カワイソウ、って言ってあげよっかw
夏原エヰジ
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刊行日 2024/03/11 | 掲載終了日 2024/03/11
ハッシュタグ:#カワイソウって言ってあげよっかw #NetGalleyJP
内容紹介
「生きづらい」あなたへ。
他人の生きづらさを想像したことがありますか?
仲良し5人組が、1人ずついなくなる。
「私は悪くない」から始まる「エゴミス」!
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いわゆる「HSP」であるヒトミは、その繊細な性格のせいで損ばかりしてきた。
大学時代からの親友4人を見て劣等感をくすぐられ、また惰性で付き合う彼氏やアルバイト先の人間関係などに辟易していた。
ある日Kポップにハマってしまった彼女は、無垢なアイドル達のきらびやかな笑顔を見て、自分もすべてを捨てて渡韓しようとする。
女性5人それぞれが自らの「生きづらさ」を語るが、
いつの間にか他人への浅はかな羨望、嫉妬といった黒々とした感情が渦巻き......
「Cocoon」シリーズの作者が贈る、全く新しい「生きづらさ」文学。
*目次*
第一章「繊細さん」の生きづらさ
第二章「バリキャリ」の生きづらさ
第三章「専業主婦」の生きづらさ
第四章「インフルエンサー」の生きづらさ
第五章「生きづらさを見つめる人」の生きづらさ
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著者/夏原エヰジ(なつはら・えいじ)
1991年千葉県生まれ。上智大学法学部卒業。2017年に第13回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞した『Cocoon-修羅の目覚め-』でいきなりシリーズ化が決定。その後、『Cocoon2-蠱惑の焔-』『Cocoon3-幽世の祈り-』『Cocoon4-宿縁の大樹-』『Cocoon5-瑠璃の浄土-』『連理の宝‐Cocoon外伝‐』『Cocoon 京都・不死篇-蠢‐』『Cocoon 京都・不死篇2-疼‐』『Cocoon 京都・不死篇3-愁‐』『Cocoon 京都・不死篇4-嗄‐』『Cocoon 京都・不死篇5-巡‐』と次々に刊行し、人気を博している。
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★★★
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★★
出版情報
ISBN | 9784065347133 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
「カワイソウ、って言ってあげよっかw」なんと読者を挑発するようなタイトルだろう。そのタイトルで興味を持ちリクエストした。
繊細さん、バリキャラ、専業主婦、インフルエンサー、生きづらさを見つめる人、章ごとに語られる女性5人のそれぞれの「生きづらさ」とは?
謎の告白から始まる冒頭から引き込まれる。
自分のことは甘やかしたい、私は悪くない、周りが悪いと思っている女性たちが、一人ずついなくなるミステリーとして謎が深まりながら進む。
その「生きづらさ」あるよねと頷きながらも、それぞれの本心を知ると仲良しかもしれないけれど、その関係は友達じゃないよねと引いてしまう。
他人の「生きづらさ」を想像することで、自分の周囲の人の気持ちに敏感でありたいとも思いながら読んでいた。
でも黒い感情を抱える登場人物たちには思わず「カワイソウ」と言ってあげたくなるタイトルが秀逸。
それぞれの「生きづらさ」を突きつけられて、「生きづらさ」文学という言葉にも納得した。ミステリー好きだけでなく「生きづらさ」を感じている人にぜひおすすめしたい。
今を生きる女性たちの『生きづらさ』だけかと思ったら、ミステリー要素もあり、とても楽しめました。
女性たちの生きづらさは共感する部分も多く、この物語がどう展開するのか楽しみで読む手が止まらなかった。
ミステリーならではの伏線もおもしろい。
最後に繋がった瞬間思わず「すごい!おもしろい!」と、声が出てしまいました。
ミステリー好きも生きづらさを感じてる人にもオススメの1冊です。
でも、生きづらさを感じる人が読のは覚悟がいるかもしれません。共感や友達の本心部分が見えてしまうので…
そして、最後まで読んでみて『カワイソウ、って言ってあげよっかw』の『w』はとても重要だと感じました。
嘲笑う感じの『w』ではないだろうか…と想像してしまいました。
「生きづらい世の中だね」なんて会話を最近よく聞くけれど、あなたの「生きづらさ」は本物?
繊細さん、バリキャリ、専業主婦…そういうわかりやすい「生きづらい」グループに自分を当てはめて、「自分が一番かわいそう」と思い込んでいるだけなのでは?
そんな核心を突くような、オブラートをあえて破るような問題提起を孕んだ本。
挑発するようなタイトルから始まり、5人の仲良しグループの女性たちの、裏の姿が晒される過程が恐ろしくて、でも目が離せなくて、一気読みでした。
特に繊細さんと専業主婦の章は、性格の一致や子育て中という境遇の一致から、他人事としては読めなくて、すごくゾッとした。
久しぶりに読んだイヤミス、考えさせられたし面白いし、満腹です。
仲良しの5人組が、ひとりずつ姿を消す。その謎解きをしていく、「イヤミス」と同じ系統にある「エゴミス」。
「イヤミス」ほど意地が悪いわけではない。なんとなく人が心に秘めているちょっとした悪意をピックアップし、ていねいに培養し、そして世に解き放つ。
読後感のいい小説ではないし、読後にちょっと澱んだ気持ちになる。でも考えてみれば、人の本質ってこんなものかもと思えてきて、なんとなく納得してしまう小説。じつに今のSNS時代の小説だと実感させられる。
読みやすさもあり、けっこう楽しめた。
これもイヤミスの一つの形かな、と思っていたら、「エゴミス」という単語が書いてあり、納得です。
読み終わってから改めてタイトルを見たときに感じるのは、まさにエゴイズム。出てくる人物、みんなエゴイストですからお気をつけください。エゴイスティックに一気読みさせていただきました。
「つくづく、わたしたちって、生きづらいよね」
大学同期の五人は30歳になった現在も定期的に会う仲間。
それぞれフリーター、バリキャリ、専業主婦、インフルエンサー、漫画家とそれぞれの生きづらさから語られる五章構成。
人を食ったようなタイトルのため身構えて読んだところ、案の定フォークとスコップでブスブス突き刺してくるような作品。
若者をターゲットとしてるのでネットミームのようなタイトルにしてるのだろうが、内容が良いだけにタイトルで食わず嫌いする人が多いのではないかと思うと残念なタイトルと感じた。
現代の「生きづらさ」に焦点を当てた社会派小説でありミステリでもある。「普通とは」「多様性とは」が叫ばれる世の中で、何者かになろうとする人々や自分の生きづらさの原因を見つけようともがいている人たちへの警鐘もあるのだろうか。タイトルも皮肉をこめたものになっているのが興味深い。「繊細さん」「バリキャリ」「専業主婦」「インフルエンサー」などの生きづらさを取り上げ、共感を感じていた読者を奈落の底へと落とすラストは恐怖であった。読者は、自分と似た人物を見つけ出し、葛藤することだろう。
5人の大学同級の仲良し女子におこる『生きずらさ』の行く末。
「今の時代ホント生きずらいよね」といいながら実は
「自分が一番かわいそうなんだよね。こんな中生きるのは」と腹では
『他の子は』と腹黒く思ってるイヤミス。と言うかこんな状況を『エゴミス』と
言うみたい。
1人目以降ドンドンイヤミス度が増していくスリルがあり目が離せなかった。
表紙の子の子って!!その泣き顔は!!なるほど!
タイトルもいい!!
#カワイソウって言ってあげよっかw
#NetGalleyJP
大学での出会いから12年経った今も続いている5人の女子会。
繊細さんの生きづらさ、できる女の生きづらさ、専業主婦の生きづらさ。
それぞれ、わかるわかると思って読んでいたら、
んんん?本音けっこうエグくない…???
共感していたはずが、だんだんその独りよがりな生きづらさに、違和感を覚え始める。
もしかして、私も、こんなふうに「カワイソウ」に浸ってしまっているの…?
それにしても、1人、また1人、いなくなる、
まさかのホラー展開がめちゃくちゃおもしろくて、一気読みしてしまいました!
インパクトのあるタイトルに惹かれ読み始めましたが、ミステリー・サスペンスとしても非常に読み応えがあり、夢中になって読み切ってしまいました。身近な相手だとしても、他人を理解することって本当はとても難しいと痛感させられる物語でした。今の世の中を象徴するかのような女性たちの行く先も見逃せない今作でしたが、それと同時に彼女たちそれぞれの思考から読者である私が隠していた弱みもじわじわと暴かれていくような描写がとにかく読んでいて恐ろしかったです。「生きづらさ」をテーマにした作品というと優しい雰囲気の物語が多い印象があったので、今作のようなピリッとした雰囲気の内容は凄く心に突き刺さりました。きっと「生きづらさ」を抱えるたくさんの読者に衝撃を与える1冊になると思います!
生きづらさってなんでしょうね。
本人が真面目に悩んでいても側から見るとまた同じところでぐるぐるしてるとか、贅沢な悩みなのにわがままだと言われたり。
言動に矛盾があって伴ってなかったり、全てがうまくいってる人はあまりいないと思うけどうまく見えるように過ごしてる人もいるわけで、単純に言うと難しい。
大学の同級生、仲良し5人組はことあるごとに集まって報告会やお祝いなどをしている。段々と歪みが生じてひとり、またひとり消え、、少なくなっていく。クローズドミステリーのような不気味さがある。犯人が最後まで分からないので全ての人が怪しく疑心暗鬼に見えたり「志村うしろ」ばりに危ない、逃げて!
って言いたくなったりする。
正義は裏から見るとどちらも正義でどちらも悪。真実も真実であるか分からない。分かるのは起こった事実だけ。
色んな意味でまともな人が1人もいなくて面白かったです。
「生きづらさ」をテーマにしたものってすごく増えてきた気がします。
小説であったり、漫画であったり、ドラマであったり。
SNSでもしょっちゅう話題になっていたり。
そんなものにたくさん触れていると、むしろ現代に生きる人で生きづらさを抱えていない人というのはいないのではとさえ思ってしまいます。それくらい共感するところもたくさんあるんだと思います。
この小説はそんな「生きづらさ」を抱えた人たちが出てきます。
繊細さんであったり、アスペルガーだったり、働いたことがない専業主婦だったり。バリキャリやインフルエンサー、漫画家さんも出てきたりして読者もどこかで絶対共感する「生きづらさ」がある。
そんな人たちが一人ずつ消えていくミステリーというか、もはやホラー。
特にバリキャリのところはもう怖くてしょうがなかったです。
タイトルにwがついているのも納得の一冊でした。とても面白かったです。
今の世の中は、他人に対して寛容ではない。認めてもらいたい、慰めてもらいたい。
この作品に登場する五人の女性たちは、現代の女性のひな型だ。この中の誰かしらに読者の私たちは自分を投影するし、共感することができる。一人一人が悩み、不満を抱き、陥っていくトラブルのエピソードを読むにつれてじわじわと高まる恐怖。クライマックスで突きつけられる私たち読者への断罪、それは現代社会に生きる私たちにとってまさに衝撃のひと言だ。