神様の思惑
黒田研二
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刊行日 2022/12/15 | 掲載終了日 2022/12/23
ハッシュタグ:#神様の思惑 #NetGalleyJP
内容紹介
「僕を殺してくれる?」
あのとき、そう願った少年。
二十年ぶりの邂逅によって、謎は解き明かされる。
隠された愛が涙を誘うミステリ集!
美しい伏線、感涙のミステリ。
『神様の思惑』は、令和になって奇跡的に発掘されたタイムカプセル
――解説(ミステリ評論家・大森滋樹)より
技巧ミステリの名手による、深い家族愛をめぐる五つの物語。
遊園地で休憩中の若い父親は、清掃員の男性に頼まれ、迷子の親捜しをする。そこで、清掃員がかつて近所の公園で寝泊まりしていた「カミさん」だったことに気づく。彼は少年時代、「カミさん」に自分を『殺してくれ』と頼んだことを思い出す。(表題作「神様の思惑」)
隠された愛が涙を誘うミステリ短編集(『家族パズル』改題)。
【神様の思惑 目次】
・はだしの親父
・神様の思惑
・タトウの伝言
・我が家の序列
・言霊の亡霊
黒田研二(くろだ・けんじ)プロフィール
1969年三重県生まれ。信州大学経済学部卒業。
2000年、『ウェディング・ドレス』で第16回メフィスト賞を受賞しデビュー。
近年では漫画版「逆転裁判」「逆転検事」シリーズの脚本、「青鬼」シリーズのノベライズ、スマホアプリ『DMM TELLER』でチャットホラー小説などを手掛ける。
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★★
出版情報
ISBN | 9784065301159 |
本体価格 | ¥720 (JPY) |
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『家族パズル』から改題され文庫化。
家族をめぐる短編集5篇。
家族って存在が近すぎるから、感情が行き違ってもうまく修正できない。時には疎ましくも感じてしまう。
だけど読んでいるとそんな感情さえも浄化され、涙がでました。
時にはめんどくさい存在になってしまっても、愛しい。そんな5つの物語を読むことができてよかったです。
12月15日発売予定ということで、年末年始の帰省のお供におすすめしたいです。久しぶりに会う家族がもっと愛しくなる作品です。
黒田さんといえば、「ミステリ」のイメージが強いですが、今作は「家族愛」をめぐる5編からなる短編集。
時に煩わしくもある家族に対して、素直になれなかったり、すれ違ったりしたとしてもそれでも家族の温かさや絆は
深いところで繋がっているんだと感じられ、とても心に沁みました。
少しのミステリと家族愛が見事に描かれていてとてもよかったです。
クロケンさん、最近ご無沙汰してました。クロケンさんと言えば、トリック満載の尖っているミステリを思い浮かべますが、今作は180度方向転換したような上質な人間ドラマが丁寧に連なっており、名人冴え渡る技に魅せられました。読者を引き込む謎が最後の大団円で解決され、残るのはギュッと胸を掴む家族愛のお話たち。すべて傑作でしたが、一番してやられたのは、「言霊の亡霊」です。咲き誇る向日葵の中、「おとうやん!」のキョンちゃんの残像がいつまでも離れません。。
ミステリ含みの家族愛をめぐる5編の短編集。
どこかで掛け違ったボタンのように、いつしか絡まってしまった表面上の齟齬も誤解も解けた時に思い知らされる親の深く大きい愛情。謎に包まれた現状が差し出され、過去の思い込みや凝固した考えがほどかれていく。
見返りを求めない子への思い。記憶の間に紛れ込んでいた真実にあっと言わされる。
どの話も胸衝かれる場面があり、じんわりと沁みるものがありました。
著者の作品を読むのは初めてだったが、五篇それぞれに味わい深かった。
どれもなんらかの謎がある筋立てなのだが、自分には、ミステリというよりは、そうだったのか、というワクワク感のある、そして安心して読める小説、と感じられた。
どれも、家族を中心とした、深い縁のある人との関わり、思い出、すれ違い。
あと味がよく、筆の運びが滑らかで感情移入しやすい作風だったと思う。
父の臨終で再会した3兄弟の次男。2人の幼馴染を失い唯一家族を持った男が20年ぶりに再会したカミさん。画家を諦め実家の母にオレオレ詐欺の電話をかけることになった息子。家庭を省みずリストラされた一家の主が拾った犬。妹を亡くし母の介護のために離婚した男。全編主人公たちの父と母をめぐる家族の物語。少年時代の軋轢と悔心は見事に昇華する。ちなみに4話目に登場する犬ボンド。bondの訳語は"絆"。5話目は見事な叙述トリックも表題作の真相に閉口したので星4.5
親子を巡るミステリー集。
謎解きしながらもそこには愛が詰まっていて
温かかったり、切なかったり。
胸がいっぱいになった。
どれも甲乙付け難かった。トリックをもう一回楽しみたくて2度読みしたくらい全部好き。
家族って近いからこそ本音を言えなくて
距離感が難しい。壊してしまうと元に戻れない気がしてしまう。本当はそんなことないのにね。
黒田さんはミステリの名手らしいですね。振り幅の凄い作家さんなんだと今作で思いました。
他の作品も読んでみたくなりました。
読んでいると、心が痛くなる。
胸をギューと鷲掴みにされたような痛み。でも、最後まで読むことで、あぁ、生きてきてよかったなぁと思える。
特に、最後のきょうちゃんの話は、自分の現在とリンクしてしまい、とても切なかったです。
良質な感動をありがとうございました。
黒田さんは初読み。
5話の短編。何かすごい事件が描かれるわけでもなく、日常生活に普通にありそうな話。
それぞれに最初に描かれる事象が謎が解けると違う風景になり涙を誘う。どの作品もホロっとなりそうだけど個人的には「はだしの親父」と「我が家の序列」が好み。
5篇から成る短編集。ちょつぴり切なくて、心温まる物語。その中にピリッとくるミステリ的な要素もあり、主人公と一緒にその真相に迫っていく感じが単なるホッコリストーリーとは違って飽きる事無く読めるし、物語自体も引き締まっているように思う。誰よりも大切で親密なはずの家族。それでもちょっとしたすれ違いや、誤解が生じた時には辛さや怒りが心に深く根ざして傷となり疎遠になったり場合によっては修復不可能な悲しい状態になる事がある。家族だからこそ許せない事、それでも再び愛情を持つ事ができるのも家族だから。
ミステリー形式なので最後のオチが楽しみでした。心があたたまるようないい話しの数々。大きな事件やら変化やらがあるわけでもないのに、読ませる作品たちでした。とくに我が家の序列。この犬の話しは好きです。最後に、あんなオチがとびっくりでした。表題作の神様の思惑も好みの一作。描かれている視線が優しくて癒やされます。しかし、現実的ではないのかもと思ってしまいます。5つの作品すべて読み応えありです。
全ての作品に流れているテーマは隠れた愛情。なぜ?がわかったとき温かな気持ちになる。どの作品も種明かしをされた後、戻って読み返したくなった。全ての作品に流れているのは人生やり直しが効くんだよ、というメッセージ。悩みや迷いを持っている方に読んでもらいたいミステリでした。
大人の男性の家族に関する感動的な物語。泣くまではいきませんでしたが、読んでほっこりした気持ちになりました。不器用で気持ちがすれ違ってしまっていても、きっかけがあればやり直せるのだと、読んで希望を持つことが出来るお話でした。
帯を見てちょっと不穏な雰囲気を感じた第一印象。
帯の表題作は実はものすごい思いが溶け込んでいたいい作品だった。
その他にも好きだったのは「家族の序列」お父さんと犬の話。
どのお話も一瞬なんか不穏さを感じるのだけれど、実はあったかいお話で、後味がとてもいい作品だった。
こういった心にしみる作品、今の殺伐とした世の中の救いになるなあと思いました。
家族だからといって同じパズルのピースみたいに噛み合うとは限らないから時間の積み重ねが大事でそれが家族の罅になるか絆になるのかなと沁み染み思いました。特に「はだしの親父」と「我が家の序列」を読んで父に会いたくなって切なくなりました。