此の世の果ての殺人

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刊行日 2022/08/22 | 掲載終了日 2022/12/31

ハッシュタグ:#此の世の果ての殺人 #NetGalleyJP


内容紹介

第68回江戸川乱歩賞受賞作。史上最年少、満場一致の超新星。

<あらすじ>
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々ひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな願いを叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、めった刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイソガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。

第68回江戸川乱歩賞受賞作。史上最年少、満場一致の超新星。

<あらすじ>
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々ひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな願いを叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、めった刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイソガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。


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おすすめコメント

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読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューを投稿ください!
著者・担当編集ともに楽しみにお待ちしております。

※ネタバレになるレビューを投稿することはお控えくださいませ。

ご協力の程、何卒宜しくお願い致します。

★★★★★

作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。

★★

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★★


出版情報

ISBN 9784065289204
本体価格 ¥1,650 (JPY)

NetGalley会員レビュー

もしかしたらもう既に、この世の終わりという設定は、現実離れしていないのかもしれない。そう思うほどに、その特殊なはずの舞台設定が日常の延長線上にあった。苦もなくリアルに想像できるのだ。電波を拾おうと集まる人々や、最後まで自分の仕事をしている人、箍が外れる人とそれでも自分であり続ける人。どの人も、今すぐそばにいる人のようだ。
…どんな状況になっても、集団の中の人の割合のようなものは、変わらないのかもしれない。その中でどんなふうに生きていきたいかを上から目線ではなく問い直してくれるミステリーだった。
読んでよかった。

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最年少23歳で乱歩賞受賞とのこと。さすが設定も文体も瑞々しい。次の世代を担う作家の誕生の中をリアルテイムに読んでいる実感がある。
まもなく小惑星が地球に衝突する、しかも日本に。そうなれば日本は壊滅、人々は日本を見捨て逃げ出す。
そんな中、淡々と自動車教習を受けている女性が主人公。すごくフレッシュな感覚。
人物設定も秀逸だし、展開も巧み。さすがZ世代だ。
時代の風を感じるためにも、絶対に読んでおくべき一冊。

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小惑星の日本への衝突が約2か月後に迫り、逃げられない人々が居残る空虚な無法地帯と化したある地方都市で起こった殺人事件の謎を追う、という想像だにしない設定にまず唸る。そこにどんな意味があるのか、どうなっていくのか確かめずにはいられなくなり次々とページをめくった。凄惨な場面も臆せずリアルに描かれ、事態が突如動き出すスピード感に鼓動が高まる。人間の本性が剥き出しになる終末世界において、それでも「人として生きる」ことの意味を描き切った作者の感性は見事!弱冠23歳での江戸川乱歩賞受賞の快挙、今後も益々期待したい。

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小惑星衝突をどうにかするSFではない。ポストアポカリプス的背景で足を使っての捜査に終末世界の探索というアドベンチャーらしさを加味したミステリ。
シスターフッドとしても読める。ジェンダー視点の配慮が濃やかで、台詞もそうだが、女性キャラの作りが優れて良い。丁寧に、癖なく自然に作られていると感じた。この類、あまり見ないので、出会えると嬉しい。

序盤、世界観を掴むまではやや固い。登場人物が増えてくると会話や動きが増えてぐっと読みやすくなる。
首吊り自死、死体損壊あり、ミステリやサスペンスに読み慣れていない・殺人描写が苦手だとひっかかるかもしれないが、詳細・露悪な描写でもないので、映画だとPG12あたり? 性暴力はなかったはず。
殺人事件だけでなく、人物の隠れた背景や信条がどんでん返しのようにひっくり返っていき、飽きさせない。
許される加害と許されない加害、犯罪と正義、加害者とどう向き合うか、あなたは加害者でないのだと、清廉潔白だと胸を張れるのか?そうやって石を投げられるのか?という問いに何度も立ち止まらせてくれる。説教臭さはない。
終盤のスリリングなシーンは、カタルシスを感じた。

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とんでもない設定で始まるストーリーですが、なんでもありの無法地帯に思える中で発覚する隠蔽された殺人事件、斬新でした。
こんな世界で出会う人たちは主人公も含めて全員怪しくて、読んでる間ずっと、なにかだまされてるんじゃ?と疑心暗鬼になってしまいました。展開がスピーディーで仕掛けもいろいろ隠されていておもしろかったです!

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タイトルの意味を理解した瞬間から、ストーリーへの引力が凄かった。とんでも設定かと思いきや、違和感なく受け止められるのは筆者の巧みな筆力なのか、震災、コロナ、戦争と立て続けに痛めつけられたせいなのか。ともあれ、荒涼とした終末世界で感じる一番の怖さは、たまに出会う人間なのが終始一貫している。そこから逆転の発想で上質なミステリに繋がるのが見事!

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世界が終わるという非日常が日常のように描かれていてとても引き込まれました。さらに、その中で殺人が起こる。まさにSFとミステリーの融合で私はとても夢中になれました。犯人が分かる直前もハラハラドキドキしてページをめくる手が止まりませんでした。とてもおもしろかったです。

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突拍子もない設定でしたが、面白かったです。地球の滅亡が迫り、まともに警察も機能していない中で各々の正義をどこまで貫くのか。どうせみんな死ぬはずなのに殺人事件の真相に迫る必要があるのか。
普段の日常とは違う世界での人々の生活や心理描写が新鮮でした。

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あらすじも評判も見ずに読み始めました。初めのシーンから、会話の端々に現れる不穏さにゾクゾクします。なぜこんな時に、こんなところで殺人が起きるのか、という設定も面白いですが、キャラクターも魅力的でした。女子のバディものですが、2人のバランスが楽しいですね。ラストは見ものです。

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女の子が自動車の教習を受けている平和な日常、と思いきや街の雰囲気は何やら不穏な気配。恐る恐るページをめくっていくと予想どおり、衝撃的なシーンにびっくりさせられる。息つくひまもなくお次は殺人事件。地獄のような世界で次々と起こる事件に、読みながらとにかくみんな無事でいて、と思ってしまう。
日本が、地球が滅亡するかもしれない世界だからこそ、人間の悪意、善意、生き方全てが顕在化している。ミステリとしても楽しめて、家族のこと、大切な人のことも考えさせてくれる作品。

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小惑星「テロス」衝突により、死ぬ日が決まっている。
舞台は福岡県、そして小惑星衝突地点は熊本県の阿蘇。(私の故郷が…!)地名や道路名がはっきり描かれていてリアルで親近感を感じました。
地球規模の大混乱の中、自動車教習にこだわる主人公たちは、ともすればいちばんの謎かもしれません。ですが、死を前に、人は何を考え何を望むのか、主人公たちの選択を応援したくなる、ラストまで清々しい一貫性でした。
どうせ最後は死んでしまう、という事を人間の本性や感情、職務や責任を描きつつも若々しい感性で違和感なく引っ張ってくれました。

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小惑星テロスが地球それも日本に激突して後2ヶ月で世界は滅亡する…
そんな極限下の状況の中、自動車学校に通うハル。常識や倫理感が吹っ飛んだ状態でおこる殺人事件。もう、免許も事件もどうでもいいじゃんって読んでるこちらも思うのに丁寧に紡がれていく物語にリアリティさえ感じて魅力的でグイグイ引き込まれる。
いわゆるz世代と呼ばれる年代。史上最年少23歳での江戸川乱歩賞受賞も納得です。
次の作品も読んでみたいと思わされました。

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面白かったです!!!さすが乱歩賞受賞作!!!
よくある終末もの……かと思いきや、しっかりミステリーで読み応えがありました。
ハラハラドキドキしっぱなしでした。
サスペンスなどの警察ものだと男性バディが多い中、女性バディなのも良かったです。

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数ヶ月後、地球に小惑星が衝突することが判明し、しかも衝突予測地点が日本の熊本ということで、多くの日本人が外国へ逃れたり絶望して自殺したりしている2022年冬という設定。コロナのせいか、思ったより自分の日々の生活からかけ離れた感覚がなく、登場人物たちも最初のパニックから少し時間が経って状況にある程度順応しているし、特殊能力などを一切持たないいたって普通の人たちばかりなので、ものすごく普通のこととして最後まで読んだ。
でも。あと数ヶ月でみんな死んでしまう。そんな中で出会ってしまった殺人事件。普通の人はその事件を解明しようと思うだろうか。ほとんどの人は思わないだろう。私は捨て鉢、やけくそ、投げやりな心理状態になる自信がある。でも主人公たちは違う。殺された人の無念を思い、殺人犯を追う。その中で新たな人間関係が生まれ、信頼関係が構築されていく。もうすぐ死んでしまうのに怖くないのだろうか。もうすぐ死んでしまうのが怖いからだろうか。
残り時間が決められた人生で、誰かを思うことができるのは幸せだと思う。そういう意味では登場人物の多くが誰かを思いながら最後の瞬間に向けて生きていて、みんな幸せでよかった。
個人的にはイサガワ先生の正義論には反対の立場。ハルちゃんが頑張ってくれて救われました。

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避け得ない危機に直面した時に人はどうするのか。こういう事態に陥ったからこそそれぞれの本性が浮き彫りになっていって、強い人ばかりではないけれど悔いを残したくないと決意した人たちもいて、殺人事件の真相を調べ続けたからこそ小春たちがたどり着く真相がなかなか印象に残る物語でした。

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『此の世の果ての殺人』

小惑星が地球に衝突するまで三ヶ月。
ある目的のため自動車教習所に通う主人公は、教官で元刑事の女性と出会い、ある日、一緒に死体を発見する。
小惑星が衝突することが決まってから、自殺を選ぶ人が増えているが、明らかに他殺体だった。
此の世の果てに起きた殺人事件…捜査することになり…

もうすぐ此の世がなくなると分かったとき、人はどう行動するのか。
少しでも長く生きるために移動する、自暴自棄になる、大切な人に会いにいく、やりたいことをやる…
主人公が選んだのは、大切な人のために自分の殻を破って行動すること。

此の世の果ての風景があまりにもリアルで、著者が本当に見てきたのではないか、自分ならどこに居るのかと想像してしまった。

大切な人を失っても、新たに大切な人が出来る。
絶望の中でも、人はそうやって光を見つけて生きていくのかもしれない。

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さすが江戸川乱歩賞、という言葉が適しているのか。少々気味が悪いほどの殺戮。人が死ぬ、死体がそこら中に散乱しているのが当たり前の世の中でどれだけ平常を保って生きていくことができるか。社会の機能もライフラインもどこまで維持されるのか。なんとも言えない後味。

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「滅びの前のシャングリラ」「終末のフール」など世紀末をさまざまな形で描く中でまさかの殺人事件。極限な状況ながらもそれぞれの思惑と真意を見事に書ききっている。世界が滅ぶよりも殺人の方が背筋が凍る感覚があるのは、やっぱり自分の中にどうしようもなくこの世界はあり続けることを前提とした生き方をしているんだなって思う。いやあ自分が恐ろしくなりました。

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特殊すぎないか?設定ミステリーです。ちょっと評判に踊らされすぎてしまった自分に反省しましたが終盤の畳み方がとても見事でした。
ずっと、なんだかおかしいけれど、何がだろうと分からなかったことがするする解決されてとても気持ち良かったです。
小説の初めと終わりがとても知的なところに置かれていて、つい前後を想像しては自分のものにし楽しんでしまうでしょう。

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約二か月後、小惑星の衝突により滅亡する人類。
そんな終末感ただよう日本の福岡で自動車教習所で教習を受けるヒロイン。
いつものように教習を受けようと教習車のトランクを開けると、そこには滅多刺しの死体が入っていた。
自動車教習所の教官とともに犯人捜しをする羽目になったヒロインは破滅が迫った世界で犯人を探し出すことができるのか。

特殊設定ミステリといらしいですが、もう状況だけでメチャクチャ読みたくなりました。
あと二か月で人類滅亡なのに自動車教習所に行く?でもその行動がすんなり納得できる主人公像なんです。
このスラリと読ませる筆致はセンスを感じます。しかも著者は23歳!?なんだこの才能は!
リーダビリティの高さと奇妙な状況設定。破滅の迫った福岡はいろんな人々が生きている。
その生きていく姿もそんなに違和感なく描かれています。

これが処女作なのか?すごいな。
次回作はどんな作品を生み出すのか今から楽しみです。

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あと2ヶ月で地球に惑星が衝突し、人類が滅びる。そんなとき、あなたは何をしますか?
という、哲学的な話では全くなく、そんな悲壮感は感じさせない不思議なお話しでした。
どうしても行きたい所があり、自動車学校に通う主人公と、教官のイサガワ先生。
ちょっとテンポのズレた2人の会話にニンマリし、でも、なぜが終末期にもかかわらず、連続殺人事件がおこる。2人は、犯人を探すべく、ドライブを始める。
謎解きの意外性もさることながら、関わっていく人間に自分を見てしまう。追い詰められた時に、そばにいてくれる人が、この人たちだったらいいなぁ、と思ってしまう。ラストは、悲劇のはずなのに、なんだかハッピーエンドな読後感でした。

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2ヶ月後に、九州に衝突する小惑星によって、日本のほとんど人間が死に至る。
という設定からの
殺人事件。
しかも調べているうちに連続殺人事件だとわかる。
p58くらいで、やっとイサガワ先生が女性だと認識。元警察官で、現在、自動車学校の教官。
頼れそう。
日本の人口の3分の2が国外に流出し、
地方は、ゴーストタウン化。
主人公のハルは、23歳。
両親も友達も死んでしまって、家族は引きこもりの弟だけ。
なのに自動車学校の教習を受けに通う日々。
そして事件が。
最初から引き込まれて最後までどうなってしまうのか一気読みだった。
事件を推理しながらの旅。
すごい。
江戸川乱歩賞を受賞した作品。
納得。
面白かった!

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ハルの恬淡とした態度や先生の妄執に近い正義感など、登場人物たちの本音は、もともと持っていたものが顕在化したもので、日常が続いていたら隠されていたものだと思う。隠す必要もなくなった後で理解しあえるのも皮肉だ。ハルの明るい諦めとか、父母と弟への気持ちの温度差とか、彼女の中では終末前から同居していたのだろう。
ミステリとしては分かりやすかった。なぜわざわざ殺すのか、という動機が謎解きの肝だと思って読み進めたがちょっと残念。誰かに止めてもらいたい願望があったのだろうか?欲望とかドロドロした感情があまり出てこないので、先生や犯人の極端な思考が映える。
特殊設定も多いが、終末間近の設定も多い。SFでいろいろ読んでいるので、終末に向かう世界のディテールはちょっと物足りない。よいことではないが今は荒廃した理不尽な世界が身近にある分、平和な終末に感じた。ただ、作品としてはあまり重くしないのが合っていると思う。そのことも終末に向かう前から絶望していることの裏返しのように思った。

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設定は終末ものでありながらあまりに淡々と非日常の日々を過ごす主人公。
法も秩序も失われた世界で運転免許を取得するって!
崩壊した世界でいつも通りの生活を送る様子と不穏な事件とが交錯して先が気になりどんどん読み進めていった。
途中目を背けたくなるようなシーンもあったけれどラストまでの展開には人間捨てたもんじゃないじゃないか、とこの世の果てにひとすじの希望を見た。

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小惑星の日本への衝突が約2か月後に迫ったポストアポカリプス世界観。逃亡するのは正しい。自殺するのはあり得る。だけど殺人事件が起こるのはおかしい。そしてその事件を捜査しようとするのも。教習所で教え教わるのも不自然だ。大きな謎と小さな謎を交互に解き明かしながら、ロードムービーのように物語は進んでいく。謎が解けて穏やかな最期を過ごして欲しいと願う一方で、二人の旅がずっと続くことを願わずにはいられなかった。2022年の大晦日に、それも九州で読み始め年明けに読了したので、主人公たちと同じ時間軸を過ごした気分。

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日本が滅亡寸前なのに免許の講習を受けている、という設定が良い。女性二人のバディ感もとても良かった。こんな状況だから現れる人間の本質がうまく描かれていた。
最後まで読み終わり、表紙の絵を見ると切なくなる。旅が終わった二人の気持ちがこちらに流れてくるようだ。

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