留子さんの婚活
小原周子
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刊行日 2023/09/15 | 掲載終了日 2023/09/11
ハッシュタグ:#留子さんの婚活 #NetGalleyJP
内容紹介
悩み迷いそれでも前を向く。この本には人の匂いがたちこめている。――後上翔太(純烈)
暴走する息子愛に頭がクラクラ。でも応援しちゃうんだなぁ。――南杏子(作家)
幸福な婚活は一様だが、不幸な婚活は個性的。悲劇を喜劇に変える作者の腕前に脱帽!――山口恵以子(作家)
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前代未聞の変化球「婚活」小説!
政府の異次元の少子化対策もなんのその。いっこうにできない、進まないわが子の結婚のために立ち上がった親たちが、うちの息子に、娘に、よき伴侶をと代理でお見合いパーティに出席します。
40代の一人息子、秋之の結婚相手を探すため、親の婚活パーティに通う米倉留子は、家事手伝いの一人娘、香奈枝に婿をと、やはりパーティに顔を出した川野幸三に狙いを定めます。
ですが、留子と幸三のふたりにはそれぞれに本当の狙いがあって――。
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著者/小原周子(おはら・しゅうこ)
1969年、埼玉県生まれ。春日部准看護学校卒業の現役看護師。2017年、「ネカフェナース」で第12回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し、受賞作を改題した『新宿ナイチンゲール』を'18年に刊行してデビュー。他の著書に『わたしは誰も看(み)たくない』(以上、講談社)、『病院でちゃんとやってよ』(双葉文庫)などがある。
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★★
出版情報
ISBN | 9784065325575 |
本体価格 | ¥840 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
なかなか不思議な味わいのある小説だ。
息子が病で寝たきりになってしまった留子さんは、親の婚活パーティーに通い、息子の介護をしてくれそうな相手を探す。この設定が馬鹿馬鹿しくていい。騙してでも嫁に来てくれれば結果オーライ。留子さんはそこそこの金持ちだが、寝たきり息子には子供もいるし、息子の奥さんは先に事故で亡くなっているというなかなか厳しい状況。
ターゲットとされた男性には、49歳になった娘がいる。特に容姿端麗ということでもなく、介護福祉士としてごく普通の人生を生きている娘。
互いに何か秘したものがある2つの家族の中で起こる物語は、あり得ないストーリーだからこそ素直に楽しめる。少しでもリアルであったら、とても笑っていられないほど現代の負の側面を示している。
人は自分に都合のいいように物事を解釈する。だから、ボタンは色々なところで掛け違っていく。
一種の現代ファンタジーとして、おもしろような、切ないような、クスッとできるような、でもちょっと悲しくなるような物語だった。
息子のために母親が、娘のために父親が婚活で出会い、お互い常識はずれの
目的違いの思惑があるから面白い展開になって・・・
裕福な奥様が詐欺まがい???
介護に孫の育児にひとりで重荷を抱えてしまうからとんでもない発想に発展してしまうのか。
まるで漫画を読んでいるようなスピードで読めるエンタメのような小説でした!
想像の斜め上をいく婚活物語。当事者達は大真面目でしょうが、とんでもない展開に驚きながらも笑ってしまいました。
そして置かれた環境のせいで、まるで周りがみえなくなってしまっている、留子さんと幸三さんに胸が苦しくなりました。
でもとても読みやすく、のめり込むように一気読みでした。
新しい婚活をみせていただきました。
面白い作品をありがとうございました!
親の婚活が最近あることは知っていたけれど、まさかこんな展開になるなんてと、想像以上のお話でした。
息子の介護に孫の世話を抱え、婚活に希望を見つけようと動く留子さんが出会う男性とその娘。それぞれの視点から語られる話は、興味深かったです。
内容紹介や表紙のイラストをしっかり見ていなかったのもあって、婚活女子の話かと思いきや息子のための親の婚活の話でした。
しかも状況が普通ではなくかなりぶっ飛んでる!
こんな条件じゃ相手が気の毒だと思いながら読み進めると、留子さんがこの人!と見つけたお相手もまた違った思惑で婚活していてもう訳がわからなってくる。
登場人物たちは先のことは無視して今現在の自分のことしか考えていないから、このまま進んでこの先どうなるの?着地点はどこー?と先が気になって仕方ない。
さらに読み進めるとラストにももう一癖ある!
やっぱり親はどんな子供でも可愛いんですよね。
婚活と聞くと妙齢の男女が相手を見極め、見定めていくイメージですが、こちらはある意味終活のような婚活?!
留子さんの苦悩から、思い込んだから一直線に行動に移す姿がすごい!
ちょっと斜めな方向に行ってるところがヒヤヒヤしつつも、テンポよく進む物語に惹き込まれ一気に読みました。
ひと味違う視点からで興味深かったです。
ありがとうございました!
子どもの代わりに親が婚活…というと、過保護でお節介な親の姿が思い浮かぶけれど、留子さんの目的はそれだけではなかった!
寝たきりの息子の介護をさせるために結婚相手を探す留子さん。そして貧乏でつまらない年金生活から脱するために結婚相手を探す幸三さん。二人の利害が一致して、さてさてどうなる…??
結婚というイベントに、人生の好転を期待しまくっている留子と幸三に、都合が良すぎるんじゃないかとヒヤヒヤする所もあり、最後まで目が離せない。
面白かった!
親が子どもの晩婚に焦り参加する婚活やお見合いについて良く耳にする。この小説も一見そんな感じだが、裏には抱えている事情がある。
勿論最後まで秘密を隠し切れる訳ではない。
ハラハラドキドキしながら展開を見守った。
面白くて一気読みでした。それぞれの抱えている事情も高齢男性の性的嗜好の気持ち悪さもリアルだった。
子どもために親が代役で婚活を進める。聞いたことのある話だが、留子と幸三のふたりの思惑はちょっと後ろ暗いものがある。
人間、やっぱり自分の都合ばかりで動くとろくなことはない。本心を押し隠して、「子どものため」と言いながら、その実自分が楽をしたい、いい目を見たいというエゴが話をややこしくする。
留子さんの寝たきりの息子秋之(40代)、幸三の娘香奈枝は引きこもりの家事手伝い(50前)。
留子さんの、秋之の介護と孫の隼人の育児を他人にやってもらおうという目論見がそもそもの見当違い。
幸三は、娘の幸せより自分の結婚願望を優先した。
相手への思いやりのないところに、円満な暮らしがあるはずがない。
現実を見つめるチャンスを掴んだことで、リスタートだ。老いることの悲喜交々、人生の試練、今からでも遅くはない。
親の婚活パーティーに通いつめ、息子のお嫁さん探しに勤しむ留子さん。実は秘密があって…
熟年婚活、親による婚活、家族による介護の苦悩、訪問介護の質の問題、団地の高齢化問題、などなど
現代社会に散見される様々なトピックが取り上げられています。
そう言うと、真面目な(暗い)物語になってしまいそうですが
常識では計り知れない選択肢を選びがちな登場人物たちの行動により
ハチャメチャで笑ってしまうような、目を離せない物語になっています。
どんでん返しの結果、最後はほっと安心。
やっぱり、家族の愛情って大きいですよね。
タイトルから絶対に面白いだろうという思惑は見事的中!夢中で阿鼻叫喚の婚活物語に巻き込まれてしまった。どう考えても無理がある状況での婚活ながら、根底には息子と不憫な孫への愛情と焦燥が垣間見えて、どうしたって留子さんを嫌いになれず。婚活相手の幸三の一方通行なエゴ愛も、女性に縁がない高齢男性のリアルを表していて、ゾワゾワしながらもその先が気になって。。留子さんをいつも優しく見守る近所のご夫婦の無償の愛に癒された。
子供の為に親同士が婚活する話だが、ここに出てくる人はある思惑を抱えていた。ぶっ飛んだ話だと思いながらも最後の最後まで目が離せない。 しかし、留子さんの置かれた境遇は過酷すぎて気持ちが重くなった。
どんな子供でも親にとっては可愛いのだなと感じた。
面白くて一気に読み終えた。
子どもの婚活にかこつけて、それぞれ思惑のある高齢者たち。息子娘たち世代よりも元気いっぱいの親世代。パワフルで、予想を超えた行動力に圧倒される。わけありの親たちが娘息子のために奔走するドタバタコメディと思いきや、ラストに向かって事態は急展開。甘い夢ばかりが人生ではないもの、現実と向き合って生きていくことの大切さを教えてくれる作品でした。
親が子供のためにする婚活という話だったので、最初は垣谷美雨さんの『うちの子が結婚しないので』のようなお話なのかなと思いました。
ところが読み進めていくうちにそれが「息子が脳梗塞で寝たきりで孫を育てている」留子さんと、「娘のために婚活パーティにいったら自分が恋に落ちた」幸三さんの二人のお話で、まったく先が読めない展開に。
欲を言えばもう少し先の展開まで読みたかったです。留子さんが一大決心してきちんと介護サービスを受けられ、孫の保育についても問題がなくなったのか、そして幸三さんと香奈枝さんの方は、香奈枝さんがきちんと仕事を見つけてきて生活ができるようになったのか。
婚活がテーマの作品はたくさんあれど、これは一風変わっていてとても面白かったです。