デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか
針貝有佳
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刊行日 2023/11/15 | 掲載終了日 2024/01/31
ハッシュタグ:#デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか #NetGalleyJP
内容紹介
幸福度調査でトップ3常連国である「北欧の幸せな国」デンマークは、2022年・2023年と2年連続で「国際競争力1位」に選ばれた。
千葉県よりも人口の少ない北欧の国が、なぜ世界と肩を並べるビジネス国に成長できたのか。
デンマーク在住の著者がビジネスパーソンを取材してわかったのが、その生産性の高さ。
DXを活用し、圧倒的スピードでプロジェクトをこなす一方で、午後4時に退社して家族との時間を過ごす。
高い生産性とワークライフバランスを実現させる要因は、「ムリしない、させない」時間の使い方と職場の人間関係にあった。
デンマーク人は職場や家庭で生じる人間関係のイライラ・モヤモヤを自然なかたちで排除している。
本書は、国際競争力が2年連続1位でありながら、仕事への満足度も幸福度も高いデンマーク人の働き方・コミュニケーション方法・仕事やキャリアに対する考え方を明らかにし、日本人も使える楽しい「働き方」を提案する。
現地のビジネスパーソンへの取材から働き方78のポイントを抽出、巻末には「デンマーク人から学ぶ『働き方のコツ』」リスト収録。
おすすめコメント
国際競争力ランキング2年連続世界1位!
仕事への満足度も高いデンマーク人の画期的「働き方」を提案する本。
国際競争力ランキング2年連続世界1位!
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出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784569855974 |
本体価格 | ¥900 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
本書を読んでまず感じたのは、デンマークはとても、フレキシブルな社会だということである。何しろ、1日の労働時間を12時間にする代わりに週休3日にするとか、パジャマのような恰好で仕事をしたり、プランを立てても、それでつっぱしるのではなく、状況に応じてどんどん変更していくなど。デンマークでは仕事は4時までだが、みんな3時を過ぎると帰る用意をするらしい。金曜日に至っては2時ごろ退社する人もいるのである。日本のように定時になっても残っている人が沢山いるというような文化ではない。上司が残っているから部下が帰り難いということもないようだ。例えば香港などでは上司が残っていれば部下が帰り難いという事があるらしい。上司が能力不足のために遅くまで残っている部下を「あいつはいつも遅くまで頑張っている。」と間違った評価をする。日本の場合、それをヒラである同僚が能力がある人を批判して言うのだ。「俺がこんなに忙しいのに、あいつはいつも早く帰ってけしからん。」と言った具合だ。忙しいのは早く帰る同僚の責任ではなく、経営者や管理職の責任なのに。私の会社員経験から言って、日本の会社に毎日遅くまで残らないといけないほどの仕事はない。事故のように、突発的なことが起る職場ならともかく、普通のオフィスワークではまずありえない。そんなにたくさん能力の欠けた人間はいないと思われるので、残業をするのは、日本は賃金が安いため、残業代がないと生活が苦しいということがあるのではと勘ぐってしまう。本書で、言われているのはデンマークではマクロマネジメントだということである。マクロマネジメントとは、部下を信頼して仕事を任せるということ。対してミクロマネジメントとは細かいところまで指示をするような管理である。今日本社会全体がミクロマネジメントの方向に進んでいるように思える。昔はマクロマネジメントに近かったところも、ミクロマネジメントに舵をきりつつある。私の在籍した会社がそうだった。大学なども、昔は学生を放し飼いにしていた観もあったが、今は細かいところまで注文をつけるらしい。これから就職を考える人はデンマークに流れるかもしれないなあ。
国際競争力も世界でトップクラス、なのに帰りは4時きっかり、金曜にいたっては2時、3時が当たり前。
そんな夢みたいなことが実現できている国デンマークの文化、仕事に対する考え方などが学べる。
デンマークではどんな立場であっても、それぞれが主体的に考え動いていることがわかった。
日本の会社や日本人の仕事のスタイルとは全く違う。
教育のベースが違うのもあるだろうけど、みんながイキイキと自分の人生をデザインして生きているデンマークが圧倒的にかっこいい。
仕事の考え方だけではなく生き方まで変えてくれる作品。
北欧諸国は総じて高福祉で幸福度が高いというイメージがあり、日本との違いを知りたくてフィンランドに関する本を読んだことはあるのですが、デンマークについて書かれた本は初めて読みました。
本書で紹介されているデンマーク人の考え方を読むと、デンマークいう国自体が柔軟で寛容な社会として成熟しているのがよく分かります。ウエルビーイングとかワークライフバランスとか、その言葉を特に意識しなくても自然に無理のない生き方ができるのが羨ましいです。日本でも転職がポジティブで当たり前のことになるといいのに、と思います。
後半のコラムでデンマークの教育について少し触れられていたのを読んで、教育についてももっと知りたくなりました。デンマークで学ぶ学生の声も聞いてみたいです。
実はデンマークについての書籍を読むのは15年以上ぶりなのですが、我が国との差が開いてゆく一方のように感じて焦りを感じました。
『フィンランドの幸せメソッド 』
『ドイツ人はなぜ自己肯定感が高いのか』
などを読んだことがありますが、一部のいわゆる大企業に勤める人たちだけでなく、あらゆる職種の人たちがこれらの本に書かれているような働き方、暮らし方ができているのなら素晴らしいと思います。
日本でも「ワークアンドライフバランス」が叫ばれるようになって久しいですが、子供たちの世代にはもっと働き方の選択肢が増えて、失敗してもやり直しが効くような社会、つまりは今よりも「人」が大切にされる世の中になっているといいと思います。巻末付録
「デンマーク人から学ぶ『働き方のコツ』」は、時々参照したいです。
題名に興味を持って読み始めました。
デンマークが、幸福度も国際競争力も1位であるというのも知らず、福祉が充実している国というぐらいの認識しかなかったのが、この本のおかげで、教育から仕事まで結びつくデンマーク人の考え方に触れることができました。
自分の意見をしっかり言える土台作りの教育、適材適所から考えてつく仕事、むりしない、むりさせないという良好な職場での関係性、社会貢献のために働く姿、デンマーク人の方々のインタビューからいろいろ気付かされました。
デンマーク人の考え方から気づきを得れる本
デンマーク人の考え方(働き方など)から、日々の仕事や生活に活用できるところはないだろうか?
そんな観点で読むと非常に興味深い。
>デンマーク人といえども、働く人は働く。仕事への関心と責任感がそうさせるのだろう。(P115)
とのこと。
デンマーク人にとって仕事とは単にお金を稼ぐ手段なんだろうか?
著者は言う
>仕事とは、自分が感心のある分野への知識や経験を深めることであり、その役職を通じた社会貢献であり、社会的責任を果たすことである。また、社会的責任を果たしていくことを通じた自己成長である
…残業してでも立ち向かう(人もいる)。ただし、プライベートも同時に大切にしながら。(P117)
やはり、仕事とプライベートのポイントは、バランスだ。
どういったバランスがいいかは、家庭環境(子供の有無など)によって各々異なるとは思うが、
自分にとっていいバランスであることが大切だと強く感じた。
■ 本の紹介
「デジタル先進国」や「世界一幸せな国」とも言われているデンマーク。
デンマークに居住している著者が、自身の経験や多くの方へのインタビューをもとに
その注目されている背景をひも解いていきます。
■ 想定する読者
社会人の方が一番しっくりきます。
しかし、高校生でも読者として対象になると思います。
理由は、例えば、今この日本で暮らしていて常識と思われていることが、
非常識と思えるような、一定の人生経験や観点があればより楽しく読めると思います。
■ 書かれていることの紹介①です
「人生で一番大切なことは、楽しむこと」
仕事ではありません。
もしかしたら、当たり前のことですが、それがデンマーク人の中には
きちんと息づいています。
■ 書かれていることの紹介②です
人々は自由であることです
誰かに強制されているのではなく、自分が働きたいから働いている。
との考え方です。
■ ①を具体的に
□ デンマーク人は「ライフ」を大切にしてるからこそ、フルに充電したエネルギーを使って「ワーク」に取り組めている。
□ 「自分の心の声」に耳を傾けると同時に、「他人の心の声」にも耳を傾けることが上手なのだ。
こう書かれています。
きちんと自分自身に向き合って、人生を考えています。
■ ②を具体的に
□ 自分の中のいいエネルギーの流れをキープすること。お互いのいいエネルギーが交わり合うことで、いい環境が生まれ、いいアイディアが生まれ、いい成果につながる。
多くの人はこのように考えて、行動している様です。
■ 著者の紹介
著者の針貝有佳さんは、大学卒業後デンマークにわたり、10年以上に渡り、翻訳業などをされている「デンマーク文化研究家」です。
だからこそ、現地のことを見に持って体験できる方だと思います。
■ 最後に
高い生産性を説いている章には、こうありました。
□ 僕らは自分で考えることに慣れているんだ
社会性という前提があって、自分自身の人生の目的、目標に向けて、
どのように進んでいくかを、若い時から考えて育てられている様です。
このあたりが、今の日本とは違うような思いがあり、この本を取り上げさせて頂きました。