月夜行路
秋吉理香子
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刊行日 2023/08/07 | 掲載終了日 2023/08/06
ハッシュタグ:#月夜行路 #NetGalleyJP
内容紹介
大阪を舞台に、忘れられぬ想い人を探すミステリアスな旅路がはじまる……。
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専業主婦の涼子は、冷え切った夫との関係や言うことをきかない二人の子どもとの生活に、疲労感と閉塞感を覚えていた。
45歳の誕生日を明日に控えた深夜、書籍編集者の夫に女性から一本の電話がかかってきた。「小説家の重原宗助先生からの仕事が入った」と家を出てしまう夫。我慢の限界に達した涼子は、家を飛び出す……。
涼子が向かった先は、夫の愛人ホステスが勤めるクラブの入ったビル。1階のBAR「マーキームーン」に入ると、文学好きの美しいママが話しかけてくる。性別は男だというママは、涼子の悩みや素性を鋭い洞察力と推理力で言い当ててしまう。
涼子がママに夫の愚痴を話すと、唯一の「良い思い出」である大学時代の彼氏・カズトにもう一度会おうと、旅に出ることになる――。
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著者/秋吉理香子(あきよし・りかこ)
兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、アメリカに渡り、ロヨラ・メリーマウント大学大学院にて映画・TV製作修士号取得。2008年「雪の花」で第3回Yahoo! JAPAN文学賞を受賞。他の著作に『暗黒女子』『監禁』などがある。
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出版情報
ISBN | 9784065326862 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
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夫や子供に嫌気がさした専業主婦と、元男のバーのママの2人珍道中。
バーのママが文学好きという設定がいい。旅の途中では、文豪ゆかりの地に立ち寄り、ママは感動しまくる。文豪のエピソードと男の思い出がクロスしていくあたりはなかなか気持ちいい。
妙に気前よくお金を使ってくれる「富豪ママ」という都合のいい設定はちょっと気になるが、そこはエンタテインメントなので問題ナシ。
細かなことを色々気にし始めるとキリはないけれども、そんなことはどうでもよくなる程テンポ良くストーリーが進むので、猛暑の夜中に一気に読んでしまった。
個人的にかなり好きな作品。
夫と子どもふたりを持つ専業主婦の涼子が、学生時代に別れた恋人アキトを探す旅に出る。しかも知り合ったばかりの銀座のバーのママ(男性)と。
名文学や大阪の文学の名所がたくさん紹介されていて、紹介されている作品を読み返したくなるし、大阪を訪ねたくなった。
性別を越えて、ママの人間としての度量の大きさ優しさに涙せずにはいられない。涼子のまわりには優しいウソをつく人たちが。アキトとの本当の別れの理由は衝撃だった。人を愛するということの美しさ、愛する人を守るためにつくウソ。優しい人たちの行動に心を打たれる感動の物語。
出だしが夫の浮気から始まったのでドロドロしたものを想像していたら…いい意味で裏切られました。とにかくママが色んな意味で凄すぎます。大分身勝手な涼子になんでこんな風に付き合ってあげるのか?疑問でしたが、なるほど。優しい嘘つきに囲まれた涼子は幸せ者だなぁ。大阪の文豪にまつわる聖地巡礼はとても興味深かったです。
『月夜行路』
夫の浮気の疑いが強まった夜。浮気相手の元に向かうため、家出をするためキャリーバッグを持って家を飛び出す。思わず入った銀座のバーでママと出会い、20年以上前に別れた忘れられない彼に会うため大阪への旅を決意する。
自分の人生の主人公は自分だと確かめる旅。ミステリー要素や大阪にゆかりのある作家の足跡を巡られて楽しめた。大阪ってええなぁと…
あなたには、もう一度、会いたい忘れられない人はいますか?優しい嘘をつきたい大切な人はいますか?本当に素敵な物語だった。
夫とは冷え切り子どもたちは自分を家政婦くらいにしか思っていない、いつからこうなったのか。
自分の人生はどこから間違ったのか。
日々が辛い。
そんな時にふと思い出した元彼。彼はいま、どこでどうしているのか。
自分が一番愛したのは彼だったのではないか。一目会いたい!
ひょんなことから出会ったバーのママと彼の住む大阪へー
涼子とルナ、女(?)ふたりの友情と謎解き。
自分が思い描いた人生とは違う、そんな日々でも誰かにとっては夢の日々。
自分では気づけなかった人の優しさがじんわりと沁みる素敵な作品でした。
主人公と昔の恋人カズトとの正岡子規のエピソードからもうぎゅっと心つかまれる。だって本読みにとってはくすぐるエピソード。それどころか、読み進めると作品全体が各章有名な文学作品のタイトルがつけられていて、人探しをしつつも文学的素養豊かな銀座のママが同行者ゆえ、大阪文学散歩をしているかのよう、ともに楽しみつつ旅をしている気分になる。切れ者のママが行く先々で小さなミステリを解決するも愉し。2人の旅路と人生の迷い道、ゴールにたどり着けるのか。続編でないかしら。またママに会いたくなる作品でした。
「あの時、こっちを選んでいたらどうなっていただろう」永遠のタラレバを、ゲイバーのルナママと見つけにいく旅が始まる。しがらみもない程よい距離感のルナママとの時間が、心底羨ましいなぁと思った。意外な趣味を持つルナママの豆知識?がほんの僅かだが自分の文学知識を広げてくれた。結末は賛否両論あるだろうが、私は夢物語から覚めて現実世界に戻るラストとしてスッキリ。