たぶん私たち一生最強
小林早代子
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刊行日 2024/07/24 | 掲載終了日 2024/11/27
ハッシュタグ:#一生最強 #NetGalleyJP
内容紹介
2024年の夏、『成瀬は天下を取りにいく』『#真相をお話しします』のチームが次に仕掛けるのは…「人生における全ての選択を肯定する」、感動必至のガールズ同棲友情小説。
「最弱な夜にひらめいた最強になれる選択肢ーー」
仕事、結婚、出産——誰もが共感する悩みにぶちあたりながらも奮闘する女友達4人組の生活をハイテンポな会話劇で描いた自由と決断の物語!!
【あらすじ】全員揃えばいつだってバイブス最高! 花乃子、百合子、澪、亜希の四人は高校時代からの女友達。
バカ話も重ためな恋愛話もマジレス無用の寸劇も、全てが楽しい20代。そろそろ人生の選択を迫られる年齢を迎え、花乃子が思い描くのは「四人で一生一緒にいる」暮らし――。でも、男はいらないってわけじゃないし、結婚だって出産だって興味はある。じゃあ、私たちの幸せっていったい何……?
バカ笑いしたいときも死にたくなる夜もずっとずっと分かち合って生きて行きたい四人が、スマブラで別れた男にダメージを与えながら大マジメに考えた「一生最強」の人生とは!?
R-18文学賞出身の新鋭が圧倒的センスで紡ぐ、自由と決断の物語。
【著者紹介】1992年、埼玉県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。2015年、『くたばれ地下アイドル』でR-18文学賞読者賞を受賞しデビュー。本作が単行本2作目。ルームシェア経験あり。
おすすめコメント
「生きていくうえで誰もが思い悩むことが詰まっていて、何度も泣きそうになりました。」(プロモーション部/30代女性)
「笑って悩んで飲んで叫んで、もがきながらも前に進む4人の姿が、たまらなくかっこいい。」(宣伝デザイン室/40代女性
「全然しんみり話じゃないのになぜか胸がぎゅっとなりました。」(営業部/20代男性)
「何かを選ぶことは同時に可能性を狭めることでもあると痛感する20代半ば。でも私がこの後の人生で選ぶどんな選択もこの4人がきっと「大丈夫」と支えてくれるはず!」(営業部/20代女性)
販促プラン
初回指定の希望がある書店の方は、ぜひ感想用紙をダウンロードしてFAX等で新潮社宛にお送りください!
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784103517627 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
ページ数 | 224 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
SNS時代になって、若く才能のある作家が次々と表舞台に出てきている。たぶん文章を書く機会が増えたのであろう、そんな中で自分の文才に気がついた人が多く出てきているということ。文才といっても、文章の巧さだけではなく、物語の紡ぎ方の巧さが際立っている人が多いのが特徴だ。例えば「成瀬シリーズ」の作者にしても、平易な文章で類い稀なき奇天烈ストーリーを紡ぎ出す。
この「たぶん私たち一生最強」の作者もそんな物語の天才だ。最初から最後まで、一気に読まされてしまった、完全降参だ。
26歳4人の女性たちがシェアハウスで一緒に暮らし始める。それぞれは仕事も違うし、生活、恋愛の状況も違う。
この4人でずっと一緒にいられたらハッピー。ここに愛はあっても、セックスはない、ならばセックスを持ち込もう!ということで一緒にアダルトグッズを買いに行く。気持ちいい割り切り方。
男なんていなくていい、でも子供が加われば最強。そんなことを夢見てゲイの精液でシリンジ法にトライしてしまうから実に痛快だ。
ある女性は、10年付き合った相手と別れ、少女漫画家としてデビューする。性に奔放な女性は、実はセックスでイケないことに悩み、その結果「恋愛とセックスは別物」と割り切るに至る。
4人の女性はそれぞれが生き生きとしていて魅力的。悩んだり、怒ったり、悲しんだり、感情豊かに毎日を過ごしている様は清々しく気持ちいい。素晴らしきシェアハウスかな。
ストーリーは光の速さでどんどんと展開していく。気持ちいいほどあっけらかんと奇天烈に展開する。
生きること、暮らすこと、歩むこと、感じること・・・生活していくとは何かが気持ちよく感じられてくる。新しい才能が開花する瞬間、確かに見えた気がした。
四人の圧倒的なパワーと生き様に励まされ、勇気と自信をもらった。
女性の心の中を忠実かつ赤裸々に、すごい熱量で表現されていて、激アツでありながらちゃんと品格もあって、マジ最強な作品!
読み終えたあと、思わず拍手した。
「お金・愛・仕事の三つのうち二つに満足していえば幸せな人生といえるらしい」
高校生の頃から十年間付き合った恋人と破局した花乃子の失恋をきっかけにルームシェアをはじめた同級生四人。
やがて精子提供を受けたこどもを共同で育てるように。
彼女たちのシスターフッドの物語。
たぶんじゃなく、絶対ですね。最後まで最強な4人でした。性について赤裸々に書いてあるけど、共感できた。破天荒なストーリーに思えるけど、数年後には普通になっていそうな感じもあり…。
それぞれの目線で語られていくのも興味を煽られた。仲良しでも言えない部分を抱えながら、家族になる過程が現実的。
作中のくつくつ笑いたくなるような愉快さと少しの切なさと底抜けのあっけらかんとした雰囲気に羨ましさが募ります。過不足なくそのままの自分を受け止めてもらえる相手がいる安心感(だけど、完全に気を抜いてる訳じゃない!)と、自分の好きとやりたいを極めたらこの結果ですよ、って感じが痛快で、ここまで自分勝手(いい意味で!)に、自由にポリシーを貫きながら生きていけたら、それはもう“一生最強”ってなるし、言い放ちたい!
プロローグの言葉に一度すでにグッときてしまった身としては、感動的展開の一度や二度を期待しなかったわけではないのですが、あけっぴろげな彼女たちに心を持ってかれ愛おしく感じ続けたまま迎えたラストに満腹です。
高校時代からの友達である花乃子、百合子、澪、亜希。4人が集まればいつだって最高に楽しくて最強。そんな彼女達が、一生最強でいるために下した、それぞれの決断とは…。
最初、女4人のあけすけなぶっちゃけ具合に面食らった。「えぇっ?!そこまで言っちゃう?!」と。そんな見事なさらけ出しっぷりだからこそ、深く共感する事もあれば、抵抗感を覚える事もある。この感覚、どこかで覚えがあると思って、気がついた。これはまさに、気心の知れた女友達と話している時の感覚なのだ。そして、話を聞いて自分が感じた共感や反発は、自分の価値観や思考のクセに気付かせてくれる。彼女達がぶっちゃけてくれればくれるほど、「ああなるほど」と、彼女達への理解と、自分への理解が深まっていく。文体はノリにノっていて、女友達の喋りをふんふん言いながら聞いているかのようだけれど、噛めば噛むほど味が出る、そんなスルメイカのような小説なのだ。(スルメイカは美味くてヘルシーでちょっとクセもあって、酒のアテにも最高だ!)
人間、生きていれば何かと壁にぶち当たるものだ。仕事、恋愛、結婚、家族、お金、心、身体、性…何事にも社会規範やら序列やらしがらみやらがあって、その中で自身を評価し、他人からの評価を意識し、自分の幸せ度合いを計る。多くの人は、ほどほどに日々の憂さを晴らし、欲求を満たす事で、そんな世間の壁とうまく折り合いを付けていく。「まあ、こんなもんかな」、と。
けれど、この物語の女4人は違う。壁にガンガン突っ込み、泣いたり怒ったりしこたま酒を飲んで大騒ぎしたりして、決して引き下がらない。その姿は、決してカッコ良くはない。汗やら涙やらあらゆる体液に加え、本音やら弱音やら欲望やら、とにかく色々垂れ流しまくっている。でも、そんな生身のカッコ悪さも込みで、誤魔化さずに生きようとする彼女達が、なんだかカッコ良いのだ。
そして、彼女達は1つ1つ突破口を見つけていく。1人ではどうにもならない壁でも、4人揃って立ち向かえば、ぶっ壊すなりよじ登るなり「なんとかなる!!」、と。たとえ世間がみっともない、非常識だと言っても、彼女達は彼女達の流儀で壁を超えてゆく。だから、彼女達は紛れもなく『たぶん私たち一生最強』なのだ。
どんなにぶっ飛んでいようと、彼女達の生き方は彼女達のもの。それを他人がとやかく言うのはナシだろう。それは大前提として、こんな問いが浮かんでくる。「現実的にこんな生き方ってアリ??」。色々と壁はあるだろう。手放しでアリ、と言える勇気は、ビビリの自分にはない。でも、あえて言おう。『悪くない!』『むしろ良い!』と。
世間の壁に阻まれて生きるのがしんどい人に、ドカンと風穴を開けてくれるかもしれない、パンチの効いた一冊だ。
これ、理想の人生なんじゃないかな。
私も20代の頃、仲のいい友達と一緒に暮らそうね、と話したことがあったけど、当時はシェアハウスなんてものもなかったし、非現実的の極みだった。
でも、2020年ごろなら、「それも、ありかも」というところまで行ったんだろうな。
最後の章は、2040年ごろの話かな?
50歳近い四人がまだ一緒にいて、「70歳になったら何やる?」という話をしてるのがよかった。
こりゃあ〜最強だ!!
新時代の、人生駆け抜け方ロールモデル爆誕かと思いきや、そうではない。
だってどう考えてもこんな一緒にいれば最強になれる友達を、しかも何人も見つけられる気がしない。最強はそう簡単には存在しない。
それでも、うわあいいなこんな最強も人生にはありうるのか私にはないけどと羨みながら、最強の4人の赤裸々で弾けて火傷しているようなパワーに圧倒されているうちに、
いつのまにか自分に還元できる至言や感情に心揺さぶられて、自分だけの最強を、わたしも見つけられるような気分になってしまう。だからこの本は、やっぱり読者をも最強にしてくれる本なのである。
4人の同級生の赤裸々な話で、シェアハウスをするまで、そして子供を持ち、今後も自分たちの道を進んでいく姿が目に浮かびます。それぞれ違った仕事、恋愛観、結婚観、人生観を持った4人。これまでは珍しかったけれど、これからはそういう生き方もあるのかもとも思えます。本当に最強と思わせるエピソード満載でした。
高校から同級生の4人は、26歳を機にシェアハウスでの生活を始める。女性らしさが満ち満ちた感性と、4人の個性が絡み合うパワーとそのシスターフッドの様に圧倒された。
これからの時代の先陣を切る、最強の4人組の生き方をご覧あれ。
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『あわよくば一生最強』
高校の同級生だった花乃子、澪、亜希、百合子の4人も26歳。性格も幸せない感も仕事も全く違うこの4人。でも、互いを受け止め、受け入れ、支え合う、血はつながらないが最強のシスターフッド4人組。その突き進む様子に呆気にとられるしかなかった。
『イケてる私たち』
まずは百合子から。
ルームシェアする4人の、性をはじめとするあけっぴろげさに言葉もない。そんな中でも心の1番底は互いに口にすることはない。この距離感のとり方こそ、最強の秘訣。
でも、ここに至るまでにはそれぞれが乗り越えなければならなかったことが。でも落ち着くのはやはり、『4人は究極の友達』という事。
『ニーナは考え中』
澪の番。
澪の姪で不登校中のニーナの同居が、彼女達に子どもへのを自覚させる。それが、この4人組の新たな動きへと、男を問題としない本当の『一生最強』への道を開くとは。
『よくある話をやめよう』
百合子再び。
彼女の内面が赤裸々に語られていく。シェアハウスを最初に提案した百合子の、ササモトくんとの関係の生々しさに言葉もなかった。「お金・愛・仕事の三つのうち二つに満足していえば幸せな人生といえる」と言い切るには、それだけの道筋があったのか。
『勝手に踊るな!』
今度は亜紀の番。
子どもは欲しいが男は必要ない。そんな4人の先陣をきったのが亜紀だとは。それも、シリンジ法による妊娠とは。百合子の対局にある彼女ならではの発想であり、実行力。そして産むのは1人でしかできないが、育てるのは4人。究極の『一生最強』のスタイルがこれで決まるとは。
『女と女と女と女』
『一生最強』を貫き続け20年ほど過ぎた。その4人という母親の2人目の娘、恵麻の視点から語られる。生き方を隠そうともしない彼女らの強さが。
その4人の〈始まり〉の年齢となった恵麻は、きっと自分なりの主人公となっていくのだろう。4人が主人公であることを認めるからこそ。4人のシスターフッドを目の当たりにしてきたからこそ。恵麻が主人公となる彼女の生き方を追ってみたくなった。
確かに、この4人は、最強だ!この最強さが気持ちいい。4人だからの強さ。今、いろいろと考え方や思想・意識が揺れ動いている今たからこそ、この物語の4人に最強の力がもらえるのかも知れない。現実問題として、この関係か出来るのか?とも・・・
むしろ、娘の恵麻が一番最高かも。
誰かに話したかったけど、誰にも話せなかったこと。そんな悩みや不安のあれこれが詰まっていて、それに振り回される彼女たちと自分が重なる。自分でも訳わかんないくらい、何度も笑ったし泣けた。
第一章で馬鹿騒ぎしてる彼女たちが楽しそうで眩しくてたまらないくらい大好きだ。1章以降それぞれが内面で抱える悩みに触れていくと、ああ自分と同じじゃんと安心して、さらに愛おしくなった。
最後、めちゃくちゃに踊り続ける彼女らを見て、稲妻のように羨望が全身を貫いた。と同時に、彼女たちのようになりたいのではなくて、自分のやりたいことを諦めない生き方をしたいのだと気づいた。私の物語を歩むための第一歩を踏み出せた気がする。読んでいると、ふつふつと、私もしかして最強なんじゃん?という根拠のない自信が湧いてくる。いつもウジウジ悩んでばかりで一歩も動けない自分を、彼女たちなら4人で爆笑しながら「なんとかなるって!(知らんけど)」みたいな勢いで鼓舞してくれそうで、めちゃくちゃ元気が出ました。最高のエネルギーチャージ小説でした!
新しい生活の仕方を提示してくれた作品だった。これから増えていくライフスタイルなのかもとワクワクしながら読んだ。
女4人で暮らすなんて、まして子どもを育てながらなんて無理無理という意見をいただきそうだが、夫婦で暮らしていても苦難は多い。だったら自分たちに合うライフスタイルを探してみては?と軽やかに登場人物たちに教えてもらったような気がする。
ゆくゆくは社会が肯定してくれるともっと生きやすくなる人が増えるし、活気があって前向きな気持ちで生きていけそうで不景気な今に微かな希望が見えて元気をもらえた作品でもあった。
そうだね、あなた達一生最強だわ!誇張でもおべっかでもなく最強だわ、こんなタイトル通りすぎるとは予想外でした。
こうなりたい、とか、共感〜じゃないんだ。けれど、彼女らそれぞれの思考のそこかしこ、一欠片に〝うん、それは、わかるかも〟がある。だから、彼女達と気が合いそうとかは一切ない(笑)のに心地よかった。皆、読もうぜ〜!!
この夏、この最強の4人組を応援せずにはいられない。
仕事や結婚、出産、周りからのプレッシャーも大きい20代後半。
私もこの年代のころ周囲からの圧を感じていたからこそ共感ボタンを何度も押したくなる。
高校時代からの女友達4人組が、ひらめいた選択肢。それは「四人で一生一緒にいる暮らし」彼女たちのあけすけな会話や、自分の欲求に従う行動はまさに自由だ。
こんな自由な関係は理想形だ。彼女たちは女友達同士で暮らしていても、結婚にも出産にも興味はある。章ごとに一人ずつを主軸とした物語が展開され、それぞれの悩みと苦しみを含め真意を知っていく。そしてお互いに甘える関係ではなくて、4人それぞれの幸せを求めようとしていく。
成瀬・真相チームが仕掛けるこの夏の物語。
今作はキレッキレの爽快感で最高だった。
結婚や出産いった社会的な圧も全部吹き飛ばしてくれる。
こんな幸せの形があってもいいのではないか。彼女たちのように生きるのには今は社会的な風当たりが強いかもしれない。でもこの先の未来には彼女たちのような生き方が支持される時代が来ると希望が持てる。誰もが周囲の言う幸せの形に当てはまることなく自分なりの幸せを求めていいのだ。
20代後半から結婚や出産といった圧が辛かった私には、4人の関係がずっと輝いてみえた。「一生最強」の4人の物語に元気をもらった。
なるほど、最強かもしれない。
読み終えて、つぶやいてしまった。
こんなつながり、ある?
あったとしたら、このつながりに勝るものは、確かにないかもしれない。
幸せなんてそれぞれだし、
自分の人生どう生きたっていいんだし。
そんなことはみんなわかっているのだ。
わかっていながら、じたばたもがいてしまう。
そんなとき、こんな仲間がいてくれたら、
人生は太い縄のようになりそうだ。
応援歌をもらったような気がした。
こんなに気の合う人がいて一緒に生活してるなんて羨ましくてしょうがない。しかも4人も!
なんでも分かり合えるみたいな関係とはちょっと違うけど、そこも含めて最高。
子ども2人を4人で育てるのも楽しそうだし、そのことを子どもたちが負い目に感じたり恥ずかしいと思ったりしていないところも良い。
コロナ禍前後から未来の高校時代からの女友達4人のルームシェアのお話。
ルームシェアをするまで、した後、精子バンクなんかで子供を作った時のこと。
それぞれ4人の視点で、他のメンバーのことをどう思っているのか。
なぜ、結婚をしないといけないのか?セックスは必ずイカないといけないの?など、女性も男性も必ずぶち当たる悩みをそれぞれ赤裸々に語って乗り越えようとあがきます。その4人の生活が50歳まで続いたらどうなったか。私たちの人生の参考書かもしれない一冊です。
多様性という言葉が頭に浮かぶ。
いろいろな価値観が公に「アリだよね」と認められつつある今、自由な選択をして行けるんだ、と。
男女で暮らすのが当たり前だった世の中は長かった。
けれど、歳を重ねていくと、心地よくそばに居るのは同性なのかもしれない。
こんな最強な女同士のシェアハウスは憧れでしかない!
自分の思うことを素直に自由に無邪気に表現していくって、最強!
女の友情はハムより薄いなんて言わせない。
女の友情にしか埋められないものもある。
人生の悩みや不安に押しつぶされそうになっても、会えば馬鹿みたいに笑い合える関係性が羨ましい。
何が女を幸せにするのか?
結婚?出産?
世間の常識なんてどうでもいい。
この女4人なら一生幸せ。一生最強。
この4人の友情は独身である事の代償なんかじゃない。この混沌とした時代の中の拠り所だのだ。
彼女達がたどり着いた新しい幸せのカタチは
ポップにパワフルでいっそ清々しい。
26歳独身4人グループで東京に住む女性たち。しかもその絆は結構深い。これは既に最強でしょう。年齢も環境も含めて強気にならずに何になるというのか。
4人集まると何でも言い合えて口も悪い。赤裸々過ぎるし言葉は汚いのだが、ふと自分も学生時代や20代を思い出すと程度の差はあれ案外そんな感じだったかもしれない。いや、それにしてもこの4人は強烈だけれども。1人の時は気持ちがどんよりしていても仲間といると弾けてしまうところ、なんか分かるな。
望んでいる人生が「amazonで売ってて、☆5のレビューが百万件ついてたら」確かにこれは安心感がハンパない。「お金・愛・仕事の三つのうち二つに満足していれば幸せな人生といえるらしい」そうか、2つでいいんだ!全部を求めるのは確かに厳しい。
足りないものを補い合ってそうやって暮らす生活も悪くない。むしろ良い。最後は希望の光にすら思えてしまった。
朝ちゃんは見てみたかったかな。
4人の女友だちの新しい同居の形。とても斬新で、でもこれからそういうのも
ありなんじゃないかなって思った。とても仲がいいけど、4人ともそれぞれに
悩みがあって、ついつい真面目な話はちゃかしてしまう4人。疎遠になってた
こともあるけど、この4人はずっと切れずにつながっているんだろうと思える。
4人の会話があけすけでなまなましくて、悩みもとてもリアル。絶対どんな人でも
「あっそれ分かる...わたしも同じ」と思う瞬間があると思う。リアルな現実を
本の中で描きつつ、4人がどうなっていくのか。
結婚、出産、子育て、仕事、生きていく上でみんなどれかは悩む問題。
その問題に斬新な形で切り込み、同居へとふみきった4人。これは本当に
面白い。4人がどうなるのか、同居の結末は!?
会話の応酬がテンポよく、今までにはなかった小説、なんだか未来に希望がもてた。
枠からはみ出して、新しいことをやる。人に理解されなくても、自分たちの未来に
必要なら、やってみる。やってみて修正して続けていく。形を変えても4人の関係は
続いていく...読めてよかった。未来を考えるにあたって若い人に読んでほしい。
読み始めは『東京タラレバ娘』?って思いましたが、令和のシスターフッド小説は最強でした。
「金、仕事、愛のうち二つに満足できてれば幸せな人生なんだって」
異性愛者で26歳の花乃子、百合子、澪、亜希は高校からの同級生で親友。花乃子が10年付き合ってきた彼に浮気をされて別れてから将来のことを考え始める。
「この四人で住んだら超楽しいよね、毎日」
こうして彼女たちは4人で住むことになっていった…
さすが『成瀬は天下を取りに行く』を見出した人たちが手がけた小説は先をすすんでいます。
国会で偏差値高めのおじさま方が何時間話しあっても出てこない日本の現状打破がここには描かれていました。
男性が家事に育児に介護に仕事、その上奥さんとしての役割もよろしく!と女の人に押し付けてきた結果、女性は何でもできて男性を選ぶ時代になりつつあるのかもしれません。
この本が日本のゲームチェンジになり得る1冊になるかもしれません。
R18だと思いますが、成人したら必読です。
幸せっぽいものではなく、本当の幸せを手に入れた4人に乾杯!
冒頭が神秘的で、新しいスタートを感じさせる始まりで好きでした。
シスターフッドがテーマであるように思いますが、深い話はあまりしない関係であったり、女性の性について大きく取り上げられているのが、新鮮でした。
4人の関係は、「深いところで繋がっている私達」という安定していて磐石な基盤のもとに築かれているのでは決してなくて、もっと簡単に綻びそうなものの上にあるからこその「お互いに色々あるし、思うところもあるけれど、それでも楽しくやってこ!」という感じで、決して一体にはならずに、個々の単体として、それぞれ自分で立ちながら、助け合う。そんなノリだからこそ、最強でいられるのかもしれないなと、少しうらやましく思いながら読みました。
四人の中の良い友人たちが一緒に暮らし、生まれた子供を四人の子供として育て成長していくという話。
現実的には難しそうで、小説だから成り立つ世界かなと思いながら読む。
それでも男と暮らす煩わしさよりも女同士で暮らす気楽さを選ぶ気持ちはわかる。
埋めれた子供が男だったら、また違う展開になったのかもしれない。
こんな友人関係が欲しいと思った。
凄いなあ。確かに貴女たち最強です!仲の良い友達とずーっと一緒に過ごすってちょっといいなと思ってもそれを実践してしまう人はなかなかいない。しかも4人!性が足りないからアダルトグッズを買っちゃえ!とか子供も欲しいから精子提供してもらって産もうとか、色々凄いけど4人ならできちゃうんだな。4人で親をやっていると子供にも執着しなさそうだし、おばあちゃんになったらまたそれも楽しそう。現実には無理だけどちょっと羨ましい。いや、もしかしてそのうち実践する人が出てきても不思議ではないのかもしれない。楽しい読書タイムでした。
「女友達四人でのシェアハウス」
その設定にまず興味をひかれました。
仕事や結婚、出産に悩みながら「最強」の人生のために四人が奮闘するストーリーなんて、面白くないわけがない。
四人でいれば悩みも吹き飛ばせるような空気感、何とかなりそうなパワフルさを感じられるのも良かった。
何度も繰り返す「飲んで笑ってのバカ話」シーンは、軽快な会話が楽しい!
こういう、しょーもないことでいっぱい笑えるって、実はすごく贅沢な時間だと思う。
「諦めているのか」
「いろいろなものを掴みにいってるのか」
作中での捉え方の違いがおもしろい。
それぞれに不安を感じて悩むけど、みんなでわちゃわちゃしながら道を切り開くべく突き進む!
性に対して明けっぴろげな描写があり予想外でちょっとビックリしつつ、こんなふうに何でも話せて一緒にいることで希望を諦めない、一緒に“最強”を目指せる友だち & ルームシェア。
いいな~と思いました。
女の友情とこれまでにない新しい家族の在り方、人生を描いたストーリー。
面白かったです。
おもしろかったです!
第一章の「あわよくば一生最強」を読んだあと、もう一度その前にある短いプロローグを読みかえしました。
そこにある「うちらの時代は終わった」という言葉から、その後に続く決意表明的な文章はあるにせよ、4人で暮らすことに決めた無双感真っ只中の20代女子たちが、いずれはもっと大人になって(これまで世間的に女性の生き方とされてきた既定路線にのっかって)無鉄砲だった自分たちを若干の自省もこめながら振り返ることになる物語なのかなあ、と勝手に想像していたのですが、とんでもないミスリードでした(笑&汗)。
4人は、物語の最後の最後に至るまで4人のままで踊りくるっています。それでいてちゃんと大人です。読みながら「全然時代終わってねえじゃん!」と爽快な気分にさせられました。
この4人のようにずっとでなくてもいいけど、人生の一時期、友人とルームシェアをする体験というのはあってもいいかもしれません。自分にも大人になってから4年間ほどそういう時期がありました。その頃は毎日がお祭りのようでした。
一生一緒にいたいと思える友人に恵まれたこの物語の4人が羨ましいです。あと、こんな4人を親に持った朝ちゃんと恵麻ちゃんが。
宇垣美里さんや三宅香帆さん、宮島未奈さんなど、豪華な方々からのコメントに惹かれて、読んでみました。
私自身、主人公たちと同じ26歳。
24歳で結婚したので、主人公たちとは
境遇は違うのですが、
「こんな未来もあったのかもしれない」と
思いを馳せながら拝読しました。
結婚するのが当たり前。
結婚したら子どもを産むのが当たり前。
まだまだそんな考えが蔓延っている世の中に
風穴を開けてくれるような作品。
あ〜、「最強」って、
間違いなく彼女たちのことだな。
なんて挑戦的な突拍子もない内容(汗)と読み始めましたが、今の女性の抱えているリアルな問題が描かれていて、四人の女性の生き方も選択肢のひとつになりえるのだなと納得感がありました。
本人たちも気づいていない、矛盾した感情がそこにはある、山本文緒さんの作品を思い出されました。
女性の感情の不確定さ、奥深さがさらっと書かれていて、面白かったです。
高校時代からの仲良しアラサー女4人組。コロナ禍で仕事や結婚など人生設計に不安を募らせ、バイブスでルームシェアを始め自分らしさを貫いていく、エキセントリックなシスターフッド小説。
イマジナリーシェアハウスにセックスハーバードなどの破天荒な言葉のコラボと、生身の左スワイプが最高に笑えた。
適当に戯れてるだけに見えて実は考え過ぎて何周もしちゃっていたり、受け付けないノリも多かったのに、彼女たちを知れば知るほど、彼女たちなりの「幸せのかたち」はこれなのか!としっくりきた。
人間の、それぞれの性別の、向かう先は一つではなくて、仕事にも結婚にも出産にも性にも、それぞれにマッチした形が存在する。それを証明すべく等身大の姿を赤裸々に晒し合い、ぶつかりながも絆を深める最強カルテットに嫉妬!
「私たち最強」の私たちは、やっぱり4人である必要があったんだろうなと思いました。
3人は3人でまとまりやすい人数ではあるけれど端数が出てしまう人数でもあり、
一時的に1人掛けたら1対1で向き合うことになるあたりもちょっと不安定な人数で、
だからこそこの4人は4人という人数でいられたからこそいつまでも最強で、
そこの輪の中にはたとえ血のつながった娘であろうが同じ温度で存在できない。
以前読んだ女性4人暮らしエッセイも相当強いなと思いましたが、
「みんなの子ども」というさらに踏み込んだところまで書かれているのが、
この物語に厚みを加えるエッセンスになっていると思います。
個人的には「個室」は同じ家の中ではなく建物程度、
同じマンションとかアパートとか、そのくらいの規模の方がいいですが、
この4人の濃度だったらこの暮らし方がベストなんだろうな。
人生は悩むことばかり。でも、そうか!ときどき彼女らの予想外の発想にえっ!と驚きながらもこんな生き方もあるんだ。と思いました。確かに彼女たちは間違いなく最強!どうしたら幸せでいられるのか。迷いながらも自分らしさを見失わず、一歩踏み出してしまえばもう止まらない。ここまで自由な選択をしながら気づけばみんながみんなでそれぞれの幸せを手に入れている。型にはまった人生を送らなければならないなんてことはない。自分の人生なのだから。そう思わせてくれる最強の作品でした。
来る日も来る日もYouTubeで蟹座のタロット占いを見ていた。「すごいチャンス」「史上最高」「新たなステージ」近い未来にわが身に降りそそぐ転換のときを待っていた。ここではない自分の居場所を探していた。誰かに求めて欲しかった。誰かに肯定してほしかった。
そんなことに1年以上を費やしたある日出会った「たぶん私たち一生最強」。きっかけはたまたま。ある作家さんのつぶやきに記されたサイトがヒキヨセのはじまり。刊行前の本が読めるの?書店員でもなければソーシャルメディアに疎いアラ還の私でも?今すぐ読まずはにいられない衝動が走った。タイトルの吸引力は裏切らない。一気阿世に読み終え今、その感慨に浸っている。
ルームシェアする4人の女性の小気味よい会話、一気阿世の展開、出口が見えないうれしさ。疾走感そのままに読み進めた一度目読み。
高校から友情関係が続く4人のそれぞれの仕事観と人生のだいじと、そこに連なる男の呻吟、人観観察に躍動しっぱなしの二度目読み。
「26歳の独身の私達、東京の主役」「私たち、どうやったら不安じゃなくなるんだろうね、下手に選択肢があるから迷うのかな」
「今年28歳になるが、病院と選挙に行く習慣がまるでなかった」前半100頁だけでもう、タロット占い超えの転換のときを私にもたらした箴言にさされまくった三度目読み。私にとって179頁が神頁だった。額縁に収めて毎日拝みたい。
一緒にいる、彼女たちとってそれは4分の一のではなくて、×4。
「私の人生とセックスには伸びしろがあるのだ」登場人物にそう言わしめた著者小林早代子さん。1992年生まれの貴方の伸びしろが楽しみでならない。渾身の一冊をありがとう。
女性4人のルームシェアの話ということで、はじめは楽しくもまあいろいろ問題は出てくるよね、みたいな話だろうなと勝手に想像しながら読んだら、まあ私のちゃっちい予想なんてばっさばっさと刈り取られてついでに腕をぐいっとつかまれて未知の宇宙へ連れてかれたみたいな衝撃とおもしろさで、ずっと「そうくるのか」と笑ったり、胸がぎゅうとなったりしながら読みました。
かといってちっとも非現実ではなく、むしろ現実的で、女が人生で出会う問題についての解をいろんな方向から可能性を示してくれて、とにかく読んでいて力が湧いてくるような。
おもしろかったです。
20代後半に女友達4人がルームシェアする物語。『女の友情は続かない』というがこの4人は良い意味で一筋縄ではいかない。読み始めは『ノリ』で生きてる感がしたが、読み進むうちに『笑い』や『面白い』ではなく真剣に文字を追っている自分がいた。個人的には他人と同居なんて絶対に嫌だが、ずっと一緒に居られる親友がいるというだけで『最強』だし、自分らしく、ありのままに生きている彼女達は確かに『最強』だと思う。女性の本音や、今まで『非常識』とされてきた願望、自分のままでいる強さは私の背中を押して安心感を与えてくれた。
高校の時からの親友4人がアラサー近くになってルームシェアするお話。
ほぼ一章ずつにそれぞれ各人の悩みや生き方について書かれてある。
女性だからこそお互いの希望や悩みをあけすけに本音で話すことができると思うし、
最終章の話は男性では絶対あり得ないようなことで盛り上がるところがすごい。
女性の芯の強さを感じてしまいました。
女4人の共同生活。
結婚は?出産は?ってか思ったけど、親友と一緒に一生生活も自由で、いいかも、と思わせてくれました。
私の想像の上を行く追い付けないかんじもあったな。
途中、性の話が多くて、疲れちゃったけど、終わってみたら、よかった。
こういう生き方も、かっこいい❗✨
初めましての作者さん。だけれどもR-18文学賞出身だなぁというのがよくわかるあけすけで痛快で最高なノリの本でした。
30代からの女性の生き方への葛藤、困惑、模索とリアルで切実な思いがハイテンションな会話の中にチクチクズキズキと入っていて、それでも未来への希望や願いがたくさん詰まったどんな人にも刺さりまくるエール小説!
予想していた先の未来まで書いてくれていて、賛否両論出てこそ、人生は面白い!と思える本でした。
高校時代からの仲良し4人。
仲良しだけど深刻な話はなんとなく避けてしまうってものすごくよくわかる!から怒涛のように読み始めたこの本。
こういう生き方もあるのかも、と読みながら羨ましくもあり。
何年か後にリアルに私たちの世界もこうなっているとよいなぁとも。
だって「産む性」だからといって何かとあきらめるのが、あきらめさせられるのが当然って圧力の強かった
時代に生きた私からしたら、それを逆手にとった彼女たちの選択がやっぱり最強に見えるから。
高校時代の友人4人でルームシェアして、人生を満喫しながら乗り切ってくお話
なかなかにハイテンションでノリが全て!の勢いで、結婚やら出産やら色々悩み惑うことがありつつも何かを掴みとることに前向きな彼女たち✨
いやーしかし、私も女子校出身だけれど、すっごく仲の良い友だち相手にもそんなぶっちゃけた赤裸々な話はなかなか…
性的な諸々もそんなにオープンなのね…と若干ついていけず置いてけぼり感を感じつつも、各章でそれぞれの内面を知るにつれ、なんとなく共感したり応援したくなったり
ラストはもう笑っちゃうくらい爽快!
いいなー、シスターフッド
彼女たちは「たぶん」じゃなくて「ぜったい」最強だと思うな
NetGalleyJP で知った、R-18文学賞出身の小林早代子さん、次の作品も楽しみです♡
勢いがあって面白かったです。
26歳になった高校時代からの女友達4人が”家族”になろうとルームシェアを始める。ノリの良い会話の裏で、4人がそれぞれ抱える本音や葛藤。4人がずっとバランス保って最強でいられるの奇跡のような事だと思ったけど、これからの時代こんな生き方もアリなんでしょうね。
最終章読んで、娘の恵麻がこの先どんな選択をするのか見てみたくなりました。
映像化に向いていそう。
女4人のシェアハウス。
20代半ばでの女4人のシェアハウスってこれからの人生を考えるとどうなのかなと思ったがなかなか楽しそうだった。
こんな生き方もアリだなあと思った。
そしてゲイの友人の精子を使っての妊娠はすごく驚いた。
私がこのシェアハウスに住んでいたら子育てクラウドファンディングに参加できるだろうかと色々考えた。
が、最終章でなかなかいい感じになっていてこういう人生も面白いなと思った。
成瀬シリーズ読者に次読んでほしい作品という案内をみて読ませていただきました。
メインターゲットとなっている世代は同じように感じますが、「成瀬」はどの世代が読んでもエンタメ的に楽しんでもらえるから広めやすい作品だと思ったのに対し、今作は“今の時代だと”2.30代女性が心のバイブル的に胸の中に入れておく作品だという印象をうけました。
しかし、そんな感想すらも作者さんは想定済みだというようなエンディングでひたすら感嘆しました。
20代女子の恋愛・友情を通して、全ての人種性別その他特徴を持つ人に〇を付けてくれる素敵で新しい小説です。
自店舗でもできる限り推していきたいです。
高校時代からの友達である花乃子、百合子、澪、亜希が、4人で一生一緒にいるために選択した人生の物語。
今まで読んだことがないタイプの本で、ラストまで驚きの連続だったけれど、読み終えたときに思ったのは、4人はこの先“たぶん”じゃなくて“絶対”一生最強なのだということ。世間の常識や普通なんていう言葉を軽々と飛び越えてどこまでも突き進んでほしいし、4人の人生に幸あれ!と思った。
高校時代からの付き合い、ただいま26歳の4人の女友だち。シェアハウスで暮らし、赤裸々に自らの結婚観もセックスも、子ども、出産、育児についての考えも曝け出し、個々の主張はしながらもぐいぐい前進していく。唖然としつつも4人でいれば最高!という彼女たちの力ついさに圧倒された。それはもう小気味いいほどに!
テンポのいい会話と小汚いことばにグサグサ刺され、それでも大真面目な彼女たちに快哉の拍手を贈る。ことばの裏にある本気が伝わってくるのだ。
4人の母たちの二女として生まれた恵麻の語りを読めば、この子育ての意味がわかろうというもの。自由だし、個性的だし、非常にフラットだし、何にもおもねらないスタンスがすごい。最強そのものだ!
またひとり、読み続けたい作家さんが増えました。
「たぶん私たち一生最強」
「たぶん」なんて保険をかけるところに「一生」への不安が見えてくるけれど、自分たちの理想を現実にするパワーを持つ彼女たちは間違いなく最強です。
この物語の主人公とも言える亜希、花乃子、澪、百合子の4人だからこそ絶妙なバランスを保っており、一人でも欠けてしまうと彼女たちの考える最強は無かった。
それは彼女たちも何となく分かっていたし、そのために親友でも適度な距離感で接し、お互いの地雷をうっかり踏まないように気を配る。(踏み抜くとしたらそれは意図してのこと)
彼女たち4人の関わり方というか阿吽の呼吸のようなものは、今までの知識と経験によって計算されたものであるし、それをお互い分かっている。
そういう内容が凄くリアルだし、そういうのもアリだと肯定してもらえることに、何だかホッとしました。
めちゃくちゃ面白かった!
4人がシェアハウスで家族となり母親になる。
そりゃ娘の立場は複雑だろうけど今どきのお子さんなのか受容がスムーズ。
女性のためのR18〜作家さんはハズレが無い印象です。
前回受賞作品はいつもの毛色が違うなーと感じましたが、こちらは今までの受賞作の毛色がある感じ(つまりは性的な描写がある)です。
私個人は友達とそういった話を赤裸々に話すことはあまりないので新鮮で、そんな話題を話していたことのある若いときを思い出しました笑
年代による社会的な悩みもリアルでした。
気の合う仲間と一緒に住むのって色々ありそうだけど面白そうです。
ひと味もふた味も違うルームシェア小説でした。
面白かったですし、人生の選択肢を自分たちで新たに作る発想に驚き、とても興味深かったです。
自分は彼女たちほど、こんなにあけすけに友達と語り合ったことはないと思います。ここまで話せるからこそ、家族になろうと思える関係性にたどり着いたのでしょう。
自分が選ばなかった人生を選んでいる人たちを見ているような感覚になりました。女友達4人で暮らして、生きていく。今は突拍子もないことに感じるかもしれないけど、きっとこういう生き方が当たり前になる時も生きてるうちにくるのだろうな、と。どんな生き方を選んでも、眠れない夜もやるせない瞬間も数えきれないほどやってくる。そんなときに近くにいてほしい人を、身を置きたい環境を自分で選び取る勇気を与えてくれる一冊です。
私が選ばなかった(選べなかった)人生がここにあって、登場人生のだれかが自分のような感覚で読みました。
ほんとこういう生き方が女にとって1番幸せなのでは…?と思います。でも今の日本ではなかなか実現は難しいような気がします。女性がなかなかしんどい今の日本。だからこそ、女性たちはこの作品で元気をもらって、よし!頑張ろうと思えるのかもしれません。
思い出を共有できる人がいることがなんて嬉しいことか、改めて思わされました。
高校時代、何を話してもおかしくて、他の人には言えないような話も開けっぴろげにずっとお喋りしていた友達のことを思いだすような作品でした。
結婚生活も良いけれど、仲良しの何でも話せる女友達との世界の居心地の良さは別格!
学生時代の雰囲気と大人の世界の両方を味わえる作品です。