夜がうたた寝してる間に
君嶋彼方
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刊行日 2022/08/26 | 掲載終了日 2022/08/25
ハッシュタグ:#よるうた #NetGalleyJP
内容紹介
高校二年の冴木旭には、時間を止めるという特殊能力がある。だが旭にとって一番大事なのは、普通の人と同じように生きていくことだ。異質な存在に向けられる無遠慮な視線や偏見に耐え、必死で笑顔をつくっていた旭だったが、大量の机が教室の窓から投げ捨てられるという怪事件が起こり、能力者が犯人ではないかと疑われる。旭は真犯人を見つけて疑いを晴らそうとするも、悩みをわかり合えると思っていた能力者仲間の篠宮と我妻にも距離を置かれてしまう。焦りを覚えていたところに、また新たな事件が起きて……。
おすすめコメント
『君の顔では泣けない』著者待望の第2作!
周りに合わせて、無理に笑って。
俺ならうまくやっていける、そう思っていた。
――あの事件が起きるまでは。
【担当編集より】
周囲にうまく溶け込むことが至上命題の学生時代、そして大人になってからも、誰もが他者との違いに悩み、もがいてきたのではないでしょうか。『君の顔では泣けない』が誰とも入れ替わっていない私たちの日常の違和感に寄り添う物語であったように、本作も、特殊能力を持たない私たちの息苦しさを受け止め、それでも一緒に生きていこう、と背中を押してくれるはずです。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784041128329 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
素晴らしかった。「浮かないこと」を暗黙の了解で日々を生きる若者の焦り・息苦しさが全編に満ちて、読んでる誰もが一度は経験のある、あの独特な空気感に胸の痛みを覚えたのではないだろうか。特殊能力はほんのスパイスで、理不尽な世界に生きる若者の痛みと切なさがダイレクトに伝わってくる第一級の青春小説だと思った。そして、素敵なカバーの躍動感そのものが表現されているラストの数行の素晴らしさ。沢山の人に堪能してほしい。
小説でこんなにリアルさを感じたのは2回目です。
1回目はこの著者さんの一作目。
どうしてここまでリアルな心境を書けるの?
これ、エッセイじゃなくて小説だよね?と思わず確認しました。
私の話ではないけれど、友達の話。くらいには身近に感じるし、実際にあっても納得
1万人に1人が特殊能力を持つ世界。といっても能力者は圧倒的にマイナリティで、普通の人たちから羨まれて暮らしているのかと思いきや、肩身の狭い思いをしている。まわりから疎外され、いろんなかことを諦めて絶望すれすれのところで生きている様子に、意外なほど説得力がありました。
特殊能力をめぐる物語だけれど、結局、感情を読み取ったりコントロールすることは、能力者であってもそうでなくても難しくて、自分自身のことであってさえ、できないこともある。
人と人との関わりのあたたかさをじんわり見せてくれた、すてきな物語でした!