この痛みに名前をつけてよ
橋爪駿輝
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刊行日 2022/10/31 | 掲載終了日 2022/10/30
ハッシュタグ:#この痛みに名前をつけてよ #NetGalleyJP
内容紹介
引きこもりになってしまった「僕」は、たった一人で世界から取り残されていた。一人の女性と出会うまでは。
ドラマ、映画、小説。ジャンルを超える気鋭のクリエイター最新作!
家から出たい。でも出られない。
引きこもりになってしまったわたしは、たったひとりで世界から取り残されていた。
ひとりの女性と出会うまでは。
「わたし」は40代で引きこもり。
昔ながらの考えを持ち、引きこもる自分を認めてくれない父との接触を避けつつ、優しく寄り添う母親に頼りきる生活を続けていた。
ところがある日、何の前触れもなく、母親が「わたし」の前から消えてしまう。
そして現れたのは父から依頼を受けたという「鴨」と名乗る若い女性だった。
痛みの先へ。カウントダウンが始まる。
「痛み」のない人生なんてない。
だけど、そんなもの、ないほうがいいに決まってる。
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★★
出版情報
ISBN | 9784065285978 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
章立てが「38」から始まることに、まず驚く。何か間違ったかな?と思ったけど、ページづけは「3」とあったから、このまま読んでいいんだと、読み進め、あっという間に最後まで読み終えました。
幼い頃の、ほんの小さなつまづきから引きこもりを始めてしまった主人公が、その人生を語り始めていく。
ラストの1行に、全てが込められている気がした。
そして、家族も。
ヒリヒリするけど、幸せもないわけではない。
中年になっても引きこもっているというからもっと深刻な展開を予想したんだけど、確かに後戻りできないところまで来ていたんだけど、読後感は悪くない。というかそれまでの辛い話はこの時のためだったのかといった終わり方だった。扉越しに話し続けた鴨ちゃんスゴいな。特に手紙がよかった。強いとか弱いとかサポートする側とかされる側とかの境を飛び越えて人と人として接したのに自分のことズルいって言ったりして。役立たずだと思ってたのに実はうちの真ん中にいると弟に言われるあたりでハッとした。
止められなくて一気に読んでしまった。
つまずく小石は、どこにでもあるのだ、と思った。
生きるために引きこもる・・・死にたくないからドアを閉める・・という思いが、ひりひりと伝わってきた。
親の切なさも読んでいて痛い。
主人公が一歩踏み出せて本当によかった。
ただ、亡くなったお母さんへの想いがもう少し読みたかった気がする。
切ない。ただただ切なくて胸が苦しくなった。
不登校なんて、ホントに些細なことから始まるんだなぁ。
鴨ちゃんとのやりとりも良かった。あの手紙はわざと?たまたま?
長すぎる引きこもり生活だけど、暗くなりすぎずに語られていくのも読み手としては良かった。
人の心はままならないものだと痛感しました。
主人公は躓いてしまうが、自分でもなぜなのか分からないのだから、家族でも分からない。
でも、あるきっかけ(本作では約束)から前に進むことが出来る。
良くも悪くも、本当に人の心はままならない。
人の心の在り方、気持ちの在り方を知るきっかけになるのではないだろうか。
出たいけど出られない、そんな鬱屈した思いを抱えている老若男女は数十万人と言われているが、彼女彼等の心の内面が知りたくてリクエストしました。印象的だったのは、日々の焦燥感が拗れ、どことなく空虚感と共に、開放感も感じられたこと。鴨ちゃんとの出会いから、自分以外の人間への関心がじわじわと心の扉をノックし始め、やがて奇跡のようなエンディングまで、後半いきなりカラー化したような、静から動への躍動感が読んでいても爽快でした。
「痛み」はない方がいいけど、それを知らないまま生きていくのはよくない。
苦しんだ分だけ、カオルにはこの先の幸せが待っている。
幸せって何?
鴨ちゃんはこの後どうするの?
読後感のよい作品。
弟のヨウジがぶつけた言葉がよかった。カオルは一家の真ん中の存在だった。ほっとした。
『この痛みに名前をつけてよ』
小学生からひきこもりになり40代になったわたし。唯一の話せる相手だったおかあさんは出ていき、避けていたおとうさんと二人に。なぜか若い女性が家に来るように
なり…
ひきこもっているうちに、時が流れ、自分も年を取るということは、周りも変化していく。
なんで自分のこと分かってくれないんだ、なんであの人のようになれないんだ、誰にでもある思い。
一人でいい、一人でいいんだ、向き合って扉を開けようと思わせてくれる人がいれば…
何げなく言った言葉で心を折ることもある。でも、さりげない言葉で、人を救うことだってある。
傷付くことから逃れられないふつうで、寄り添って生きていく。
カオルちゃん、ずっとずっとつらい思いをしてきたとは思うけれど、最終的には運が強いと思う。お母さんもなんだかんだ言ってもよくしてくれてたし。しかも鴨ちゃんみたいなかっこよくて最高に素晴らしい人と出会えるなんて。ひきこもりで本当に苦しんでいる人がこの本を読んだらどう思うのだろう。希望を持てるんだろうか。とりあえず私は、49歳でニートの弟にいい本だったよ、と勧める勇気はありません。
一気に読んでしまいました。
切なさがぎっしりとつまった作品でした。
タイトルから「痛み」ってなんだろう、この主人公の痛みは
どんな痛みを感じているんだろうと考えました。
思いっきり胸を鈍器でたたかれたような単発的な衝撃的な痛みなのか
針でちくちくとさされ続けたような痛みなのか。
痛みといっても、本当に一口では言い表せないものばかりで。
だからこそ、それぞれの痛みに対処する方法も違い
痛みが全身に広がらないうちに救ってあげたかったなあと思いました。
中年になっても引きこもったままの男。
唯一の理解者であり、会話ができる相手だった母もある日突然いなくなる。
家には顔も見たくない父がいる。
どうしても抜け出せない状況にただただもがくばかり。
この男と家族にはどんな未来があるのだろうか