哲学者に学ぶ、問題解決のための視点のカタログ
大竹稽、スティーブ・コルベイユ
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刊行日 2021/11/30 | 掲載終了日 2022/02/28
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内容紹介
哲学を学ぶな。哲学しろ!
世界が大きく変わろうとしている今、哲学こそ、探していた最高の問題解決の技法!
近代以降デカルトからデリダまで33人の哲学者たちによる50の視点
哲学者に学べ、でも、哲学を学ぶな!
つまり、哲学者たちの視点を学んで、その視点から、世界を見直してみよう! ということだ。
世界とは、社会であり、あなた自身の内側でもある。
哲学の大全的な本は多いが、その多くは、学説について学ぶものであって、読者が、自ら哲学する、すなわち、世界をそれまでになかった視点から見て、再定義するためのものではない。
でも、たとえば、ヘーゲルの弁証法についていくら語れたとしても、弁証法を用いて、いままさに、あなたが抱えている仕事の課題、人生の課題、恋愛の課題の糸口を見つけることが出来ないとしたら、一体何のための哲学か?!
これに対し、本書は、読者が哲学者が見いだした視点を現実の課題解決に用いるためのものである。一般のビジネス書における問題解決技法集のようなハウツー書ではない。それらがアプリケーションなら、本書は、問題解決のさまざまなOSを示し、読者がみずから、アプリケーションをつくりだしていくためのものといえる。
哲学の難点は、正確さと差別化を期するあまり、用語が難解になりがちなことだ。しかし、その訴えるところを知れば、深い共感とともに、あらたな視点を手にすることができるだろう。
そして、いままさにわたしたちがかかえる大小だまざまな問題ー仕事上の、あるいは人間関係上の、あるいは、自己成長に関する問題はいうまでもなく、いまの世界の大きな課題、すなわち現在の資本主義にかわる新しい世界にむけてのソリューションを見いだすこともできるかもしれない。
【目次】
序章「見ることは、世界と関係を結び、世界を変えていくことだ」
第1章 整理の視点
1 パスカルの視点 幾何学「なぜ数学を学ぶのか?」
2 ソシュールの視点 価値「モテ顔は時代によって変わる?」
3 デカルトの視点 機械「人間はアンドロイドになれるか?」
4 デリダの視点 ロゴス中心主義「なぜ会話力が重視されるのか?」
5 バルトの視点 エクリチュール「なぜ世界が日本アニメに注目するのか?」
6 ルソーの視点 社会解約「国が先か?国民が先か?」
7 マルセルの視点 実存「コロナ禍後のあり方は?」
コラム アダム・スミスが見た未来「資本主義に生きる人間」
第2章 解体の視点
1 モンテーニュの視点 懐疑「判断中止は思考停止か?」
2 ル・ボンの視点 群衆「SNSは国を動かすのか?」
3 ベンヤミンの視点 アウラ「わざわざルーヴル美術館に行くか?」
4 バタイユの視点 有用性「なぜスマートフォンはヴァージョンアップし続けるのか?」
5 フーコーの視点 パノプティコン「いずれ二十四時間監視される?」
6 ソシュールの視点 恣意性「なぜ境界問題は難しいのか?」
7 ドゥルーズの視点 差異「みんなちがってみんないいのか、ダメなのか?」
8 レヴィナスの視点 他者の顔「顔なしはコミュニケーションできるのか?」
コラム ヘーゲルが見た未来「歴史と自由」
第3章 探求の視点
1 カミュの視点 反抗「なぜ権威は胡散臭いのか?」
2 フーコーの視点 エピステーメー「アイディアはどこから生まれるのか?」
3 サルトルの視点 状況「新型コロナウィルスに先手は打てないのか?」
4 ハイデッガーの視点 ダーザイン「なぜ死ぬほど働きたいのか?」
5 ベルクソンの視点 運動「人生成功の方程式はあるのか?」
6 メルロー=ポンティの視点 身体「身体か精神か、それは問題か?」
7 アーレントの視点 活動「フリーターではダメか?」
コラム マルクスが見た未来「家畜人間」
第4章 発展の視点
1 ソシュールの視点 文脈「なぜ忖度はダメなのか?」
2 サルトルの視点 自由「自由が先か、不自由が先か、それが問題だ」
3 クロソウスキーの視点 シミュラークル「『私』の値段はいくらだろうか?」
4 ジャンケレヴィッチの視点 道徳「道徳の先生は道徳的な人なのか?」
5 ブランショの視点 友愛「共に生きるとは?1」
6 ナンシーの視点 死「共に生きるとは?2」
7 ラカンの視点 大文字の他者「無意識ってどんな世界?」
8 ボーヴォワールの視点 自己「『自分らしく』は何を意味するか?」
コラム リクールが見た未来「アイデンティティの受苦」
第5章 再生の視点
1 メルロー=ポンティの視点 眼差し「どこ見てんのよ?」
2 サルトルの視点 投企「人間に未来はあるのか?」
3 ロラン・バルトの視点 作者の死「これを書いたのは誰?」
4 ドゥルーズの視点 ナンセンス「できないことをするのはナンセンスか?」
5 バタイユの視点 エロス「なぜアダルトビデオに芸術性がないのか?」
6 ベルクソンの視点 イマージュ「『何でも見える鏡』があったら何を見る?」
7 デリダの視点 差延「異文化コミュニケーション能力って何?」
コラム リオタールが見た未来「アリ人間の悲惨さ」
第6章 創造の視点
1 カイヨワの視点 遊び「遊んでる?」
2 パスカルの視点 繊細さ「なぜアートは必修教科になれないのか?」
3 フーコーの視点 人間「人間に賞味期限はあるのか?」
4 サルトルの視点 高邁さ「非常事態を超える精神とは?」
5 ベルクソンの視点 愛「真実の愛にふさわしい人とは?」
6 バタイユの視点 至高性「なぜ世界が禅に注目するのか?」
7 マルセルの視点 誠実さ「愛し、敬い、慈しむことを誓いますか?」
コラム ボードリヤールが見た未来「モノに操作される人間」
おわりに(スティーブ・コルベイユ)
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784502412615 |
本体価格 | ¥2,000 (JPY) |