れんげ出合茶屋
泉ゆたか
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刊行日 2022/09/15 | 掲載終了日 2022/12/08
ハッシュタグ:#れんげ出合茶屋 #NetGalleyJP
内容紹介
わけあり女が三人
始めた商いは、
お江戸のラブホテル
泥の中から咲く蓮華のように、
花開け、私たちの人生!
「うんと気の強い女中が欲しい」そんな注文が入り咲は新しい奉公先のある上野池之端を訪れる。
不忍池近くのあばら家で待っていたのは、なんと母が幼い頃の咲を連れて奉公していた大店の元お嬢様、志摩だった。さらに妙な色気のある女、香も加わり、志摩は男女が人目を忍んで逢瀬を楽しむ〝出合茶屋〟を開くという。
やがて、三人の店はよそにないとある趣向が受けて大評判に。だが次々と厄介事が舞い込んで……!?
喧嘩して、泣いて笑って働いて、お江戸の女が元気をくれる時代小説。
#著者プロフィール
泉ゆたか
一九八二年神奈川県逗子市生まれ。早稲田大学、同大学院修士課程修了。二〇一六年「お師匠さま、整いました!」で第十一回小説現代長編新人賞を受賞し作家デビュー。二〇一九年『髪結百花』で第八回日本歴史時代作家協会賞新人賞と第二回細谷正充賞をダブル受賞し話題に。他の著書に『お江戸けもの医毛玉堂』『おっぱい先生』『江戸のおんな大工』「お江戸縁切り帖」シリーズ「眠り医者ぐっすり庵」シリーズがある。
出版社からの備考・コメント
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784575245547 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
偶然の縁から幼少期の奉公先のお嬢様の元で勤める事になった気ままな独り身女・咲。お嬢様が呼んだ謎めいた女を加え、訳あり女三人で上野不忍池に一から出合茶屋を築くエネルギッシュな時代小説。
激戦区での商いに四苦八苦する女三人のあけすけトークがとても強烈。現代にも通じる幼少期のトラウマの影響や、今では理解が広がりつつある問題などが当時の視点で生々しく描かれ、共感する部分も多くあった。上手く役割分担がされていて、手を取り合って難事も笑いにかえて乗り越えていく姿に、とても力をもらえました。
妙齢の訳あり女3人が逞しく、これまた訳あり男女の救護室?のような出会茶屋に奮闘していく。今で言うラブホテルの役割があった出会茶屋は上野不忍池をぐるりと囲んだ辺りに密集していたと言う。いつの世も男女が出逢う限り、幾千もの涙あり、燃え盛る炎がある。3人の中でそこそこ真面目な咲の恋物語もチラホラする中、エンディングは思わぬ方向へ。下世話な話は誰もが好き、その通り!読んだら誰もが次作を期待してしまうだろう。
みんな運悪く薄幸な人生を歩んできた女3人。
3人一緒に暮らすようになってからはそれぞれの特性を活かした分担で
変わった趣向の出会茶屋を営んでゆき、最後には笑いのある何気ない幸せの
日々をおくるようになっていくことに、読んでいるこちらまで幸せな気持ちになります。
出会茶屋なのに隠秘な感じはなく、女3人の気性がサラリとしていることにも
好感を覚え、仲間に入りたい気分にさえなりました。
続きがあったら読みたいです!