Magical Mystery Mother ~義母、アルツハイマー型認知症になる~

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刊行日 2022/11/07 | 掲載終了日 2023/04/30
PUBFUN(パブファン) | NextPublishing Authors Press

ハッシュタグ:#ネクパブPODアワード #NetGalleyJP


内容紹介

本作品は、〈ネクパブPODアワード2023〉優秀賞受賞作品です。

【内容紹介】
「私、とうとうわかってん。〝◎☆?$♪@※〒∂√∬‰〟なことは、止めた方がええねん」「やっぱりな、笑ってる方がええねんよぉ」…2013年6月にアルツハイマー型認知症と診断された義母は、その数年後、こんな言葉を朗らかに言い放って筆者夫婦を仰天させた…。

義母は76歳で不治の病を診断される3日前、腫瘍が見つかった義父への説明の為訪れた実家で大好きな阪神のデーゲームの結果を失念していた。そしてそれから3ヶ月後、病院で義父を見送った夜から義母は施設「はるの部屋」での暮らしを始め、亡くなるまでの約8年半をそこで過ごした。

食べるものには気を遣い、スポーツクラブに週5回通い、あらゆる趣味活動やボランティアに携わり、とにかく社交的で行動的な人だった義母。そのせいかどうか定かではないが「数年で寝たきりになるかも」と聞いて最初に抱いていた懸念を良い意味で裏切り、治療開始後は比較的致命的なモンダイは少なかった。そればかりか独自の“認知症力”を駆使し、常人の理解を超えた速さで環境に適応、“自分の病気を自覚しつつ隠す恐るべきワザ”を磨きながら周りを巻き込んで引っ張って行くパワーは恐るべきものだった。

冒頭の言葉以外にも奇天烈エピソードは数知れず。「シャワーブースでストーカー@スポーツクラブ」・「私やない。薬屋さんが間違ってるんや」・「『久しぶりやね~!今日はお一人?』『うん、主人死んでん』!」・「奇跡の一枚と、御用だ!お縄だ!事件」・「できないのなら、できることを探せばいいじゃない」・「作話(さくわ)=正直な嘘?の才能」・「出るわ、出るわ、大量の衣服たち~『買い物好き』と『依存症』との分かれ道?」・「♪こ~んな~ワタシに~ だ~れがした~♪」・「花まつりに生まれ、涅槃会に滅して~」(本文見出しより抜粋)

…義母が引き起こす出来事はMagicそのもので、もともと冗談が通じない筆者はちょっとしたMysteryでも真に受けてびっくりしたりどきどきしたり。この本は、いろんな事に果敢に挑戦した義母とヨメとの「おかしくて不思議でトリッキーな8年半」をまとめた備忘録。

また義母は、若い頃からものすごいエネルギーでさまざまな作品を作り続けてきた。ものづくりに対する飽くなき探求心のようなものは発症後も衰えず、施設でも筆者と一緒に創作活動を楽しんだ。義母の遺した作品のほんの一部も、ギャラリーページとしてご紹介。

【著者紹介】
るっこら・ちー

1958年、大阪市生まれ、北摂育ち。
どうしたわけか「お笑い好き・粉もん好き・ボケ突っ込み」に代表される大阪文化が単なる脳内理解のみに留まる中途半端な関西人。
大好物は遠くから見る富士山・綺麗な色・美味しいもの・レトロな建物や家具・きもの・書くこと・歌うこと♪など
ちょっとおかしなおっちゃん(夫)との日常を綴ったブログなどを不定期に公開中

【出版にまつわるエピソード】
自主制作で本を作ろうと思い立った頃、ブログのまとめ機能を使っただけの荒い文を提出し、出版社の人から講評を頂いたことがありました。でも、これをちゃんと編集して自主制作の本を作る場合、ざっと「乗用車一台分(以上)」の費用がかかると聞き、一介の主婦ではとても手が出ない贅沢だと知りました。

特に、たくさんある義母の作品はカラーでないと意味がないし、それには費用がかさむし、何より8年半にわたるブログの文章をまとめると量が多過ぎて抜粋しなくてはならない。けれど記録としてはできるだけ文章をはしょったり飾らないほうが良いし、自分なりの本作りをするのはとても無理かもしれないなとあきらめかけていた頃、出版に詳しい先輩から「POD(プリントオンデマンド)」という出版形態を教えてもらいました。そしてその後幸運なことに本作りに協力してくれる知人友人の協力を得ることができ、自分の思うまま自由に一冊の本を完成させることができました。私は文章を書いただけですが、校正やデザイン等プロで仕事をしている人たちが身近にいて、教えてもらったり協力を得ることができたことはとても幸運でした。素人ならではの無知なワガママやとんでもない要求に「義母の供養のため」「友人として」付き合ってもらえたので、終始楽しく作業ができました。

<個人出版をきっかけに起こったこと、読者の反応、感じたこと>
個人出版については、実を言えば私はパソコンの操作などがちゃんとわかっていないので本当にいろんな人たちに助けてもらいました。

また、ブログに引用していた書籍やネット記事などが比較的多かったので、そのURLや出典元、個人的な画像掲載の許可を再確認する作業には少し気を遣い、時間がかかりました(こうしていても完璧かどうかわからないため、未だどこか誤植があったらどうしようと不安になります)。そのあたりが個人出版ならではのネックというか難しいところかもしれません。また、校正作業には自信を持って完璧にしたつもりでも、あとからあとから修正が出てきてしまい、自分の甘さを思い知らされるとともに、反省材料となりました、

読者反応については、ブログ掲載時に読後感想を頂いたことはありますが、出版して間もないため全く知らない人からの反応は未だ頂けていません。

ただ、既に購入してくれた知人友人からは、デザインや画像の多さをほめてもらっています。思い切って義母のたくさんの素材を集めた甲斐がありましたし、それをすべて制限なく詰め込むことができたのもオンデマンド出版ならではの良さだったと思います。

今後、私たち家族のことを全く知らない方からの感想をいただくことが、不安でもあり楽しみでもあり、どきどきしています。

本作品は、〈ネクパブPODアワード2023〉優秀賞受賞作品です。

【内容紹介】
「私、とうとうわかってん。〝◎☆?$♪@※〒∂√∬‰〟なことは、止めた方がええねん」「やっぱりな、笑ってる方がええねんよぉ」…2013年6月にアルツハイマー型認知症と診断された義母は、その数年後、こんな言葉を朗らかに言い放って筆者夫婦を仰天させた…。

義母は76歳で不治の病を診断される3日前、腫瘍が見つかった義父への説明...


販促プラン

出版情報のISBNは管理用コードです。
作品のISBN:978-4802079013

本作品はamazonPOD限定販売です。
ご購入はこちら:https://www.amazon.co.jp/gp/product/480207901X


出版情報のISBNは管理用コードです。
作品のISBN:978-4802079013

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出版情報

ISBN NXPAP00013992
本体価格 ¥2,750 (JPY)
ページ数 300

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NetGalley会員レビュー

ふつうはつらく苦しい介護をコミカルに描いている。
いつかは自分が介護される側、する側に回るかもしれない。
そんなときにこんなに面白おかしく付き合っていけたら幸せだと思う。
アルツハイマーの義母を通して病の進行の過程などがわかり、これから親の介護をするかもしれない若い世代にも読んでほしい。

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アルツハイマー型認知症になった義母さんとの8年半を見守った記録。この義母さんは、実は若い頃に編物の講師の資格を取り、紙粘土、俳画、巻き絵手紙、社交ダンス、太極拳と多岐にわたる趣味(の域を越えているが)を持ったスーパーレディ。認知症になったという自覚も、ちゃんと持っていた。記憶力の低下が見られるようになっても、「余計なことは忘れてしまったほうが楽でええねんよぉ。笑っているほうがええねんよぉ」と言いきるところはすごいと思う。それを支えたのは、家族の手厚い介護と入居された施設(はるの部屋)の環境、住み心地のよさが大きく影響していたのではないかと思う。同じように高齢の母を見守る身としては、参考になることが多々あった。

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介護の当事者になったことがなく、認知症の親と向き合う大変さはなんとなく知っていた、というレベルでしか理解していなかったので、実際に介護されていた方の経験を読んでみたいと思って手に取った。読み終わってから思うのは、親の介護は精神的にも体力的にも、本当に大変なのだということ。でも、この本ではそんな大変なことの中にも、笑いや楽しみを見出していこうとする明るさもみられ、今後我が身に降りかかってくるであろう親の介護への心構えが少しだけできた。
「親が子どもの自分にしてくれたことを、今度は親に返してあげる番」「こういう風に歳を取っていくのだと、身をもって私たちに教えてくれている」という考え方、素敵だなと思う。「子どもはいくつになっても子ども」という言葉があるが、「親はどんなに歳を取っても親」というのもまた真実。その生き様、老い方を、しっかり見ていきたいと思う。

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アルツハイマー型認知症を発症したお義母さんと過ごした8年半の記録が、著者の日々の心境とともに詳細に綴られています。序盤は若干時系列が前後しているところもありましたが、長い介護生活の苦労を感じさせない穏やかな文章が陽だまりのような暖かさで、最後まで心地よく読める作品でした。
著者をはじめ、ご主人と息子さん、お友達からもお義母さんが愛されていたのがよく分かり、微笑ましくなる場面がたくさんあったので、いい人生だったんだなとしみじみ思いました。お義母さんが遺された数々の作品も素晴らしく、特にタティングレースの日傘はため息が出るほど美しいので、思わず写真に見とれてしまいました。「はるの部屋」での生活や行事について詳しく書かれているのも興味深かったです。
著者の「大きな期待は持たないほうがいい。けれど小さな希望まで捨てなくても良い」という気持ちは、介護に限らず日々の生活の中でも見習いたいです。認知症外来の先生の「高齢者は、こうやって歳をとっていくんだということを私たちに身をもって教えてくれている」という言葉も印象に残りました。いつか親の介護が必要になったときのために覚えておこうと思います。

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誰しもがいつかこんな日を迎えるかもしれないのだ、と思いながら読みました。
それは家族であるかもしれないし、自分であるかもしれない。
介護に携わるご夫妻の心が通じ合っていることにまず心打たれました。
気丈に、読みやすく、明るい筆致で綴られていますが、その裏には、どれほどの涙や悲しみがあったのかもしれないと想像します。そしてお義母さんのお人柄、多彩な趣味をもたれ、いろんなことに活動されていたことが伝わり、とても大変だったでしょうし、その苦労は体験したものにしか最後は実感としてはわからないため、うまく言葉が出ませんが、なんだか羨ましくなってきた、というのが正直な感想です。

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アルツハイマー型認知症と診断された義母との日々を綴ったブログが一冊の本になったという。

義母の行動はMagicのようで、驚く出来事はMysteryであり、とても面白いタイトルだと思いました。
症状の進行に伴い変わっていく義母。それでも出来ること、やりたいことを支える家族。
メイクセラピーは介護の現場で行うこともありますが、それをご家族で実践されたりと微笑ましくもありました。
家族だけで抱えず、プロの力を借り、義母が穏やかに生活している姿がとても印象的でした。そして若い頃から作ったという作品もお義母さまのお人柄が現れているようでとても素晴らしかったです。

認知症の進行は人それぞれなので、現在認知症のご家族の介護している人に当てはまるものではないと思います。だからこそ、こんな症状の人もいるんだなと参考にもなると思います。
著者はブログに介護の日々を綴ったということですが、その綴られた日々をまとめた本著は愛情溢れる家族の記録でした。

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医師である夫と息子と暮らす著者。義父の病と義母の認知症が同時に起こる。義母の病を知ってから亡くなるまでの約8年間が綴られている本書。私の母も70歳となり、私も相応の年齢となっているので、介護する側、される側双方において他人事ではない。希望としてはある日突然ポックリ逝きたいがこればかりはどうする事も出来ない。『介護』というと『大変』というイメージしかなかった私だが、本書を読む事で様々な症状がある事、介護する側の気持ちの保ち方など学ぶ事が多かった。8年間、最高の親孝行をされた著者に『お疲れ様』と言いたい。

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認知症になった義母との約8年半の日々が綴られた本。ブログから纏めたという事ですが、凄いです。忙しい日々の中こんなに沢山の出来事とその時の想いや感情を残さず文章に残しているなんて!そして、お姑さんに対して一生懸命に自分の出来ることをしている著者を尊敬します!そして、とても勉強になりました。長い介護生活、お疲れ様でした。読んでいるだけで疲れてしまいましたよ。笑。

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認知症は、誰にも可能性のある疾患だ。
前に医療番組を担当していた時に、認知症の専門家に話を伺ったことがある。
アルツハイマー型、血管性、レビー小体型などに大きく分類されるが、それらが具体的にどのくらいの比率になっているのかのきちんとした統計はないということが驚きだった。もちろん合併型もあるので、明確に分類しにくいのかもしれない。
いずれにせよ、認知症はなかなか奥の深い疾患だと感じた。
物忘れと認知症は違うが、全く無関係とも言えない。そのあたりも難しい。
本人がどの程度自覚できるのか、症状によっては幻視が出たりするから厄介だ。しかも明らかに原因があって、それを除去すれば治る正常圧水頭症などもあるからまた厄介だ。
家族が認知症になったらどんなことが起こるのか。知っているのと知らないでいるのは大違いだ。知っていれば予測と覚悟ができる。
こんな体験談が発表され、それが数を重ねていけば、認知症への準備がもっと進むかもしれないと感じる。

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身内が認知症で、せん妄に苦しんでいる。せん妄は、本人も周りもとても辛い。優しくしたいのに疲れ果てて、きつい言葉をぶつける悪循環にもはまる。
筆者のように、基本の暮らしを委ねられる施設に、早い段階で生活をうつすのが、誰にとっても一番良いのだろうとしみじみ思う。
そんな中、何より大切なのはきっと、笑うことだと、教えてくれる本だった。

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アルツハイマー介護で感じた「マジカル」で「ミステリー」な当惑のダイアリー

「義母と一緒にいて起こる不思議なできごと、まるでMagic,Mystery…と言い続けてきたものの、これはもちろん意図されたことではないはず。けれど、もしかして単にこちらの緊張ゆえか、もしくはあまりにも集中しようとしすぎてふだんのペースを崩されてしまうため、あたかも謎めいたことが起こっているように感じるだけなのか」。太極拳にまき絵手紙、音楽療法…リハビリを兼ねていろんな教室に通いながら療養施設で暮らす義母との間に持ち上がる予測不可能でちょっぴり不思議なエピソードの数々。それは、あるときは病への強い困惑と不安を引き起こすものであったが、あるときは「もしかしたら”ちーちゃん、実は今までのこと全部演技やってん~!”と大笑いされる日が来るかもしれないと、ときどき本気で思うことがある」といった、虚実入り交じる幻想的な時空間に迷い込んだような錯覚を伴うものであった。著者るっこら・ちーが義母と二人三脚で過ごしてきた2013年7月にはじまる闘病生活は、喩えるならば”回復”というゴールを目指したマジカルでミステリーな”ツアー”だったのかもしれない。7年半にわたり日々書き綴った膨大な量のブログを一冊にまとめあげた渾身のドキュメント。

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