優等生サバイバル
Hou to survive as a top
ファン・ヨンミ
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刊行日 2023/06/30 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#優等生サバイバル #NetGalleyJP
内容紹介
第70回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 高等学校の部
主席で高校に入学したジュノ。入学初日から生徒を成績でランク付けする学校のやりかたに違和感を感じながらも、新しい生活が始まる。親友、ゴヌに誘われて入った時事討論サークルの活動だけが、晴れやかな気持ちになれる貴重な時間だ。そして、ジュノは、サークルの仲間で、独特なユーモアのある話し方で周りを笑わせるユビンにどんどん惹かれていく。 ところがある日、ユビンから、転校するつもりだと告げられる。観光経営学科のある学校に転校し、卒業したら大学には行かず、旅行会社に就職するつもりだと。将来は自分の会社をつくりたいと言うユビンが、とても大人びて見えた。 「僕は、はっきりとした目標があって大学に行こうとしているのだろうか」—―。 寸暇を惜しんで勉強し、成績に一喜一憂する寝不足な日々。さらにはじめてのホントの恋まで! 息もつけないこの日々を、どう生き抜くか! 「優等生」の青春サバイバルマニュアル。
出版社からの備考・コメント
仮題・予価・ページ数は予定です。
おすすめコメント
青春を生き抜く法則、教えます! 「名前を呼ばれても慌てないこと」 「曲者の登場に動揺しないこと」 「トッポッキは食べて帰ること」 「目の前にあることを、『ただやる』ってこと」 「大海原を想像すること」 未来のための今も、今のための今も、 どっちも大切なぼくたちの時間。
販促プラン
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784566024793 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
ページ数 | 232 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
過酷な学歴社会で有名な韓国の高校生のお話です。元カノのハリムから気持ちが離れて、自然派、周囲を気にしないユビンに惹かれていく流れは、年齢を超えて読み入ってしまいました。勉強好きではないのに無理して学歴のために時間を捧げるより、好きなことを仕事にするためのダイレクトな道を選ぶユビン、高くて可愛いものを買わずに、ただ可愛い、で終わらせるユビン。そんな彼女を好きになっていく主人公も、これからレールを敷かれた人生ではない自分の道を見つけていくのでしょうか。とても楽しく読めた一冊でした。
夜間自習、成績上位者が利用できる正読室、進学のためのボランティア活動。優等生であるために息が詰まるようなハードな毎日を送る学生たち。テレビドラマで目にするようなキラキラした生活を送る高校生とはまたひと味違った韓国進学校の高校生ライフを垣間見ることができる。そんな日々の合間にも、恋や進路、家族のことで心揺さぶられる姿には、国は違えど、共感できてぐっとくる。大人や社会から与えられたバイアスを越えて、考え行動する青少年がまぶしい。今最旬の韓国YA小説だ。
「優等生」でも、品行方正じゃなかったり、悩みがあったり、恋愛でもやもやしていたり(かわいい子に告白されたら思わずOKしちゃったり)しているのが、日本の閉塞感の中にいる子にも読みやすいだろうなと思う。外国の読み物、カタカナの名前を避けたがる生徒も多いけれど、K-POPは人気だし、このあたりから入ると日本の小説以外の小説をたのしむ道が開けそう。
個人的には近年韓国YA小説の翻訳が増えてきてうれしい。お隣さんだけど違うこと、同じこと、いろいろあるのを中高生も素直に感じやすいと思うから、いままでの海外YAの中心だった英米欧以外の本を積極的に蔵書に加えたい中で、ではどれを、というときに試し読みの機会がもらえて大変ありがたいです。カシワイさんのイラストも生徒の手が伸びそう。
韓国のYA、何冊も読んでいますが、そこで描かれる中高生たちは必ずや苛烈な受験競争に喘いでいる。学歴至上主義の韓国にあって、学ぶことは人生を勝ち抜くための手段。大学、就職、住居、全てが競争の果てに得るもの。そんな韓国の高校生にも、煌めく青春はある。首席で高校に入学したジュノが勉強漬けの毎日の中で、自らに問い、答えを求めるその心の動きは、やっぱり瑞々しくて眩しい。優秀な先輩、気の置けない親友。ユビンへの恋を自覚していく過程は、くすぐったいほど純粋だ。自分の道を見極めて進もうとするユビンへの尊敬と憧れ。成績への拘りをフラットな目標に置き換え、ジュノは次の一歩を踏み出した。優等生のジレンマをみごとに描きつつも、若々しい感性が清々しかった。
韓国は大学受験が過酷だとは聞く事はあるけれど、そのリアルさをYAで。高校をトップの成績で入学したジュノは裕福な家庭ではないものの学力維持に悩む。反対に裕福な家庭のビョンソを羨ましく思わなくもない。ジュノの周りには大学進学をしない子もいる。そんな韓国で生きる高校生が、自分で考えて決めた生き方、それぞれの川(道に例えて)は違っても、またいつか海で出会える事を信じて進む。勉強漬けな韓国、日本との受験とは違うけれど、そんな優等生な彼らのサバイバルを応援できる本だった。
優等生の男の子、悩みは成績となんとなく気になる女の子。
ある意味、すごく普通だ。
日本の高校生でも、そこそこ進学校にかよっていたら、やっぱり悩みは勉強だ。だからこそ、読めば高校生にはひびきそうな気がする。勉強の悩みって、勉強ができないじゃなくて、どこまでできるかわからないからなのよね。頑張ればいいのはわかっている。でも、どこまでやればいいのか、自分がどこまで耐えられるか、そこに尽きる
で、もう一つの悩みはやっぱり恋愛をふくめた友達関係のことだとおもう。
それだけに、主人公の悩みは理解しやすいはずだ。(理解したからと言って、自分の悩みが解消するか、いえばそうでもないとはおもうけど)
物語の舞台は韓国で、韓国の受験事情だから、何もかもが同じというわけではない。
けど、少なくとも、人種問題や性自認の問題より、勉強と恋愛というのは、はるかに共感できる物語だと思うのよね。普通な高校生生活も、それはそれで大変なわけで。
まあ固いことを抜きにして、高校生には、気軽に読んでもらえるといいと思う。気楽に読める高校生の物語というのは、それはそれで貴重なので。
優秀な高校主席入学のジュヌは多くの悩みを抱えながら生きている。親友ゴヌは正読室利用を許されない。アイドルばりのハリムからの誘い。幼馴染のビョンソは何かと絡む。正読室利用をキープできるのか?進路は?療養中の医者の父。
韓国の青春?を垣間見てるのかなと思う。試験による順列は日本以上なのだろう。
そんな中で友人とともに悩みながら進路を決めていく様子は、国を越えて共通だなと思う。とてもテンポよく読み進められた。
#NetGalleyJP
学歴社会が顕著な韓国社会は、もちろん受験戦争も熾烈。
勉強だけやっていればいいようなものだが、悩み多き十代はそういうわけにもいかない。
友だちづきあいもあれば、恋もするし、親との関係だって、いろいろ。今の時代はSNSもある。
将来のビジョンがないまま、勉強だけしろと言われても、このままでいいのだろうか、自分は本当は何をしたいのか、と思うのは、当然のことで、韓国も日本も変わらない。
傍から見ていると、狭い世界を生きているなあと思うけれど、その中でも必死で自分の人生を生きようとしている姿を見て応援したくなった。
進学校に入学した韓国の高校生・ジュノ。トップで入学したけど、テストのたびに点数は悪くなるばかり。不安でたまらない。親友のゴヌと一緒に入ったサークルでユビンとボヌ先輩と出会ったことで、自分の道が見えてくる…。韓国の受験事情もわかるし、優等生が主人公って新鮮で良かった。中高生が読むと刺さる子には刺さるだろうな、と思いました。
韓国文学に馴染みがなくて、韓国人の名前や文化に戸惑いながら読みました。学歴社会と知られる韓国。過酷な受験勉強に違和感を抱きながら、今しかできないことや本当に自分が描く未来について向き合おうとする高校生たちの姿が良かった。
お隣の韓国の小説。韓ドラマなどで、少しは知っているつもりたが、学力至上主義の学校の姿がよく出ている。しかし、そこにいる、高校生たちは、どこでもいつでも同じと感じる。この年齢だからこその感情や出来事が、とても読み手にも納得させる。あー青春真っ只中。
私のお気に入りは、ゴヌだ。
ゴヌは明るいムードメーカー。
ジュノが、ほっておくと殻にこもってしまいそうなタイプなので、ゴヌが友達でよかったな~と思う。
ゴヌはただ明るいだけじゃない、親友のジュノの気持ちや立場を考えられる優しさをもっている。
その優しさは、押しつけがましくなく、さらりと当たり前のようにしてしまう、天然の優しさだ。
そして、自分の気持ちを素直に言葉にできる人でもある。
これは、カンタンなようで難しい。
プライドや、見栄があって、弱い自分をさらけだすのは怖いのが普通だと思う。
ゴヌだって、テストができなかったり、ジュノにテストで負けているのはくやしいし、恥ずかしさもあるだろう。
でも、ゴヌはそんな自分の弱さもきちんとジュノに見せているし、言葉にしてジュノに伝えているのだ。
弱い自分を認めて、人に理解してもらおうとするのって、実は強くないとできないと思う。
そう、ゴヌは、強い人なんだ!
ゴヌは、友達思いで、純粋で、自分の弱さと向き合える力、好ましい愛嬌があって、好きな人がいて、前向きに生きるパワーをもっている、カッコいい人だと思った。
食べ物をおいしく食べるのもいい!
ゴヌのようになれたなら、勉強はつらくても、生きるのが楽しくなりそうだ。
そんなゴヌの周りには、明るい希望、ステキな人たちが引き寄せられる気がする。
ジュノが気づいた、自分で自分自身を決める大切さは、未来への準備の一歩だと思うが、私は、ゴヌのもつ「明るさ」「やさしさ」も未来を明るくする大切な一歩だと思う。
ゴヌがジュノとともに、これからも互いに、いい面や悪い面を認め合って、補い合って、明るい未来を切り開く姿が、最後に見えた気がした。
高校生で将来自分のやりたいことがはっきりしている人は一体、どれくらいいるのだろう。大抵の人たちは、自分の将来への道を見出だせず、周囲と同じように、名門高校に入るために小学校から塾通いをし、一流大学へ入るために高校で一番の成績をとることを目標とするのではないだろうか。でも一体、それでいいのだろうか。『優等生サバイバル』の主人公ジュノは「幼い頃からほめられることに慣れていて、認めてもらえないなんてことは一度もなかった」。そしてシミン中学からはわずか2人だけしか合格していない、という名門校のトゥソン高校に首席で合格し、最上の設備が整っている自習用の「正読室」の利用許可をもらった。父のがん治療費のため塾通いのお金の余裕がないジュノにとっては、「正読室」を追い出されないために成績は上位を保っている必要があった。ジュノにとって、成績は弱い者たちが物色されがちな世界を生き抜くための「保険」みたいなものであり、誰かを好きになる気持ちは「生きるエネルギー」であった。だが、そうした誰かに認めてもらいたい、という「承認欲求」は恐ろしく深い。ジュノの幼馴染で両親が離婚後、父が再婚し、継母との三人で暮らすビョンソは、成績トップで「自分の世界がそのまま世界のすべて」だと思っている。ビョンソがなにかにつけてジュノをライバル視してくるなか、ジュノは時事討論サークル「コア」の仲間との交流により、自分は何をしたいのか、を考えるようになっていく。この作品は「学歴社会」と言われる韓国社会の過酷さを背景に、その中で自分を見つめ、自分の心に向き合っていく高校生たちの成長を描いている。韓国だけではなく、日本、そして私の住むアメリカでも「学歴社会」は存在する。また「承認欲求」は誰にでも存在する。そんな中、いかに自分の信じる道を保っていけるか、を問われている気がした。
どこの国でも学生は大変だ。
ひりひりして、傷つきやすくて、
何者でもない自分に大きな不安を抱えている。
そうそう、こんな気持ちだったよね、と思ってから、
あ、日本でなくてもこうなんだ・・・とあらためてハッとした。
瑞々しい空気にふれたような気がする作品だった。
まさに青春小説! 名門高校のプレッシャー、初恋、自己発見などなど、韓国独自の生活や考え方もわかって、とても興味深かった。成績だけが全てではないというメッセージを伝えつつも、成績に一喜一憂する痛快さも描いていて、それもおもしろい。掲載は途中までだったので、購入してみようと思っています。
国が違うと学校などの在り方など、いろいろ違っていて興味深かったです。
優等生でいること、そして、熾烈な受験競争を勝ち抜くことを目標にしている主人公たち。
日本とは違うけれど、そこで起こる家族との絆や友情、恋愛は同じように涙し胸を温かくします。
他の国のことも知れるし読んでよかったです。
第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書
高等学校の部
韓国ソウルの高校生のスクールライフが垣間見える。
ファン・ヨンミさんの『チェリーシュリンプ わたしはわたし』では、ソウルで暮らす女子中学生の日常と心の内が、日本人の同世代の読者に共感をもたらしたが、本作も同世代の読者にとって興味深いストーリーになっている。
中学までは自力で何とかなっても、高校になると塾や家庭教師など学校以外のオプションをどれだけ手に入れられるかで、その先の世界が大きく変わってしまう。
それは日本でも同じだが、主人公ジュノは家庭の事情を抱え、葛藤しながらも自らの方向性を見定めていく。
世間の風潮に流されず、自立心の強い仲間達と自己を確立していく姿は、日本の読者にも刺さるのではないだろうか。
まだ続きがあるのかな?と思わせる終わり方だったので続編を期待!