夜のだれかの岸辺
木村紅美
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刊行日 2023/03/30 | 掲載終了日 2023/03/29
ハッシュタグ:#夜のだれかの岸辺 #NetGalleyJP
内容紹介
19歳の「私」は、頼まれて、89歳の老女と添い寝をするという風変わりなアルバイトを始めた。
毎晩添い寝してほしい、ついでにごはんも一緒に食べてほしい、1回3000円あげる、それが雇主ソヨミさんの条件だった。
地主の娘として育ったその老女には、家族のために身売りされた幼友達がいた。
社会の隅に生きる存在に寄り添う、苦い青春の回想の物語。
木村紅美(きむら・くみ)
1976年生まれ。2006年『風化する女』で文学界新人賞を受賞しデビュー。
2009年『月食の日』、2018年『雪子さんの足音』がそれぞれ芥川賞候補となる。2022年、『あなたに安全な人』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『夜の隅のアトリエ』『まっぷたつの先生』などがある。
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おすすめコメント
【編集担当者より】
19歳の女性が、89歳の高齢女性に添い寝するバイト・・・・・・意表を突く、少しどきっとする設定ですが、読み進めるうちに、その意味が自然に伝わってきます。
昨年はBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞を受賞した木村紅美さんの、さらなる新境地の1作です。
【編集担当者より】
19歳の女性が、89歳の高齢女性に添い寝するバイト・・・・・・意表を突く、少しどきっとする設定ですが、読み進めるうちに、その意味が自然に伝わってきます。
昨年はBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞を受賞した木村紅美さんの、さらなる新境地の1作です。
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出版情報
ISBN | 9784065311462 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
生まれた時代、場所、タイミング、何かひとつでも違えば、あの子は私で私はあの子だったかもしれない。
その人にしかわからない痛みを抱いて生きる人達が、痛ましくもたくましい、そんな作品でした。
夢にまで夢をみてしまうような気持ち、私にもあります。
激しめの妄想も嫌いじゃないです。
どうしようもない、ピリピリとした痛みが伝わってくるようで、ずっと痛かったです。
生々しいというか、生きていると感じる力強い作品をありがとうございました!
添い寝というあらすじを見て
とても興味を持ちました
高齢化社会の孤独をとても深く
表現していると思いました
人間として生まれたらみんな孤独
なのですが、人のぬくもりで
こんなに心が安定すること
悪夢も見なくなる人肌の力とは
ととても興味を持って読んだ一冊でした
19歳の主人公は、89歳のおばあちゃんの添い寝という奇妙なアルバイトをしている。おばあちゃんには子供の頃に別れた幼馴染がいて、その行方を探している。
再開するはずのない2人が出会い、また交流を持つあたりはファンタジーだが、どこか心が洗われる気がする。
前にあるニュータウンを取材したことがあるが、そこでは老人ホームと保育所が隣り合わせに作られていた。定期的に両者は交流し、お年寄りは楽しそうだった。
そんな「寄り添う時代」の到来を予感させる一作。
地主の娘として育った89歳の老女と、14歳で家族のために身売りされた幼友達。75年ぶりの再会を手伝うことになった19歳の「私」。
自分で選ぶことのできなかったそれぞれの人生。子供の頃につらい経験をした「私」も双方の気持ちを受け止めていて、この再会がどのような事態になるのか想像はできていた‥。多くはない選択肢であっても自分で決めて生きている現在の「私」。ほんの些細なことでもあの時こうしてればよかったいう小さな後悔を、次は別の誰かにでも手を差し伸べることで救われることがある。小さな気づきが少しでも誰かの助けになればと感じました
今季ドラマでもピンク髪の男の子が「添い寝士」
という仕事をしている!と言って
みんなに引かれつつ甘やかされてつつ、、。
ハグにはストレス発散の効果もあるって
最近よく聞きます。
そういったことに近いのでしょうか。
この題材で描かれる物語にとても興味を惹かれました。
寄り添うというのとはまた違う感覚。
正直自分だったらソワソワしちゃうかも笑
大人になったら誰かと同じベットで寝るなんて
もしかしたらそんなにないことかもしれません。
ましてや70〜80代なんて特に。
そばにいてくれるだけで、、。
そんな切なる願いがとても切なく感じました。
それぞれ異なる孤独を抱えた女性と老婆が夜毎寄り添い合う。夜の、孤独の、隙間を埋めるのは海外の古き良き名作映画。タイトルの意図はラストに近づくにつれてわかってくる。夜明けは、対岸へたどり着いてこそ訪れるのだ。夜明けを待つ人々は、孤独を分かち合い身を寄せ合う。
京都の文化の香りを感じられる場面が素敵。進々堂にゼリーポンチ!古き良き映画が好きな方にも楽しめる一作。
19の春、茜はソヨミという老婆と添寝して朝ごはんを一緒に食べるというアルバイトをする。岩手生まれのソヨミには、凶作で売られてしまった貧しい家の友達がいた。その子の夢を見て寝付けないとき、ソヨミは茜にスキンシップを求める。その友達田川フキの居所を突き止めたソヨミに請われて、茜は田川フキを探しに行く。
本作は、様々な困難を乗り越えて夢を叶えるサクセスストーリーではない。ただ、老女の頼みを聞いてお金をもらい、暮らしていくのに十分な仕事を見つけ、頑張り過ぎずに生きる主人公の人生が描かれている。
彼女は子どもの頃から人と触れ合うのが苦手だったので、添い寝のバイトはお金と引き換えとはいえ、眠れないほど苦痛なものであった。けれど、それを無理やり克服しようとはせずに、流れに身を任せお金を貯めて家を出た。物語の終わりに、それなりの仕事をしながら趣味の映画を楽しむ姿を見て、ふっと肩の力が抜けた感覚がした。
ほかの読者とは違うかもしれないけれど、本作を読み終えたころには心のギスギスがほぐれて、自分にも周りの人にもやさしい気持ちになれた。
仕事や育児にブツブツと文句を言いながら推し活をするこの日々は、そんなに悪くないのかも。満員電車に疲れたOLさんや夕飯のメニューに日々悩む主婦の方にもおすすめの一冊。