学校がもっとすきになるシリーズ 10分後に自分の世界が広がる手紙(全3巻)
作:佐藤 慧
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刊行日 2021/03/31 | 掲載終了日 2022/05/01
ハッシュタグ:#10分後に自分の世界が広がる手紙 #NetGalleyJP
内容紹介
本棚に、もう一つの教室を。
『しあわせの牛乳』で第二回児童文芸ノンフィクション文学賞を受賞したジャーナリストの佐藤慧による、10分で読めるノンフィクション短編集。
すこし大人になってきた「君」に届けたいエピソードを、世界各地の取材から、不登校や兄弟との死別も経験した自身の10代の話から収録しました。これまで考えてみたこともなかったことに思いを馳せるきっかけになる「世界が広がる手紙」です。
①毎日がつまらない君へ
これまで訪れた国は、40か国以上。
そこで出会った人たちがぼくに教えてくれたこと
もしかしたら君は、なんとなく毎日が「つまらない」と思っているかもしれません。
同じことのくり返しや、したくもない宿題。
「あれをするな、これをするな」と言われたり、将来の夢もなかなか見つからない。
そんな君に、ぼくがこれまで見つけてきた「宝物」をしょうかいしたいと思います。
「こんなものが宝物なの?」と、君は思うかもしれません。
それでいいんです。
でも、君の「宝物」を見つけるヒントには、なると思うんだ。(はじめに より)
(単品ISBN:9784491043012 税込定価:1,320円)
②君はどんな大人になりたい?
「将来の夢」は決まってなくていい。
学校も未来も息苦しかったぼくが今の仕事にたどりつくまでの15年
「働く」のは、なんだかとっても大変そうで、「大人になんかなりたくない!」って、思ってしまうかもしれません。
ぼくも、そんなことを考えていたひとりでした。
今、写真や映像をとったり、文章を書いたりという仕事をしている38才のぼくは、その当時のぼくが 思っていた大人とは、まったくちがう大人になっています。
ぼくのそんな経験を伝えることで、君自身の思いえがく、「大人になる」というイメージが、少しでも広がってくれたらうれしいです。(はじめに より)
(単品ISBN:9784491043029 税込定価:1,320円)
③勉強なんてしたくない君へ
世界に飛び出して気づいたのは、勉強は「わくわく」から始まるということ。
君の背中をぐんとおす、勉強とのつき合い方
ぼく自身、勉強が大っきらいでした。中学1年生から不登校になり、それから教室で学んだ記憶は、ほとんどありません。
でも、ぼくがきらいだったのは、「勉強そのもの」ではなかったことに、大人になってから気づいたのです。
だって、好きなロックバンドの名前や曲を覚えたり、
ゲームをクリアするために、たくさんの魔法やアイテム、仕組みを覚えることは大得意だったのですから。(はじめに より)
(単品ISBN:9784491043036 税込定価:1,320円)
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784491043043 |
本体価格 | ¥3,960 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
子供が小さいので、これから読んでもらいたい本になるかなと思い、リクエストしました。
私より歳下なのに大切な人を何人も亡くしており、その気持ちは計り知れません。そのような経験からか思考力が優れているように思いました。それは多くの迷う若者の生きるヒントになるはずです。また経験した人しかわからない事がこの本にはたくさんあるので、ぜひ若い人達に読んでもらいたいと思いました。
『10分後に自分の世界が広がる手紙』というタイトルがとってもいいですね!
1巻目は「毎日がつまらない君へ」というテーマで作者が海外で経験した事柄が、平易で親しみのある文章で語られています。中身は7つの章に分かれていて、子どもたちが隙間時間に読み切ることができる分量に調整してあります。朝読書などに最適ではないでしょうか。ただ、この巻では「世界」ということも一つのテーマだと思うのですが、地図が入っていないのがかなり残念かな。もちろん、自分で調べるということにつながっていくので、あえての意図も読み取れます。個人的には、最後の「父のなみだ」が一番心を揺さぶられました。最後にありますが、一番、子どもたちに響くのでは? 作者のことをもっと身近に感じられるのでは? と思いました。
2巻目は「君はどんな大人になりたい?」というテーマで、これまでの作者の生い立ち、生き方について語られていきます。生と死を描いていて、素直に圧倒されてしまいます。きっとこの内容をかみしめながら、救われる子どもたちもたくさんいるのでしょう。こつこつ普通に過ごしているきまじめな子どもたちがちょっと置いてけぼりにならないかと心配になりますが、それでもヒントとなる文言があちこちにちりばめられていますので、上手に拾い上げていってほしいなあと思いました。
3巻目は、「勉強なんてしたくない君へ」です。勉強の大切さ必要性、とらえかたなど、作者らしい視点で語られていきます。学校がもっとすきになるシリーズ、という点では、学校ではないべつの環境?が際立ちますが、決して扇動するのではなく、その子その子の個性に沿ってというニュアンスが読み取れて、共感を覚えました。
全巻読んではじめて伝わること身近に感じられることも多く、学校などで読み聞かせしていくなどの読書などもよいのではないかと思いました。