戦国女刑事

織田信子率いる捜査一課第５係に配属された徳川康子。先輩たちは木下秀美、明智光葉、森蘭…
織田班のライバルは今川、上杉、武田…もちろん全員女性。
女性ばかりが力を持つパラレルワールドで発生する様々な事件を織田班が見事解決。

木下秀美が熱を上げる織田の弟が「お市様」こと一太郎だったり、
織田の恋人がホストの「濃君」だったり
章のタイトルがまた「桶狭間」「姉川」「本能寺」など誰もが知っているキーワードが使われていて
読むと「こう来たか…」
私は戦国時代は詳しくないので、モデルの武将のフルネーム何だっけ…だったけど
戦国おたくだとこうゆう小さいところでもっとずっと楽しめると思います。

本能寺の変、大返し…歴史をなぞりつつあらぬ方へとすすむ物語
次作は天下取り編になるのでしょうか。

戦国武将の生まれ変わり！？しかも女性！？
まさかの名武将たちが、こんな形でチームになるなんて！
史実とパワーバランスも同じで、
登場人物のみなさんの、やり取りに大爆笑してしまいました！
ただこの物語、笑いだけでは終わらない。
ラストにかけて、驚きの秘密に直面し、衝撃＆驚愕必至！
思わず鳥肌がたちました。
笑って、泣いて、緊張して、感情の起伏が止まらない、
最高の現代版 戦国武将ミステリ！
映像化熱望です！

戦国武将によく似た名前を持つ女性刑事たちの活躍。織田信子係長のもとには木下秀美、徳川康子、森蘭子、明智三葉…

それにしても不正だらけな警察だなぁと思ったら尾張の大うつけはやはり策士だったのかと最終話で知る事に。それにしてもまさかそんな展開にするとは…タイトルと登場人物の名前からすればそういう展開かもとは思ったけどまさか本当にするか？という感じ

康子は家康だとすると信長全盛の時代ではまだ前線には出てこないか…。もっとキャラが立つとまた違う感じの作品になりそうな予感。

戦国武将の名前をもじった登場人物たちが、伝えられる人物像に沿って役割を与えられ物語を綴っていく「歴史ファンタジー」。会社を舞台に歴史上の人物に準えた登場人物が活躍する作品はよくあるが、警察が舞台になって、しかもミステリ仕立てになっているところがミソ。
やたらと人が死んだり殺されたり、殺伐としているのも、戦国の世に準えているということでなんとなく納得してしまう。うまいシステムだ。

これ面白すぎませんか！異世界警察ミステリーは歴史上の事件と相まって最高でした。
冒頭の目次と、主な登場人物のページだけでも色んな想像が膨らみ期待値をあげて読みました。

ついに女が国を守る時代が到来！
戦国の歴史に名を残すあの人たちによく似た名前の登場人物たちが、国を守る。歴史上のあの人物をよく彷彿させるような小ネタが盛り込まれ、やっぱりあの人茶器が好きなのねなどとクスッとしてしまいました。

徳川康子がやってきた捜査一課第５係を率いるのは尾張の大うつけこと織田信子。
その部下たちは人たらしの木下秀実、理論派の明智光葉と。学生時代モデルをしていた可愛すぎる森蘭。レースで儲かり寿司を食べるザビエルなど癖が強すぎてもう最高です。

信子が一緒に暮らす彼氏はまさかの職業で、パワハラな信子だけれど憎みきれないところも魅力的です。
事件を解決していく全五話。突っ込みどころもあるし、笑えました。しかし、織田信子の最期って予測がつきますよね......とんでもなく面白くて笑いながら読んでいたので、読み終えてとてもしんみりとしました。
それにしてもなんという頼もしい女性たちでしょう。この作品もぜひ映像化してほしいです！

女性だらけの警視庁。
しかも、織田、徳川、木下、明智、今川、上杉などなど、
史実で誰しもが目にしたことのある苗字の刑事たちっていうだけでもぶっ飛びなのに、
それぞれが隙あらば首を討ち取られるまさに戦国武将さながらの曲者。
横関さんの引き出しのひとつの痛快エンタメ小説に、強欲な女子がうまくフィットしたストーリーだった。
さて誰を信じる？

各章のタイトルを2度見してしまった。更に[主な登場人物]を読んでビックリした。
〈女性主導〉の現代社会。女警視総監の｢足利昭菜｣とは足利幕府最後の将軍｢足利義昭｣？ 第1係の女係長の｢今川義乃｣とは戦国武将の｢今川義元｣？ならば他の各係の係長、そして部下の面々も、その名前から言わずと知れた……
これは、戦国時代の武将など実在人物達の、TS刑事ものパスティーシュ！？！？ 読み始めたところ、性別は逆になったものの、人間関係、性格などはそのまま。ならばこの絡み、面白くないはずは無い。そして、読み始める前に、この連作短編の最後が気になってしまっていた。

『桶狭間に散る』
若き女刑事｢徳川康子｣は、警視庁刑事部捜査一課で｢織田信子｣係長率いる第五係に配属される。係長を筆頭に、彼女に猿呼ばわりされる｢木下秀美｣、地下アイドル並の｢森蘭｣など、個性が突き抜けている第五係の面々。思わず吹いたのは、3人の焼き鳥の食べ方。まさに｢あの｣パロディ。
その中で、｢徳川康子｣は地道な努力を重ねていく。

『姉川の失恋』
｢織田信子｣係長の弟、ピアニストの｢浅井市太郎｣が所属するオーケストラの指揮者｢朝倉景子｣の死にまつわる謎。普通なら有り得ないどんでん返しに唖然。そこに、〈うつけ者〉と呼ばれる｢織田信子｣の〈魔王〉としての信念を垣間見た気がした。

『竜虎、相博つ』
｢織田信子｣係長が謹慎中のため、第3係の名物係長｢武田玄代｣〈虎〉の指揮下に入った｢徳川康子｣達。容疑者は、なんと尼姿の第2係長｢上杉謙子｣〈竜〉。睨み合う竜と虎。そこに〈うつけ者〉｢織田信子｣が現れる。三巨頭が集う中、まさか真相がこうだったとは。態度は立場からのものであり、本心は、そして心の繋がりはそれとは別物である事を示していた。

『本願寺一族の野望』
次々と捜査一課の課長や各係長が犯罪に関係していたことが発覚していく。その後釜を狙う｢木下秀美｣は気もそぞろ。そんな時、｢織田信子｣の子飼で長期の潜入捜査中だった「滝川益代」が殺される。犯人は？そしてそのトリックは？

『本能寺殺人事件』
とうとう第五係係長｢織田信子｣その人が、焼け落ちた別荘本能寺で首なし死体として発見される。日頃の係長の傍若無人な振る舞いに対する、第五係内部の者の怨恨なのか？ 疑心暗鬼にとらわれるメンバー達。
調査を進めるうちに、〈魔王〉｢織田信子｣の遠大なる計画が明らかになっていく。それを妨げたのは誰なのか？その意志をつぐのは誰なのか？

戦国時代の武将たちをその性格そのままに現代の女刑事に置き換え、彼女達の活躍を戦国時代のオマージュとして描いていく。その発想に、その筆力に唖然とした。

作品の設定はあくまでも現代ですが、歴史上の史実もちょこちょこ出てくるから、歴史好きの私にはたまらないポイントいっぱいでとても面白かったです。是非とも続編を希望します!!!
登場人物も魅力的で個性的だし、作品もきちんとミステリ＆お仕事小説になっているから歴史に詳しくない人でも楽しめると思うのでおすすめです。
とにかく読み進めるのが楽しくてあっという間に読了しました。ステキな作品をありがとうございました。

横関さんの作品、今作も最っ高に面白かったです！絶対におもしろくなるであろう設定と、今作では戦国武将と現代の警察社会との見事な融合。一癖も二癖もある個性豊かなキャラクター達。そしてなにより、読みやすい！警察の不祥事多すぎない！？とツッコミを入れつつ、結末を予想しつつも最後まで目が離せない展開で、一気読みでした。
流石に面白かったです…！そして猿こと、木下秀美のキャラクターがとても好きでした。羽柴となった秀美が主人公になった次回作も期待していいのでしょうか？？
まだまだ読んでいたくなる作品でした。
素敵な作品をありがとうございました！