ドラゴン、火をはくのはやめて!
さく/上野与志 え/ヒョーゴノスケ
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刊行日 2022/12/05 | 掲載終了日 2022/11/30
ハッシュタグ:#ドラゴン火をはくのはやめて #NetGalleyJP
内容紹介
ある北の国。ドラゴンが火をはきつづけ、町は荒れ、大地は砂漠のよう。その時、立ち上がったのが子ねこのミューと仲間たちでした。
作者のイメージにあるのは、グレタ・トゥンベリさん。グレタさんのような子ねこのミューの姿、ともに立ち上がる子どもたちの姿が頼もしい、希望ある未来を信じられる物語です。
「わんぱくだん」の上野与志と人気画家ヒョーゴノスケがタッグを組んで、世界を変えた子どもたちの勇気を描きます。
ある北の国。ドラゴンが火をはきつづけ、町は荒れ、大地は砂漠のよう。その時、立ち上がったのが子ねこのミューと仲間たちでした。
作者のイメージにあるのは、グレタ・トゥンベリさん。グレタさんのような子ねこのミューの姿、ともに立ち上がる子どもたちの姿が頼もしい、希望ある未来を信じられる物語です。
「わんぱくだん」の上野与志と人気画家ヒョーゴノスケがタッグを組んで、世界を変えた子どもたちの勇気を描きます。
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☆著者プロフィール
さく:上野与志(うえの・よし)
東京都に生まれる。中央大学文学部卒業。児童書出版社で長く編集者をつとめた後、現在は作家として絵本作りに専念する。「わんぱくだん」シリーズ25巻(共著)は100万部突破のベストセラー。ほかの作品に、『あかまるちゃんとくろまるちゃん』『とんとんとん』『おおきいおうちとちいさいおうち』『でっかいたまごとちっちゃいたまご』『ふたりはいつもはらぺこ』『ここはねこのまち さがりめのニャン!』『ともだち?』などがある。日本児童文芸家協会理事。
え:ヒョーゴノスケ
広島県に生まれる。16歳のときに「週刊少年ジャンプ」で漫画家デビュー。現在、イラストレーター、漫画家として、書籍、ゲーム、映画など、さまざまな分野で活躍している。装画・さし絵の作品に、「ホラー横丁13番地」シリーズ、「暗号クラブ」シリーズなど。絵本の作品に、「いつでもカービィ」シリーズ(3・4巻)、『ももたろう』『かぐやひめ』がある。
販促プラン
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本作品にレビューをお寄せいただいた方の中から、抽選で10名様に 作者・上野与志さんとイラストレーター・ヒョーゴノスケさんのダブルサイン付紙書籍版 『ドラゴン、火をはくのはやめて!』をプレゼント!
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2022年11月30日(水)23:59
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出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784591174937 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
ページ数 | 32 |
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NetGalley会員レビュー
ドラゴンが火を吹くのは、王様(人間)に頼まれたから。一番最初は、国が豊かになるように、火を吹いてあたたかくしてください、だったのに。王様が欲を出した結果、大地は暑くなりすぎ、作物もみんなだめになってしまいました。
ドラゴンは言われたことをしていただけ。
きっちり対価交換として。
ダメな大人のせいで、自分たちの大好きな町に住めなくなってしまうかもしれない。
そこで立ち上がったのが、人間の子どもでないところは残念。自分たちの未来は自分たちで、いい方向に変えよう、変える努力をしようと、子どもたちが立ち上がったのならもっとよかったなぁと思う。
ドラゴンは、まさに自然というものの象徴として描かれているように思えます。
絵本の中では異常気象が発生していますが、それは勝手に発生したものではなく、その背景には人間の作為があったからこそ、そのような現実があるのだと、作者のメッセージを感じます。
その現実に立ち向かうには、やはり誰かが立ち向かわなければならないのです。
もちろん一番良いのは、その元凶の張本人たちなのでしょうが、現実にそれは期待できないことが多いです。
そんな中、ミューが立ち上がります。
やはり誰かが立ち上がらない事には、現状は変わらないのです。
立ち上がることはとても勇気のいる事ですが、でも立ち上がった。
その背中を押すのは信念であり使命感です。
そこに、思いを同じくする仲間が集まります。
誰もが、自身が先陣を切ってリーダーになれる強さを持っているわけではありません。
でも、リーダーがいてくれれば、同じ思いの声を上げることができる人もいるのです。
まさに、人間世界の縮図を見ているように感じます。
ドラゴンが対価を求めて火をはくのは、必ずしもお金とは限らない。
子どもたちの未来に興味を持っている。いいね、ドラゴン!
相手にしっかりと思いを伝えれば、違う局面が見えてくることを表すととともに、
王様の欲望に反して子どもたちがここで生きていきたいという希望が見事に対照的。
また、子どもたちがみんなで歌い始めるページは温かく、心に火が灯りました。
「おとななんかに まかせてられない 未来をつくるのは わたしたち」
子どもたちにとって、今の大人達のしていることは、きっとこう受け取らざるをえない状況なのかもしれません。大人たちは、自分の生きている間さえ良ければ、わたしたち子どもの未来が今よりずっと住みづらい世界になるかもしれない、そんな選択を取り続けている。そして、決して、自分たちの間違いと欲の深さに気づき、わたしたちのために引き返そうとはしそうにない。なんて、わがままで思慮の浅い人たちなんだ、と・・・だけど、ホントは少し違う気がします。だって、今の大人たちも、かつての先輩大人たちから連綿とていねいに引き継いだこの世界です。今の大人達だって、こどもだった。生まれ育ったこの世界を愛さないわけがないのです。たしかに、間違いだって犯します。間違ったことを正義と信じるときだってあります。それでも、わたしは信じたいです。本当に悩み、考え抜いた人たちが、未来を信じて最善の答えを紡ぎだそうと今のこの瞬間も努力し続けていることを。
ときに、時代は、ジャンヌ・ダルクやグレタさんのような存在を必要とするのかもしれません。でも、現実をより良きものへと変えていく最前線には、今を任された大人がたつべきです。いいかえるなら、子どもの真っ直ぐな目と心を今も変わらず持ちつづけた、深い思慮と勇気を鍛え上げてきた、そんな大人の仕事だと思いませんか!
大人の皆さん。わたしたちの大切な未来である子どもたち。その子どもたちを、ドラゴンの元へ向かわせるのですか?これは、間違いなく、おとなに向けた強烈なメッセージ絵本です。ありがとうございました。
王さまの顔がどんどん悪くなっていく。それに連れてドラゴンの要求も強くなっていく。これは、人間社会が変えてしまった地球環境の来し方を見る思いだ。栄え、豊かさを独り占めしてきた王さまがしっぺ返しを受け、とうとうドラゴンの暴走が始まった。
立ち上がったミューと仲間たちの捨て身の体当たりのことばに、反応したドラゴン。
子どもたちの未来を見てやろうと応えたドラゴンの胸には、もしかしたら強欲で我が身の富だけを求めた王さまへの失望があったのかもしれない。
逃げるのではなく、堂々とここで生きていきたいと声をあげたミューたち。心をひとつにした仲間たちの未来への道が見えた。
この物語は、馬鹿な王と火をはくドラゴンのお話です。貧しい小さな国の王様がある日ドラゴンに頼みごとをしました。その国は寒い冬が長く続き、作物があまりとれないので、金貨とひきかえに、どうか火をはいて温めて欲しいというのです。おかげでその国は暖かい国になり作物がたくさんとれるようになりました。自分の国が豊かになると、こんどはトナリの国が自分の国を狙っているといって、ドラゴンにトナリの国の兵士を焼き殺すよう頼みました。ドラゴンがトナリの国を焼き払ったので、王様はまんまとトナリの国を手に入れ、民の事も忘れて王様は贅沢に暮らすようになりましたが、ドラゴンが火をはき続けているので、川は干上がり、井戸も枯れて、人々は熱風にやられるようになってしまいました。子供たちがドラゴンに火をとめてくれるように頼むのですが、その時提示した対価とは。
王様も最初は民の事を考えていたのかもしれませんが、次第に民の事を考えずに贅沢をするようになったのでしょう。しかしもっと民の頃を思う心があれば、違う結果になっていたかもしれませんね。
ドラゴン、実は実は・・・(ネタバレになってしまう)じゃないか。
勇気をもって立ち向かう子どもがすばらしい。
自分だけのことしか考えない欲深い王さま。
今の世の中にもたくさんいますよね。
正義感が強く夢のある良い絵本です。
願いをかなえる力。
現実世界でも言葉が上手だったりお金があったりして力がある人がいる。
何かを為したいとき、目標とともに動機というのも重要になる。
王さまはドラゴンに会いました。主人公も会いました。
どんな気持ちで会いに行ったか、どうしたいのか、どう思っているのか。
ドラゴンのように力のある人はどういう気持ちで力を使うのか。
みんなで想像して、自分に力があったらどうするかも考えて生きてほしいですね。
どこか遠い国のお話・・・おとぎ話ではなく、これ今起こっていることじゃない?
ドラゴンは見返りを得て王の「寒く不毛な土地を豊かにしたい」という願いを叶えます。
ドラゴンのおかげで豊かになった王は見返りを用意し、次々に欲望をドラゴンに叶えてもらいます。
豊かさに目が眩んだ王は、足元の国民をそっちのけで富を増やすことに夢中に。
荒れ果てた国になった時、国民が取った行動は?
現実に目を向けても、賢いはずの人間はいつまでも争うことがやめられません。
火を吹くドラゴンは、王は、立ち上がった国民は誰でしょうか?
あなたは、私はドラゴンになりたいのか? 王になりたいのか? 立ち上がった国民になりたいのか?
絵本の中で国民が大切にした事が、現実世界で私たちが大切にしなくてはいけないことのように思います。
大人こそ読まなくてはいけない絵本かもしれません。