夜の道標
芦沢央
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刊行日 2022/08/10 | 掲載終了日 2023/03/09
ハッシュタグ:#夜の道標 #NetGalleyJP
内容紹介
作家生活10周年記念、慟哭の長篇小説!
あの手の指す方へ行けば間違いないと思っていた――
1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。早々に被害者の元教え子が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、被疑者の足取りはつかめていない。
殺人犯を匿う女、窓際に追いやられながら捜査を続ける刑事、そして、父親から虐待を受け、半地下で暮らす殺人犯から小さな窓越しに食糧をもらって生き延びる少年。
それぞれに守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を見せていく――
<著者・芦沢 央さんからのメッセージ>
デビューして10年、自分の中の怖いものを見つめるために小説を書いてきました。
自分が信じる正しさを守れなくなる日が来るのではないか。
今正しいと信じてやったことが、いつか正しくないことになり、後悔する日が来るのではないか。
膨らみ続ける恐怖の中で、今、私がどうしても書かずにいられなかった物語です。
<プロフィール>
芦沢 央 (あしざわ・よう)
1984年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。『火のないところに煙は』が静岡書店大賞を受賞。吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞、本屋大賞、直木賞など数々の文学賞候補にノミネートが続いている。著書に『許されようとは思いません』『汚れた手をそこで拭かない』『神の悪手』など。
出版社からの備考・コメント
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<中央公論新社営業局より>
この度はご覧いただきありがとうございます。
ご一読いただき、面白いと思って頂けたら、ぜひコメントを頂戴できますと嬉しいです。
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出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784120055560 |
本体価格 | ¥1,650 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
一見バラバラな登場人物たちの繋がりが見えてくるたびに、ドキドキヒヤヒヤしながら読みました。タイトルの意味がわかったとき犯人の気持ちを想うと、やるせなさと哀しみが押し寄せてきて、しばらく呆然としました。人が人としての尊厳をもって生きることの本質を問う衝撃的な物語でした。
少しずつ明らかになっていくそれぞれの事情と事件の真相が気になって、すぐに読み終えてしまいました。読み終わったあともしばらく余韻に浸ってしまいました。思わぬところで話が進んでいくのが、読んでいてとても面白かったです。読了後、また読み直すとちょっとした伏線に気づくことができ、それもまた面白かったです。
またまたすごいの読んだ
みんなの感想読んでたから期待してた
納得の内容
後半、音を立てて崩れていくような衝撃を受けた
大人のわがままに振り回された子どもが最後に大人のわがままで助けられるところに涙が止まらなかった。
芦沢央さんの作品は人間の心の奥の深いところを仄暗く照らすようでどうにもならない彼らの人生に読んでいて時に苦しくなりながらも最後に見える一筋の光に救われる。
最後にもう一度タイトルを見た時に熱いものがこみ上げてきた。
とても面白かったです。
登場人物それぞれに感情移入てしまいました。
特に波留に関しては、実は身近にいる「誰か」の話かもしれない。波留のような子が身近にいたら、自分は何が出来るのか?
そんな事を思いながら読んでました。
物語の始まりは全く関係の見えず、各々がバラバラに語っている人々が、少しずつ少しずつ距離を詰め、じっと押し殺していた秘密が明らかになっていく過程がなんとも不穏で不安で、「早く何とかならないかな。早く全てを知りたい!」と気持ちを焦らせ、読む手が全く止まらない。
次第に見えてくる真実は、大人の勝手な思いに振り回される子どもの痛々しい姿であり、人が正しく生かされる事が簡単に曲げられてしまう恐さでもあったと思う。
それでも側に寄り添う友がいる事、労わる目を持つ大人がいる事に希望が見えてホッとした。
信頼していた恩師を殺害し逃亡した犯人。犯人を匿う同級生。才能がありながら、その才能のために父親に利用され人生を半ば諦めている小学生とその友。犯人を追う警官。
それぞれの日々が並行して描かれている。交わることがなかった人たちが出会い、事件は思いもよらない方向へ向かう。
最大の謎は犯行動機。それが明らかになった時のやるせなさ。誰も責められないがゆえに切ない。
予想外の展開でまんまと騙された上に、美しいラストは忘れ難い余韻を残して心に留まり続ける。
傑作です!
先を知るのが怖くて少しずつゆっくり読みました。途中苦しくて、やめてしまおうかと思ったけど最後まで読んでよかった。このお話を知ることが出来て本当によかった。いろいろな感情と涙か込み上げてきて、読んだあともずっと彼らに思いを馳せています。
心に残る、どこかうら寂しいタイトル通り、果てしなくどこまで行っても心をえぐられるストーリー。突き詰めると人間の尊厳とは…結局人間のエゴでしかないのか?寂寥感にまみれたこの心情はどこに救いはあるのか…と思いつつ必死に食らいついていくと、最後にようやく救いがあり、万感迫るラストに感動です。
一人一人が抱えるてるものが丁寧に描かれていて、当事者じゃない当事者じゃないとどんな気持ちになるのか、考えになるのかまで考えさせられる物語でした。他人事としてしまいがちなことを今まで一度も考えてこなかったことを考える機会を与えてもらった気がします。
こうした題材の作品を書いて下さったことに一読者として感謝申し上げます。
ずっと気になりつつ新刊を追いきれていない作家さんです。ヘビーで、でも小説であると片付けられないつよさがあります。
やすやす人に勧められない?でもフィクションでもない?
あなたはテレビCMの多くが食べ物についてであると知っていましたか。
何かを変えることができるのは、本作の読者の人かもしれません。
これまでの芦沢央さんの作品とは異なり、ミステリー、どんでん返し、という作品ではなく、静かで、やるせなくて、苦しい本でした。窪美澄さんが好きなかたは合うかもしれません。一気読みは間違いない作品です。発売後もおすすめします!
小学生の話と過去の殺人事件。
視点が次々と変わるので一見関係ない話が進行しているように感じるがすべてのピースが続々はまって浮かび上がる結末…
時代設定が現代じゃないことが不思議でしたが読み進めるとなるほどそういうカラクリが、と。
親に愛され守られ、なんの心配もせずに
毎日を楽しんでほしい。
子供にはそうあってほしいと願います。
ハルが食べることすらままならずに
空腹をなんとかやり過ごすシーンは
涙が出るほど切ない。
事件が起こった背景を探っていく過程や
登場人物それぞれの事情が深くて
どうなっていくのか気になって読んでいたら
あっけなく終わってしまった。
犯人と被害者の間に
最後はどんなやり取りがあったのかとか
あの人はどうなったのかとか
気になるところが残ってしまいちょっと残念。
殺人犯を匿う女、窓際に追いやられ事件の捜査を続ける刑事、そして父親から虐待を受け、半地下で暮らす殺人犯から小さな窓越しに食糧をもらって生き延びる少年。徐々に明らかにされてゆく各々の行き詰まってしまっている日々とそこに至る背景には何とも切なくなりましたけど、自らではどうしようもなくなっていた閉塞感のある状況をぶち壊してみせた結末はなかなか印象的でした。