2冊のだいすきノート
32歳、がんで旅立ったママが、4歳の双子に残した笑顔と言葉
田村建二
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刊行日 2022/12/21 | 掲載終了日 2022/12/21
ハッシュタグ:#2冊のだいすきノート #NetGalleyJP
内容紹介
「おそらく、もう治ることはないだろう」。32歳の双子のママ、みどりさんは2019年夏に吐血。病院での診断はスキルス胃がんだった。手術不可能なステージ4。これ以上の治療が難しくなった頃、みどりさんは2冊のノートを手にする。子どもに親の病と、いずれ訪れるであろう死をどうつたえればよいのか――。若いがん患者の実像を描きつつ、在宅医療の現実にも迫る、感動のノンフィクション。
「おそらく、もう治ることはないだろう」。32歳の双子のママ、みどりさんは2019年夏に吐血。病院での診断はスキルス胃がんだった。手術不可能なステージ4。これ以上の治療が難しくなった頃、みどりさんは2冊のノートを手にする。子どもに親の病と、いずれ訪れるであろう死をどうつたえればよいのか――。若いがん患者の実像を描きつつ、在宅医療の現実にも迫る、感動のノンフィクション。
出版社からの備考・コメント
※書影は11月17日時点のものです。実際の表紙とは異なる場合がございます。
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784334953492 |
本体価格 | ¥0 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
朝日デジタル新聞掲載にて、すでに少し読んでいたが、改めて読むとことで、いろいろ思うことがあった。
双子の母、みどりさん、診断前からの不調の・発症から何度も、いろんな診療所には訪れていたが、正確な診断されるまで、かなりの時間がかかっていた。
母として子供ことを優先し、ずーと続く不調と不安の中、痛みと苦しさに耐え続けたみどりさん。
2019年の吐血後、やっと大病院で診断された。病名は ステルス性胃がん、既にステージ4b。。
みどりさん自身の残された時間の短さに、自身の心身ともの辛さや無念な様子が ひしひしと感じられた。
また、支え続けた夫と双子の子どもたち・ご両親・兄弟の想いなど、時系列をおって客観的に綴られている。
何より、母として自分の病気と余命の話を まだ4歳の子どもたちにどう伝えるか?が最大の気がかりだったことだろう。そこで「2つのノート」が登場する。…子供たちに残すというアイデア。
子供たちは、今はまだ小さく言葉で上手く理解できないだろうことと、大きくなってから、母の事を思い出し、自分たちの事をどう思ってくれていたかを知ることは、とても重要な意味をもつ。
最初を夫から勧められノートを受け取ったときのみどりさんの反応は微妙だったが、いざノートを書こうと決めてから、みどりさんの様子は、すべてをノートに‥この様子は切実で身につまされた。
うまく言葉に出来ませんが…私自身も中学生の時に弟をガンで亡くしました。その時の気持ちや家庭内の空気などを思い出して、読み進めるのがつらい部分もありました。でもみどりさんの生きた証を心に刻み込もうと、最後までしっかり読ませていただきました。
みどりさん、みどりさんのご家族、双子ちゃんの事を思うと涙が止まりませんでした。そして決して他人事ではない、突然の病気。自分が、自分の家族が、もしもそうなった時、私は何が出来るのだろうと深く考えさせられました。そして考えるとまた涙が出てきます。
みどりさんの強さ、深い愛情、絶対に忘れません。
自治体の支援や補助の事なども詳しく書いてくださっていましたが、知らない方も多いと思うので少しでも広まればいいなと思います。
みどりさんのご家族、双子ちゃんがどうか健やかに過ごされていますように。
5年前に緩和ケアを在宅で訪問診療を受けながら、実家で父を膵臓がんで看取った経験がある。介護の方、医師、看護師、家族、みんな一つのチームとなって過ごした濃密な日々を、久しぶりに思い出した。
父は80代だったが、この本の患者さんは32歳で双子の女の子のお母さん。突然のがん告知から、抗がん剤、そして積極的治療を受ける体力もなくなり、自宅に帰り家族に看取られて亡くなった彼女が望んでいたのは、ごく普通に家族と過ごすこと。周囲の家族や医師、看護師1人1人の思いやスタンス、後悔なども、丁寧に書き込まれていて、1人の人が病に倒れ、死を迎えるまでの道のりを、当事者目線で読むことができた。
巻末に、スキルス胃がんのことや、遺された家族にあてたノートについてや、若い人の介護補助制度など、当事者や家族にも役立つ内容がきちんと書かれているのも丁寧だった。
患者が、おじさんから教えられた、耐えられない苦しみは与えられないという聖書の言葉。普通の32歳の女性が、痛みや苦しみ、悲しさ、無念さを感じながら、最期の時を穏やかに迎えられたことが、その言葉が真実であったことを裏づけているのではないかと思った。言った本人は、安易に口にしてしまい、後悔していたようだけれど、私には、そう思えた。
『二冊のだいすきノート』
32 歳、がんで旅立ったママが、4 歳の双子に残した笑顔と言葉
親より先に、しかも小さい子を残して逝く事の無念さを思うと涙が止まらない。
と語弊を恐れずこのワンフレーズを発しても、言葉が上滑りしかしてない気がする。
みどりさんの思いのうちの一体何%を受け取れただろう?と、思ってしまう。
とてもじゃないけど、分かったとか理解したなんて言えない。
ただ、たくさんの問題提起はしっかり受け取りました。と、読了した今、痛切に感じた。
母として、娘として、配偶者として、人として Aya世代 ターミナルケア 緩和ケア 積極的治療をどこまでやるか 自宅診療 手術 抗がん剤治療 放射線治療 入院 個室 QOL ウィッグ 告知 子供への告知 周囲の助け 訪問診療 アロマセラピー 輸血
自分や家族が余命宣告をされたとき、家族に何をしてあげられるのか、子どもたちにどう伝えればいいのか…誰もが一度は考えて、悩むことだ思う。
この本は、特に家族がどんな支援を受けられるか、どんな気持ちで受け入れていくかを中心に書かれている。患者との接し方、かける言葉、覚悟を決めた時…辛抱の日々が続くことに、心が痛くなった。
そして、どんなに痛みや吐き気が続いても、子どもたちの前では常に笑顔でいるみどりさんの強さに、尊敬の念が止まらない。子どもたちの夢の中に出てくるママが笑顔だったことが、みどりさんやご主人、そして家族の方々の優しさを象徴している。
巻末のコラムには、スキルス胃がんについてや支援制度など、役立つ情報も掲載されている。がんの治療は人によって千差万別だと思うが、一つの例として読めて良かった。
タイトルから、ほんわかした優しい内容かと思っていました。しかし読み進めてみると、1人の女性の無念な死を迎えるまでの壮絶な、そして正確に記録されたルポだと悟りました。2冊というのは、みどりさんの愛する双子ちゃんのため、平等に、一人一人に語りかける大切な場だったのですね。みどりさんの周りの親族の方々が皆愛情深く、彼女のサポートに勤しみながら、深い悲しみに追われ、最後は皆、スキルス癌の脅威になす術もなくみどりさんの死を迎えます。まだまだ小さいお子さんたち、大切なノートの本当の意味がわかる頃はもう少し後でしょう。それまで周りの方々に愛され、すくすく成長されることを祈ってやみません。医学的見地からもきちんと記録されている一冊でした。
ただただ切ない。
本人は勿論、ご家族の葛藤や流れ行く感情が想像するだけで苦しい。
その中にも明るさや優しさがあり、愛情とは何か、家族とは何かを考え見つめ、又支援制度についても考えさせられる内容でした。
この作品を読み終えるのに時間としては1時間、そしてティッシュ13枚を費やした。
32歳の若さでスキルス胃がんが見つかり、そこからの辛い闘病生活。
4歳の双子の女の子を残して天国へ。でもその子供たちが思い出すのはママの笑顔。
きっと毎日毎日一日中泣きたかっただろうけれど、最後まであきらめずに戦ったお母さん。
病気の進行が早く思い残すことはたくさんあったでしょう。
家族の思いもそうだけれど、この本の中で一番心に残ったのは医療従事者たち。
自身どううう背景で医者や看護師になったのか、どういうことをしてきたのか、そういった思いを読むことができてただの闘病日記じゃなかったところがとてもよかった。
こんなに幸せそうですてきな笑顔の若いお母さんが、可愛い双子のお子さん達を残して逝ってしまわなければならなったなんて。みどりさんの、子供たちのために生きるんだという意思は、痛いほど伝わってきました。この本の素晴らしいところは、従来の闘病記とは異なり、みどりさんの家族、みどりさんを支えた医療者の方達の人生、性格を丁寧に描くことによって、みどりさんの人柄、子供たちへの思いが浮かび上がってくるところです。夢の中に出てくるおかあさんは笑顔だったという箇所で、泣けて仕方ありませんでした。どうかお子さん達の人生が幸せなものとなりますように。
癌に関する本は沢山出ていて、子ども向けに癌のことを分かりやすく解説している本は読んだことがあった。
だが体験記のようなものは、おいそれと手を出していいものなのか、という思いが強かった。
本書は、朝日新聞の『患者を生きる』というシリーズに掲載された方とそのご家族について取材したものだ。
「スキルス胃癌」は、親戚が患い亡くなったので名前だけは知っていた。
しかし、どのように進行していくのかは全く知らなかった。
気づいた時は、急激に悪化し始める兆候ともいえる、過酷な癌だ。
日に日に悪化していく状況でも、最期まで子どもと夫へ愛情を注ぎ続けたみどりさんの姿とそれを支えるご家族の姿に涙が止まらなかった。