ヘパイストスの侍女
白木健嗣
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刊行日 2022/03/16 | 掲載終了日 2022/03/16
ハッシュタグ:#ヘパイストスの侍女 #NetGalleyJP
内容紹介
島田荘司氏が最終選考を務める「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」受賞作。
四ツ葉自動車の自動運転車が公道試験中に事故を起こし、社員であるドライバーの男が死亡した。後日、四ツ葉自動車社内の機密情報とともに「サイバー攻撃で自動運転車に事故を起こさせた」という脅迫文が届く。警視庁サイバー犯罪対策課の斎藤は、一課の女性刑事とともに、人工知能マリスを使った世界初の捜査に乗り出す。
島田荘司氏が最終選考を務める「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」受賞作。
四ツ葉自動車の自動運転車が公道試験中に事故を起こし、社員であるドライバーの男が死亡した。後日、四ツ葉自動車社内の機密情報とともに「サイバー攻撃で自動運転車に事故を起こさせた」という脅迫文が届く。警視庁サイバー犯罪対策課の斎藤は、一課の女性刑事とともに、人工知能マリスを使った世界初の捜査に乗り出す。
出版社からの備考・コメント
カバー画像は変更になる可能性があります。
おすすめコメント
★第14回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作★
「とても面白く、賞選考の読書であることを読了まで忘れることができた」と、島田荘司氏も大絶賛。サイバー犯罪、警察小説、本格ミステリと、さまざまなジャンルが融合したフレッシュな意欲作。
★第14回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作★
「とても面白く、賞選考の読書であることを読了まで忘れることができた」と、島田荘司氏も大絶賛。サイバー犯罪、警察小説、本格ミステリと、さまざまなジャンルが融合したフレッシュな意欲作。
販促プラン
書店の皆さま
2/28までのご連絡で初回指定承ります。
初回指定用紙を印刷のうえ、ご返送ください。
または
光文社書籍販売部 近藤、川原田までご連絡ください!(☎03-5395-8112)
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784334914547 |
本体価格 | ¥0 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
既視感のある某企業を連想させる自動車事故。あとがきの選評にもある通り、キャラの造詣は定型的だが、ITセキュリティのリアリティさがそれを補い、グイグイと読ませる。従来の捜査とサイバー捜査の対比をバディ風に上手くまとめられている感じた。2つの事故を叙述トリックでリンクさせて終章で締めたのはお見事。
意趣返し、復讐とカタルシス。正直、マリスは脇役でしかなかったが、AIとの共存する未来を筆者の代弁者として語らせたのだろう。期待をこめて
IoTや、AIなど、あまり得意な分野ではないけれど、捜査一課の前之園さんのおかで、一緒に教えてもらうような感じでなんとなく解ったようなつもりで読み進めることができました。謎の部分もまんまと騙されてしまいましたし、意思や、感情を持っているはずの人間がロボット化しているということなど、考えさせられました。蕎麦屋の店主が素敵でした。
「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の受賞作は期待度大で、それだけレベルが高い作品が多いので毎回楽しみにしている。今回も新人ながら構成力の上手さに感心しつつ、作品の世界に没頭した。AIはこれからも進化を続け、人間の知能を遥かに超える存在でありながら、このままで行くといつか人間がいらなくなるのではないか?と誰もがぼんやり思っているのではないだろうか。警察社会とAIという、泥臭い人間力と、仮想の知能とのせめぎ合いに、私には難解なIT用語も難なくクリアしながら読破。叙情的な作品が多かった受賞作の中で、異色のテーマで開花された著者の未来に期待。
やはり企業ミステリー、とりわけ自動車産業は面白い。
常に最先端の技術と美で人類の夢の象徴でもある自動車だが、取り巻く人間関係は夢とは程遠い。
自殺や殺人などと、物騒な文字が飛び交う中で、
自動運転プログラム vs AI「マリス」
という構図はとてもワクワクさせられた。
ヘパイストスの侍女の話で、彼女がいつまで私たちの侍女でいてくれるのかは気になるところだが、そんな在り来りな終わりにしなかったところが良かった。
自動運転車が公道試験中に事故をおこしドライバーが死亡した。
データ不正や隠蔽といったどこかで聞いたことのある事件を思い出させた。
捜査にあたる、捜査一課の前之園とサイバー犯罪対策科の斎藤。
そして人工知能マリス。
AI、IOTといった聞いたことはあるが説明はできない単語が多く、難しいなと思いながら読み始めました。
ドライバー死亡事故発端として話が進むにつれ、前之園と斎藤の背景や個性が分かり、面白く読み進めることができました。
そして、最後の台詞がとても心に残る終わり方でとても良かったです。
巧妙に仕掛けた伏線におおっと唸ってしまいました。AIに関する記述も読み進めることができ、また、キャラが際立つ登場人物たちだったのでドキドキしながら読みました。不確定な部分が確かに気になりましたが、それはそれで犯人の心の一面をうまく表現しているのかも、と捉えました。映像化期待しています!
*警察の世界を覗いてみることができる警察小説
警視庁捜査1課と所轄の関係、男社会で女性の捜査官が生き残るための奮闘記、体で捜査する捜査1課と頭で捜査するサイバー犯罪課の対立などを話している。警察という一つの言葉で表現されていた捜査の世界を細分化して、警察の組織世界を覗いてみることができる。
*夢の中の世界ではなく、もはや現実に一歩近づいてきたITミステリー小説
最近ニュースなどでよく聞かれるITの専門知識を活用したことが新鮮だった。漠然とした近未来ではなく、現実で適用されている最先端技術をリアルに説明することで現実世界に一歩踏み出したミステリー小説でもある。
警視庁サイバー犯罪対策課がIT知識を基に事件を解決するので、IoT、AI、 自動運転、ディープフェイクを使い、ニュースで聞いたことはあっても普通の人には良くわからない素材が出ている。しかし、ここに捜査1課の女性警察官の目を通してその用語などをわかりやすく説明しているので、関連内容をよくわからない人でもすぐ理解できることがよかった。
最後の最後まで作者に騙されたが、逆に緊張を維持しながら最後まで作品を楽しめてよかったと思う。
ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(通称福ミス)受賞作品。
島田荘司さん直々に最終選考を行うんですね。知らなかった。
書評も載っており、ミステリー初心者の私は判断材料と選考過程に唸るばかり。
作品はIT専門用語に詳しくない私でもすらすら読めた。飽きさせない展開で面白い。
同じく不得手な登場人物、前之園さんのおかげでサイバー対策課の斉藤さんが一緒に噛み砕いて説明してくれたから。
それぞれの登場人物の背景やバックボーンにも引き込まれた。
自動車業界の隠蔽による事故は以前にニュースや映画で記憶が新しい。会社の歯車になり首切りに遭ったり、ハラスメントを受けたり今でもそういった現実はあると思う。
業界の昔ながらの体質はすぐには変えられない。
犯人を最後まで見抜けず驚いた。
人間の仕事がAIに取って代わられる日が来るのだろうか。不安はあるけど斉藤さんや前之園さんの言葉に安心もした。
今の社会の問題を提起してくれる作品で、タイトルの回収も素敵だった。
自動車自動運転の急停止から始まる不正アクセスのミステリーは知識のレベルが物を言う、無知では食い物にされるしかない現実。不正アクセスはもう身近な問題で少しはセキュリティを設定して安心だと思っていたその安心感が落とし穴でもう自分の足元にある恐ろしさが辛いです。
あかつき自動車の自動運転の実証実験中に事故が起こる。サイバー攻撃を起こしたという脅迫文、事故は故意か攻撃かプログラムミスか…。サイバー対策課の斎藤と一課の女性刑事がAIをも駆使して真相を追う。自動運転のプログラムにAIという難しそうな展開だが専門用語が飛び交っても女性刑事に説明する形ですすむのでとても分かりやすかった。真相がわかると伏線がきちんとはられていたことに驚く。AIが人間の作ったプログラムだと再認識しながらも題名の意味が響くラストの展開も印象的だった。「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」受賞作とのこと。今後書かれる作品がとても楽しみ。
『ヘパイストスの侍女』
自動運転車の公道試験中に起きた事故。
世界初、自動運転車へのサイバー攻撃による事故だったのか?
サイバー犯罪対策課の警察官と捜査一課の女性刑事がコンビを組んで捜査に当たることになり…
他人に興味がなく事実だけ追い求める警察官と人の心を大切にしそこから掴み取ろうとする刑事。
最新のAIを駆使した捜査と地道に聞き込みを続ける捜査。
犯罪が複雑さを増す中でどちらのやり方が真実を突き止められるか。
日本社会の古い体質が招く弊害が事件を複雑にしていく。
最新の技術が生まれても、人間はアップデート出来なければ、世の中は良くならない。
SFで見た世界がそこまで来ていると思わせてくれる作品だった。
人とAIはお友達である。
最新の技術に詳しい著者が言ってくれているのは心強い。