天国からの宅配便
柊サナカ
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刊行日 2022/02/15 | 掲載終了日 2022/04/05
ハッシュタグ:#天国宅配便仮 #NetGalleyJP
内容紹介
大切な人への、最後の贈り物は何ですか?
生者と死者の絆を繋ぐ4つの小包をめぐる、感涙の物語。
<内容紹介>
依頼主の死後に宅配便を送るサービス『天国宅配便』。
受け取ったのは、友人に先立たれた孤独な老女、祖母を喧嘩別れした女子高生、幼馴染みと結ばれなかった中年男、顧問の先生を喪った部活仲間……。
この世からいなくなったあの人が、最後に届けたかったものとは何だったのか?
心温まる宅配便を、ぜひ一緒に受け取ってみてください。
第一話 わたしたちの小さなお家
荒れ果てた家で独りで過ごす75歳の夕子のもとに届いたのは、かつて一緒に暮らしていた二人の女友達からの小包だった。
第二話 オセロの女王
都会に憧れながらも、閉鎖的な村で生まれ育ち、厳格な祖母と対立していた高校生の文香。しかし、祖母の死後に意外な彼女の本音を知る。
第三話 午後十時のかくれんぼ
中年男の祐は、会社でも家でも居場所がない。結ばれなかった幼馴染みの真帆を思い出していたある日、彼女の死を知らされて――。
第四話 最後の課外授業
大学生の長部のもとに届いたのは、高校時代の部活の先生からの手紙だった。そこには、謎めいた一文が綴られていて……。
販促プラン
発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。
発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784575244908 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
今日はとても寒く、何かあったかくなるようなお話はないかなと思い、こちらの作品を読みはじめました。
どんなお話か説明しようとすると、亡くなった方から贈り物が届くお話。なのですが…贈った側の思いと受け取る側の思いが様々で、そしてめちゃくちゃ深いのです…!絡まった糸が解けてはお互いを繋ぐ様が、切ないけどあったかく清々しい気持ちにさせてくれます。
涙が堪えられないようなお話もありました。私は第一話とエピローグでぶわっとなりました。
家族や友達を大切に、1日1日を大切に過ごしていこうと改めて思いました。
とても読みやすく優しい作品だったので、いろんな人にオススメしたくなりました。
そして読み終えた今、ぽかぽかしています。素敵なお話を読む事ができて幸せです。ありがとうございました!
依頼主の死後に届けられる謎の贈り物。
心温まる贈り物が、優しいお話と共に届きました。
一番心に残ったのは、第三話の「午後十時のかくれんぼ」です。
かくれんぼする二人の想いがとても切なくて自然と泣けてきました。
最期のときに、大切な人に伝えきれず天国宅配便を利用したいと思うかもしれないけれど、生きている「今」伝えられることは伝えたいなとも思いました。
大筋はタイトルから予想つく流れではあるが、一つ一つのストーリーには、それぞれ小箱のような宝物の思い出が詰まっている。
私が一番好きなのは「最後の課外授業」
先生の思い、青春時代の色褪せた日々のリフレイン、最後に答え合わせのように全てがピタッとハマった時に、物語は一気にカラフルに染まった。
読んでいて、死というより生を色濃く感じられるのはさすがのストーリーテラーの成せる技。
読んで本当によかった。
亡くなったあの人から届けられる小包の中身は?
4つのエピソードからなる本編。
4人の主人公の置かれた状況に、あるかもしれないなと思いながら読み進めた。
どれも切ない物語だ。
一瞬でも亡くなったあの人と繋がれたらどんなにかいいだろうと思う。
それは亡くなった人も同じであると、宅配便が届いた時にわかるだけに切なさが募る。
別れというのは突然だ。
今年、突然長年の友人を亡くした。
亡くなる少し前に「コロナの心配がなくなったら会いたいね」などとメッセージのやり取りをしていただけに喪失感は大きかった。
数年前から両親が終活といって断捨離を始めた。時折「これはここにあるから」などと言われたりする。
準備がなくても、あっても、やはり最期の別れの時に残された者は色々と思うのだろう。
天国宅配便。本当にあったらいいのに。
ファンタジック?と始め思ったタイトルでしたが、中身はとてもリアルで、真摯で、人間愛に満ちた物語でした。
亡くなった人から届く宅配便。送り先の相手を想ってそれを配達人に依頼した彼らの想いとは?宅配便を受け取る側の彼らは、誰もがそれぞれに抱えているものがあるのですが、宅配便を受け取ることによって気持ちに少し変化が出ます。
本作品は、何もかもうまくいった問題解決!とか大団円!とかではなく、お届け物をきっかけに少し踏み出せたりして自分自身が(それぞれのペースで)変われるようになっていくところが物語を身近に感じさせてくれました。
そうなんですよね。ハッピーエンドなんて無い、これからも人は沢山の“後悔”を積み重ねながら生きていくし、人生は続いていくし、問題は簡単に無くなりはしない。それでも私たちは生きていくのだ、逞しく、元気に。
身近な家族を亡くしたばかりなので、尚更に彼らが他人と思えなくなる1冊でした。
依頼主が死んでしまった後に届けられる天国宅配便。最初はファンタジーなのかと思って読み始めたけれど、そうではなく、その荷物や手紙は、自分が生きているうちにきちんと受取人のことを考えて、思いを込めて託されたものでした。だからなのか、そこには必ず人の死が書かれているのに、あたたかい気持ちになりました。エピローグはそれまでの4つの話とは違う角度で書かれていたけど、そこにもというか、そこにこそ大切なメッセージが込められているように思いました。
人はこの世を去っても親しき人の心の中に生き続けるものです。その限りにおいては生命は永遠で、死にゆく人のメッセージも生き続けます。天国宅配便、そんな仕事があってもいいかな。そんな風に思える小説でした。死にあたって、人として何を語り、何を残せばよいのか。あるいは家族とは何か、親しき友とは何かを考えさせられます。
川のこちら側の4人は私とは全く違う人生を生きているのに、どこか共感する部分があるような気がして、読み始めたら夢中で一気読みでした。
それは『まだ間に合ううちに思いきってやってごらん』というメッセージ(贈り物)を受け取ったからだと思うのです。
川の向こう側へ行ってしまった人からの最後の贈り物が、こちら側に残された者の人生を後押しする。とても前向きな気持ちになれるお話で、発売前なのに続編を期待しています。
読ませていただいて、ありがとうございました。
題名から推測して、ファンタジーな話なのかと思いきや心温まる人情の物語でした。どの話の主人公たちも、いきなりの配達人にとまどいつつも故人の思いを受け取っていくことで前を向いていく…。どんな過去があってこの天国配達便という職が生まれたのか、過去編のような続きを期待します。
依頼人が亡くなった後に、依頼を受けた荷物を届けてくれる「天国宅配便」。
配達人・七星が関わった4つのエピソードを収めた短編集。
今は亡き人から荷物が届いて物語が動き出す、という構図は共通するのに全く飽きずに読むことができました。
その秘密は荷物の送り主が、「人生の最期の時を楽しく過ごした親友2人」、「厳しくて田舎の常識にこだわっていた祖母」、「長く会っていなかった想い人」、「高校時代の顧問」とバラエティに富んでいたからだと思います。
一番印象に残ったのは最終話「最後の課外授業」です。
高校時代、全くやる気なくサイエンス部部長を務めていていた長部のもとに、ある日天国宅配便から荷物が届きます。送り主はサイエンス部顧問だった真田先生。名前を聞いても最初は真田先生のことを思い出せないぐらいほどだった長部ですが、他の部員に手紙を届けることを課されてしまい、渋々大して仲良くなかった部員たちのもとを訪ね歩くことになり・・・。
話の展開、最後の結末にグッと心をつかまれました。
最後の言葉。誰かに託したい思いを届けることができたら、それはとても素敵なことかもしれない。定まった死がある身に、明日を生きる希望が持てるようで、気持ちの整理をすることもできるようで。実現したら明るいものばかりではないのかもしれないけれど、これは切なくも糸をつなぐ物語だった。
本当に実在したらいいなぁ、天国宅配便。現実問題、生前は素直になれず思い残してしまうことって少なからずありそうな気がします。それを亡くなった後では一方的ってことになってしまうかもですがそれでも届けたい想いを届ける…ほんとに実在したらいいなぁと思いました。
個人的にはかくれんぼの話が好きです。
igで仲良くしてる方が上げられていて興味を持ちダウンロード。
旅立つより残された側の方が辛い、今の今までそう思ってきました。けれども残す側も同じように辛いのだと思いました。
時折、末期癌の若いお母さんがお子さんに向けて書き溜めていた手紙を毎年誕生日に送るエピソードをメディアで目にします。
涙なしには見られません。
自分だったら誰にどんなものを贈るのだろう。
色々なことに想いを馳せながら読みました。希望の光が見える、優しい優しい作品です。
届けるのは想い。
依頼主が亡くなった後に届ける「天国宅配便」。配達人・七星律は物だけではなく想いも届けている。
届けたい事情、届けられる事情も様々だが、共通するのはせつないながらも温かい。面と向かってはなかなか伝えられない届かない想いが物に託され届けられる。少し躓いたり、迷路に入り込んでいる遺された人々にとって、何よりも大切な哀しみであり、温かいものであろう。お互いの気持ちが一致し、真意が明らかになったとき、涼やかな感動に包まれる。
「生」と「死」で分かちながらも想いで繋がる温かい物語。
切なさが胸にくる第3話がオススメ。
『天国宅配便』真っ先にファンタジーかな?と読みはじめましたがそうではなかった。
人に想いを伝えるって簡単なこと。
なのに、なかなかスマートにできないものだし生きていれば後悔ばかりが残ります。
心に明かりが灯るような温かな物語に笑顔になりました。
私なら誰に届けてもらいたいかなって考えて、いや伝えられる今を大切にしたいとも思いました。
天国宅配便の七星さんが届けてくれるものは手紙や物の形をしているけれど、それは故人の思いなんじゃないかしら?
生きている間に伝えられなかった大事なこと、上手くことばにできなかったこと、そして、あなたを大事に思っていますという気持ち。
エピローグで語られた七星さんの話が、彼女がこの仕事を続けている秘密なのでしょうね。
本当にこういう宅配便があったら、わたしも頼んでしまうかもしれません。
「天国からの宅配便」というタイトルに、ファンタジーのお話かと思いましたが、そうではなく、登場人物たちのとてもリアルで切実な問題に、深く引き込まれました。それぞれのお話で、荷物を開け、涙しました。
人生の最後に、誰かに何かを伝ることができる「天国宅配便」が現実にあったら、自分ならどうするだろう。自分の死後に生きつづける人たちに何かを残せるようになりたい。悔いのないように生きたい。そういう気持ちにさせてくれる素敵な作品でした。
自分の死後に、残された大切な人へ託したい贈り物を届ける天国宅配便というサービス。その届け先となるそれぞれの人物と依頼主との関係や生前に伝えられなかった思いが綴られる短編集。物語の進行に従い仕掛けが解き明かされ、受取人の心をほぐし、読み手の心も温める。
亡くなった人からの依頼で荷物を届ける天国宅配便。依頼人が死を前に想いを託した小包。その想いはそれを受け取った人たちのその後の人生に勇気を与えてくれる。今を大切に生きて行こうと思わせてくれるとっても素敵な連作短編でした。もっと沢山のエピソードを読んでみたくなりました。
希望を見失いかけていた主人公たちに届けられる、天国からの宅配便。最初は疑心暗鬼だった彼女たちへのメッセージは、伝えたかったけれど伝えられなかった思いだったり、上手く行っていない現状を励ますメッセージだったりで、届けられた想いはとても優しくて、それぞれのエピソードがとても印象に残る物語でした。
川の向こうと、こちら側をつなぐ最後の贈り物。それを届ける「天国宅配便」の七星律。人の死は予想ができないだけに後悔が残る人は沢山いるだろう。でも、何らかの事情で自分の死が身近にあると知ったら、後悔なく大切な人へ託せる物があるはず。4章の短編の話はどれも「遺される大切な人へ」の気持ちがある贈り物だった。人生に変化はつきもの。その贈り物を起点に贈られた側も変化するだろう。そんな人たちのために、七星律は今日も誰かの元へ。「午後十時のかくれんぼ」は『桜のような僕の恋人』を思わせる内容でした。
読みはじめはなんとなく想像できるパターンかなと思ったけど違った。
印象的だったのは第2話。
タイトルも好き。
対立していた厳格な祖母の本音とは。
心で思っていても伝わらないよね。
後悔しないように伝えていこうって思えた。
タイトルからはファンタジックな物語を想像させるが、そうではなく、亡くなった人が生前託したメッセージが宅配場で届けられるというストーリー。どの話も温かく優しさに溢れています。もし、自分だったら誰に何を届けたいだろうと考えると同時に、伝えたいことは生きている間に伝えることも大切と教えてくれます。
どの話もジーンとくる、亡くなった人から届く、天国宅配便。
私は特に、幼馴染のかくれんぼ好きの女の子のお話と、サイエンス部の顧問から部員に届いた、謎のお届け物の話が好きでした。
かくれんぼ好きの女の子はもう、最初の方のエピソードがすごく面白く、ここまでかくれんぼに本気だしてる子とかいるの!!と思いつつそこからの展開にもう涙涙!!!!すごくすごく切なかったです。
サイエンス部の話は、5人の部員に、手紙と、それぞれ持ち物と集まる日が書いてあり、砂糖1キロとか、子供用ビニールプールとか、5人そろったところでまだまだ謎のままだったんですが、最後のお届け物でなるほど!と。とても素敵な先生だなあと思いました。
読んでるうちに心にしみてきて、大事な人に会っておかないとなと思わせるお話でした。