フィールダー
古谷田奈月
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刊行日 2022/08/26 | 掲載終了日 2023/07/31
ハッシュタグ:#フィールダー #NetGalleyJP
内容紹介
【第8回渡辺淳一文学賞受賞作】
迎え撃て。この大いなる混沌を、狂おしい矛盾を。
「推し」大礼賛時代に、誰かを「愛でる」行為の本質を鮮烈に暴く、令和最高密度のカオティック・ノベル!
総合出版社・立象社で社会派オピニオン小冊子を編集する橘泰介は、担当の著者・黒岩文子について、同期の週刊誌記者から不穏な報せを受ける。児童福祉の専門家でメディアへの露出も多い黒岩が、ある女児を「触った」らしいとの情報を追っているというのだ。時を同じくして橘宛てに届いたのは、黒岩本人からの長文メール。そこには、自身が疑惑を持たれるまでの経緯がつまびらかに記されていた。消息不明となった黒岩の捜索に奔走する橘を唯一癒すのが、四人一組で敵のモンスターを倒すスマホゲーム・『リンドグランド』。その仮想空間には、橘がオンライン上でしか接触したことのない、ある「かけがえのない存在」がいて……。
児童虐待、小児性愛、ルッキズム、ソシャゲ中毒、ネット炎上、希死念慮、社内派閥抗争、猫を愛するということ……現代を揺さぶる事象が驚異の緻密さで絡まり合い、あらゆる「不都合」の芯をひりりと撫でる、圧巻の「完全小説」!
【著者略歴】
古谷田奈月(こやた・なつき)
1981年千葉県我孫子市生まれ。2013年、「今年の贈り物」(のちに『星の民のクリスマス』と改題)で第25回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。17年、『リリース』で第34回織田作之助賞受賞。18年、「無限の玄」で第31回三島由紀夫賞受賞、「風下の朱」で第159回芥川龍之介賞候補となり、同年刊行の『無限の玄/風下の朱』で第40回野間文芸新人賞候補となる。19年、『神前酔狂宴』で第41回野間文芸新人賞受賞。他の著書に『ジュンのための6つの小曲』『望むのは』がある。
おすすめコメント
純文学・大衆文学の枠を超えた、人間心理に深く迫る豊潤な物語性をもった小説作品を顕彰する渡辺淳一文学賞。
本年度は、古谷田奈月さん『フィールダー』に決定しました。この機会にぜひご一読お願いいたします。
純文学・大衆文学の枠を超えた、人間心理に深く迫る豊潤な物語性をもった小説作品を顕彰する渡辺淳一文学賞。
本年度は、古谷田奈月さん『フィールダー』に決定しました。この機会にぜひご一読お願いいたします。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784087718072 |
本体価格 | ¥2 (JPY) |
ページ数 | 336 |