陰陽師と天狗眼3

―潮騒の呼び声―

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刊行日 2023/05/19 | 掲載終了日 2023/05/09

ハッシュタグ:#陰陽師と天狗眼③ #NetGalleyJP


内容紹介

【待望の第3弾!】

神を斬る

覚悟はあるか。

広島が舞台の大人気もののけファンタジー、第3弾!


☆ ☆ ☆


【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。

・レビューなどでのネタバレ行為はネットギャリーのみならず、外部サイトやSNS等の多くの方が目にする場でもお控えください。

・自分には合わない作品だった場合、今後のためにも建設的なご意見をよろしくお願いします。

※今作は作者のご厚意によって提供いただいた校了前の大切なゲラを公開をしています。今作にこれから出会うであろう多くの読者のためにも、ご理解の上、素敵なレビューによる応援とご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


☆ ☆ ☆


【あらすじ】

出雲の陰陽師一族出身の宮澤美郷が大学生の頃。

もののけを引き寄せてしまう体質の、比阪恵子という同級生がいた。

とあるきっかけから、学生時代の美郷に「もののけをやり過ごす方法」を伝授してもらうこととなった恵子は

その後、美郷からもらったお守りの石のペンダントを片時も離すことなく生活していた。

時は過ぎ、恋人の笠原浩一の両親に挨拶するため、尾道を訪れた恵子は、

そこで大切なペンダントを落としてしまう。

同じ頃、巴市で忙しすぎて自分を顧みてくれない美郷に対し、

「家出」という反抗を強行した白蛇の妖魔・白太さんは、

異界の境目から尾道へと出たものの、

そこで恵子の落とした「石」にうっかり飲み込まれてしまい――⁉(『白太さんの家出』)


広島県竹原市唯一の有人離島・神木島。

この島ただ一人の高校生である神木八重香は、島最大の神社・神木白髭神社の一人娘で、巫女でもあった。

彼女が仕える神は「斎木神(いつきがみ)」――八重香が生まれた年の彼岸にこの地に流れ着いた漂流神。

つまり、「海で亡くなった人間」である。

「新たな斎木神が現れる」と神託の下された彼岸の日、

美郷と離島の釣り場に来ていたフリーランス山伏の狩野怜路は突然の大波に攫われる。

その海の様子に、美郷は圧倒的な力を持つ「何か」の存在を感じ――。(『潮騒の呼び声』)


『陰陽師と天狗眼』シリーズ、待望の第3弾は、尾道と離島が舞台の2本立てです!




■著者

歌峰由子(うたみね・よしこ)

 

広島県出身。

大学は生命科学を専攻したゴリゴリの理系だが、何故か伝奇ものの執筆を好み、

自室の本棚は郷土誌と民俗・オカルトの本で埋まる。

既刊に『陰陽師と天狗眼―巴市役所もののけトラブル係―』がある。


■装画

カズキヨネ

イラストレーター。大人気ゲーム『薄桜鬼』キャラクターデザイン等を務め一躍世界的人気に。

『破滅の刑死者』シリーズ(著:吹井賢/メディアワークス文庫)、『華鬼』シリーズ(著:梨沙/講談社文庫)等

書籍装画担当作品も多数。


【待望の第3弾!】

神を斬る

覚悟はあるか。

広島が舞台の大人気もののけファンタジー、第3弾!


☆ ☆ ☆


【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

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出版社からの備考・コメント

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おすすめコメント

◆『陰陽師と天狗眼』1・2巻に引き続き、

「リアルなお仕事小説+もののけファンタジー小説」らしさは、今回も健在。

お役所仕事あるあるのリアルさと、もののけ退治というファンタジーの

作中でのバランスが絶妙です。


◆「避けられない心の痛み・人生においての別れををどう乗り越えるか」を描いた、王道のヒューマンドラマ。

誰もが覚えのある、あるいはいつか覚えるであろう「その日」に対峙する登場人物たちの姿は、

勇気と感動を与えてくれます。


◆マスコットキャラである白蛇の「白太さん」が、今回も大活躍!

今作では、前半は「かわいい白太さん」を、後半では「かっこいい白太さん」を

思う存分楽しめます。白太さんファン必読の一冊です。


◆『陰陽師と天狗眼』1・2巻に引き続き、

「リアルなお仕事小説+もののけファンタジー小説」らしさは、今回も健在。

お役所仕事あるあるのリアルさと、もののけ退治というファンタジーの

作中でのバランスが絶妙です。


◆「避けられない心の痛み・人生においての別れををどう乗り越えるか」を描いた、王道のヒューマンドラマ。

誰もが覚えのある、あるいはいつか覚えるであろう「その日」に対峙する登場人物たち...


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※掲載時には事前にご連絡・確認をいたしま...


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784867164235
本体価格 ¥770 (JPY)
ページ数 352

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NetGalley会員レビュー

公務員陰陽師と拝み屋大家バディのリアルなオカルトお仕事を描く「陰陽師と天狗眼」第三巻。
今回は主人公である宮澤美郷を少し脇に置いた外伝的な物語でした。
どの話も様々な事情が錯綜する不自由な現実世界の中で、それでも笑って好きな人と一緒に生きていくための物語だったと思います。
まず、一作目の『白太さんの家出』。この物語の主人公の恵子の望みは『愛する人の隣で普通の世界に生きること』。
しかし、そのためには彼女の持つ霊力が邪魔で、それを抑えるため美郷に貰ったペンダントを尾道で恵子は失ってしまいます。そんな彼女を特殊自然災害が襲い……。民話の化け狸に人の良い仁王像。正統派な『もののけトラブル』ストーリーに恋人達の想いが眩しく、これなら乗り越えていけるだろうと感じられる物語でした。
次の閑話の『鳴神克樹の再訪』。彼の望みは自分のせいで変わってしまった異母兄が『心穏やかに過ごせる』こと。そのために青年となった克樹の贖罪の決意が辛く切なくも、とても頼もしく感じられました。
そして三作目『潮騒の呼び声』。この話に登場する八重香の前の困難は、今の日本の過疎地中に見られる解決の難しいもの。そのせいで呼ばれた怜路は自分もまた『克樹』であることを目の当たりにします。
しかし、今の彼には例え『神』を敵に回そうとも手を離そうとしない『相棒』がいて。美郷の想いに八重香もまた大切な友達と一緒に生きる為に決意をします。
登場人物達、それぞれが不自由と困難を背負い、そんな世界の中で見つけた『自分の望み』と『いたい場所』のために勇気をしぼり行動する。
一生懸命、生きる彼等の姿がとても愛おしく感じられる三巻目でした。

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今回は『白太さんの家出』と『潮騒の呼び声』の2本立てでしたが、閑話の『鳴神克樹の再訪』がとても良い役割を果たしていたと思います。
まず『白太さんの家出』で普通になりたかった比阪恵子の為に普通ではなくなった美郷。その2人の姿と閑話『鳴神克樹の再訪』で兄に対して負い目を感じてる弟、克樹の決意を目の前で確認した怜路が『潮騒の呼び声』でついに自分の過去と対峙することになります。
前作までとは違い、今回は狩野怜路に大きくスポットを当てた作品となっているので、怜路ファンには見逃せない作品となっていると思います。大変オススメです。

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今回刊行された3巻は、それぞれ別のキャラにスポットライトを当てている話が3つ収録されている。そのどれも独立した話としても面白く拝読したが、全てが3つめに収録されている表題作「潮騒の呼び声」と濃密にリンクしているのが最大の特徴に思えた。こちら側とあちら側の関係性や「名」と役割を与えること、そして、人と人とのつながりと関係性が、見事に「潮騒の呼び声」にまとまっているのは感動だった。
作者の持ち味であるふんだんな情景の美しさと自然の畏怖を感じる描写は「神」との対峙と、そこにまつわる決断をさらに魅力的に際立たせてくれていた気がする。

「白太さんの家出」そして間話「鳴神克樹の再訪」では、主に怜路による美郷観や、前巻で一つ大きな人生経験をした克樹のひととなりなどが多く語られている。前巻で美郷のサポート役に徹していた怜路は、年齢の割には育った経歴のせいか度量が大きく、普通の世界とあちらの世界での狭間で孤独を感じる美郷に対しておおらかな態度を取ることが多かった。そんな彼も、実は克樹と似たような立場になったとき、どう思ったのかが詳細に描かれていて、怜路もまた一つ大きな人生の分岐に立ち、見事にこちらの世界に戻ってきたのだなと感慨もひとしおだった。

また、キャラククターの掛け合いの面白さや、現代らしいオカルトアイテムの面白さもさておきながら(やはり把婁散は最高)「潮騒の呼び声」の舞台になる離島での騒動では、移りゆく社会とひとの関わり方も話題に出される。それはこの離島だけではなく、1巻、2巻と様々な形で語られてきた「余所者」との在り方と関係のひとつであり、多くの自治体や場所で直面している現実でもあると思われる。その中で、未来を持つ若者(今回の場合は島に住む巫女の八重香)への道をきちんと示す物語であったことは、読後感の良さに繋がっているように思えた。

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異色のイケメン相棒コンビとキュートで食いしん坊な白蛇の妖魔・白太さん。
2人と1匹が織り成す、笑いあり涙ありの物語の虜になる人が急増中の“おんてん”シリーズ第3弾★
白太さんがメインのエピソードと怜路がメインのエピソードの豪華2本立て。
白太さん推しの皆様、怜路推しの皆様、刮目せよ!(※もちろん美郷の見せ場もたっぷりあります!)

“おんてん“の通称で呼ばれる『陰陽師と天狗眼』の魅力とは何か。
それはやはり個性豊かなキャラクターにあると言えます。
仕事のパートナーであると同時に「家賃滞納常習犯の下宿人とチンピラ大家」という関係でもある美郷と怜路。
ゆるキャラ認定されつつある、おやつ大好き白蛇の妖魔・白太さん。
美郷と怜路と白太さんの掛け合いはとても愉快なので注目してほしいポイントです。

オカルトという”非日常”と、わちゃわちゃと騒がしくも楽しげな彼らの“日常”を是非ご堪能ください!

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3巻目に入って、白太さんがますます活き活きしています。おうちに帰りたい………、と美郷さんの元から離れたものの迷子に。家に入れなかった理由が面白かったです。このお話では世話焼きの仁王像が活躍していたので、彼らも話し相手ができて寂しくないですね。次のお話では魚釣りに勤しんでいた怜路さんが大変なことになります。怜路さんと関わりのある暁海さんがこの騒動を治める助けとなるのですが、その時に語られる怜路さんへと向けられた親がわりの天狗、綜玄さんの想いに感動しました。白太さんが怜路さん好きなのは怜路さんの美郷さんへの気遣いを敏感に感じとっているから、というのもあるのかな、と思いました。おやつをくれる、が大部分かもしれませんが………。

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第3弾は怜路と白太さんの魅力に溢れていました。
イケメン二人と一匹の暮らしぶりはとても楽しそうで、前二作で感じた美郷の過去を背負いすぎている印象が和らいで感じました。白太さゆるキャラ感が増して、さらにあざとく可愛くてたまりません。

『白太さんの家出』では尾道が舞台となり、自分の普通と他人の普通に悩む女性と白太さんがトラブルに巻き込まれ、美郷たちが助けに向かいます。ちょっと拗らせぎみな思いを持つ白太さんも可愛いです。
『潮騒の呼び声』では瀬戸内の離島が舞台となり、ついに怜路が過去と向き合う展開に。
「ありがとう」この言葉に込められた思いが切なくもあり、温かくもあり胸に迫ります。過去に向き合うとは、許されることではなく、自分と向き合い未来に進むための一歩なのだと感じました。
今回は尾道と瀬戸内の離島が舞台でその景色が浮かんできて、久しぶりに行きたくなりました。

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歌峰先生の陰陽師と天狗眼シリーズは好きな作品なので、すぐにリスエストさせていただきました。今作では、白太さんはゆるキャラと言われるくらい可愛くなっていて、グッズ化してほしいと思いました。そして、前回の事件を乗り越えてさらに絆が強くなった三郷と怜路のやり取りも面白かったです。
今作は、過去と向き合い、未来へ向かうがテーマだと思いました。三郷は大学時代の同級生と。怜路が向き合う過去はとても辛い内容でしたが、それと同時にとても深い愛情を向けられていたのかを知り、1作目のような危険な事はしなくなると思いました。新たな決意を胸に家路につくラストは希望を感じるシーンでした。
今後の2人の活躍を楽しみにしています。

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今回のおんてんコンビは、お仕事でなく――プライベートでのお話、三編。
それぞれに、“決意”の印象に残るお話でした。
『白太さんの家出』では、美郷が一度失った自分の呪力を取り戻したいと思う切っ掛けになった女性と彼女の婚約者の、互いが共にいるためのふたりの決意。
間話『鳴神克樹の再訪』では、自分が鳴神に引き留めてしまったために蟲毒を喰らわされるに至った兄を思う、克樹の決意。
それから、『潮騒の呼び声』では、思いがけぬ邂逅により迫られる決断に至る、怜路の決意。巴で美郷と出会って共に過ごして、彼もまた確実に変わってきたものがあるのだと胸に迫りました。そして、自分の大切な相手を思って奔走する、島の少女と美郷の決意が、たいへん心強く思われました。

さらに、養父に拾われてから巴市に帰ってくるまでの怜路の事情も語られているので――怜路ファンには、待望の一冊であると思います。

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面白かった。天狗といっても人の親となった綜玄に、約定を違えぬようにと見守った暁海。人と深く繋がっているからこそのもののけ、見えるものと見えないもの、見えなくともそこにあるもの。古から続く伝承、土地に残る教え。ただのあやかしの話ではなく、いろいろと面白い。

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衝撃!
白太さんの名前の「さん」が、敬称ではなく、白太さんさんだったことが判明しました。
そんな陰陽師と拝み屋のバディ第3弾。
ますます言葉が豊かになった白太さんが大活躍します。
「白太さん大活躍!」がサブタイトルでもいいと思います。
美郷と離れて、行動する白太さんを応援せずにはいられません。
そしてかわいいのなんの。
大きくなったってかわいいです。きっと。
もののけファンタジーと思うなかれ。
現代問題になっている過疎化と役所の人材不足にするどく切り込み、他人に未来を託しただ待つだけでは何もつかめません。
未来を切り開くのは自分自身の前向きな姿勢と努力です。心に刺さります。
登場人物と一緒に読者も成長しちゃう素敵な読み物です。

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楽しみにしていました!!
あぁこの二人、美郷と怜路は本当に出会うべきして出会ったのだと、改めて強く感じた作品でした。
離れていても互いに感じ、思い、信じ、各々が対峙すべきものに向かうその姿に、心震わせて読みました。そして美郷も怜路もますますその魅力が深まり、かっこいい。
美郷の抜刀からの場面、文字からの映像がリアルに脳内で再現され、美しすぎて悲鳴が出ます。
そして白太さんがまた可愛く大活躍。白太さんの素直な言葉や行動が、美郷だけでなく怜路とも良い相性なのだと感じました。この3人(?)、ずっと見ていたいと思わせます。ぺっの場面は声を出して笑いました。
「誰しも多かれ少なかれ身勝手に出来ている。他人の身勝手からは自分で自分を守る。」
ずしりとするような音をたてて言葉が響きました。節目節目で回りも状況も自分も気持ちも変化する。その度に自分で選び、決める。日々その繰り返しであり、自分を自分で良い気分にする、幸せにする、それが周りをも変える一歩一歩の歩みなのだと思いました。
今回のお話では、登場人物それぞれが何かと向き合い、感じ、本当の自分の気持ちは何なのかに気づき決断をしていると思いました。それはどれも力強く、その先の結果に関係なく明るい希望あるものに見えました。「自分で考えて自分で決める。」その力強さ、その大切さを感じました。ここで終わってしまうのですか、と思う心震え躍る作品でした。続編、楽しみにしています。

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すっごく面白かったです!
怜路について深堀されているお話が収録されていて、読み応えがありました!
謎が多い怜路のバックボーンがまた少し分かり、解像度が上がりました。

閑話で克樹が出てきたのも嬉しかったです。
成長していましたね、心身ともに。
背負って生きていくのですね。

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