奔流 コロナ「専門家」はなぜ消されたのか
広野真嗣
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刊行日 2024/01/15 | 掲載終了日 2024/01/19
ハッシュタグ:#奔流コロナ専門家はなぜ消されたのか #NetGalleyJP
内容紹介
小学館ノンフィクション賞大賞受賞の気鋭ライターの弩級ノンフィクション!
尾身茂、押谷仁、西浦博ー ――
感染症専門家たちは、コロナ渦3年間、国家の命運を託された。
政権と世論に翻弄され、闘った「専門家」たちは何に敗れたのか?
尾身茂、押谷仁、西浦博ー ――感染症専門家たちは、コロナ渦3年間、国家の命運を託された。だが彼らは政権に翻弄され、世論に翻弄され、やがては身を引いた。日本にとって、コロナとは何だったのか? 長期取材を経た筆者が、専門家たちの苦闘の本質を描く。なぜ、彼らは消されたのか? 衝撃のドキュメント。
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■目次■
第1章 暫定・日本版CDC――2020年2月2月
政府への助言を任された専門家には、大別して二つの考え方があった…
第2章 政敵――2020年4月4月
その使命感から、前のめりに声を上げた専門家に人々の注目が集まった。それは同時に、どんなピンチも危機管理に力を示すことで乗り切ってきた安倍官邸にとって、これまでにない危機でもあった。尾身ら専門家たちは忖度を避けつつ、危機管理の実を取ろうとする。
第3章 犬笛――2020年5月5月
…えらい目に遭うのは対策の「失敗」が原因ではないか。専門家が検査を抑制していたのではないのか――。
第4章 黙殺――2020年11月11月
安倍後継の菅義偉は、コロナに最も苦しめられた政権だった。二〇二一年一月、四月、七と、ほぼ一年の在任中、三度も緊急事態宣言を出すほどの大きな流行にみまわれ、専門家との意見の対立も激しくなった。官房長官時代から菅が経済回復に強い意欲を持った政治家であったことと関係があり、専門家も苦悩することになる
第5章 寄り添うか突きつけるか――2021年1月1月
…緊急事態宣言をどう解除するかをめぐって感染症専門家の間でも意見の対立が深まっていく…
第6章 専門家の決意――2021年5月5月
ある官僚は「中止すれば日本は国際的に信用をなくし政権も倒れる」と述べた。桁違いの数の外国人が東京五輪前後にやってくる。変異株の脅威に国民の不安が高まる中、菅政権は正面からこの声に向き合わず信頼を失う…
第7章 祝祭――2021年7月
オリンピックはずるずると開幕へと進む…
第8章 崩壊――2021年8月
五輪の開会式とほぼ重なるかたちで、再び医療崩壊が起きた…
第9章 公衆衛生家の「青春の蹉跌」
尾身はさまざまな方面から批判され、それでもコミュニケーションの交差点に立ち続け、立ち続ける人がいることによって感染症対応の態勢は空中分解することも避けられた。その要となった尾身の個性はWHOでの経験で培われた。
第10章 出口はどこだ――2022年3月
…人々の考え方、専門家の考え方がすれ違うようになる。
第11章 決断せず――2022年8月
…決める立場にある政治家は何をしたか。
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著者/広野真嗣(ひろの・しんじ)
1975年、東京都生まれ。慶応義塾大法学部卒。神戸新聞記者を経て、猪瀬直樹事務所のスタッフとなり、2015年10月よりフリーに。17年に『消された信仰』(小学館)で第24回小学館ノンフィクション大賞受賞。
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★★★
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★★
出版情報
ISBN | 9784065344651 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
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日本はそういう国だから仕方ない。
セキュリティを他者に任せ、自主性が欠けているような国民性だと西浦は語る。
政治家でないのに矢面に立ち、国を守る職責を与えられたコロナ専門家。
いつか国民から蹴り出されることがわかっていながら黙って職責を果たそうとした者たちの記録。
三年半に及ぶコロナ禍で国の決定にモヤモヤが募ったが、これを読むとさらにモヤモヤする。
つまりドキュメントとして優れた一冊ということです。
【奔流 コロナ専門家はなぜ消されたのか】
#広野真嗣 #講談社
本書は1月15日発売予定です。
誰もが影響をうけたコロナに関する内容でした。
私たちが知らないような、政府や専門家のやりとりなど
裏ではこうなっていたのかということが
わかる内容でした。
面白いです。
そして、読み終わって思うのは
「連携がうまくいってなかった」と
いうことや
「専門家に責任を押し付けていたこと」
「日本の政策はよくなかったのかな」
という感じです。
個人的にコロナワクチン反対派なんですが、
そうだとしても、読んでいて「あー」となるところが
ところどころあります。
私たちの生活をめちゃくちゃにしたコロナですが、
政府がもっとリーダーシップ発揮していれば、
今とは違う未来もあったなとも感じる内容でした。
興味沸けば読んでみてください!
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#奔流
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#マンボウ
コロナ禍の3年間、感染症専門家である尾身茂、押谷仁、西浦博たちに国家の命運が託された。この3年間とはいったい何だったのだろうか。そしてなぜ彼らは身を引いたのか。
この3年間、誰もがコロナにより影響を受けた。マスクや消毒用アルコールが売り切れ、使い捨てのマスクを数日使い続けようという報道を見たときは愕然とした。
悪いのはもちろんコロナウイルスである。だが責任を取りたくない政府と助言を受け入れてもらえない専門家たちのやり取りに、悔しくてたまらなかった。あまりの悔しさにこの本の感想をどう書いたらいいのか悩んだ。
感染症病棟で働く医療従事者であるかつての同僚たちは感染拡大のたびに心身をすり減らしていた。現場の声は届いていなかったのだなと改めて思い知らされた。
優しい雰囲気でテレビでの会見やインスタライブなどで広く周知に努めていた尾身先生が何度も声を荒げていたのも印象的だった。
今年は元日の大きな地震により避難している人も多い。避難所で感染者が増えていると報道されている。今こそ責任ある立場の人による適切な決断が必要なのではいのだろうか。
この3年間に得た感染予防対策をこれからも忘れず行っていきたい。そうしなければこの国の感染対策にご尽力して下さった先生方に申し訳ない。コロナは5類となったが変異株の感染も報じられ終息したわけではない。
日本版CDCは来年設置予定で、コロナワクチンは今年から原則有料となる。今後誰がこの国の感染対策を担うのか、誰が責任を追うのか注視していきたい。
このコロナで感染症の専門家はどんな立ち位置でどんな行動をとってきたのかを振り返る書。コロナの一連を「専門家」という切り口で描くという試みは非常に興味深い。
コロナが流行する直前に、日本感染症学会が主催するセミナーに参加したことがある。東京オリンピックを前に、感染症対策について学ぶセミナーだった。いわゆる「マス・ギャザリング」で感染症がどう広がっていくのか、それに対してどう対策をすべくなのか、集団免疫とは何か、ワクチン接種の重要性、日本は精神的にもワクチン後進国である事実など、感染症の基本について教えてくれる機会だった。
しかしまだコロナの脅威が迫る前、反応は鈍かった。
だがコロナ禍になって、感染症の専門家は注目される存在になる。その中心が尾身茂氏だ。この本によって、初めて尾身茂氏の経歴を知り、なぜ政権に臆することなく、しかし一方、政権とは適切な距離を保ちながら主張を述べられたかの謎の一端を納得した。
コロナはまだ終息していないが、インフルエンザのように共生する疾病となった。このタイミングでこのような本が総括を行い、次への教訓を残していくことには大きい意義がある。
「コロナはなかった事になりつつあるけど、振り返りとかどうなっているんだろう」とそう思っていたところに本書に出会った。
本書では世界的に大流行となった新型コロナウイルスの対策に向き合った日本の「専門家」に焦点を当てている。
当時、どのような状況で専門家たちはコロナと、国民の健康と政府に向き合っていたのかがよくわかるレポートであると同時に
日本における専門家=研究者の立場というのも伝えている。
未知のウイルスがもたらす不安が日に日に大きくなる中、専門家は頼れる存在だったはずだ。
それがいつしか「自分達の自由を妨げる者」と受け取る人が多くなってしまった。
それはなぜか。
「専門家」としてコロナ対策に当たった人々のインタビューが当時の状況、苦悩、今なお残る課題を浮き上がらせている。
この課題は日本の専門家=研究者に対する姿勢につながるものでもある。
コロナ対策だけでなく、これからを考えるためにも一読するべき一冊だと思う。