事件の犯人は亡くなった双子の弟で、今回の事件はその模倣犯によるものだ――武瑠の周囲に暗雲が垂れ込む。 事件の真相は、武瑠の「記憶」の正体は、犯人は……全ての根源は、壊れかけた家族にあった。『死刑に至る病』などの作家によるサスペンスミステリー。


〇著者プロフィール

櫛木理宇(くしき・りう)

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。同年『赤と白』で第25回小説すばる新人賞を受賞する。著書に〈ホーンテッド・キャンパス〉シリーズ、〈依存症〉シリーズ、『死刑にいたる病』『氷の致死量』『少年籠城』などがある。

注目作家が描く残酷な事件を通して見える「家族」のミステリー!

機能不全家族、カサンドラ症候群、ヤングケアラー… 現代の家族を襲う「病」で繫がるいびつな一族の罪とは――


〇あらすじ

それでも28年前の殺人者が告げてくる。
俺たちは全員どうかしている――

臼原市で死体遺棄事件が起きた。女性の遺体は強姦の跡があり身体の一部は切り取られている。数日後、再び臼原署管轄内で女性が惨殺遺体で見つかる。捜査本...


出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。
※書影は仮のものです。
※ゲラは校了の前のデータにつき、修正が入る可能性がございます。

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販促プラン

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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784575247541
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 304

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

櫛木理宇さんの描写は相変わらず痛い。だが読み始めると止まらない。読んでいると痛くて怖いけれど、読まずにいるのも怖い。
この作品を読み始めて100ページあたりでどういう事件が起きて、どういう目的で捜査をするという方向性が理解できるのはせっかちな私のような読者にとってとてもありがたい。それはもうどんどん引き込まれていくのだ。主人公の武留と一緒に苦しみもがき事件を追う。終盤、ゾッとしたりするのも武留と一緒なのだ。登場人物たちの家庭が抱えてる問題に至ってはとても切なかった。似たようなことで悩んでいる人も多いと思う。琴子さんに救いがあってよかったと心から思う。

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著者の作品は数年前『死刑にいたる病』の映画を観たあと、その原作が読みたくて読んだだけでそれ以来久しぶりに楽しませていただきました。ヤングケアラー、カサンドラ症候群等社会問題をてんこ盛り絡ませて『死刑にいたる病』同様、彼方此方に仕掛けられたフツクにおどろかされたり、予想を裏切られたりとなかなか読み応えのある作品でした。この作品も映像化されそうだなぁ、武瑠は誰がキャスティングされるだろう?と考えながらにやにやしています。

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惨殺死体からその連続殺人は始まった。千葉県警の武留は妙な既視感を覚えながら捜査に当たる。
それは彼の親兄弟、妻さえも巻き込む「歪んだ関係」を容赦なく露わにしていく。壊れかけた武留は、知ってはいけない真相に辿り着つけるのか?

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最初は双子に絡めた猟奇的殺人のミステリだと読み始めた。刑事と言えども家族や兄弟達との関わりを蔑ろにでにできない、そんな社会的側面を描き込んでくるのか、と。

でも、武留自身さえも含む「歪み」の様が深く深く抉るように明かされていく。彼の祖母から親兄弟、更には妻。皆が持つ心の闇を隠す仮面、近しい関係だけに余計に酷くねじれた様は、読み手が目をそらすことさえ許さなかった。

シリアルマーダーである双子の弟の手記、バニっシングツイン。前世での片割れ、ヤングケアラー。更に共感力が無い者との関係に巻き込まれるカサンドラ症候群まで。そしてそこには、常に今回の連続殺人事件の犯人の姿がちらついている。

休職中ながら犯人を探ろうとする武留が、その真っ只中で精神を病んでいく様子を読むのは苦行にも似ていた。すでにミステリの範疇を超えている。

そして、この連続殺人事件が、ここまで描かれてきた事柄に関係していたとは。世代を超えてこれほどまでに積み重なってきた澱みが、狂気が、悪意がこの事件のきっかけになるとは。

唯一の救いは、その歪んだ関係性を唯一修復できた武留と妻の琴子。

ラストの1行、錆びた水門の柵が軋む音が気になったのは、読み手さえもが神経質になりすぎたのだと信じたい。

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女性連続惨殺事件の捜査担当となった刑事の武瑠は、なぜか既視感を覚える。二十年前の類似事件の犯人は双子の弟で、そしてこれは弟の模倣犯だ、と唐突に従弟に告げられ―――混乱のまま真相を追い始めた二人に、長く濃い呪縛が迫る。絶望的な縁に囚われた負の連鎖を描いたサスペンスミステリ。

受け継がれる家族の闇と、双子のシンクロニシティに特別な意味を見出し、依存しようとする者と忌避する者。遺伝なのか、環境なのか―――人の心の形成にどちらが強く影響を与えるのか、ヤングケアラーなどの社会問題や心理学を用いて炙り出していく興味深い作品。

不安を煽り“精神的恐怖”を与える、著者特有の人間心理に迫る描写の魅力が最大限に発揮されていて、過去一面白かった。
実在した双子の神秘的なエピソードや実際の猟奇事件の詳細が各話冒頭に挿まれていて、それにまた惑わされる。作中の色んな要素が伝染して、読後にも不安を引きずること間違いなし。

「カサンドラ症候群」などの知らない知識、特に犯罪心理学の「ビンゴ理論」の考え方がとてもしっくりきて、恐怖だけでなく勉強にもなった

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臼原市で女性の死体遺棄事件が発生。その女性の遺体は強姦の跡。そして、身体の一部は切り取られていた。数日後、再び臼原市で女性の死体遺棄時間が発生。捜査本部の刑事である武瑠は、何やらこの死体に既視感がある。そして、二十年前に三鷹で起きた連続女性遺体遺棄事件との共通点に気づく。
同じ頃、武瑠のいとこである願示が接近し、今回の時間を調べて分かったという「真相」を語る。二十年前の事件は亡くなった双子の弟が犯人で、今回、模倣犯が出てきたーー武瑠の周囲に暗雲が垂れ込む。全ての根源は、壊れかけた家族にあった…!!!

本当にね、色々と狂った一族。ヤングケアラーやカサンドラ症候群というのは、普通の家庭にも当てはまりそうなことなのだけど…それでもやはり、仄暗さというか、そういった空気感が狂気さを感じさせる。
櫛木さんの描く物語はそういう表現が上手すぎる。

読んでいて、親族の誰も信用出来なくなりそうだし、武瑠を通して、読者であるわたしたちも一緒に事件を調べ、真相に近づいていくので、ハラハラ・ゾワゾワが止まらない。
ラストはやっとこの物語で唯一の光を感じられるようになるが、それさえもあの表現のせいで一気に恐怖の世界へ追いやられる。ゾワゾワ…
もう何も起こらないと良いのだけど…

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櫛木理宇さんの作品は『死刑にいたる病」を読んだときトラウマ級な衝撃を受けたのについ新作を読んでしまう。

死体遺棄事件が起き、女性の遺体は身体の一部が切り取られている。
刑事の武瑠は20年前に起きた事件との共通点に気づき、そしてそれを模倣している犯人について調べ始める。
カサンドラ症候群、ヤングケアラーなどは現代ではよく聞かれる言葉だが、その言葉そのものがなかっただけでずっとこの一族には付き纏うことだった。
その歪みは遺伝なのか、環境要因なのか?家族とは一体何なのか?負の連鎖は断ち切れるのか?現代社会においての問題点と向き合ううちに、歪んだ一族を通して事件の怖さだけでなく人間の心の奥底にある思いの怖さを味わった。

この作品もぜひ映像化してほしいです。

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読み始めたら止まらなかった。猟奇的な連続殺人の捜査にあたる刑事の武瑠には事件に既視感があった。20年前に起きた事件との共通点、そしてその犯人が自分の従兄弟だとその双子の兄である願示から知らされる。武瑠の身内が皆少し歪んでいて誰もが怪しく思えてくる。歪んだ生育環境が人格形成に与える影響は計り知れない。「赤い穴倉」が何だかわからなくてもその言葉だけで怖かった。初めて読んだ作家さんでしたが面白かったです。

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なかなかに胸糞悪いストーリーで面白かったです!
ばばあ怖すぎ!と、口が悪くなりました。
武瑠がお酒に溺れるような人間性でありながらも、なんとか真実を見つけようとする刑事の習性がリアリティがあり、本当にいる人のように思いました。
カサンドラ症候群やヤングケアラーなど、今なら知っていることでも、ひと昔前は存在を見て見ぬふりされていたなぁ、と。
今でも琴子やヒロのような子供がいるのかと思うと辛くなりました。
最後、まさかの模倣の模倣でびっくりしました!

この作品は間違いなく、けんごさんが紹介すると思いました。

読ませて頂きありがとうございました!
発売されたらPOPかきます!

インスタのリンクが何故か貼れないのでここに私のアカウント名を貼ります。
@mariezombie
また発売日以降に感想載せます!

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猟奇殺人を捜査する刑事を主人公の警察小説として、その殺人の背後にある社会問題を絡めた話か…生育環境を問題にしたものは最近よく読むな、などと思いながら読み始めたが、そこに一捻り二捻りあり、読み応えがあった。主人公の武瑠と琴子に希望がみえて救われた。最後にかかれていた「ビンゴ理論」なる、条件が揃ってしまうと人は人を殺してしまう…という話が興味深い。救いを感じた直後に武瑠はリーチなのだろうか?とゾクッとした。

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『殺戮にいたる病』のような作品だ。
もちろんこれは言葉を尽くす限りの称賛である。

「殺意の引き金は、いつだって報われぬ愛なのだ」
28年前の未解決事件の第一発見であったところの少年は38歳となり、連続殺人事件の謎を追う警察官。

カサンドラ症候群、双子、ビンゴ理論、シリアルキラー、これだけ要素の多い作品なのに爽やかな読後という稀有な作品。

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櫛木理宇さんなのでエグイだろうとは思っていましたが、想像の域を超えていました。
八つ墓村のような田舎の因習と血族、いや、それ以上におぞましいものがありました。
惨殺された女性、連続殺人事件、双子の間の確執から殺人に至ったと思われる古い日記の存在。
従妹、親子、祖父母・・・と登場人物が皆、病んでる。
序盤の双子だから・・・のあたりから、従甥の犯罪、夫婦のトラブル、過去の事件とまぁ、てんこ盛りになるのですが、ラストの核がわかるともうなんとも言えない。
読後、改めて表紙を見ると赤黒い背景に女性像・・・、赤い洞窟をイメージさせてなんとも重苦しかったです。

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以前の作品「死刑に至る病」では強烈な衝撃を受け私の中では忘れられない作品となりました。今回の作品も読んで良かった!ドロッドロなミステリー好きの私にとって最高に面白かったです。

何やら不気味に映る家族。それぞれに秘密を抱えている気配を感じさせながら、狂気が少しずつ滲み出てくる。複雑な家族関係も段々と明らかになってゆく。みんながみんな怪しく見えて、あらゆる推測をしながら読み進めることができました。

常軌を逸している場面でもその描き方が秀逸なのでストンと頭に入りやすかったです。天才的ですね!最大限に想像を掻き立てられるし、思う存分その世界に没頭できました。

子供の頃の血縁との辛い記憶は、大なり小なり誰しもあるのではないかな。個人が抱えていた痛みにこの作品が引っ掛かり広がりを持つことで、多くの人が夢中にならずにはいられない作品になったと思います。

素晴らしい作品をありがとうございました。

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ふぅ。読むまでに時間がかかってしまった…。
その位強い衝撃を自分自身がくらってしまう。
猟奇殺人を捜査する千葉県警の武留は二十年前の連続殺人事件との共通点に気付く。
従兄からの連絡で犯人は自分の身近にいるのではと、武留は休職中になっても捜査を続ける。
全ては一族の血が絡んでいた。
家族の異変に気付きながらもそれが普通と思い込んでいるのか見ないふりをしているのか。
ビンゴ理論が真実なら幸せそうなラストも霞んで見えてくる。
負の連鎖は止まるのだろうか。

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櫛木理宇さんは明るい話しか読んだことがなかったのですがとても面白かったです。
冒頭で大体の内容がわかるのでどんどん引き込まれていきました。
いやー実はもしかして犯人は武瑠じゃないのと思った時もありましたが見事外れました。

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読み進めるほど、一族の〝病み〟に呑まれる気になって、自分自身が不安定になりそうな恐怖を抱く。そんな異質さを纏ったミステリ作品でした。

著者の小説作品は、『ホーンテッド・キャンパス』にしか触れたことがなく、映像作品で『死刑にいたる病』を観た時に、こういう路線もいけるのかと驚愕したもの。本作に触れて、人の根底にある忌避の抉り出しのうまさに唸れば、目に見えずらい仄暗さや、狂気をはらんだ闇を求められるのも頷けるし、もっとこういった作品を読みたいと強く思えた内容。

一言でいえば、とにかく、怖い。

誰も彼もが病んでいて、心の拠り所になりそうな人物が突然、裏を出す恐怖。光を求めるばかりに目を避けてきた現実を突きつけられる恐怖。犯人による、目的不明な模倣の行く先に対する恐怖。自我を崩していく、主人公への恐怖。……様々な恐怖が重なり合って、しかもそれが、徹頭徹尾となれば、もはや読者自身が病みに呑まれて真実に向かっていくしかない。そんな覚悟さえ持たされそうになるような、沈みを味わえた。

ラストに至っては、手に汗握るどころではなく。あぁ、もう、よしてくれ。と、赤い穴倉で打ち震える自分が見えるかのよう。紙媒体で読んでいたら、ページをいくつかくしゃっとやってしまいそう。

一つの歪みが、世代を繋いで大きくなることもある。自分に対して神経質になりそうな一作でした。

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