我が産声を聞きに

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刊行日 2024/02/15 | 掲載終了日 2024/01/21

ハッシュタグ:#我が産声を聞きに #NetGalleyJP


内容紹介


夫婦がずれていく。

コロナ? がん? もっと大きな何かで。

コロナ禍の家族を描く直木賞作家の話題作、
待望の文庫化!


--------------

新型コロナウイルスが世界を覆っている2020年9月、名香子が夫の良治から頼まれていっしょに向かった先は、都立がんセンターだった。
そこで肺がんの診断を受けた良治は、一方的に、家を出て好きな人と暮らしながら治療をすると名香子に告げる。

呆然とする名香子だったが、事態は“蝶”の羽ばたきのように次々と思いもかけぬ方向へと進んでいくのだった。

*関連リンクから試し読みができます*
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著者/白石一文(しらいし・かずふみ)
1958年福岡県生まれ。’00年『一瞬の光』でデビュー。’09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞、’10年『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』『神秘』『愛なんて嘘』『ここは私たちのいない場所』『光のない海』『記憶の渚にて』『プラスチックの祈り』『君がいないと小説は書けない』『ファウンテンブルーの魔人たち』など著作多数。


夫婦がずれていく。

コロナ? がん? もっと大きな何かで。

コロナ禍の家族を描く直木賞作家の話題作、
待望の文庫化!


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新型コロナウイルスが世界を覆っている2020年9月、名香子が夫の良治から頼まれていっしょに向かった先は、都立がんセンターだった。
そこで肺がんの診断を受けた良治は、一方的に、家を出て好きな人と暮らしながら治療をすると名香子に告げる。

呆然とする名香子だったが、事...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には章編成が異なる場合がありますがご了承ください。
★書影は単行本刊行時のものです。文庫版発売時は変更となります。

発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
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読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!
著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。

※ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

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作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 出版営業局>まで直接お問合せをお願いいたします。       

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出版情報

ISBN 9784065347591
本体価格 ¥700 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

自分が同様な境遇ではないのだが、とてもひとごととは思えないないような話。
家族とも親しい友人とも各人の考えは異なり、それぞれ少しずつずれていくことを
改めて目の前に突きつけられ、考えさせられる。
しばらくして再読したら、そのときはまた違った感想が芽生えるのかもしれない。
明るい話ではないのに嫌な気持ちにならないのが不思議。

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「人間というのは何なのだろう。」この小説の主人公と同じようなことをいつも思う。たくさんの人生の選択をしてきた様々な男女のあり方を読むにつれ、今の自分の浅ましさを思い、背筋が凍るような気分になるのだ。歳を重ね、病気になることも増え、人生の終わり方を考えるようになった。この物語は痛烈に問いかけてくるのだ。あなたの生き方はどうだったのか、と。「私は、恐れないから大丈夫」というある人物の言葉に慄くのだ。あとは、ラストをどう捉えるのか。私は希望の始まりと信じたい。とにかく今の私に強く響く作品との出会いに感謝。

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もし、読み始めてから何行目で物語の世界に引き込まれるか、というスタートダッシュ選手権があるとしたら、間違いなく上位にランクされる作品だと思いました。
少しだけのつもりで読み始めたらいきなり引き込まれて、途中で止められなくなり一気読みしてしまいました。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まったまだ記憶に新しい日本を舞台に、ウイルス感染と癌の宣告という誰にも起こりうる具体的な死への恐怖を意識する中にあって、家族って何だろう、夫婦って何だろう、自由とは、自分の気持ちに本当に正直に生きるとは、ということを強く意識させられました。
ラストも、ハッピーエンドでもバッドエンドでもない、不思議な終わり方に想像力が刺激されました。

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淡々と中香子の境遇が語られていくが、、いやいや相当な逆境すぎるわ、酷すぎる、、と思いながら、良治憎しで読み進めた。中香子の達観した心情は私には絶対理解できないし、病院から一切、良治は出てこないままで物語は終わってしまった。きちんと心の底から2人で対面で話し合って欲しかったし、良治の狡さを最後は半ば容認してしまうかのような中香子にも違和感。最後まで良治の人となりが理解し難かった。

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夫婦の関係性について否応なく考えさせられた。愛し合って結婚し、お互いのDNAを受け継ぐ子どもを産み育てた一番身近にいるはずの人が、ある日全く見知らぬ他人に変わる。今まで見てきたものは一体何だったのか。身体の中からガラガラと崩れていく感覚が感じられた。

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肺がんの診断を受けた夫が一方的に家を出ていく。
そして他の女性と暮らしながら治療をすると妻に告げる。

なぜそんな一方的に出ていくの?と冒頭の夫の行動が衝撃的
どうしてこんなにも夫の心は離れ、すれ違ってしまったのか。そこが見えずにもやもやしながら読みました。
いかにも白石先生らしい人間の感情の描き方で、共感しきれないのに一気に読まずにはいられない物語でした。
最初は気にならないほどの些細なずれから生じる夫婦の亀裂。
出会うべくして出会い、別れ、それでも生きていかなければならない現実がそこにはある。一人でも生きていく力と、強さを持たないとなと痛切に感じました。

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なんとも複雑。そんなにあっさりできるもの?自分の命を知ったから?思い人に再会してしまったから?なんにせよ、そんなにあっさりばっさり縁も今まで築いたものも手放して自由になるなんて、その潔さ?目が覚めるような未練のなさに驚く。

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最初にがんの夫が「突然好きな人の家に行く。もう、あの家には帰らない」という衝撃的なスタート以降は、じわじわと名香子の心理を書くばかりで、それほど大きなことは起こらない。
それなのに、とても面白くて一気読みした。
章によって時間が結構飛ぶのだが、全部がとても自然につながっていて、さすが直木賞作家だと思った。
余韻の残る終わり方が、決めるのは名香子ではなく、読者ですよ、という感じがいい。

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なんという結末!
最初に読み始めた時は、あまりにも理不尽な出来事に驚き、こんなひどい事をする人たちには天誅が下るはずだと期待しながら読んでいました。
でも、名香子が次々と起こる出来事に真摯に向き合い、揺れ動きながらも決断していく姿は、多くの同年代の女性が共感できるものだと思います。

どんなふうにも生きられるし、それは自分が選んで決めていくのだと、読み終わった後、晴々とした気持ちになりました。

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まずは夫に腹が立った。肺がんがわかったから若い時に手に入れられなかった人生を生きたい、家も車も財産も置いて自分は身ひとつで出てゆく、と言う。自分勝手過ぎる、と思った。そして妻がショックのせいかそのまま家に帰り行動を起こさないことにイライラした。しかし読み進めると困ったことに夫の言い分も妻の行動もわかるのだ。わかってしまうのだ。決してあり得ない話しではないからだ。物語の展開の見事さに引っ張られながら、あなたならどう考える?どう行動する?と問われている。
そしてラストシーンは妻の選択の表明。タイトルと相まってとても力強く美しい。それ以外にも読者の数だけの選択があるだろう。腹を立てたり、悲しんだり、共感したり・・・私の中にある感情を総動員し、楽しませて貰った。

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読ませてくださりありがとうございました。
先入観ゼロで読み始め、闘病生活を夫婦で乗り越えるお涙頂戴物語と思いきや、違う方向に進んでいき、どうなるの?とグイグイ物語に引き込まれていきました。
とても面白かったのですが、最後まで主人公が好きになれない、私にとって特殊な物語でした。
英語のスペシャリストできっと家の中もキレイで正しくて立派な女性なのだと思います。同じ世代ですが友人にはなりたくない、むしろ夫が好きになりました。
コロナ禍で、リモートでの仕事が可能で、マスクマンセーなのに高齢の母や友人や元カレと食事をする神経も無理…となりました。
優しくて賢い娘さんが幸せになりますように!

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ドキドキしながら読んだ。
ちょうど子供が自立したり、たいていのことは何でもやれるようになった時、離婚のタイミングな気がする。
周りは結構そういう人が多いかもしれない。
しかし、20年以上の結婚生活を夫に「台無しの人生」と言われたら私はショックすぎて死にたくなりそうだ。
年を取って地元に戻り仲の良い友人たちと楽しくくらす、「高級」な生活も面白そうだと思う。
ある程度歳を重ねた夫婦の行く末についていろいろと想いを馳せさせられる本だった。
まだまだ私には想像でも難しい世界だった。

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