ラウリ・クースクを探して
宮内悠介
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刊行日 2023/08/21 | 掲載終了日 2024/02/06
ハッシュタグ:#ラウリクースクをさがして #NetGalleyJP
内容紹介
1977年、エストニアに生まれたラウリ・クースク。コンピュータ・プログラミングの稀有な才能があった彼は、ソ連のサイバネティクス研究所で活躍することを目指す。だがソ連は崩壊し……。歴史に翻弄された一人の人物を描き出す、かけがえのない物語。
1977年、エストニアに生まれたラウリ・クースク。コンピュータ・プログラミングの稀有な才能があった彼は、ソ連のサイバネティクス研究所で活躍することを目指す。だがソ連は崩壊し……。歴史に翻弄された一人の人物を描き出す、かけがえのない物語。
おすすめコメント
第170回 直木賞候補作
第40回 織田作之助賞候補作
全国紙すべての書評で紹介され、
雑誌「ダ・ヴィンチ」のプラチナ本(23年11月号)にも選出された大注目作です。
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出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784022519269 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
ページ数 | 244 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
IT先進国であるエストニアを舞台にした歴史小説。
ソ連に支配されている当時の状況や、ペレストロイカなどの歴史的事象を上手く作中に取り込みリアリティを醸し出しています。
メインストーリーは大人になったイヴァンがラウリを探していく現代パート。
そして少年時代の交流を描く過去パート。
どちらもグイグイ引き込まれてあっという間に読み終えてしまいます。
宮内先生は「盤上の夜」を読んですごく好きになりました。
SFから純文学まで幅広いフィールドで活躍されています。
これからもどんな作品を創作されるか楽しみです。
幼い頃から数字に異様な執着を示していたラウリに、人生の目標やかけがえのない友人をもたらしたプログラミングの存在。モスクワで活躍することを目指した彼の人生を暗転させたソ連崩壊。友人を失って、未来に希望を見いだせなくなってゆく展開には、日本に住んでいるとあまり実感することがない国家が独立することの意味を考えさせられましたが、それでもこの彼の軌跡を追う取材が行われていた理由や、そして多くの人の出会いから再び希望を見出してゆくその結末には救われる思いでした。
ソ連崩壊前の激動の時代にエストニアに生まれたラウリ・クースク。幼い頃から数字が好きでコンピュータプログラミングの才能を持つラウリと、ラウリを探すジャーナリストのストーリー。この時代のエストニアでの彼らの生きづらさ、純粋に友人と学生生活を楽しむことも難しい。それぞれの国や思想によって離れざるを得なかった3人。とても良かったです。
表題の通り、ラウリ・クースクの人生を追って取材する記者の目線で綴られる物語。
歴史的な背景に詳しくない私ですが、ソ連の崩壊とエストニアの独立の流れの中で、時代や国に翻弄されつつ、悩みながらも生きていくラウリの姿に胸が打たれました。
今のこの世界情勢と合わせて、変革という名の争いや時代の大きな変化の陰に、たくさんのラウリが、イヴァンが、カーテャがいることを忘れてはいけないと思いました。
とてもよかったです。
今だからこそ読んでほしい。孤独なラウリに初めてできた友人、イヴァンとカーテャ。しかし3人が出会ったのは、ソ連からの独立の機運が高まるエストニア。イヴァンはロシア人であることで敬遠される。カーテャはエストニアの独立を願い、覚悟をもって運動に参加する。誰も悪くないのに、国や思想の違いでバラバラになってしまう。人種や政治に関係なく友情が続くことを願うラウリに心が痛む。願いは届かず、持っていた才能を捨てて姿を消してしまったラウリはどこにいるのか?足跡をたどり、ラウリの思いを追いかけながら、現実に起きていることを考えずにはいられない。
ソ連から独立前後の激動の時代のエストニアを舞台に、コンピュータ・プログラミングに魅せられた天才少年の半生を辿る物語。
ロシアのサイバー含めた侵攻や、0から作り出した者とそれを土台として作る者の違いなど、偶然か必然かとてもタイムリーで興味深い内容だった。
原型となる『国歌を作った男』では掴み切れなかったラウリの人間性が深堀りされ、謎の語り手を通す事でちょっとしたミステリ要素も生まれ、一気に読みやすくなった。
時代に、個性に、雁字搦めにされた世界で、したたかに真っ直ぐ生きた一市民の瑞々しい青春が描かれた作品。
ひたすら美しく、面白かった。