ディス・イズ・マイ・トゥルース わたしの真実
ヤスミン・ラーマン
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刊行日 2023/01/19 | 掲載終了日 2023/01/19
ハッシュタグ:#ディスイズマイトゥルースわたしの真実 #NetGalleyJP
内容紹介
わたしはあの子が羨ましい、優等生でみんなに愛されているから。あたしはあの子がうらやましい、完璧な家族だから。でもその真実は…。
わたしはあの子が羨ましい、優等生でみんなに愛されているから。あたしはあの子がうらやましい、完璧な家族だから。でもその真実は…。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784863897298 |
本体価格 | ¥1,900 (JPY) |
ページ数 | 384 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
とても良かった。十代の人間関係が日替わり定食のように変わるところも(ましてや、今はネットありきの学生生活)、家族の幻想を守るために日々震えながらも自分の気持ちを偽らないところ、親友への感情も。ジャンル的にはYAだが、大人が読んでも胸に迫る何かに突き動かされて読破してしまう。主軸が英国生まれのムスリムで、男尊女卑が根底にあるのも闇が深かった。
さり気なく届きますように。この本を必要としてる子どもに。自分の責任なんかじゃないことに、責任を負わされてしまっているその人に。
いつのまにかいつも、母親が責められている家庭、日本には多いのではないだろうか。子どもの忘れものからはじまって、果ては夫の浮気どころか、痴漢のような性暴力さえ妻に非があるような声は無くならない。
罪は、その人のものだ。
そんな家庭しか目にせず育つ子どもに、どうかこの本が届きますように。
読み書き計算も大事だけど、どんな制度があるとか助けてくれる場所とか生き抜くために必要な知恵を義務教育で教えるべきだと思う。いざ助けが必要なときにどうすればいいか誰も教えてくれないのは今、自分が助けが必要なのかも判断できないかもしれないから。
がんばるお姉ちゃんを、こころより応援したくなります。
愛される娘になるために。
片方は相方に教えを乞うて、片方は親の夢を自分の夢にします。
正反対のような生育環境で育った親友と、かなりの頻度で正面衝突をしてしまうのですが、コアの部分を話せるのはお互いだけ、という関係性を作り上げていきます。
それはとても健やかで若い対人関係だと思いました。
日本はこれほどではありませんが、学校文化にこれだけオンラインやデジタルが浸透した世界を思うとわたしはとても恐ろしく思います。
ラスト・フレンズわたしたちの最後の13日間の作者の二作目。著者は英国生まれで、解説にはブリティッシュ・ムスリムと記されている。異なる文化圏に属する人々が暮らす社会。どちらの書も思春期の少女たちの抱える思い、重く複雑な現実を描く。少女の独白は迫ってくる。しんどい内容だった。脈打つ心が流れ込んでくる。絶対にどうにかすべき、当事者でどうにもならなければ外介入が必要と見える状況。それでももがいてしまう心。現状を変える方が恐ろしいと感じてしまう心。読者もハラハラする。理屈ではなくこういうことは、ある。こんな気持ちはある。状況を変える勇気を奮い起こす、のは体験していないものの想像をこえる。
THIS IS MY TRUTH
by Yasmin Rahman
端から見ると理想的な家族。文化的宗教的な背景があって女性の権利が強いたげられているという真実。SDGsの目標のひとつ、ジェンダー平等がテーマの作品だ。女は男に従うもの。性役割がいまだ当たり前の社会、夫に従わなければ、親類縁者と縁が切れてしまうという恐怖。一昔前の話と思いきや、世界はまだまだそのような不平等に溢れている。
この物語の結末がどこへ向かうのか、手に汗を握る想いで読み進んだ。
16歳(だと思う)の少女・アマニには秘密がある。絶対に他人に知られてはいけない秘密。その親友・フーダは大きな不安と恐怖を抱えている。そんな2人の物語。助けを求める事も出来ずに心を痛めている2人の少女が痛々しく、健気で何とかしてあげたいと強く思いながらページをめくる。幸せであるはずの子供達に辛い思いをさせる大人や社会であってはいけないと痛切に感じた。同じ境遇の子供達に助けを求める事、自分の本当の気持ちを話す事の勇気をこの物語から知って欲しいと思う。あなた達は決して1人ではないと声を大にしたい。
以前こちらで読ませていただいた『ベランダのあの子』でも扱われている、家族からの加害から逃げたいのに逃れる道を考えることのできない子どもが主人公。コロナ下で増えたといわれるそんな子たちに届くといいなと思う本の一冊。家族の問題は家庭内の問題と片付けられがちだけれど、その根にあるのは社会的な問題で個人解決が難しいことも多い。「助けて」といっていいことや助けを求められる相手の存在が広まり、当事者だけでなく、当事者の隣にいる人達も知るところとなり、何か異変があった時に助けにつながる道を示す力になってほしい。