新古事記
村田喜代子
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刊行日 2023/08/08 | 掲載終了日 2023/08/24
ハッシュタグ:#新古事記 #NetGalleyJP
内容紹介
第二次大戦日米開戦後のアメリカ。オッペンハイマー、ノイマン、ボーア、フェルミ、若手のファインマン……。太平洋戦争の最中、世界と隔絶したニューメキシコの大地に錚々たる科学者たちが続々と集まってくる。
日系三世のアデラは両親にさえ物理学者の夫の仕事の内容を教えられず、住所を知らせることもできない。
秘密裏に進む夫たちの原爆開発、施設内の犬と人間の出産ラッシュ。それと知らず家事と子育てに明け暮れる学者の妻たちの平穏な日々。
原爆開発の地に流れる
密やかな平和な時間。
【目次】
第一章 「あたしはベンジャミンと故郷(くに)を出た」
第二章 「まずは太陽、それから月、山、川、木、鳥、けものたち、すべてに祈るの」
第三章 「人も、犬も、ふくらんでいくおなか。幸せな日」
第四章 「星の町の宵にリストの曲が流れるの……」
第五章 「新しい世界は神じゃなく、人の子がつくるのだ」
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著者/村田喜代子(むらた・きよこ)
1945年、福岡県北九州市生まれ。87年、「鍋の中」で第95回芥川賞を受賞。90年、『白い山』で女流文学賞、97年、『蟹女』で紫式部文学賞、98年、「望潮」で川端康成文学賞、99年、『龍秘御天歌』で芸術選奨文部大臣賞、2010年、『故郷のわが家』で野間文芸賞を受賞。
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出版情報
ISBN | 9784065326831 |
本体価格 | ¥2,200 (JPY) |
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第二次世界大戦下のアメリカで、婚約者の秘密の仕事の為、遠い地へ連れ立った日系3世のアデラ。何も話してくれない物理学者の彼と、何も知らないアデラの、不気味なまでに穏やかな日々を描いた、歴史の舞台裏。
犬と家族に囲まれたあまりに平和過ぎる日常と、原爆開発のアンバランスさに恐怖を覚えると同時に、そういう環境下であった理由をリアルに感じる事が出来た作品。
平和の裏に犠牲はなく、平和の裏も平和であれば良いのに。
核爆弾が一昼夜にしてできたなんてことは考えていなかったけれど、
人目を忍んで、一つの大きな集落(というよりも街)を作って、
争わず、物を所有することすらしない人たちの労働力を当て込んで、
その人たちが暮らす土地を無残に汚しながら作られていたという、
それでいてそこにいる人の半分もそのことを知らされていないというその事実に、
軍事開発へかける国のおぞましいまでの執念を見た気がした。
研究に生きる人は答えにたどり着きたいだけだとしても、
研究環境を整えた側は自分の利用したいようにしか利用しない。
この世に生まれてしまったものは作り手の想いの如何によらず、
もう「あるもの」としてしか存在しないんだという恐ろしさが伝わってきた。
日系人女性視点であることに加え、移民国家としてのアメリカの多層性、
インディオの扱い、科学者の多くがユダヤ系であることなど、
いろんな視点から国に人がどう扱われるかについても考えさせられる。