キングメーカー
本城 雅人
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刊行日 2023/03/20 | 掲載終了日 2023/06/05
ハッシュタグ:#キングメーカー #NetGalleyJP
内容紹介
さようなら、
昭和のフィクサー。
もう、時代は変わったの。
その新聞記者は政局の夜に動く。
総裁選を操り、「永田町の蜃気楼」
と呼ばれる闇の権力者を、
新世代の女性記者がぶっ倒す!
元新聞記者の著者だからこそ描けた
痛快!永田町エンタメ小説
【あらすじ】
日西新聞に中途入社して政治部に配属された国枝裕子は編集局長からの特命を帯びていた。それは上席編集委員の木澤行成をメディアから退場させること。木澤は民自党総裁選の投票を操り、国会議員の不祥事を揉み消し、政治家の弱みを握り、30年以上も政界を動かしてきた。新聞記者でありながらキングメーカーとして暗躍していることをもはや看過できない。昭和の負の遺産を若き女性記者が断ち切る時が来た。
【著者プロフィール】
1965年、神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、スポーツ紙記者として活躍。2009年『ノーバディノウズ』が松本清張賞候補となりデビュー。17年『ミッドナイト・ジャーナル』で吉川英治文学新人賞を受賞。18年『傍流の記者』で直木賞候補。著書に『マルセイユ・ルーレット』『にごりの月に誘われ』『夢を喰う男』『不屈の記者』など多数。
出版社からの備考・コメント
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おすすめコメント
「20年の新聞記者生活の悔悟と葛藤を込めて、
この物語を書きました」――本城雅人
「20年の新聞記者生活の悔悟と葛藤を込めて、
この物語を書きました」――本城雅人
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784575246131 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
ページ数 | 376 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
「クスリとマントは逆から読んではいかん」と言った新聞社の社主がいた。キングメーカーならその位のお偉いさんであろうと思ったが雇われの一記者だったとは。それで政局を左右するってどんな話だよ、とツッコミながらでも次第に引き込まれていった。人間関係と情報を持てばあり得るのかもしれない。それにしても一人の人間に日本が操られようとは、読み終わってからが怖くなった。
日々、ニュースや新聞で目にする政治の世界の裏側の闇を描いたストーリー。無論、フィクションではあるのだけれど、過去にいた政治家を彷彿とさせる人物や政党、政策や連立政権などを、自分が生きてきた昭和、平成、令和の時代を思い起こしながら、意外にも楽しく読むことが出来た。意外にもと言うのは、たとえ小説であっても、こういう政治の話を本で読んだことは、今までなかったからだ。それでも、愚直に選挙には可能な限りは必ず足を運んできたので、人並みには政治に対する知識や興味はあったようで、読み始める前の政治音痴の自分への不安は、読んでいく内に払拭できた。キングメーカーたる黒幕は冒頭から出てきて強烈な印象を受けるが、果たして一体どこでどう転んでそうなったのか。そして本当にワルなのか。昼間どこにいるのかわからないその人物を、若い新聞記者の男女がどう追い込んでいくのか。読み進める内に、想像以上の展開と結末に、驚愕しつつも、あっという間に読み切った。そして読後感は、これまた意外にもさわやかなものだった事を追記する。
通信社の記者という主人公の設定が新鮮。確かに地方では通信社の記事を元にニュース番組を作ったり、新聞記事を作成しているから、通信社が日本一の報道メディアというのも納得だ。
そして大手新聞に転職して、フィクサーとして活躍するというのも面白い。今の時代だと、政治評論家になったり、政治YouTuberになったりしてしまいますから。あえて組織に残りつつ、影となって活躍するというのが昭和の価値観でいい。
新聞出身の作者ならではの一作。読者を選ぶ小説だが、個人的にはすごく楽しめた。
永田町の蜃気楼と呼ばれた日本政治の闇のフィクサー、木澤行成が新聞社の政治記者として政治家に近づき裏側から操って政治を動かしてきた暗部の汚れた手口を描く架空の政治エンタメ小説ですね。本書には木澤は別として現実の与野党を、民自党・民友党と名を変え大物政治家の名前を別名に変えて一部現実の政治の出来事が書かれているらしいですが私は政治に疎くて殆ど理解できませんでしたね。自信を持って確信できたのは存在感抜群の田中角栄さんぐらいでしたね、まあ政治の歴史に詳しい方ならモデルが誰だとお判りになり非常に楽しめるでしょうね。本書の読み所は、雑誌社から新聞社に転職した新人の若い女性記者・国枝裕子が密かに木澤の本性を暴いて追いつめて行く逆転のドラマですね。この木澤という男は日本の政治をよくしようという志の高さはあるのですが、目的の為には手段を選ばずに人として絶対にやってはいけないダークな部分にまで踏み入る情け容赦のない人でなし野郎なのですね。とにかく長くて読むのに苦労しましたが政界について勉強になる事は間違いないでしょう。万人向けの本とは思いませんが興味のお有りの方にはぜひ一読される事をお奨めしますね。
元新聞記者の著者が、政界を統べる昭和のフィクサー「永田町の蜃気楼」と呼ばれるベテラン新聞記者の闇を暴く、新世代の女性記者の覚悟を描いた政治エンターテインメント。
地道な努力と、張り巡らされた偽りを見透かす眼力――記者と政治家に限らず、昇り詰める為に必要な駆け引きに息を呑む緊張感ある作品。
政治に詳しい人なら更に奥に隠された些細な言い回しなどにも気付けて、くすりと笑える箇所もあって、違う角度からの楽しみ方が出来るかも。「永田町アカデミー賞」や「バロンデッセ」などアイロニカルな使い方もとても面白いと思った。
実際にはここまで巧く手玉に取る事も取られる事もないだろうとは思うけど、真実を簡単には語れない立場だからこその、ちょっとしたニュアンスの違いが致命傷になり、少しずつ歯車が狂う展開はリアリティがあった。
政治に興味がないと取っ付き難く少し苦労する作品ではあるけど、その先に全く予想していなかった真のフィクサーが現れる驚愕の結末は見逃せない。