さよなら、子ども虐待
細川 貂々/ 今 一生
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2023/07/13 | 掲載終了日 2023/09/12
ハッシュタグ:#さよなら子ども虐待 #NetGalleyJP
内容紹介
未来は、子どもが選んでいい。
「未来は、子どもが選んでいい。」
あなたも周りも気づかないところで、
誰もが子どもを
「虐待」するきっかけが増えている。
結果、
児童相談所に届いた虐待相談は
年間20万件を突破し、
1年間で350人以上の子どもが死んでいる。
国の虐待防止策は
30年以上も失敗続きなのだ。
その原因と解決策を、
虐待を長年取材し続けてきたライターと、
一児の親でもある漫画家が、
とことん真っ当に考える。
「あなたは子どもに何をしてきたか?
そしてこれから何ができるか?」
出版社からの備考・コメント
A5判 210mm × 148mm 並製
出版情報
ISBN | 9784422931005 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
ページ数 | 176 |
関連リンク
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
本当にいろいろ考えました。てんてんさんの不安は共感できますし、今さんの解説はイラストも含めとても分かりやすく身体に入って来ました。読後思ったのは私たちはまだ虐待防止のスタートラインにさえ立っていない、ということです。問題はやはり「無知」だと気づかされました。まずは虐待がどれだけ心を傷つけてしまうかを知ることでしょう。それは特別な人たちの話しではなく自分の中にもある、と引き寄せて考えること。その上で誰にでも大切な権利があることを知り大人は積極的にそれを勉強し、子どもにも、その機会を作る。そしてこの本を読んだ人にはもうひとつできることがあります。人に「大事なことが書いてあるから読んでみて」と薦めることです。
自分もかつて被害者であり親になってからは加害者だったかもしれない、と苦しくなりましたが読んで良かったです。てんてんさん、今さん、ありがとうございました。
子どもが虐待されていたら「本人」「見ている側」は『児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」』へ。「11月が児童虐待防止推進月間【オレンジリボン運動】」を初めて知りました。虐待と聞くと、暴力や性的な事を思い浮かべるけれど、自分が思っていた以上にあれも!これも!虐待なんだ。と知った。これは大人も子どもも読んだ方が良い。15歳未満の虐待死は年間350人…多い。ニュースになるのはごく僅かなんだ。こども家庭庁ができた背景、様々な支援や制度がある事を知れた。昔と今は違うと認識しなければ気付けないことも。
虐待と一言で言っても色々とあり、そして人によって感じ方が違ったりする。
友人が被虐待児で、でも彼女は高校生になるまでそんなことは全く思わずにただうちの親はちょっと人んちより厳しいと思いながら過ごした。そして彼女は自分がその母親と同じようになっていないか、影響を受けて子供に何かしていないかとても気にしている。
躾と言って子供を叩いたり、言うことを聞かせたり、洗脳したりする親。
例えば「お姉ちゃんはいい子だからいつもお母さんの言うことを聞いてくれて本当にお母さん嬉しいわ」と言うような一言であっても、虐待に当たる例はある。いい子でいなければならない、親の言うことを聞かなければならないと子供が思い込み、自分らしさを手に入れられなくなる。将来は医者にと言って娘を何浪もさせ、娘に手をかけられたというニュースも記憶に新しい。
コロナ禍で友人が、メディアは洗脳で、全ては嘘だから子供には絶対にニュースを信じないように、みないように言い聞かせているといっていた。マスクも百害あって一利なしだから子供にもそれを伝えていると。
子育てはとても難しいし、正解もわからない。一体何が虐待にあたるのか、子供によっても違う。
この本を読みとても考えさせられた。
ツレうつ、で有名な漫画家の細川貂々さんと、虐待を長年のテーマとしているライターの今一生さんによる、マンガを挟みながら論じた一冊。
うんざりするほど、絶望的になるほどの事例に日々ふれる、このテーマ。
とても重く苦しいテーマです。
ここでは「誰もが自分自身に関係のあること、自分と無縁ではないんだ」ということに強く気づかされます。
本を読んでいて、小説の場では特に、虐待される子供が出てくるお話、がたくさんあり、多く読まれて感動を読んでいるという事実にも気づきます。深い痛みと悲しみと、寄り添ってあげたいという共感で心を揺さぶり続けるテーマです。困っている人がいたら、無言のSOSを感知して、心よせてあげたい、手を差し伸べてあげたい。
構造的な問題も大きいので、何か社会の一員として一人ひとりができることがないか、を考える機運もちゃんとあると思います。
この本では、さらに進んで、虐待とは何か、どこからが虐待になるのか、誰しも、もしかしたら気づかないところで虐待をしてしまっているようなことはないか、と問い直すような内容になっています。
簡単に解決できる問題ではありません。
日本の様々な機関(児相、シェルターその他)、法整備、が必ずしもうまく機能していないという現実も確かにあります。
未来は、子供が選んでいい。
ここに掲げられている言葉は、あまりにも強く深く胸に響きます。
読ませてくださってありがとうございました。
子どもの権利擁護に関わる仕事をしています。この本は児童虐待の本を初めて手にとる人にとっても、日々子どもと接する仕事をしている人にとっても、新たな、そして大切な気づきがたくさんある1冊であると思います。このようなテーマの本は開く前から構えてしまったり、途中で読み進めるのが苦しくなってしまったりすることも多いのですが、この本は著者のお二人の軽快な掛け合いや絵のかわいらしさに惹かれて、どんどん読み進めたくなる魅力がありました。
"児童虐待はどこかの誰かの特別な話ではない。今、大人になった私たちだって、子ども時代に傷つきを抱えて生きてきた。だからこそ、子どもたちの権利を尊重することはすべての大人にとって身近なテーマであってほしい"
そんな著者のお二人の願いが胸に届きました。そしてそれを形にするための熱意をひしひしと感じて胸が熱くなりました。
現状の問題点を挙げるだけではなく「父子手帳をプレゼントして親権について知ってもらう」「年に1回学校で親への手紙を書いてもらう」など、たくさんの素晴らしい提案もあって、"課題に対してモグラ叩きのように対応していくのではなく、予防のために先回りしてできることがこんなにもあるんだ"と気付かされました。疲弊することも多い業務のなかで、勇気をいただきました。
身近な人たちにこの本をたくさん紹介していきたいと思います。そして、そこをスタートに、私たちにできることを話し合っていきたいと思います。