かえりみち

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刊行日 2008/01/08 | 掲載終了日 2023/06/27

ハッシュタグ:#かえりみち #NetGalleyJP


内容紹介

あの頃は学校からのかえりみちが冒険だった。子どもの頃には見えていた、日常とシンメトリーするもうひとつの風景。

細密な鉛筆画で描く、はじめてだけども懐かしい森洋子の作品世界。

=====

森 洋子 (もり ようこ) (作・絵)

1959年、東京生まれ。東京芸術大学美術学部絵画科卒業、1984年、東京芸術大学大学院美術研究科修了。

2000年「たけしの誰でもピカソ」第2回映像アーティストピカソ大賞受賞。受賞作品[KIOKUEIGA]。2001年、東急世田谷線で、森洋子「絵写真展示電車」が運行される。2006年、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品「路地裏の鬼」。現在、城西国際大学福祉総合学部助教。


あの頃は学校からのかえりみちが冒険だった。子どもの頃には見えていた、日常とシンメトリーするもうひとつの風景。

細密な鉛筆画で描く、はじめてだけども懐かしい森洋子の作品世界。

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森 洋子 (もり ようこ) (作・絵)

1959年、東京生まれ。東京芸術大学美術学部絵画科卒業、1984年、東京芸術大学大学院美術研究科修了。

2000年「たけしの誰でもピカソ」第2回映像アーティストピカソ大...


おすすめコメント

(書評)2015-10-04 朝日新聞 評者: 穂村弘(歌人)

(書評)2015-10-04 朝日新聞 評者: 穂村弘(歌人)


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784901510554
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

鉛筆で描いたモノトーンの世界が、子供の世界の裏表……子供はあの世とこの世の境界線上にいる存在というのをイメージさせる絵本だった。

道路に引かれた歩道と車道の境界線上を歩く。
電柱の影に必ず隠れる。
石畳からはみ出さないように歩く。
子供の頃、それぞれの暮らす街で、それぞれのルールで他愛もないゲームを楽しんだ経験はあるだろう。

「私もやったことある」「そうそう、そんな世界を想定してた」と思い和む1ページ目。
めくるとそこに裏切りの2ページ目の世界がひろがる。
影が自分自身とぴったりくっついて離れないように、もしかしたら自分の世界と並行して、実はこんな世界が広がっていたのかもしれないと思わせる。
大人の方がドキッとする一冊。怪談好きにも勧めたい。

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小学生の帰りの通学路って
ちょっとしたアスレチックでしたよね。
溝や、出っ張り、階段や、一本橋。
側溝の蓋からはみ出たら 谷に落ちる設定。
下にワニが口を開けて待っている設定。
自分がピエロになって 綱渡りをしている設定。
もうそれは冒険で家に着く頃には
インディージョーンズにでもなったかのよう。
ウチで、お母さんが ちっとも帰ってこないわね。って。今日も遊びながら帰ってるのね。って。

色の無い鉛筆のモノクロ?で丁寧に描かれた世界観は
ちょっと不気味で、エモくて、不思議。

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子供の想像力は無限大とか言いますが、それを絵本にすると、こんな感じなのでしょうか。
絵が独特のタッチで引き付けられます。
大人にとっては普通の風景も子供にとっては未知の冒険物語。
いいね、この視線。
大好きです。

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鉛筆一本で描かれる絵本。第一印象はちょっと不気味!
でもよーく見るととても面白い不思議な世界。
何気ない普通の日常の、子供の目から見た光景。
でも、何か、そこにないものが見えるような気がする、ということはきっと誰にでもあったことだろう、大人になってもあるだろう。
空を見上げたら雲が何かの形に見える、とかから始まって。
ここには、その、どこかにあるかもしれない別の世界、を、対象させて描き出されている。世界がちょっと違って見えてきそう。

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自分の子供時代と重なる景色に懐かしさを感じ、似たようなことをしていたなぁと振り返させられたからでしょうか。
とてもシンプルなストーリーですが、繊細なイラストから子供のとてつもない想像力が表され、子供に戻った気分でワクワクさせられました。
とにかく絵が素晴らしいです。
一つ一つ見比べてみたり、丁寧に描き込まれた細かい部分を見つけてみたり、すっかり見入ってしまいました。
大人も子供も楽しめます。

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森洋子さんの絵本デビュー作。読み逃したままでしたので、こちらで拝読させていただき大変嬉しいです!
モノクロの鉛筆画に赤の差し色は、ここでは表紙だけであることに新鮮な印象を受けました。
学校からの帰り道、子どもの胸の内はこんなにもさまざまな冒険が、ぎちぎちに詰まっている。
絶対やりたい、絶対失敗したくないミッション。
商店街の設え、電柱の看板、人々の服装、町行く車。懐かしい匂いのする絵の端々に、じゅうぶん自分を重ねることができる。
心はここではないところにぐーんと飛んで、なのにどこかに不穏な気配。これこそが森洋子さんの魅力。日常のリアルのそばにある異世界。行ったきりにはならないように、気をつけて。

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子供は想像力の塊です。大人には、どうということのない帰り道ですが、子供の想像力にかかれば、それが冒険になってしまいます。そう子供は毎日冒険をしながら帰り道を歩いているのです。絵柄も、タッチが幻想的で面白いと思う人も多いでしょう。

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私はレトロ世代(?)なので車や街並みが絵からにじみ出てくるものとなんか吸い込まれていく感じがある。それで自分が投影するのが当時の昔の自分で、それが今の自分から見て懐かしい要素があると、あの時の自分のあんなことこんなこと大変だった人間関係憧れだった店や他人の日常、自分だってこんなにやろうとすればできるんだ見ていろ見返してやるぞ、みたいな回想が存在のあるなしにかかわらず気持ちが湧いてくる。こういうのが私がワクワクした感じで子供や友人または親世代に伝えるためにこの本があるのかなあって第一印象感じました。ともあれそれ以外にも細かい思いが詰まっていそうでほかの人はほかのなつかしさを感じられるし、新世代は私たちが三丁目の夕日(?)のような感覚でロマンを感じられるのかな。

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【かえりみち】

かえりみちに塀や溝上など遊びながら帰ったことはありませんか??

私はあります。

そんな遊びながら帰ったことがある人ならより楽しめる作品になっていました。

溝上が崖上になっていたり、上空3000mの場所であったり、

毎日の通学路がハラハラドキドキな場所に想像されています。

家につくまで、楽しめる、そんな絵本でした。

もう少し読みたくなる絵本でもありました。
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#かえりみち

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学校からのかえり道、まっすぐ帰るなんてことはなかったなぁ。だって、いろんな楽しい場所があったもの。

 ガードレールの上を歩いたり、どぶ川にかかっていた足の幅くらいのコンクリートの棒の上を渡ったり、道端の花を摘んだり、影踏みしたり、いろんなことをしながら歩いていたから、学校へ行くときの何倍もの時間がかかってた。

 ブロック塀の上も歩いたし、滑り台の逆走もしたし、工事現場の有刺鉄線の隙間を抜けていったり、牛乳瓶や一升瓶の蓋を集めたり、ピンポンダッシュしたり、楽しいことがたくさんあったなぁ。

 でも、おかあさんには内緒だよ!


 とっても懐かしい風景が広がっていました。
 小学生はみんな運動靴はいてるけど、大人は草履や下駄をはいてる。
 わたしの小学生時代は、間違いなくこんな感じでした。

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あの頃が蘇る。忘れていた記憶の解凍。

塀の際を歩いて落ちたら谷底になるだとか、縁石から落ちたら奈落だとか、それをクリアしつつ、時にカエルや何かの卵を見つけてつつき、田んぼのわらの山から山へムササビのように飛び、顔に蜘蛛の巣が絡まったと思えば突然、誰かが駆け出すから聞けば怖い何かを見たと言い….

現実と想像の世界のなかで生き生きとしていた、そして体感時間がとても長かったあの頃を思い出させるこの本。

自分の姿をそこに見て、舐めるとしょっぱかった手のひらの味まで思い出してしまった。

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また気になって 手に取りました。最初に読んだ時は衝撃的で 帰り道をここまで変化させて帰ったら さぞかし毎日が楽しいだろうな、と。でも 子供の頃読んだら ちょっと怖いかも。
少し月日が経って 本棚にあった絵本を あそこの道はどうだったっけ、とまた読み返したくなるような感じ

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表紙から、ちょっとオドロオドロシイ感じがあったので読んでみることに。
ちょっとの冒険が空を飛ぶほどの大冒険だったあの頃。
子どもの頃は半分位い空想の世界に浸っていた自分の幼少期を思い出した。
学校の後に習い事や塾をはしごする今の子供達は空想の世界に行くことが出来ているのだろう。

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学校からの帰り道に白線の上だけ歩いたり影だけ歩いたり、そこに「落ちたら溶岩」みたいな想像を付け加えて「冒険」にするのは私もよくやってた。帰る本人はずっと後ろ姿だし町中の人も俯いてたりで顔がよく見えないのもあって、全体の雰囲気は何となく不気味。子供の頃に見る「知らない大人」って底知れない雰囲気があって割とこんな感じだったかも。

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子供が学校から家に帰るまでの夢想のような世界を鉛筆画で描いた絵本。日常と非日常を並べて同じ構図で描いているのが面白い。繊細な鉛筆画で描かれる現実も異界もどこか懐かしく、しかし帰ってこられなくなるような怖さがあって魅力的。

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私にとってとても新鮮なアートになる。日常生活の中にある小さな子が家路を通りながら、読者の想像のつかない想像力でサーカスの風景、大きなカエル、細いところに身のバランスをとるような出来事が見える。これは児童絵本ではないはずだと思いながら恐ろしい絵がどんどん描かれてある。気に入ったページはほぼ全部である。

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いつもの通学路。でも行きと帰りでは大違い。
空に浮かぶ雲・・・雲?塀を乗り越えようとしているあの足は何?
始まりからもうワクワクの予感満載。
ページをめくるたびに、新しい興奮が待っている。
ランドセル背負ってお家までの大冒険。

細部まで丁寧に書き込まれた奥行きのある風景も、
そろりそろり、でも果敢に進む小さな後ろ姿も、
頑張れ!気を付けて!あと少し!と応援しながら
何度でも何度でも繰り返し眺めたくなる。
また読もう。また見よう。また浸ろう。

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色彩を抑えたこの絵本は、最初少し怖い感じがしました。
けれど、読み進めていくうちに、私の頭の中には、自分が小学生の頃のかえりみちの出来事が色鮮やかに蘇りました。
田んぼのあぜ道を、田んぼに落ちないようにそっと歩きながら帰ったこと、公園の池のふちを歩いていてランドセルごと池に落ちたこと、通らなくても良いのに、わざわざ墓地のお墓の間を走りながら帰ったこと。
読み終わった後は、なんとも懐かしい気持ちでいっぱいになりました。

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