文学の名作をコマ割りしちゃいました
桝田 道也
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刊行日 2021/09/06 | 掲載終了日 2023/04/30
PUBFUN(パブファン) | NextPublishing Authors Press
ハッシュタグ:#ネクパブPODアワード #NetGalleyJP
内容紹介
本作品は、〈ネクパブPODアワード2023〉優秀賞受賞作品です。
【内容紹介】
日本の近代文学の名作短編を、原文はいっさいいじらず、コマ割りとレイアウト、フォントの工夫だけでマンガのようにスルスルサクサク読めるコンテンツへと再構成しました。
収録作品は以下の通りです。太宰治『走れメロス』、魯迅『孔乙己』、芥川龍之介『羅生門』、夏目漱石『一夜』、吉川英治『下頭橋由来』、森鴎外『高瀬舟』、樋口一葉『わかれ道』、宮沢賢治『毒もみの好きな署長さん』、小泉八雲『常識』、梶井基次郎『檸檬』。
文学へ導きに最適な一冊です。
原文は改変されてないので、オリジナルの魅力は損なわれることなく、ただただ読みやすい本です。お子様の教育にも、あなた自身の教養にためにも必ずや役立ち、お楽しみいただけます。
原文は改変していませんが、現代の読者に必要と思われたルビや注釈は適時、編者が加えました。豊富な注釈によりストレスフリーにお読みいただけます。
【著者紹介】
マンガ家。1999年モーニング新マグナム増刊でデビュー。現在はセルフパブリッシングしかしていません。
【出版にまつわるエピソード】
物理的なモノになったのは嬉しかった。最初のバージョンに印刷してみないと発見が難しいミスがあって、差し替えのために出費があったのは痛かった
販促プラン
出版情報のISBNは管理用コードです。
本作品はamazonPOD限定販売です。
ご購入はこちら:https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09CRNQCPH
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出版情報
ISBN | NXPAP00009317 |
本体価格 | ¥1,980 (JPY) |
ページ数 | 211 |
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NetGalley会員レビュー
名作をどう読むか。
これは筆者の作品のとらえ方を漫画のコマ割りで表現した作品。
原作は青空文庫にあるものなので、自分なりに読みたい人は青空文庫で、名作をざっくりつかみたい人はこの本でと使い分けてもいいかもしれない。ただし、あくまでも筆者の読み方で、ですが。
文学作品の読み取り方の教材として使えそう。どう読み取るのか、他の作品でコマ割りさせる授業展開も考えられる。おもしろい試みである。
「日本の近代文学の名作短編を、原文はいっさいいじらず、コマ割りとレイアウト、フォントの工夫だけでマンガのようにスルスルサクサク読めるコンテンツへと再構成しました」と説明されています。とは言え、これは、やはり桝田道也さんの世界が見え隠れして、面白いです。コマ割り、フォント、サイズ、これは、原作にない部分。いや、原作ではそこまではっきり伝えてない部分。えっ、ここ、そう、わりふるのか・・・と少し戸惑うのは、わたしの理解の浅さ、先入観かもしれないけれど、それなりに、「ほうっ、なるほどそうくるか」って、だんだん楽しみになる。そして、たしかに、サクサク進む、テンポをコマ割りが生み出してます。
私たちは、小説を読むときちゃんと読めてるのかなって、疑問。そのちゃんとは、作者の思いがほんとに読み解けてるのかって疑問。本を読む読み方は、人それぞれでいいんですよね。それぞれに、楽しみ方があるのかもしれませんね。勘違いしたまま、めっちゃ勇気をもらったとしたら、それは、それでよしですもの。
そして、何より、もったいないのは、敷居が高くて、こんな面白い作品たちに出会わずにこの時代に暮らし、通り過ぎてしまうこと。勘違いでもいい、とにかく、一度だけでも、感じてみて、かつての生の作家の心の響きを。「あれっ、わたしとおんなじじゃん」って、孤独を癒やしてくれるかも、おんなじだけど、その後の心の動きは、勇気をくれたりするかも・・・
このハイブリッドに、掲載されているものに、かつて読んだ作品があれば、まずそこから入ってみてはどうでしょう。扉絵だけに桝田さんの漫画が添えられて、あとは、あなたと新たなコマ割りの対決です。面白いって思ったら、知らない作品へ進んで見れば、素敵な出会いとなるはず。ひょっとして、それが、桝田さんの企みかもしれません。ありがとうございました。
なんということだろう!
漫画好きなのに、文字のみの本は本、漫画は漫画と別の回路で脳がアクセスしていた。
それをこのように配置したら、文字だけでここまでスッと読めるとは!
例えば梶井基次郎の『檸檬』の最後の場面。文字と本と檸檬が目の前で積み上がる。まさに組み上がっていく。
こんな読書体験、今までなかった。
そして一度知ってしまうと….コペルニクス的転回なのだ。
ものすごく新しい発想だと思います。
とても面白い試みですね。
小説を日常的に読んでいるわたしですが、確かに『文学の名作をコマ割りしちゃいました』がとても読みやすいと感じました。
するするとストーリーが進みます。
実際に小説で読んだことあるものばかりなので、そうハードルが高かったはずもないのですが。とても不思議です。
漫画の好きなところが凝縮されていてとても面白かったです。読みにくい所もありましたが、フォントも配置も背景も変えて1ページに1文といった画面はやっぱり迫力があり、こうくるか!と楽しめました。こういった形でなら読んでみようかなと挑戦される方もいると思います。
でもこういう手法で名作が読めるとなると、同じ作品で色んな漫画家さんはそれぞれどういう手法をとってくるのかなとも考えてしまいました。
文学をマンガのようにコマ割りするという発想が面白かったです。
確かに、ストーリー+背景や心情などを文章で表さなければならない小説には情報量として細かく描ききれないという制限が付くのに対し、マンガは一コマで沢山の情報を得ることが出来ます。
それも分かりやすく、勝手に目に入ってきます。
文章と絵とでは断然、絵の方が分かりやすいですね。
今回こちらの作品を興味深く読ませていただきました。
掲載作品を近代文学の短編集にされたこともわかりやすくてよかったです。
近代文学というと表現や時代の違いから少し読み辛さがあり、敬遠しがちでしたが、コマ割りをすることで読みやすく心情もより伝わってきました。
絵がなくてもフォントを変えるだけだったり、コマ割りに色を付けるだけでこんなにも読みやすくなるんですね。
名作をコマ割り、てどういうこと?マンガとは違うの?
と不思議に感じながらページをめくってみて、なるほど・・・・と思いました。
同じ作品でも、こんなふうにコマ割りしたコマの中に文字を置くことで、新しい表現方法があるんだなと。
文字のフォント、大きさ、並べ方。
読んだことのあるもの、初めて読むもの、いろいろでしたが、面白い試みでした。
マンガの読みかたって、自然に身についている。
作者の流れるイメージが、見た感じで割と自然に受け手もとらえることができ、
作者との交流や作法みたいなものも特に説明はいらないものな、と読んでみると、
作者の発想と実行は、私にも「おっ」、という自然さを与えてくれた。
選ばれた短編の読みやすさや、こだわりやおすすめのような構成を思いを通して受け取る気分。
コマがある分読む順番を間違えないか、というのも杞憂で、自然に間違えることもなく、
フォントが変わったり大きさのメリハリ、トーン(?)の色なんかも心象が変わる要素。
誰かに読んでもらうような、そして誰かのおすすめをダイジェスト感覚で原本を読むような、
どういうものか想像して思うよりこれを読めば新鮮な感じな本ですね。
文学の名作をコマ割りするという試みがとても面白いですね。
作品ごとにコマ割り、フォントに工夫がありその作品がより一層面白く感じました。
「羅生門」です。極限状態におかれた心情が伝わってきて何度も読んだ作品なのに、今までと違う読後感を味わえました。
「檸檬」のコマ割りはとてもお洒落な感じがして好きです。
コマ割りされていて、さくさく読めるし、普段あまり本を読まない人にも読みやすいと思います。
本書は、名作文学をコマ割りしたものである。日本の名作文学が中心だが、中には魯迅や小泉八雲の作品のような翻訳ものも入っている。コマ割りされた中身には元の文章が納められているが、それをマンガにすれば、そのままマンガになりそうなものも多い。だからマンガと小説のハイブリッド。なかなか面白い試みだと思う。納められているのは、10の名作文学。いずれも青空文庫で読めるので、読んだことがないと言う人は、一度読んで、印象を比べてみるのもいいと思う。
文学作品を要約した漫画作品は多々ありますが、この作品は原文そのものをコマ割りにするという全く新しい手法で描かれています。
文章の流れに合わせてコマ割りにしてあると、ちょっと癖のある文学作品でもこんなに読みやすくなるんだ、と驚きました。文字列の揺れで川の流れを視覚的に見せたり、フォントサイズで主人公の強い気持ちを表現したり、イラストがなくてもパッと見で頭に入ってくるので気持ちよく読めました。必要最低限の注釈がコマのすぐ近くにつけられているのも良かったです。
個人的に上下二段組みの本が苦手で今まで避けていたのですが、同じ文章でもレイアウトやフォントでガラッと印象が変わることをこの作品で実感しました。同じ文学作品が複数の出版社から出ているものは、文字の大きさやレイアウトも含めて読み比べてみたいなと思いました。
画期的で面白い。
これから子どもたちも名作に触れてくれそう。
メロスの躍動感?が文字だけで出るなんて、コマ割はすごいんですね。
字体も興味深い。感心しました。
最後の解説も良かったです。さらに理解が深まりました
日本の近代文学を、イラストなし、原文のまま、コマ割りしてみたらどうなるか、という実験的な本作。今まで教科書に載っていた作品しか読んだことがなく、文体もとっつきにくくて分かりにくいので、積極的に読んでこなかったけれど、コマ割りにしただけでこんなに読みやすくなるとは!と驚きでした。著者の発想と創意工夫に感服しました。
これなら難解な作品も読み進められるし、理解も深まる気がする…というわけで、シリーズ化してほしい!
今まで読んだことのなかった作品を、自分でコマ割りを考えながら読むのも楽しそうだなと思いました。
所謂、文学作品をコミックにしたものだと思っていた。しかし、イラストは無く小説をそのままコマ割りしたもので、らしさを残しつつもコマ割りとフォントの変化で、より臨場感があって面白かった。こんな表現もあるんだなぁ。斬新。コマの中にマンガではあり得ないくらいの文字があってもスラスラ読めた。普段小説を読まない人におすすめ。
文学作品の本というと、通常は文庫本のような、所狭しと文字を敷き詰められた本を想像する方がほとんどだと思います。そういった本に慣れ親しんでいる人であればよいのですが、そうではない人が多いのも事実かと思います。教科書などで目にしたことがあるような、有名どころの作品を見て「読んでみたいけど…文字が沢山ある本は苦手だな…」と思う人は、結構多いのではないかと思います。本書は、そういった読者に最適な本に仕上がっているように感じました。
原文は変えずに「コマ割り」がなされています。読んでみると分かるのですが、作者が言うように、かなり読みやすくなっているように感じます。また、コマに割る作業と同時に、フォントサイズやコマの背景色、また登場人物の発言部分とナレーション部分の差別化についても微調整されているようですが、この作業のおかげで、読みやすさがさらに向上していると感じます。正直、私にはこの発想は全くなかったので、
本書では、近代日本文学の作品を主に、10タイトルが取り上げられています。「文字の多い本は苦手だけれども、でもこのラインナップの中に読んでみたい本がある…」という人には、非常におすすめできる本です。この本で文学作品に対して少し慣れることができれば、通常の文庫本にも手が伸びるようになるかもしれません。(ただし、それは作者の意図することではないのかもしれませんが)また、子どもが最初に文学作品に触れるものとしても、適しているのではないかと思います。
ひとつだけ残念だったのは、表紙だけを見てしまうと、あたかも文学作品を、絵のあるマンガ作品に改変したもののように感じられてしまう事です。中身がこの内容であれば、表紙には絵が無い方がよかったのでは…と感じました。(ただそのことは、決して内容の評価を下げるものではありません。)
もし続編が登場するのであれば、他のタイトルについてもぜひ読んでみたいと思っています。
作品は日本近代の名作短編。
それを改変することなく、漫画のコマ割りに嵌め込んでいくというユニークな挑戦。
様々なフォントと配列で文章の内容をシンボライズしている。どのように仕上げたのかはよくわからないが、今の時代ならではの試みであることは間違いない。
作者は漫画家。なので「コマ割り」という発想が出てきたのであろう。
「走れメロス」のメロスは黒人として描かれる。なのでコマは黒地に白文字だ。そんな細かなところに作者の読み解きが入る。
文学を読むというよりはアートとして文学を楽しむ感じ。
名作文学を「コマ割り」するという発想はおもしろいと思いました。
・・・が、その肝心の「コマ割り」が、あまり成功していないように感じてしまい、残念です。
コミックでのコマ割りは、かなり考えて作り込まれていることが多く、もちろん吹き出しや背景などさまざまな要素と相まって世界観を作っていると思うのですが、この作品では、フォントサイズやフォントの種類を変えるなどの工夫をしつつも、それが効果的かというと・・・少し疑問を持ってしまうのです。
せっかくの発想を活かせたら、もっと良い作品になったかもしれない、と欲張ったことを考えてしまいました。
文学をコマ割りってどういう事だろう?と思って読んでみた。なるほど、漫画の絵の部分に文章が書かれているんですね。近代文学って言葉遣いが難しかったりして読むのを諦めてしまったものもあるのだけれど、コマ割りにしただけでこんなに抵抗なく読めるんだと思いました。新発見ですね。これなら中高生にも読みやすいと思います。もっと他の作品もコマ割りして欲しいです。
日本文学をコマ割りするーなんて斬新な…。どんな感じなのかと読む前から楽しみで堪らない。原文のままというのも魅力的だ。活字だけの本を読むよりも感情や情景が非常に分かりやすいのに驚く。夏休みなどに出される読書感想文の為に読むのに最適ではないだろうか。編者あとがきを読むと、編者自身が日本文学を面白くないとの理由であまり読んでこなかったという。だからこそ『コマ割り』というアイデアが浮かんだのではないか。字体や背景の使い方、活字の並びや大きさがあまりにも適切に感じ、とても楽しく読んだ。
これは、面白い試みだなあとは思いましたが、やはり、マンガがないとなあと思いました。
でも、読めることは読めます。面白く。このような考え方というか、思い付きをなさる方はすごいなあと思いますよ!初めて見たので、目新しかったです。
夏目漱石や太宰治、芥川龍之介などの名作を漫画ではなく、
漫画の「コマ割り」の手法を使って表現した実験的な作品。
こんなことを考える人がいるんだなあと関心した。
確かに漫画のコマ割りは物語を効果的に伝えるためのもの。
ドラマチックなシーンは大きく…時に見開きで絵を描いたり。
時間の経過を何も描かないコマで表現することもある。
そういった効果を念頭に、物語にあったコマ割りでテキストを配置することで絵はなくとも物語を伝えている。
テキストしかないのだが、コマ割り効果でサクサク読めた。
文学作品の導入としていいのではないだろうか。
意図したものだとは思うが、みっちりテキストが詰め込まれて読みにくいページ、
独特なコマ割りでどこから読んでいいか分かりにくいケースが多少あった。
著者も実験的、試行錯誤したとあったので、今後さらに読みやすさと表現がマッチしたものが生み出されるだろうと期待したい。
なるほど。このテがあったか!と思った。
ワードやパワポで作成された視覚効果を取り入れた文書を見慣れた身には、確かにずらずらと並ぶ文字列はハードルが高い。
ベタ打ちをそのまま、というのは発表原稿として認めてさえもらえない。
見やすいこと。という条件にあったものばかりが増えている。それは決して悪いことではないが。
さて。こちらのコマ割り名作。
例えば授業で生徒が作成したら、きっと千差万別で面白くなるだろう。
表現方法としても、名作の理解としても、読書感想文よりも、ある意味、深いものになるかもしれないと思った。
コマ割りってそういうことか!!!!と度肝を抜かれた作品でした。
教科書に載っていたのでかなりの人が知っているであろう、『走れメロス』。
原作も教科書に載ってるレベルなので読みやすい作品なのですが、コマ割りをすることによってまずリズムが生まれ、そしてフォントやコマのどこに文字があるかでものすごくわかりやすくなりました。さすがマンガ大国日本!漫画を読んだことのある人ならどうやって読めばいいのかも簡単にわかる。
途中で文がギザギザになっていたり、「私は信頼されている 私は信頼されている」のページとかすごくわかりやすくて面白いなと思いました。
他の作品も読んだことのない作品もありましたが、多分普通に文字だけを追うよりもわかりやすいなと思いました。夏目漱石は四コマ風かー!と。この作品後書きでもいってましたがよくわからないんですよね。その、一体これなんだったんだみたいな作品を、四コマのすると、まずリズムが生まれる。しかし決してめちゃくちゃわかりやすくなったかというとそうでもない。その匙加減が良かったかなと思います。
宮沢賢治の作品もとても良かったです。コマ割りってこんなこともできるんだと、他の作品とはまた違った感じで面白いなと思いました。
青空文庫の作品は名作たくさんあるけれど、無料なのになかなか読もうともならないので、いい機会だったと思います。