能力はどのように遺伝するのか
「生まれつき」と「努力」のあいだ
安藤寿康
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刊行日 2023/06/20 | 掲載終了日 2023/06/19
ハッシュタグ:#能力はどのように遺伝するのか #NetGalleyJP
内容紹介
大谷翔平の常識を超えた能力は、遺伝なのか? 努力なのか?
私たちも「親ガチャ」すれば別人のようになれるのか
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これまで多くの誤解と悲劇を生んできた「遺伝」とは何か、「能力」とは何かというテーマに、最先端のゲノムサイエンスから生まれた「行動遺伝学」の第一人者が、本当はどのように考えるべきかを一般書で初めて解説!
人間の遺伝子は誰もが99.9%は同じである! にもかかわらず、「あなたと同じ人」は、人類誕生から滅亡までのあいだに、おそらく一人もいない! この矛盾しているような2つの事実が「遺伝のマジック」を生みだしている。
「行動はすべて遺伝的」であり、「心もすべて遺伝的」であるのは厳然とした事実である。しかし、その意味を正しく理解している人はきわめて少ない。「見て見ぬふり」をせず、あえて「パンドラの箱」を開けて事実を科学的に見つめることで、遺伝と能力の本当の関係が見えてくる。そのことが、われわれに本当の希望を与えてくれるはずだ!
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著者/安藤寿行(あんどう・じゅこう)
1958年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部教授。1981年、慶應義塾大学文学部卒業。1986年、慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。1993年、慶應義塾大学文学部助教授、2001年より現職。1997年、「遺伝と教育―人間行動遺伝学的アプローチ」で慶應義塾大学より博士(教育学)の学位を取得。専門は行動遺伝学、教育心理学。著書に『心はどのように遺伝するか』(講談社ブルーバックス)、『遺伝と環境の心理学―人間行動遺伝学入門』(培風館)、『なぜヒトは学ぶのか』( 講談社現代新書)など。
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出版情報
ISBN | 9784065324059 |
本体価格 | ¥1,000 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
個人間ではわずか0.1%の塩基の差しかないのにもかかわらず、圧倒的な個人差がうまれる遺伝的多様性を行動遺伝学によって考察した一冊。
結論からいうと、あらゆる行動には有意で大きな遺伝的影響があるという。
遺伝は個人の人となり全体をつくりあげる「人格」の一部。
科学といえばで納得のブルーバックス。
「遺伝か環境か」という多くの人が関心を持ち続ける話題について、その道の第一人者が科学的な研究成果をもって丁寧に解説してくれる新書。
筆致はいたって冷静で、考察もさすが。終盤の、幅を広げた社会への提言部分も大変興味深いものだった。
ただし読者を選ぶ本だと思う。こうしたテーマに関心を持つ若い人、特にこうしたジャンルの本を読みなれていない人にとっては、非常に読みにくいだろう。ブルーバックスとしては普通だと思われるが、いまどきブルーバックスをすんなり読める若者はどれだけいるのだろうか。同じテーマで、普及版として、やさしく書き直したバージョンが(できれば横書きで図表も今風のレイアウトにしたものが)刊行されればとても意義深いと思ってしまった。
おそらく、完全に内容を理解できたとは言えない。
しかし、専門外の私がなんとなく感覚的に予想していたよりも、遺伝の影響が大きく、その上で社会の諸問題にどう取り組んでいくかが重要なのだと思った。
双生児研究が多く掲載されていたが、とても興味深かった。長年にわたって研究されている研究者の方には頭が下がる思いだった。
人間の能力に及ぼす遺伝と環境の影響については以前より興味のある課題であったので、本書によって行動遺伝学的観点から最新情報を学びました。人の能力や心の働きについては、遺伝子だけでなく、生活スタイルや学習などの環境要因が影響していることは知っていましたが、遺伝子発現に与える環境要因、遺伝子発現を制御するエピジェネティクス、多様な遺伝子の相互作用などの働きも含めて詳細に解説され、今までの疑問がある程度解決されました。人の能力や心の働きに遺伝と環境がどのような影響を与えているか、未知の領域を多く残し、非常に複雑なメカニズムで説明がかなり専門的でしたので、各章において、現象を説明する図式やイラスト(例:相互関係など)があれば、もっと分かりやすいと思います。人の能力が遺伝子発現によってどのように発揮できるのか、分子遺伝学や脳神経科学等の発展した現在でも、いまだに複雑なメカニズムで解析が困難な課題です。行動遺伝学のさらなる発展を期待しています。
親ガチャという言葉を耳にすることがありますが、生まれた場所が悪かったと思うことがあります。
同じ型にはめて教育しても、それぞれの個性は生かされない。
優秀な人間に生まれたかったけど、唯一のパーフェクト人間(ゲノミック・イヴ)の誕生は望まない。
適度な遺伝的多様性によって能力・非能力の個人差が維持され、人々はそれを愛すべき個性として尊重する。
著者の印象に残った言葉です。
能力が高ければ良いのにといつも思ってきました。
才能は、やり続けるうちに趣味になり、社会的認知につながる能力につながっていく。
最初から持っているものというよりも育てていくものなのかもしれない。
今更ながら納得しました。
誰もが、有名になるほど優れた存在になれるわけではないけど、遅まきながら能力へと開花させていきたい。