星を編む
凪良ゆう
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刊行日 2023/11/06 | 掲載終了日 2024/02/29
ハッシュタグ:#星を編む #NetGalleyJP
内容紹介
★第20回本屋大賞受賞作のベストセラー『汝、星のごとく』のスピンオフストーリー。
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花火のように煌めいて、
届かぬ星を見上げて、
海のように見守って、
いつでもそこには愛があった。
「春に翔ぶ」瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原の秘められた過去。北原が病院で出会った女子高生・明日見奈々が抱えていた問題とは……?
「星を編む」夜空に浮かぶ星を輝かせるために、自らをも燃やす編集者がいた。漫画原作者・作家となった櫂を担当した、編集者二人の物語。『汝、星のごとく』後日談。
「波を渡る」燃え尽きるような愛を経て、北原とともに過ごす暁海の心に去来する感情は……。愛の果て、そして、その先を描く、新しい愛の物語。
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著者/凪良ゆう(なぎら・ゆう)
京都市在住。2007年に初著書が刊行され本格的にデビュー。BLジャンルでの代表作に連続TVドラマ化や映画化された「美しい彼」シリーズなど多数。17年に『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。19年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。同作は22年5月に実写映画が公開された。20年刊行の『滅びの前のシャングリラ』で2年連続本屋大賞ノミネート。本書は、第168回直木賞候補、第44回吉川英治文学新人賞候補、2022王様のブランチBOOK大賞、キノベス!2023第1位、第10回高校生直木賞、そして23年、2度目となる本屋大賞受賞作に選ばれた。
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出版情報
ISBN | 9784065327869 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
2023年本屋大賞受賞『汝、星のごとく』のスピンオフストーリー3篇。永遠になったと思った物語が、繊細な筆致で再び動き出す。
謎だらけだった北原先生のバックグラウンドが描かれた「春に翔ぶ」。子が親に、親が子に、恋人が恋人に、人が人に求めていい正当な愛情とは何か。誰かの為、と犠牲にし続けた心から溢れ出す悲鳴がとても痛々しく響いた。超現実的な北原先生が、雨でもなく、晴れでもない、曇り空を割って我が道を突き進んだ意外性も良かった。
本編未読の方は「春に翔ぶ」を先に読んで北原先生を知ってからでも面白いかも。私には絶対に出来ない楽しみ方。
表題作「星を編む」は、櫂の担当編集者男女二人の、作品と作家への愛が詰まった後日談。蓋をされた作品がまた動き出すまでの奮闘と、職場と家庭での男女の役割や権利を、偏りなくフェアに描いた物語。本編での作品が出来るまでの葛藤と、全員の真摯な姿勢を見ていた分、込み上げるものがあった。守る事と庇う事の違いを考えさせられた。
『汝、星のごとく』を綺麗な永遠で終わらせない為の「波を渡る」。今まで見た事のない家族の形を見せられる怖さ。一般的だと思っていたものの選択肢が増える戸惑い。物語は気分によって印象に残るシーンが変わる、これは人への印象も同じだと感じた。自分の心境次第で全てのものの見方が変わる。
本編の櫂の「退屈ごと愛していた」という台詞がとても好きで印象的だったが、今読んだらどのシーンが一番強く残るのか、興味が惹かれた。本編、スピンオフ共に、数年おきに読んで、印象に残ったシーンの変遷から自分を顧みるのも面白いと思った。
思わず一気読み。本文にもあったけど、凪良先生の作品は読み終わった後『言葉では伝えきれない』
読みながら感じたものを言葉にして伝えたいのだけど、適格な言葉が見つからない。
(悪い意味でなく)自分の気持ちの置き所がどこかわからなくなってしまって、考えて書いても的外れな感じになってしまうのだ。
でも、ひと言だけ言わせていただくなら「全国の北原先生推しの皆様、お待たせいたしました」でしょうか。
櫂との未来も見たかったですが、こういう未来も悪くない。
汝、星のごとくの続編である、この
星を編む。
読んでる最中も読み終わった瞬間も、
登場人物を想い涙が出ました。
情景、感情の描写が、凪良ゆうさんしか描けない世界観で、素晴らしいとしか言えません。
また、登場人物の環境や人生観も凪良ゆうさんしか描けない、凪良ゆうワールド全開の作品でした。
汝、星のごとくでの登場人物の人生が、
こんなに様々な困難を乗り越え、
そしてこんなに素敵な人生だったのか。
と更に知ることができ、
星を編むを執筆して下さった凪良ゆうさんに感謝致します。
ありがとうございます。
点と点が美しい糸で最終的に全て繋がった。
そういう思いでいっぱいです。
下らない世間の価値観や、人間関係、
恋愛、血の繋がりの固定概念。
全ては、覆せる、または自分次第で変わることができる。
何かで悩んでいる方、何かに囚われてる方は、特に、希望の持てる作品ではないでしょうか。
この作品に出会えて幸せです。
繰り返しになりますが、凪良ゆうさん。
ありがとうございました。
この作品を読む事が出来て、本当に本当によかった…! 櫂がいなくなった世界で 暁海が、みんなが生きている。新しい命が生まれたり、亡くなったり、環境や関係性が代わりながらも、櫂は暁海だけでなく誰かの心の中にずっといて…変化しながら生きて行く事に少しだけ切なさを感じつつも、私達は生きていて、生きていかなくちゃいけないんだなと、心にずっしりと刻まれました。
「汝、星のごとく」を読んだ後はしばらく放心状態で、どちらかというと切なさだったり悲しさのようなきつい気持ちでした。でも、この「星を編む」を読んだ今は清々しい程に心が穏やかです。
今回も素敵な心に残る作品でした!「汝、星のごとく」を読んだ人はぜひこちらの作品も読んで欲しいです!
素晴らしい作品をありがとうございました!
『汝、星の如く』には、酸いも甘いも、いいも悪いも、人生の全てが詰まっている。読了後、そう思いました。完璧な物語の終わり方。でも、どれだけ劇的な出来事が起こっても、生きている限りは、また朝が来て、人生は続いていく。
「あのあと、どう生きてるんだろう。どうか、幸せであれ。」そう思いながら、暁海や、汝に出てくる人々を思い返すことは、私の中に暁海が、北原先生が、生きているということでした。
『汝、星の如く』は、その作品だけで、完璧な終わりを結んでいるけれど、汝に出てきた愛すべき人たちと、何より暁海と、共に生きたい人はぜひ、この『星を編む』を読んでほしいのです。
さりげなく書かれた一文に、噛み締めたくなるほどの喜びを。行間にある空白に、確かに存在する年月の重みを。そして『星を編む』を読めたこの震えるような幸せを、どうか感じてほしいのです。
一人でも多くの人の手に『星を編む』が届くよう、心から、強く、願います。
「汝、星のごとく」を読んでから1年が経ちましたが、一気にあの世界観に引き込まれ、一文一文、何度も口ずさみながら読みました。
櫂くんが有名になった途端に掌を返した人たちに一喜一憂しながら読んだ「汝、星のごとく」から月日が流れた島の、変わったこと、変わらないこと。それに対する、暁海ちゃんの向き合い方を見ていると、物も人も変わってしまうもので、こちらの都合で留めておくことはできないんだな、と改めて考えさせられました。
大好きな作品がまた増えました!!
「汝、星のごとく」の続編ということでとても楽しみにしていました。どの話もやはりとても素敵で「しあわせ」について考えさせられる作品でした。暁海さんだけじゃなく、周りの人のその後も見れてとても嬉しかったです。前作を読まれた方には絶対に読んでほしいなと思いました。
この物語を読めて、本当によかったと心から思う。「星を編む」の存在のおかげで、「汝、星のごとく」がさらに輝きを増したように感じる。もっともっと「汝、星のごとく」が好きになった。お互いを支え合う暁海と北原先生の関係のようで、愛おしい。
物語の中に、何度も自分の姿を見つけた。
自分で限界を決めつけてしまっていた20代の頃の北原先生と。
好きな人の夢を邪魔したくない気持ちと、彼と一緒にいたいという気持ちの間で葛藤する高校生の頃の明日見さんと。
結婚、出産、仕事の間で揺れ動く弓田ちゃんと。
なんで全部を選びとれないんだろう。贅沢な願いじゃないのに、なんでそれさえ叶わないんだろう。現実という理不尽で辛辣な海の中で足掻きながらも力強く前へ進んでいく彼、彼女たちの姿に共感し、そして背中を押された。
思い出のような美しさだけじゃないから。現実の苦みもままならなさも詰まっているからこそ、心の奥深くまで響いてくる。
胸を突く言葉ばかりで、いつでも見返せるようにと書き留めたメモがすぐに一杯になった。
この物語を読むたびに、私も誰かの決めた正しさではなくて、自分の信じる正しさを貫きたいと思うけれど、今はまだ、思うようにいかない日の方が多い。そのたびに、何度も私はここに立ち返るのだと思う。自分の正しさに胸を張れる日まで。2冊とも、ずっとそばに置いておきたい、一生物の宝物のような物語です。
『汝、星のごとく』では、丁寧に描かれた櫂と暁海の生き方にこれが2人の選んだ道なんだと納得はしたのですが、私も似たような境遇で育った部分があるだけに、子供が親の犠牲になることがどうしても許せなくて悔しい気持ちが残っていました。
でもこの作品を読んで、こんがらがった人生が時間とともにどんどんほどけていって、シンプルな幸せが残ったのをとても嬉しく思いました。
この作品があってこそ『汝、星のごとく』が1つに完結すると思えるくらい、不可欠なお話、そして読みたかったお話でした!
物語が生きていると感じた。北原先生、暁海の人生が続いている。それをずっと通して見ることで私もまた、生きていることを実感する。前作は暁海と櫂の2人を通して北原先生や瞳子さん、結、両親と周囲の人達の人生を垣間見ていたが、視点を変えることで全く違うストーリーがあったことに驚く。凪良さんの紡ぐ文章は強くぶれない。だからこそ、弱く脆い人の心や気持ちが痛いほど伝わってくる。北原先生と暁海の関係が少しずつ変化し、更に強くなっていく様にどうしようもなく心が震える。誰もが自由に生きることを望むだろう。それを手に入れることがどれほど困難なことか。そのために私たちは自分を信じ、大切にしたい人を想うことが大事なのだ。「汝、星のごとく」も素晴らしかったが、本作はそれを超える幸福感を味わうことができる。
『汝、星のごとく』の続編ということで、ワクワクしながら読み進めました。
瀬戸内の島を思わせる、ゆったりとした時間に身を任せるように…北原先生の深い愛に包まれているかのように…物語に浸り読み終えた時には日常でささくれて、刺々していた心が穏やかになりました。
凪良ゆうさんの作品を読むとしばし、優しい自分でいられます。
星を編む/凪良ゆう 講談社
ー 「汝、星の如く」の対となる作品。この1冊を読むことで物語は完成する ー
優しい理解者として包み込んでくれた北原の隠された真実。
櫂を支えた植木と二階堂の編集者2人の「汝、星の如く」刊行へのストーリー。
そして、櫂を失った暁海のその先を描いた、新しい物語。
激しい火花のように輝き散っていった「汝、星の如く」に対して、
散った欠片を集めて編み込み、温かく包み込んでくれる「星を編む」。
対象的でもあり、2つの物語が合わさることで見えてくる愛の形。
・・・本当に素晴らしかった
例えるなら「汝、星の如く」が上巻で、この1冊が下巻。
ただのバックグラウンドストーリーでも後日談でもない、
完全に対を成す、もう一つの物語。
正直、外伝程度と思い読まないつもりでした。危ないところでした。
これは読まないといけない続編だと強く思いました。
素敵な物語をありがとうございます。
#フタバ図書 #読了 #NetGalleyJP
前作『汝、星のごとく』では、この物語を貫く美しさに私は強く魅了された。
大切な人の大切なものを守り抜く、眩しいほど高邁な精神。それは今作でも健在だ。
決して揺らぐことのない彼らの姿はただ直向きで、ため息が出るほど美しい。
しかし彼らはその美しさをたずさえた同じ身体のもう一方の手で、滑稽なまでの不器用さもたずさえている。
子が育ち、自らも老成していく長い道程には、向けられた誤解や好奇や邪推に心が波立つ狂おしいほどの日々が、あったはずだ。
全てを放棄してしまいたい夜も、あっただろう。
しかし彼らは、言葉にしてしまえば楽になることを飲み込み続け、抱えきれない思いをただ抱きしめて夜を越え続けてきた。
そんな彼らの思いと不器用さが美しくて、たまらなくて、私たちは読みながら幾度も嘆息してしまう。
スピンオフとなる今作で遠近のあるクロニクルをたどり、さらに彼らが愛おしくなってしまった。
またやられてしまった。
前作「汝、星のごとく」で、あれほど「常識」や「世間の当たり前」に囚われているか気づかされたつもりだったのに、どれだけ自分が囚われているのか、囚われないということに囚われていることも目の当たりにさせられた。
全体的に決して押し付けがましくなく、淡々と静かな雰囲気だが、善とは?正しさとは?公平とは?結婚とは?そして、自由とは?と自分の中にあるたくさんのスタンダードがかき回されていく。
ただ多様性を認めましょうという話ではなくて、相手を尊重しつつも、自分も尊重してあげること。
寄りかかりはしないけれど、必要な時は肩を貸してくれると信頼できて、自分もその人のためならさっと手を差し出せる人がいること。
大切な人の人生と自分の人生がうまく重なりあい、それがお互い幸せにつながっていること。
きっと多くの人がそんな関係を望んでいるはずなのに、お互いに悪意がなくてもずれが生じてしまう。
だからこそ、たとえ恋人や夫婦、親子とという形ではなくても、そのような関係はとても大切で愛おしいものなんだなと感じた。
大好きな北原先生がたくさん描かれていて、うれしかった。
あー!良かった!スピンオフ版の北原先生のストーリーと、「汝、星の如く」の後日譚。北原先生の過去を知れたことは本編の理解をとても深めてくれました。そして、暁海とその周りの人たちのその後のストーリーは、辛い事苦しい事も含めて皆が自分らしく生きていく様子がとても人間らしくて良かったです。無性に「汝、星の如く」を読み直したくなりました。NetGalleyで読ませて頂いたので、改めて2冊とも購入しようかと検討中です。
あれからどうなったのかとても気になっていた、『汝、星のごとく』で語りきれなかった不器用な登場人物たちのエピソードを丁寧に描いた三つの愛の物語で、北原先生の過去エピや諦めずに奔走し続けた二人の熱い編集者たち、遠回りしながらも時間を掛けていい感じの夫婦になっていった二人の関係が丁寧に描かれていて、いろいろあったけれど良かったなと思えるその結末が読めてとても嬉しかったです。
私の2022年のベスト本『汝、星の如く』のスピンオフ3編。北原先生の真実にただただ驚き、やっぱりまともじゃない凄い人だなと再認識。編集者二人の話には胸が熱くなり、櫂の作品が櫂自身が本当に愛されていた事に涙が溢れました。櫂は煌めく火花、北原先生は海。二人に愛された暁海。金星をどう呼んでもいいように愛も幸せも家族の形も人それぞれでいい。心に響く1冊でした。
自分が自分として生きることのままならなさ、思うようにいかないし、周りの期待が重圧になる。生きるとは本当に難しい。凪良さんは何度も何度も自分が大切にしているものを大切に生きていっていいんだと伝えてくれる。それで、いいんだよ、大丈夫だよ、と。人生に息苦しさを感じている全ての人に読んでもらいたい。
小説現代に掲載されている頃から夢中で読んだ『汝、星のごとく』の続編ということで、とても楽しみにしていました。
前作はもうそれは悔しいくらい素晴らしい作品でしたが、それでも櫂の境遇だったり残された暁海のことなど、ところどころにやり切れなさが私の中でありました。
それを今回の『星を編む』が、掬ってもらえたような作品でした。
言葉ひとつひとつが心に沁み渡って、また時間が経って読み返したときは、どんな気持ちになるんだろうと、そんな温かくなる作品でした。
正直に言うと、続編を読むのには抵抗がありました。
「汝、星のごとく」で花火のように儚く一瞬のような永遠の記憶に生きた櫂と暁海の物語は私の中で激情の恋としてあまりにも苦しくも素晴らしく完結していたからです。
なので、読むのがこんなに遅くなってしまいました。
ただ、読み始めてからはあっという間で、登場人物たちの過去や今や、私の中で完結していた物語の、周りの人々やその未来に引き込まれました。
ああ、生きているんだなぁと。
出逢いがあって、別れがあって、恋であったり愛であったり家族であったり、分かり合えたり、また繋がって大切な絆になったり。
完結した物語は美しい、だけど未だ完結していない人生もまた希望に満ちているのだと感じさせてくれました。
読めて良かった。
今回もよかったです。
「汝、星のごとく」を読んだ人には必ず読んで欲しいです。
登場人物それぞれの苦しさが解消されて、健やかに日々を重ねていくことを、一読者としては祈るばかりです。
凪良ゆう先生は京都在住なので、京都が舞台のものも読んでみたい気がします。
2023年本屋大賞を受賞された『汝、星のごとく』の続編として刊行された本作。
恥ずかしながら、本屋大賞を受賞しあれほど世間の注目を集めた前作を未読のまま、無謀にも「続編」と銘打たれた本作を読ませて頂きました。
結論から言いますと。
「前作の内容知らんでも、全然面白いんですけど!?」
前作に手を付けて無かったのに深い意味はなく「文庫出たら買って読も。」というアレです。(ごめんなさい)
まさかこんなに早く続編が出るとは夢にも思わずでしたが、お陰で前作への期待が大いに膨らみました。
私にとって初めて触れた凪良ゆう先生の作品となりますが、はじめの数ページで一気に引き込まれ、5分位読んでから「さすが...」と呟いている自分が居りました。
個人的に、物語を「読んでいる」という感覚が無く、本当に「引き込まれる」文章でした。
新しい出会いをありがとうございます!
勤務先の書店では「迷ってたけど続編出たから、やっぱり単行本で(前作)読む。」と言って、前作を購入されるお客様もいらっしゃいました。
前作の熱が覚めぬ内に、次の一手を繰り出す手法に脱帽です。
前作に続き本作の装丁も美しく、面陳したときの存在感たるや。
ビーズや花弁等のアイテムから暁海の刺繍を連想し、前作を読んだ方はもちろん、その美しさに思わず手にとってジャケ買いしそうです。
『汝、星のごとく』に初めて読んだときの、凪のような海と空に瞬く星々がふいに浮かんだ。
これまで、どれだけの物語と出会い、いくつもの感想を書いてきた。それなのにこの物語の前では、私はただこの胸に浮かび上がる思いをなだめるしか出来ずにいる。
いつかまた、『汝、星のごとく』とともに、このスピンオフを読み返したい。人生の時々で手にしたとき、この物語はどんなふうに響くのだろう。
電車の中で読むのは注意!何度も涙ぐんでしまい堪えるのが大変でした。『汝、星のごとく』が好きだと感じた人は、きっとこちらも刺さるはず。
北原先生のとてつもなく大きなものを背負う覚悟を決めた過去、汝~では高校生だった暁海の半生をこんなにもじっくり追うことが出来て幸せでした。
綺麗事ばかりを描かない。だからこそ、深いところまで刺さって残る、凪良ゆうさんの紡ぐ物語が大好きです。
これは物語であると同時に、「先生、暁海さんは生きているんですよ」という明日見の言葉にこの人達はこの中で生きているということを強く感じました。
個人的に尚人に思い入れがあり、汝~では辛くてしばらく読めなくなり、でもまたそこに何度も戻ってしまうくらい彼が大切でしたが、今回彼の愛した人が幸せに“生きている”ことが分かって本当に良かったです。
物語は終わっても人々はこれからも生きていくのだ、ということが重たくも希望を持って感じられる一冊でした。『汝、星の如く』では得難かった穏やかな時間も流れており、本当によかった、との気持ちでいっぱいです。
生き方も考え方も違う人たちが、「自らの人生を生きているだけ」の物語がいかに成し難いことであるのかが、前作からの余韻を大切にしたままの気持ちで感じられました。
同じものでも見る人によって感じ方は違うし、呼び方も違う、そして人は変わるし変わらないこともある、何も肯定しないし何も否定しない大きく包み込まれるような作品だと思います。
『汝、星の如く』は読まずに、続編の『星を編む』を読みました。
読み始めは、登場人物の相関図がわかりずらく少し苦労しましたが、一人一人の個性がまさしく星の如く煌めいてとても眩しく、引き込まれていきました。
こんなふうに人生を精一杯生き切れることができたらどんなにいいか。
家族とはこういうもので、女性とは、母とはこうあるべきだという暗黙の枠の中で生きている人生にも、少し希望を見出して勇気をもらえた気がします。
まさか続きが読めるとは!そして北原先生が好きになる…。あきみちゃんと気持ちがすれ違ってる瞬間さえも愛おしくて気持ちが通った場面はとんでもなく嬉しかった!2人の物語がひっそりとそれでもキラキラと続いていますように。
前作『汝、星のごとく』の読後の感想で、主人公以外の登場人物たちの物語をぜひ読みたい旨のことを書かせていただいた。まさにそんな夢を叶えていただき、しかも、その出来ばえは想像を遥かに超えたものになっています。また、同時に今作は前作のアンサー・ストーリーのような構成にもなっていて、あっという謎解きも用意されていました。作品も前作は激しく揺さぶられ続けた物語でしたが、今作は優しく穏やかに読者に語りかけてくれるもので、その対比も実に愉しいです。素敵な物語をありがとうございました。
前作に引き続き良かったです。
暁海と櫂だけの物語ではなく、そこに関わった人たちの事が知れて読んでいて胸が熱くなりました。
暁海が櫂に囚われすぎずちゃんと自分の道を歩んでいけた事が救われました。そこに北原先生が居てくれたのも良かったです、彼のためにも。
この作品を読んでからまた汝、星のごとくを読んだからきっと物語が深くなると思います。
言わずと知れた、昨年の本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』のスピンオフ作品。
気になっていた“その後”や、あの人の来し方・紡いできた物語をどっぷり堪能出来て、どんな事が起きようと人生は続いていくのを強く感じました。失っても無くなったわけではない、狂おしいほど大切な気持ちが穏やかに漂うなか、作中の幸せとされるものがバリエーション豊かだったのが興味深かったです。
完璧な愛の形なんてものは1個もなくて、どれも歪で苦しい。考えも何もかもが異なる人同士が一つに合わさると言う事の難しさと痛みがこれでもかと書かれていた。
でも、たとえ完璧な愛の形なんてなくても、それでいいんだと思わせられる尊さがこの1冊には詰まっている…そう感じました。
昨年『汝、星のごとく』を酷評してしまったが、今作は前作のアンサーとして読めてとても良かった。
自分はやっぱり櫂も暁海も北原先生も嫌いだけど、「波を渡る」を読んで不器用ながらも幸せを見つけていく登場人物たちに心からホッとした。植木さんと二階堂さんの関係性も熱くて好きだった。
『汝、星のごとく』の続編ともいうべき中編集3篇。
前作の勢いのまま、いや、パワーアップして輝きを放つ。
没頭できる世界観、登場人物全員が愛おしくて、何度も読み返したくなる。何度も何度も。
色んな愛の形がギュッと詰まっている。
新しい愛の形を示している。
究極のラブ・ストーリーここにあり。
前作「汝、星のごとく」でも思いましたが、凪良ゆう先生の作品は心情描写がすばらしくて、ついつい登場人物に感情移入してしまいます。理性では割り切れない感情だとか、普段私たちが言葉にまではしないけれども思っていること、名前のない感情などが物語に織り込まれていて、登場人物のような人生は送っていないのに、共感の嵐…!!という気持ちで読みました。
昨年大賞をとった『汝、星のごとく』のスピンオフ作品。
私、こっちの方が好きかもしれないです。
だけど前作を読んだ上での今作なので2冊読んで完璧に愛の形を描ききっていると感じました。
2冊でひとつの物語が完結した感じです。
櫂が生きていたならどうなっていたのかと思うこともあるけれど、暁海と北原先生が穏やかに幸せに暮らしている様子を知ることができて嬉しかったです。
結ちゃんがパワフルで元気もらえるし、目に浮かぶ瀬戸内の綺麗な風景に癒されます。
きみの幸せはきみが決めるもの。
すれ違いはだれにでも起こるけれど。
思いどおりに生きられないのは、幸せになるために生きるのは自分だから。
それでも追いかけるのをやめたら、そこで終わってしまう。
だから弱くてもふんばってみてほしい。
今までになかった気持ちが生まれたとき、幸せだったと言える人生でありたい。
失敗じゃなく、新しい道を選んだって。
どんな呼びかたでもいい、幸せだったと言えればそれだけで。
『汝、星のごとく』のスピンオフでありながら、まるで最初から二冊で完結だったように感じた三篇。北原先生の過去、櫂を担当した編集者たちの矜持、そして暁海のその先の人生。時とところを行き来しながら描き出される、全力で生きる人間たちが放つ煌めきに圧倒される。年齢を重ねながら変化していく暁海と北原先生の心模様にはリアリティが感じられ、もっと続きを読みたいと思った。
「汝、星のごとく」のスピンオフ。まさかこんなに早く続編が読めるとは思っていませんでした。
前作では謎な人だった北原先生と結の関係、尚人が亡くなったその後。知りたかったことが紐解かれていく…
最後は暁海と北原先生が幸せな様子だったので良かったですが、やはり読んでいる途中は苦しかったです。
「汝、星のごとく」はたたみかけるようにいろいろなことが起こっていき、あっという間に読み終えましたが、それだけに彼らのことをもっと深く、じっくり知りたいと思っていたので、このスピンオフは待ち望んでいた一冊でした。本書を読んで、改めて「汝」を読みたいと思いました。もっともっとあの世界に浸れると思うと、楽しみでしかありません。