社会の変え方
日本の政治をあきらめていたすべての人へ
泉房穂
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刊行日 2023/01/31 | 掲載終了日 2024/01/08
ハッシュタグ:#社会の変え方 #NetGalleyJP
内容紹介
「医療費は18歳までタダ。保育料も2人目は完全無料。セコい要件は課さない。国がやらないので、仕方なく市でやっている」
国会での発言が話題の泉房穂・元明石市長の12年間の激闘記録。
市長になったのは、障害を持った弟に対する冷たい社会への「復讐」だったーー。
就任までの経緯にはじまり、
明石市で実行した「日本初」の政策の数々、市民の「生きやすさ」とまちの「経済」にもたらした効果、
また「明石でできることは全国でもできる」を合言葉に、その実現に向けて実行した「お金と組織の大改革」の舞台裏まで。
コロナ禍で見えた自治体から国を変える可能性、
そして、日本の政治をあきらめてしまっていたわたしたちへのメッセージ。
いま、もっともその動きを注視される政治家、泉房穂がまとめたのは、
「社会の変え方」そのものでした。
著者について
泉 房穂(いずみ ふさほ) 明石市長
1963年 明石市二見町生まれ
1982年 県立明石西高校を卒業
同年 東京大学文科二類入学
1987年 東京大学教育学部卒業
同年 NHKディレクター
1997年 弁護士
2003年 衆議院議員
2007年 社会福祉士
2011年 明石市長
「5つの無料化」に代表される子ども施策のほか、高齢者、障害者福祉などに力を入れて取り組み、市の人口、出生数、税収、基金、地域経済などの好循環を実現。人口は10年連続増を達成。 柔道3段、手話検定2級、明石タコ検定初代達人。
出版社からの備考・コメント
版元は明石市の出版社ライツ社です。
実際に明石で暮らすいち市民だからこそできる、当事者目線からの編集を行いました。
2011年、泉さん初めての明石市長選。
対立候補は、自民党と民主党が推薦、兵庫県知事も支援、医師会、商工会議所、商店街連合会、労働組合など業界団体のほとんどと、市議会の全会派が全面支援を表明していました。
つまり、政界や業界の組織票はすべて相手方に回っていました。
一方の泉さんは、無所属です。出馬会見で、記者から問われました。「相手陣営は盤石です。政党も業界団体も固めて、知事の支援も受けています。あなたに支持母体はありますか?」。
この質問に泉さんは、はっきりと答えました。
「支持母体は市民だけです。でも、それで十分だと思っています」と。記者やカメラマンは薄ら笑いを浮かべました。
形式上、重ねて「勝算は?」と質問が続けられ、再度、泉さんははっきりと答えました。
「当然あります。勝てますし、必ず勝ちます。それが明石のまちと市民のためだからです」。
そう言って会見を終えたのが、今から12年前のことです。
市長選は一騎打ちの激戦となりました。
結果はわずか69票差。相手の得票数53993票に対し、54062票。
1人ひとりの「1票」が積み重なり、政党や業界の壁を破り、市民とともに勝ち切りました。
69票という僅差は、たった35人が態度を変えるだけでひっくり返ります。人口30万人近くの都市で、たった1クラス分の差です。
「泉さんは、わしが通してやったんや」と言い合う市民の声が市内のいたるところで聞かれました。
2011年4月24日、明石市民の1票がなければ、今日の明石市はありません。
市政の転換も「5つの無料化」も「全国初の施策」も「10年連続の人口増」も実現していません。きっとこの本が書かれることもなかったでしょう。
おそらく全国でも、いまの明石市民ほど、自分の1票の持つ力を信じている市民はいないのではないでしょうか。
あの日私たちは、私たちの手で、私たちの未来を変えたのです。
本書に泉さんが綴ったのは、こうして明石市民が選んだ未来にどんなことが起こったのか。
示してくれたのは、「政治を変えることができたら、私たちの生活は変わる」という事実です。
明石市民が感じている政治への希望を全国のみなさんにお届けできたらと思っています。
そして、明石市の現実が全国どこのまちにとっても、あたりまえのことになればと願っています。
ご期待ください。
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毎日新聞5/20 書評〈今週の本棚〉で紹介されました
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784909044396 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
ページ数 | 376 |
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NetGalley会員レビュー
泉さんの怒りや熱い思いがメラメラと立ち上っているのを感じました。
職業柄、「本のまち明石」や「あかし保育絵本士」については以前から注目していました。
次々と暮らしやすくなるように改革していく様子をうかがうにつれ、市民の側に立つ、”生活(暮らし)の本当のところ”をわかっている人がトップになるとこうも違うのかとただただ圧倒されていました。テレビで拝見すると、熱とともにいらついている様子も伝わってきましたが、本書を読んでそのいらつきも理解できました。
明石はうらやましいですが、私が住んでいる市でも明石に続く取り組みがされ始めました。私には直接関係なくても、移住者や子どもが増えてくれるといいなと思っているところです。
泉さんの取り組みが少しづつ広がって、自治体から少しづつでも変わっているのではないでしょうか?
現実味がないふろしきを広げる政治家の方達に本当の国民の暮らしを知って欲しい!本書を読んだら良いのでは?と心から思いました。
著者のX(旧ツイッター)での投稿を拝見して、よく怒ってるな、という印象を受けていました。
読了後、そうか、著者は弱者に対する社会の冷たい仕組み、その仕組みを変えようとしない政治家に怒っていたのか、と納得がいきました。
著者の来歴や市長になってからの奮闘ぶりも大変興味深く拝読しましたが、6章の「望ましい政治に変えるために私たちは何をすればいいのか?」は、特に、政治をあきらめるな、諦めなければ政治を変えられる、とのメッセージが熱く語られていて、とても心に響きました。
政治とは、政治家が行うものではなく、私たちが皆で参加するものだということを思い出させてくれました。
政治家全員にも呼んでもらいたいけれど、私たち、一人一人もこの本を読んで、どんどん政治を変えていこうという雰囲気を作り上げていけたらいいと思いました。
簡潔な言葉で書いてあるので、中高生が読むのもいいと思います。
明石市には泉房穂という熱い市長がいた。当時、切り貼りされた情報だけを見て、泉さんと相容れないと考えた人もいただろう。そんな方にこそ、是非読んで頂きたい本だ。泉さんの情熱の源を知ってほしい。あの舞台裏には、こんな思いがあったことを知ってほしい。
泉さんの情熱に当てられ、その信念の強さに涙が溢れる。今も彼の復讐は続いている。
日々報道される政治のニュースには失望しそうになる。けれど、わたしたちは希望を捨ててはいけない。それこそが、社会を変える第一歩なのだ。強いメッセージを受け取った。