バンピー

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刊行日 2022/10/06 | 掲載終了日 2022/10/06

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内容紹介

突然シェアハウスをすることになった、でこぼこな家族の物語。

「朝日中高生新聞」を書籍化。

連載では明かされなかった謎も明らかに!

突然シェアハウスをすることになった、でこぼこな家族の物語。

「朝日中高生新聞」を書籍化。

連載では明かされなかった謎も明らかに!


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784863897274
本体価格 ¥1,250 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

朝ご飯の支度、洗濯、その合間に洗濯たたみに掃除機、これをこなしているのはお母さん、いや、お父さん、いやいやまさかの高1の男の子「成」だった。すごい家事レベルだ。どこからみてもヤングケアラーなのに、その悲愴さは全くなくてコメディな高比良家の日常に思わず笑ってしまう。そしてこの愉快な高比良家にはどんどんトラブルが舞い込んでくる。みんなのスルースキルがとても素敵。問題に立ち向かうんじゃなくて、するりとかわしてとりあえず先送りにする。うんうん、大事だ。なんていうか、大人でたくましいなぁ。でこぼこな家族ではあるけれど、でこぼこをちゃんと認めて、お互いに支え合う関係がとてもまぶしかった。

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そう。
こんなふうに言ってほしかった。
精一杯生きているのに、自分にはどうにもできないところから何かが降ってくる。暗黙の了解のように横たわる、あたりまえ、とされる家族観からは、いつの間にか随分と離れたところにいる。
それは、悪いことなんかではないのに不安なことではある。
ひとまず目の前のことをやり過ごしながら、弱さに立ち向かったりしなくてもひとまずそこに一旦しまっていいんだよ、きっと大丈夫。と。
重たい現実を、こんなふうに肯定してくれて、ありがとう。
読んでよかった。

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誰かが家事をしている。手際がいい。炊飯器のスイッチの故障。どうやら抱えたものがある家庭だな。チビども。小さい子がたくさんいる。「オレ」。男性か。高二!?
木像が彫られるように少しずつ見えてくる家庭の現状がとても重たい、しかしその重たさを感じさせないのは流石いとうみくさん。結末までいっき読みしました。
年齢のせいか主人公や妹たちよりもお父さんに感情移入してしまいました。親しい人が弱っていくのは見たくない。そのつらさを知っているからこそ見せたくない。事情があるのだろうけど子どもたちほったらかして何やってんのと思っていたのに、大人だって耐えられないことがあるのよ……と思う自分がいました。だからこそ主人公たちの「きっと大丈夫」という姿に救われます。おそらく独りだったら「きっと大丈夫」とはいえなかったでしょう。第五章で蛍の名前もあわせて呼ばれているのを見て、また新しいカタチの家族になったんだなと感じました。
中学生・高校生はもちろん、大人にも薦めたい一冊です。

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重ための問題を抱えている筈なのに、どこかあっけらかんとした雰囲気を醸し出している高比良家。長男として妹たちを守り育てるべく頑張る成。
父親が行方不明なだけでも十分なのに、謎の妹が出現したり、小春さんが怪我したり、妹が突然学校から帰ってきたりして前途多難な様子。成にとっての平穏は訪れるのか…。
良くも悪くも大人だって完璧じゃない。弱い部分だってある。“大人”の立場の読者としては、成がひと足飛びで大人になろうとしているような姿がちょっぴり不安だったけど、妥協点(?)を見出だしたようで少し安心。
お互いを緩やかに尊重しつつ、助け合う感じが押しつけがましくなくて良かったです。

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幸せは、きっと一瞬一瞬の心の透明感。大切なのは、デコボコ道の人生を、関わってる人たちと手を取り合って、明るく澄んだ瞳で進み続けること。道を平らにしようとか、なんでこんなにデコボコなんだと文句を言うんじゃなくて。受け入れるしかないものね。
デコボコ道は当たり前!みんな、誰もがそれぞれのデコボコを持っている。成のデコボコ。蛍のデコボコ。悠之介にとってのデコボコ。小春のデコボコ・・・
ならば、その自分の目の前のデコボコを、難しいからこそ逆に燃えるスキーのモーグル競技の選手が如く、チャレンジしていくしかないじゃんね!・・・そんな、爽やかな読後感です。
いとうみくさんの素敵なデコボコ肯定ストーリー。相手のことも自分のことも深く考えもせず表面だけで、あるいは色眼鏡で見るんじゃなくて、丁寧に見つめ大切にする気持ちが美しいです。
思えば、不幸せはこの真逆。自分の人生のデコボコを恨み、自分のことを否定して、自分の周りを否定して。人に文句つけて、ルールに文句つけて、環境を呪う。迷いと怒りで、心の湖は大荒れです。これでは、明るく暖かなお日様の光も表面で跳ね返すことになっちゃって心の底には届かないよね・・・
人との出会いは、さざなみのもと。蛍との出会いは、成の心の湖に新しいお魚さんを放つようなもの。新参者のお魚はピチピチと暴れまわり、水面を乱すことにもなりました。たぶん、母との別れもきっと強い強い大波だった・・・心が揺れるこんな時は、大切な勝負時なのかもしれませんね。
成長するって、少しずつ自他の良さも、弱さもしっかりと包み込めることじゃないかしら。でも、やっぱり、成にも、蛍にも自分の弱さ以上に、親の弱さを認めるのはむづかしかったようですね・・・
この物語で、成、蛍、小春の心のがどんどんと透明になっていくようです。きっと、これからも大丈夫ですね。
私は、最近デコボコに文句つけがちだったかも。わたしも、はい、これからです! ありがとうございました。

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いとうみく著 『バンピー』(静山社)10/11/2022 発売

主人公の高校2年生、成(なる)は三年前に他界した成の母親と五ヶ月前にふらっと家を出ていった父親の代わりに、妹たちの環(たまき)、巴(ともえ)そして奏(かなで)の面倒をみて、家事もこなしている。しかし、突然、成の妹だ、と名乗る「万引き女子」蛍(ほたる)の出現によって事態は一転する。妹と名乗る蛍と叔母の小春ちゃんが家に転がり込み、不思議な同居生活がスタートする。

「ホラー映画」ばっかり観ている蛍に成が理由を聞く場面がある。年齢の割には苛酷な生活を送っていて、先への希望がなく頼る人もいなくてもう「ずぶずぶ」に沈みこんでいる時に「パパ」が勧めてくれたのが「ホラー映画」。不思議がる成に蛍は「心温まるストーリーを観て感動できる人って、そこそこ幸せな人たちなんだよ」と言う。

後半にはこうした人間関係の相関図が不思議と絡み合って、新しい「家族の形」について考えさせられていく。成も妹たちも、叔母さんも、そして蛍もきっと、この新しい家族の中で、「パンピー」(でこぼこ)な生き方をしながらも「心温まるストーリー」を作り上げていくのだろう。

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主人公の成は、妹3人の面倒をみながら生活する高校生。生活費は行方知らずの父から毎月振り込まれるが、家事と勉強に追われる毎日。そこへもう1人妹と名乗る女の子がやって来て…。ヤングケアラーや親に振り回される子どもたちの心情をありのままに書かれています。さすが、いとうみくさん。いつ読んでも心を持っていかれます。

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バンピーという言葉の意味を知らなかったので、一体どんな話なのか想像がつかなかった。Bumpy て調べると以下のような説明が出てくる:〔地面・道路などが〕でこぼこの多い、凹凸な(…)〔人生・経歴などについて〕でこぼこ道のような、浮き沈みの多い、波瀾万丈の、多少[いろいろと]問題のある、トラブルの多い、スムーズではない。なるほどなあ、表紙の絵もそんな光景を表しているのだ。中高生新聞に連載されていたものを加筆して書籍化したものとのこと。
高校生男子。読んだ人は誰しも、真っ先にヤングケアラーという言葉が思い浮かぶことだろう。
人生いろいろある。誰かが悪いと責めて責任を問うて終わり、ということで解決しない問題は山ほどある。
頑張れ子供達。私たち大人にとっては、君たちを精一杯見守り、助けが必要な時に一緒に考えることが一番の仕事なのだろうと改めて思う。

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自由気ままにいなくなる父。小春さんに家事のイロハを教えられて、高校生男子の成(ナル)が小学生3人の妹の面倒を見ながら…ヤングケアラーじゃ?と思わせる部分もあるけれど、この話はそこではなく、妹だと名乗る高校生の蛍か高比良家に来た事で、実情が明かされていく。彼女も幼い頃から苦労が絶えず、でも高比良家に来た事は良かったはず。若いから悩みも尽きないけれど、「自分なら大丈夫!」その一言が生きる糧になるはず。転んだ分だけ起き上がって、少しずつでも進んで行こう。自由奔放、子供を放っておくお父さんだと思っていたけれど、事実は違い、優しい人だった。

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母親が病で亡くなり、父親も行方不明という中で、小学生の妹3人の面倒を見ながら暮らす高校生の成くんが主人公です。
冒頭から母親違いの妹と名乗る子も現れたり、頼れる大人である叔母の小春ちゃんが骨折してしまったりと次々に問題が起こります。
定期的にお金が送られてくると言っても、未成年の子ども4人を放置して失踪する父親のことが理解出来なかったけれど、終盤その理由が明らかになる場面では何とも言えない気持ちになった。
ヤングケアラーの問題について考えさせられる一冊ではあるけれど、終始暗い展開にはならないところが良かった。今苦しんでいる子どもたちが、親に縛られることなく生きていくことが出来るように、わたしも祈りたい。

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3人の妹と、1人の叔母さんと、1人の女子高校生と暮らす高校生男子の物語。主人公の成くんがとても良い! 苦労して家事をこなしつつ、妹たちを愛し、叔母さんには頼りつつ申し訳ない気持ちも持ちつつ、同居する女子高生には「お前も家族なんだから家事くらいしろ」と言い放つ。その合間に、怒ったり、落ち込んだり、笑ったり。等身大(…というにはちょっといい子すぎる気もするけれど)の人物像に、非常に深い共感を抱きました。子供でもあり、大人でもあり、そんな微妙な時期の人を描いた、シリアスだけどさわやかな物語でした。読んでよかった!ありがとうございました。 P.S.おそらく、裏表紙に蛍の絵が書いてあるんじゃ無いかと思うんですが、それも見たかった…出版を楽しみに待ちます。

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母親を亡くし、父親も5ヶ月も家を空けている状態。毎月生活費は送金されるけれど、長男の成は妹弟の面倒を一手に引き受けざる得ない。そこにやってきたのが、父親をパパと呼ぶ同じ高校生の女の子。とにかく最後まで、登場しない父親の行動も心情にも納得いかなかったし、話全体に違和感を持った。

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いとうみくさんの作品は児童書にしておくのが勿体無いものが多い。
今回も見えない家庭の闇を描いたもの。
幼い家族の面倒を見るのは高校生の成くん。
母は亡くなり、父は行方不明となり
頼ることのできる近しい大人は叔母さんのみ。
ある日妹が万引きをしたとの連絡が入る。行った先には見ず知らずの女の子が。
ラストは読み手に任せるタイプのものだったが、
年齢の割にしっかりしている(しなきゃいけなくなっている)、面倒見のいい人とされている父の個人的理由も分かるけれど親の立場から見るとなんでだろうってなる部分も大きかった。
抱え込んでいると先に進めない。ほんとその通りだ。くよくよ考えず前を向く姿勢には見習いたくなる。
ただ、それぞれのキャラクターが立っているし感情移入もしやすかったのですらすら読めた。
他の方が読んだらどんな感想が浮かぶのか聞いてみたくなった。
大人にも読んでみて欲しい作品。

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高比良成、高2。突如これまでの3人+ひとりの妹との暮らしが始まる。おまけに、心配だからとおばさん+飼い猫のキスケまで参入。と書けば、何やらコミカルな話のようだがなんの、重すぎるほど重い困難の下で、こんなに逞しく生きる子どもたちが健気すぎていじらしすぎて、心は揉みくちゃだ。
家族の形は多様だといくら説いても、その多様さに大きな影響を受けざるを得ないのは子どもたちだ。成の父には父の、蛍の母には母の事情があるにせよ、その弱さを子どもらにひっかぶせてしまうほどの逼迫が世知辛く迫る。
でも、日々をこなすだけで精一杯の成たちが、お互いの意地や弱さを理解するところまで踏み込めたのは結果オーライでも、よかった。少々大人になるのは早いけれど、そうやって大人の完璧さは幻想だと気づくことで得たものは大きかった。半歩の歩みさえ、貴重な成長だ。

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お父さんが失踪した家庭で、高校生のよくできたカーチャンなお兄ちゃんが妹たちを守る物語。
誰も嫌な人がいなくて、のめり込んで読みました。成くんの心の動きがとてもまっすぐで気持ちよくて、高校生らしい揺らぎもあって、でも妹たちを守ろうとするいいお兄ちゃんでした。読み終わった後にタイトルの意味はなんなのだろうと検索しました。ぼこぼこ道。なるほど、ぴったりですね!良い物語を読ませてくださってありがとうございます。

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朝の慌ただしい様子から始まる1ページ目。三人の娘を送り出す母親?いや、この口調は父親?いやいや兄ちゃんかよ!と、ものの数ページで一気に引き込まれます。
今は会うことができない、血の繋がった家族を思う切なさ。毎日顔をあわせている血が繋がらない家族との葛藤。いろんな家族の形があるけれど、やっぱり愛しく思わずにはいられない、それが家族の絆なんだろうな。

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今、問題になっているヤングケアラーの話?と思いながら読み進めましたが、重苦しさは感じない。ただ親目線で読んでしまい、こんな複雑な環境で成や蛍は今後どうなるのか・・・と、とても気になりました。続編希望します。

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著者が大好きで、全ての作品を読んでいます。
「抱えこんでると、前に進めない」という言葉に自分自身を重ねた。大人にも響く言葉だった。
今、ヤングケアラーが社会問題になっているが、彼らもこれにあたるのではないか。若くして過酷な人生を歩んできている。けして本の世界だけではないはずの話。
主人公と蛍との会話で「家族だから」のシーンが好きだった。

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なんとなく気になるけど意味がわからなかったタイトルに惹かれて読み始めた。調和が取れてないようで取れている,なんとも不可思議な、それでいて居心地がいい空気感のある一家のお話。それぞれの家庭の事情が出てくるが、普通ならズドーンと落ち込むところが、一家のドタバタな空気感でふんわり浄化されているのが素敵だった。恨みつらみが出てこない物語って、やはり読んでいても爽快。

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母の死後、父が失踪し、小学生の妹達の世話をひとりでしながら学校に通う男子高校生が主人公。ネグレクトやヤングケアラーが描かれているのに深刻にならず一気に読めて読後感がよいです。主人公はじめ登場人物が皆、ネガティブにならずに生きているので読みやすかった。つらい状況に置かれても、こんな風に上手にかわしながら生活するというのが生き抜くコツなのかもしれないと思った。

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小学生の妹3人の世話と家事をしながら学校に通う高校生、成。ある日、「妹が万引きをした」という知らせを受けて駆けつけると、そこにいたのは知らない女の子…。しかも彼女は成のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。こんな設定、面白くないわけがない!
そのこ(蛍)のペースにつられて、ぐいぐい物語の中に引き込まれていった。どうして4兄妹は子どもだけで暮らしているのか?親はどこにいるのか?蛍は何者なのか?
?だらけの謎が次々と明かされていき、そのテンポの良さが飽きさせない。
面白くて一気読みでした!

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いとうみくさん、児童書と思えない、
なかなかヘビーな部分をついてくるので、
大好きな作家さんです!

今回はヤングケアラー(?)
5ヶ月前から父親が行方不明。
高2男子が、小5、小4、小1の3人の妹を支えながら家事をこなす日々。
集中するにはアイロンがけが1番!って…
主婦力が素晴らしすぎる!
そこに更に新たな同居人が舞い込んできて、
次から次へと事件が起きるのですが、
深刻にならずになんだか上手に乗り越えていく
その様がとても心地良かったです。

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助け合い、補い合いながら生きる“家族”の物語でした。成たちの失踪した父親や、突然現れた蛍が抱えた事情は、思っていたよりも深刻でしたが、日常は日常として当たり前に過ぎる様子に安堵し、その健やかなたくましさに勇気づけられます。蛍の身につけた素質は、嫌でもいつか、わずかでも母親を認めるきっかけになるんじゃないか。成の父親もわりと手がかりを残してるし、このまま姿を消したままではいられないはず。そう願いたいです。

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