華ざかりの三重奏

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刊行日 2023/04/17 | 掲載終了日 2023/07/25

ハッシュタグ:#華ざかりの三重奏 #NetGalleyJP


内容紹介

やってきた人生の転換期

60歳、さて。

「定年を迎えた後って、みんな何をして過ごしてるの?」


キャリアウーマンだった可南子は、もうすぐ60歳。独身で子供はおらず、やりがいだった仕事も定年退職が迫っている。これからの将来に気が滅入る中、地元で開かれた同窓会で中学時代に親しかった芳美と再会した。長きにわたる子育てと介護を経て、いまや未亡人だという芳美から「一緒に暮らさないか」と誘われて……。

「定年後の居場所がない」

「子供に放っておかれる」

「孫との同居が居心地悪い」

「熟年離婚を切り出されそう」

それぞれ悩みを抱える60歳たちは、還暦を機に噴出した「人生の問題」にどう向き合うのか!?

お金、健康、孤独・・・先の心配尽きぬとも、今を楽しみ尽くす令和の還暦小説!


※書影は仮のものです。

※ゲラは校了の前のデータにつき、修正が入る可能性がございます。


●著者プロフィール●

坂井希久子 (さかいきくこ)

1977年、和歌山県生まれ。2008年「虫のいどころ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。17年『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。主な著書に「居酒屋ぜんや」シリーズや、『ヒーローインタビュー』『妻の終活』『江戸彩り見立て帖 色にいでにけり』『たそがれ大食堂』『セクシャル・ルールズ』などがある。

やってきた人生の転換期

60歳、さて。

「定年を迎えた後って、みんな何をして過ごしてるの?」


キャリアウーマンだった可南子は、もうすぐ60歳。独身で子供はおらず、やりがいだった仕事も定年退職が迫っている。これからの将来に気が滅入る中、地元で開かれた同窓会で中学時代に親しかった芳美と再会した。長きにわたる子育てと介護を経て、いまや未亡人だという芳美から「一緒に暮らさないか」と誘われて……。

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出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。

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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784575246216
本体価格 ¥1,600 (JPY)
ページ数 324

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

昨年、定年を迎えたが、そのまま継続雇用で働いている身としては、非常に身につまされる作品だった。
日本の企業は、役員にならなければある一定の年齢になると自動的に「役職定年」を迎え、その後定年となると「退職」か「継続雇用」を強いられる。継続雇用を選択しても給与は一気に半額近くに減ってしまう。
こんな年齢で雇用を切っていく日本の雇用形態は実に愚かしい。実際にそう考える人も多いようで、私の勤める会社では役職定年のあたりで、退職金の割増のある早期退職を選択する人も多い。ただ、晩婚化のためにまだ子供の小さな家庭も多く、そうなるとどうしてもそのまま勤める道を採る人が多いのが現実。
日本社会もジョブ型に移行していくのならば、年齢で定年を設定するという愚は廃止していく方がいい。確かに企業の新陳代謝は必要だが、それ以上に専門職のスキルには値千金の価値がある。
もし背負っている家族がいないならば、程よい距離感を保ちつつ同世代でシェアハウスしていく生活もいい。もしその仲間で同じ価値観を持てるならば尚更いい。
そんな幸せな還暦後の姿を夢見られる一作。読後感はすごくいい。
デジタルディバイスがさらに普及して、Chat-GTPが生活を豊かにしてくれる日が来るのならば、老後にもっと夢を見られそうな気がする。この小説の登場人物たちが一気にDXになる未来の小説も読んでみたい気がする。
あるニュータウンでは、保育所と老人ホームが隣接していて、お年寄りが定期的に子供たちと触れ合う。最初に買うマンションが結婚などで手狭になり、家族で一軒家に住む。歳をとってきたら管理の楽なマンションに買い替えで戻り、仲間たちとの交流をしながら生活を送れる。
還暦後シェアハウスの需要が増えるならば、老人と若者が混在する「若老マンション」なんてのも普及していくのかもしれない。

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「お金、健康、孤独・・・先の心配尽きぬとも、今を楽しみ尽くす令和の還暦小説!」文字通り一気読みでした! 一番刺さるのは同年代の女性の読者さんかと思いますが、老若男女全ての読者さんに届いて欲しい作品です。誰にでも子ども時代はあるし、誰でも年を重ねていくのだから、条件は同じなのです。もちろん、子ども時代の家庭環境や、おとなになってからの生活の仕方などは人それぞれです。なので、後悔しないためにはどう生きるか、後悔したらどうやり直すか、それが大事なのだと思います。

還暦間近に45年ぶりに開催された中学校の同窓会に可南子と芳美が参加したところから始まるこの物語は、その後、不登校の中学生・詠人と、近所の住人・香織(還暦仲間)を巻き込んで進んでいきます。芳美の家で同居したり、自分の家から通ったりしながら、芳美の蔵書である少女漫画を読んだり何もせずに日がな一日ゴロゴロしたりして過ごす毎日はとても楽しそうで、「この中に混ざりたい」とわりと真剣に考えるほどでした(笑)。
もちろん、楽しいことやいいことばかりは続きません。昔はイケていた同級生・桜井の言動には憤りを感じました。でも、その理由を知った時には不覚にも泣けてしまいました。それで許されるかというとそういうわけにはいかないのですが、人に指摘されてやり直すことができるなら、それを受け入れる度量を持ちたいと思いました。がんばれ、桜井。
芳美と亡くなった旦那さん・寿司さんとのエピソードにも涙が止まりませんでした。自分が「その時」の芳美の立場だったら・・・と思うと胸が張り裂けそうです。何もやる気にならず、昔好きだった少女漫画に没頭することで自分を守ろうとした芳美の気持ちは痛いほど理解できると思いました。

作中に登場する実在する多数の少女漫画の中で、読んだことがあるのは2作だけでしたが、これからでも読んでみたいと思う作品ばかりでした。さらに、斎藤ひかり先生の「時の旅人」と、そこから派生した同人誌もぜひ読みたいと思いました。坂井希久子先生の原作で、どなたか漫画を描いていただけないでしょうか。絶対購読します!

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素敵でした!定年後のこんな素敵な生活送ってみたい!!好きなものに囲まれるなんて素敵!私にとっても懐かしい作品名が登場してとても嬉しい。
各々問題を抱えつつ、前向きに前向きに生活を続ける。お互いを助け合う。理想ですね。正直心の底からいいなーと思いました。

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地元で開かれた中学校の同窓会での再会をきっかけに、同居を始める可南子と芳美。そして近所に住む香織も巻き込んだ還暦女性3人の物語。それぞれのキャラクターの個性も良くて読んでいてとても楽しかったです。

こんな風に年を重ねたい!そんなお手本のようでした。
中学生の頃の「好き」なものが60歳になっても変わらず、それによって繋がれるなんて素敵すぎます。
私も大好きだった漫画が登場し懐かしかったです。可南子たちと同じように友達と貸し借りしてました。でも実家に置いていたらいつのまにか処分されてしまっていて、その頃の思い出まで今まで忘れてしまっていたような気持ちになりました。友達と楽しく読んだ思い出も含めてあの作品が大好きだったんだと改めて思い出しました。

同級生の桜井みたいな人いますよね。社会の価値観の変化を感じとれず、人を不快にしていることに気付かない人。
こうなりたくないと思う面と、自分自身は社会の変化に対応出来ているのだろうかと思いました。

『時の旅人』読んでみたいです。43年続編を待ち続けられる作品と出会えるなんて3人が羨ましいです。
この還暦を越えた3人のお話の続編を私は読んでみたいです。老後への不安があっても、好きなもので繋がった友情があれば楽しく過ごせるんだと元気をもらいました。

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仕事や子育てがひと段落してから、昔の友人とまた趣味の話で盛り上がれるのは楽しそう。しかも同居生活!
偶然にも、アラフォーの独身女性がシェアハウスをする『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(藤谷千明)というエッセイを読んだばかりだが、『華ざかりの三重奏』はそれの60代バージョンだと思う。
可南子は仕事で、芳美は子育てと介護で、積み重ねてきた経験と知識があり、定年を迎えて良い感じに肩の力を抜いて、嫌な態度を取る相手にも、繊細な少年にも、大人の余裕を持って接しているのが素敵。
こんな風に歳を重ねていきたい。
みんなでダラダラ漫画を読んでる風景がリアルで、思わずクスッと笑ってしまう。素敵なマダムはかっこいいけれど、自然体のマダムも良い。

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夫に先立たれ、子供も独立し一人になった。
仕事一筋できたが、退職して居場所がない。
夫に先立たれ、子供家族と同居を居心地が悪い。
それぞれに孤独を抱える還暦を迎えた女三人。
若いころにはまっていた漫画を読むこと生活にどっぷりとつかりながら、今後の人生をどう生きていくのかを考える。
それぞれのつながりを魂のつながりとして、女三人のつながりは緩やかに、そして前向きにつながっていく。
気持ちの良い、今後の自分の人生にも希望が持てる結末だった。

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私の理想がここにある‼︎
ヲタ友との共同生活‼︎
まさに夢の生活‼︎
素敵だーーー‼︎
「BANANA FISH」に「風と木の詩」「動物のお医者さん」に「あさきゆめみし」等々。
ツボを押されまくりでした。(笑)
可南子に芳美に香織さん。
三人寄れば怖いものなし!
素敵な老後を過ごして欲しい。
あっ!老後ではないですね。
第二の人生‼︎好きなモノをエネルギーに突っ走っていただきたい‼︎

希久先生の作品、心に響き渡ります。
「それーー‼︎」と本を指差してしまう自分がいる(笑)

伊勢崎五中!
思わず五中ってあった⁉︎と調べてしまいました。
4中まででした笑
微妙に寄せてくる設定、最高です!

年齢を重ねて更に輝ける!
「好き」を見つけるのは幾つになっても出来るんだと明るい指針をいただきました。

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コンビニ店員としか話さなくなる生活なんて想像がつかないけで、老後はそんな風に孤独な暮らしをするのかと思うと、彼女たちのように楽しく暮らす方が良く思えてきました。
いつまでたっても乙女心を持ちつつ、漫画にこれだけの熱量をあげられる3人は、初めこそ「ヤバいおばさん」かと思いましたが、それぞれの得意分野を活かして助け合って暮らしている姿、たまに言い合いなっている姿は、現実的で自分の老後をも想像しながら、肯定的に読み進められました。

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老後の過ごし方、決まっていますか?

 定年後の虚無感を埋められない
 子どもは離れていていつも一人
 同居していても居場所はない

 45年ぶりの故郷で開かれた同窓会。久しぶりに再会したキャリアウーマンでシングルの可南子と夫を突然亡くした専業主婦の芳美は同居をすることに。中学の時に二人でハマっていた少女漫画も今ならずっと読んでいられる!そこに芳美同様夫を亡くした近所の香織も遊びに来るようになって…

 最近の私の周囲の話題にドンピシャの本でした!能力はあるのに、どう活かしたら良いのかわからない。夫の感覚が古すぎる、等。ボランティア講座に行ったら定年前後の男の人でいっぱいだった、と聞くと世の中の老年期初心者マークの人たちの心の叫びが聞こえてきそうです。

 若い時は既婚か独身か。出世だって気になったと思いますが、老人になればみんな一緒。充実度合いの逆転もありです。「誰かに幸せそうにみられる」ではなくて「自分が幸せだと思える」そんな人生の締めくくり、したいです。この本はそんなことを考えられるキッカケになりました。
最近また会いはじめた友人たちにも楽しいことしない?と持ちかけてみたいと思います。

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故郷で開かれた中学校の同窓会で60歳定年間近のアパレル会社勤務の独身キャリア・ウーマン可南子は、中学時代の大親友だった未亡人の芳美と再会して、この町で同居して一緒に暮らさないかと誘われて考えた末に都会を離れる一大決心をする。若い日に共に嵌まった少女マンガのコレクションに朝から晩までどっぷりとのめり込む毎日、これでいいのだろうか?とも思いながら二人は未知の還暦ライフを突き進んでいく。私は男で少女漫画の世界とは無縁の人生でしたが、それ以外はほぼ似た境遇にありまして大変興味深く読みまして大きな勇気を貰えました。本書は超高齢化社会に生きる私たちに未来の指針を示してくれる理想の老後小説だと思いましたね。幾つになっても老け込まずに好きな事に関する目標を立ててチャレンジする事が生きがいに繋がっていく。笑いと涙の老後の人生の成長小説を若い世代の現役の方にも将来の参考の一助になればとぜひ一読をお奨めしますね。

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定年退職後の長い人生・セカンドライフ、健康寿命が伸びているからこそどう過ごすか。関心を寄せる人の多いテーマである。人パンのみにて生くるものにあらず、漫画大好きな三人の女性たちのシェアハウス生活が始まる。何て羨ましいゆるふわ生活。軽やかな読み心地でありながら、人生や自分を見つめ直す場面があり、深い。ヤギのゆきくんがかわいい!純真で誠実な詠人少年との交流が心あたたまる。

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定年過ぎた旦那が趣味もなく友人もなく
休日にあれだけやっていたゴルフにも行かず
家でゴロゴロしていて
とんでもなく邪魔だ、
という定年小説は(というか現実社会でも)良く目にする。
自分の定年後これから続く老後をどう過ごしていけば良いのだろう、と考えることが結構ある。
そんな中希望を与えてくれる作品だと思った。
歳を重ねたからって新しい出会いが無いわけでも
新しいことへの挑戦を諦めなくたっていいし
好きに生きていい。
私よりも上の年代の方が中心のお話だけれど少女漫画に夢中になっていた頃は私にもあったので
あの頃の気持ちを思い出してワクワクした。
当時池野恋さんや吉住渉さん、水沢めぐみさんや矢沢あいさんに夢中だった。時代を超えた現在に展示が開かれると聞くと行きたくてたまらなくなる。
萩尾望都さんとかの時代に漫画を読まれていた世代の方にはたまらないかも。
こんな3人の関係に憧れる。

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定年退職したキャリアウーマンの可南子が、夫に先立たれて一人暮らしだった中学時代の親友、芳美と同居生活を始める。これがとっても楽しそう!好きな漫画を一日中読んでいたり、その感想を共有しあったり。気の合う友人とのそんな暮らしが羨ましいくらい楽しそうで、読んでいるこちらもお仲間気分を味わわせてもらいました。楽しかったです。

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50歳を過ぎて、これまで意図的に目を背けてきた老後について、考えなければと思いながらも重い腰が上げられずにいる中、この本と出会いました。
うーん。まさに思い描く理想の老後!読後、何を大事にするか、自分が満足できることを探すのが大事。頑張って、我慢してきた分を取り戻す勢いで楽しんでやる!と思えた本でした。

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東京のアパレルブランドを定年退職した可南子は、故郷の中学校同窓会で親友だった芳美と再会する。芳美は夫を亡くし子どもも巣立ち、大好きだった少女まんがに囲まれて暮らしていた。喪失感を抱えていた2人は芳美の家で、ルームシェアを始める。

そこに不登校気味の中学生男子詠人とやぎのゆきくん、
夫を亡くし息子家族と同居するも、肩身の狭い思いをしていた香織も入り浸るようになる。
少女マンガを通じ、意気投合した可南子、芳美、香織の三人は、ある行動に出る。

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人生しめくくりの理想形が書かれていると思った。
好きなものにかこまれ、語り合い、とことん熱中できる・・。
読んでいて、ため息が出た。
うらやましすぎて・・。
そして、出てくるマンガの魅力的なこと。
元気のしずく(雨ではないけれど)を浴びさせてもらった気がする。

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中学校の同窓会で再開した可南子と芳美。夫に先立たれ子供達も独立し一軒家に1人で住む芳美は、東京で働く可南子に定年後に一緒に住もうと提案する。そうしてタケコとよっさんの還暦ライフが始まる。

のんびり定年暮らしと思いきや、ぐうたら暮らし。学生時代の趣味「少女マンガ」に囲まれてだらだら過ごすの羨ましいすぎです!ヤギと少年も良かった。

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わたしも還暦をとうに過ぎ、今は好きな本三昧の日々を満喫する身なので、可南子と芳美の漫画漬けの気持ちはよくわかる。ただわたし以上に嵌りこんでいる独特のヲタクぶりには苦笑を禁じ得ない。60歳から先の時間は、昔とは比べ物にならないくらい長い。わたしも診てもらっている医師に「80まで元気に生きよう」といつも言われる。彼女たちの選んだ暮らしぶりの自由さとともに、裏に回れば透けて見える心許なさ。どれもわかる。意外な展開に坂井希久子さんのこれからのシニア世代への希望と託す思いが乗せられています。

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仕事一筋で定年退職を迎えた可南子とその中学時代の友人で見合結婚した夫と死に別れた芳美。
還暦を迎えた女性の現役後の暮らし方についての物語。2人は一緒に住むことになるが…。

自堕落な生活に身を落としていた芳美が可南子と暮らす事で刺激を受け活動的になるという部分はやっぱり現役後に繋がる人間関係も必要だなと感じるし、そこに若い感性の詠人がいる新鮮味とかがあってこその物語だなと。

坂井さんの書く話は読みやすくて良い。

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まさに、私とピンポイントの年齢の女性達の元気な物語。中学校の同窓会からスタートするのだが、バリバリのキャリアウーマンだったタケコと良妻賢母の専業主婦かつ夫を亡くしたよっさんが、何十年ぶりかの再会をするとことから始まる。どちらも今年還暦。中学時代の2人の共通の趣味だった少女漫画が、新しく始まる2人の共同生活の真ん中にドカンとある。少女漫画は実際に私が読んできたものも沢山登場して、本当に懐かしく読んだ。その2人の共同生活に、不登校の中学生男子やヤギのユキくん、元花屋の香織さん、そしてかつての同級生の桜井君が絶妙なバランスで登場してきて、ストーリーをさらに奥深く楽しく意外な方向へと盛り上げていくのだ。作者は当然私と同年代かと思いきや、意外にもお若い方だった。でも私の若い頃の少女漫画を愛読されてきたのだろうと思われる。少女漫画、本当に毎週、毎月発売日が待ち遠しかったっけ。そんな遠い昔の事をつい昨日の事のように思い出しながら読破。還暦、そしてこれからの人生、悪くないんじゃないの。そう思える元気が出る素敵な楽しい作品だった。

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1行読んで、これ絶対好きだ!!となりました。読み終わって、やっぱり好きだった。さらりと読めるところもとっても良かった〜
こんなセカンドライフの過ごし方、憧れるな〜。
定年をむかえた60歳、これからどうしようと思った時にこのお誘いはすごくわくわくする。若い頃に好きだったものを歳を重ねてもずっと好きでいるのもすてき。
私は小さい頃から絵を描くことと本を読むことが好きだけど、この2つは変わらず好きでいたいなあ。
この作品の中に登場する少女漫画は私はひとつも読んだことがなかったのだけど、読んだことのある作品がある人はそういう面からもとてもおもしろいんだろうな。

今の時代、老後のことを考えると不安ばかりだけどこの作品は老後の生活に希望があってこうやって歳を重ねるっていいなと思えました。老後が少し楽しみになる作品でした!

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老後、どういった心持ちで生きていけばいいのか、似たような環境の人なら身につまされるかもしれない。友だちが重要と良く言われる。趣味など夢中になれること、助けあって、自分も役に立っていると実感できること、努力してやっていかないと。

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