笑う森

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刊行日 2024/05/30 | 掲載終了日 未設定

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内容紹介

「神森」と呼ばれる原生林で行方不明になった5歳児と、そこへ迷い込んだ4人の男女。

拭えない罪を背負う彼らの贖罪、そして真実。

人の愚かさと優しさと――

直木賞受賞作『海の見える理髪店』を超える感動。荻原ワールドの真骨頂といえる傑作長篇。

「神森」と呼ばれる原生林で行方不明になった5歳児と、そこへ迷い込んだ4人の男女。

拭えない罪を背負う彼らの贖罪、そして真実。

人の愚かさと優しさと――

直木賞受賞作『海の見える理髪店』を超える感動。荻原ワールドの真骨頂といえる傑作長篇。


出版社からの備考・コメント

【著者紹介】荻原浩 おぎわら・ひろし
1956(昭和31)年、埼玉県生れ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。
1997(平成9)年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を、2014年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞受賞を、2016年『海の見える理髪店』で直木三十五賞を受賞。
著作に『ハードボイルド・エッグ』『神様からひと言』『僕たちの戦争』『さよならバースディ』『あの日にドライブ』『押入れのちよ』『四度目の氷河期』『愛しの座敷わらし』『ちょいな人々』『オイアウエ漂流記』『砂の王国』『月の上の観覧車』『誰にも書ける一冊の本』『幸せになる百通りの方法』『家族写真』『冷蔵庫を抱きしめて』『金魚姫』『ギブ・ミー・ア・チャンス』など多数。

【著者紹介】荻原浩 おぎわら・ひろし
1956(昭和31)年、埼玉県生れ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。
1997(平成9)年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を、2014年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞受賞を、2016年『海の見える理髪店』で直木三十五賞を受賞。
著作に『ハードボ...


おすすめコメント

荻原浩の代表作は?と聞かれたら、なんと答えますか?

脱力系の探偵小説。いじめを扱ったサスペンス。若年性アルツハイマーに襲われたサラリーマン。味わい深い家族の物語。

そしてここに、新たな代表作をご紹介できることを、うれしく思います!

5歳の男の子が原生林で行方不明になるが、1週間後に無事に生還する。さして衰弱した様子もない。いったい1週間の間どうやって過ごしていたのか?本人に訊いても、発達障害のある5歳児からは満足な答えは得られない。少年の1週間を知るべく、叔父は森に足を踏み入れる……

と書くとミステリーのようですが、もちろん謎に包まれた部分はありつつも、徐々に明らかになる真実には、事情を抱えた4人の大人の、それぞれに必死の想いが隠されていました。人生にはじかれて、森にやってきた彼らが、迷子の少年と出会う。その時間は、少年が奇跡的に生き延びた1週間であり、惑える大人たちにとっても、人生を変えることになる時間でした。


人間に寄せるあたたかなまなざし。それこそが、荻原浩の最大の魅力ではないかと思います。そして本作はそれを存分に味わうことのできる作品です。じんわりと胸に広がるこの希望の物語を、ぜひお目通しいただければ幸いです。


荻原浩の代表作は?と聞かれたら、なんと答えますか?

脱力系の探偵小説。いじめを扱ったサスペンス。若年性アルツハイマーに襲われたサラリーマン。味わい深い家族の物語。

そしてここに、新たな代表作をご紹介できることを、うれしく思います!

5歳の男の子が原生林で行方不明になるが、1週間後に無事に生還する。さして衰弱した様子もない。いったい1週間の間どうやって過ごしていたのか?本人に訊いても、発達障害のある5歳児...


販促プラン

<書店さまへ>

ネットギャリーにご感想をアップしてくださった書店さま限定で、初回配本のご希望を承ります。

下に添付のFAX用紙にてご希望数をお送りください。

★★5/14(火)必着でお願いいたします★★

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下に添付のFAX用紙にてご希望数をお送りください。

★★5/14(火)必着でお願いいたします★★


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784104689071
本体価格 ¥2,200 (JPY)
ページ数 464

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

森で行方不明になった5歳児マヒト。1週間後、無事保護される。生還したマヒトは、森で何があったのか話そうとしないし、行方不明になる前と後では明らかにマヒトの様子が違う。不審に思う母岬と、マヒトのために、マヒトの叔父である冬也は森でマヒトに何があったのかを調べ始める。殺人犯、インチキユーチューバー、自殺願望者、組織からお金を盗んで逃げているヤクザ。森の中で遭遇する身勝手な大人たちは、マヒトとの交流によって、自分の中にある良心を目覚めさせる。森の中のことが少しづつ明らかになるにつれ、不可解なマヒトの言動の理由も解明される。5歳児が森で行方不明になったことに対するSNSなどでの誹謗中傷、それに対抗する術、マヒトに発達障害があることでの接し方など、理解を深める部分も多くありました。誰にでもある弱さゆえに誰でもが道を踏み外してしまう可能性があることも、そのストーリーから伝わってきます。深刻な場面も多いはずですが、読後はなんだか楽しい気分になりました。

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5歳の真人(まひと)は神森(かみもり)のコースで忽然と姿を消した。
これは彼が行方不明になっていた一週間の間の物語。

真人は時を同じくして様々な理由から森に迷い込んでいた4人の男女と
不思議な出会いを経験していた。4人の男女はわけありでそれぞれに
罪を犯していた。森の中で真人と出会った4人...


4つの罪と、良心、みんな問題をかかえて罪を犯した人たち。
真人はそれぞれの人からつかのまの親切を受けて...
4人の汚れた大人が5歳の少年と出会ったときいろんな感情が
わいてきて奇妙な行動に出る。


少年は4人との出会いで大きくかえられることになる。


仕事、家族、恋愛、お金、病気、現代社会の闇をくまなく描きつつも
未来に希望をもたせてくれる異色の物語.

SNSの怖さも存分に描かれている。SNSでの誹謗中傷はされた人の
人生をも変えてしまう。しっかりした証拠がない限り無責任に
だれかが言っていたからとか、みんなしている、などと言わないように
責任をもって発信することを徹底してもらいたいし、徹底したい。


ブログ、インスタ、Facebook、Xなど,発信する全ての人たちに
是非読んでもらいたい。

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小樹海の異名をもつ「神森」で男の子が消えた。
最低気温は摂氏2度まで下がる深い森で、水も食糧も持たないまま。
1週間後、1人でいるところをようやく保護されるが、男の子はASD(自閉スペクトラム症)で、どうやって生き延びたのか森でのできごとを聞き出すのは難しく…

事件当時、森の闇に潜んでいた大人たち。
もし男の子を助けてくれたんだとしても…訳アリに決まってる!
人殺し、嘘つきYouTuber、自殺願望者、ヤクザに追われる奴。
まさかこの人たちが!??
明かされていく森での1週間は、無事に帰ってきたのが信じられないほどハードだった…!
事件後の母子のまわりもいろいろありすぎて、思いがけない展開の連続。
やっぱり悪いことはできないな…
真人くんのかわいさに癒されつつ、読み終えました。
おもしろかったです!

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目の前に森での出来事が浮かぶ感じを持ちながら読ませて頂きました。
同じ時に同じ森の中で様々な物語が起きてそれぞれの物語に一人の少年が登場する。
合体樹を含め森全体が真人の様子を見守って助けてもらえるように導いているのかなと感じました。
それは真人が普通の人は少し違う部分があるからなのかもしれませんが何に対しても純粋だからなのかなと思いました。
色々経験をして考え方がこうちくされてしまうと純粋さも減ってしまうんだろうなと。
またSNSによって本来感じることない不快さを与えてしまうことが身近にもあるんだろうなと改めて感じました。
おそらく不快さを与えてしまう人も色々悩みを抱えている人が多いのかなとも思いました。
今この時も色々な人が色々な思いを持って色々な問題と対峙しているのかな。

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またまた素晴らしい作品をありがとうございます。一気読みでした。
クマがキーワードになり、どんどん真相が明らかになっていくストーリーに目が離せませんでした。
最後のバァーっと話し出す様子を見て、彼の中でたくさんの言葉や思いが溢れてくるシーンも親心として胸にくるものがありました。
皆それぞれに悩みを抱えていて、たまたま重なって色々な事が起きた一週間でしたが、子供を生かそうという優しさは皆持っていて世の中まだ捨てたもんじゃないなと思いました。

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様々な社会の問題を、凝縮したような小説。
とはいえ、暗くてどうしようもないような雰囲気は皆無。
もちろん、問題を抱えるそれぞれの人物たちの身勝手な思いには辟易したけれど。
ただ、物語が進むにつれ、真人くん行方不明時の謎が解けていき、皆それぞれちょっとした優しさがないわけではないことも分かっていく。
(あれを優しさと言っていいのか分からないけど、それがなければ、真人くんは別の状態で発見されたかもと思う。)

世の中捨てたものじゃない。そして誰でも生きる方向を少しだけ変更することは、できるかもしれないのだ。
そんなことを考えることができた小説だった。

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原生林「神森」で行方不明から1週間後に無事発見された5歳の真人。どうやって生き延びたのか。それは異なる目的で「神森」に入った4人と関わっていた。
会う事もなかった彼らの、真人を巡る壮大な物語を読み、書名の意味を感じて欲しい。

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風変わりな書名と、考えもしなかったオープニング。最初はミステリかと思った。行方不明だった1週間、真人がどのように過ごしてきたかを、呟きなどから探っていくという。確かに謎の7日間を解明する物語だった。でも、ミステリではなかった。互いを知らない4人の、真人の生と心を巡る壮大なバトンタッチの物語だった。

ASDである真人の、言葉に対する群を抜いた暗記力。ただ、聞き取りが不正確で意味まではわかっていない。「神森」で出会った4人との関わりを読み進めるうちに、その謎の言葉がカチッカチッとはまっていく様子に目を見張った。「くまさん」とは……「赤いマフラー」とは……「リュック」とは…… 真人の空白の1週間が、4方面からきっちりと埋まっていく様子には、読んでいて驚きしかなかった。

でもそれだけではない。真人に〈優しさ〉を見せていく事で、自分の内面を見つめ直していく4人。真人と関わることで運命が変わっていく4人の物語でもあった。

4人が互いに会う事もなく〈偶然に行っていく〉バトンタッチが、真人の体を保ち心さえも救った。でも、それだけでは4日間しか保たない。なら、5日目と6日目は? そう、〈真人の言ったことは全て真実〉だったのだ。真人にしかできないこと。真人だから呼び込めた運命。
そうして、この風変わりな書名『笑う森』の意味がやっとわかった。そうだったのか、よかったね、真人。本当によかったね。

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様々な事情や生きづらさを抱え、たまたま森に居合わせた大人たちによって、リレーをみているかのように迷子になった真人が描かれる。
困った大人たちばかりだが、真人を見る目はどの人も優しく、憎めない。普段なかなか理解されにくい、コミュニケーションが苦手な発達障害の子供の特性や、親の大変さなども丁寧に描かれた上で、ふっと物語の世界に連れていかれ、リアルとファンタジーのハザマを彷徨う読書だった。

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神森と呼ばれる原生林の中で母親とはぐれて行方不明になった5歳のASDの男の子、彼は1週間後に無事に発見される。晩秋の季節、男の子が夜の寒さと飢餓に耐えられるはずはなかった。男の子はどのようにして生き延びたのだろうか。彼が森を彷徨い続けた1週間に想像もできない出来事があったのだ。男の子が森の中で偶然にも順に出会ったのは、様々な境遇の4人の大人たち、不幸を嘆き葛藤を抱いて人生に絶望を抱く大人たちだった。男の子は彼らや彼女らのお陰で生き延びたのだが、同時に彼らや彼女らも男の子との出会いによって人生に何がしかの希望を見つける。ストーリーの展開の中で、森の魔力にまるで吸い込まれるように読み続けた作品でした。子供と見知らぬ大人の交流の中で心の温かさが感じられました。

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