タイトルは、「どうして目玉は落っこちないの？」だが、書かれているのは、目の話だけではない。寧ろ目の話も書かれていると言った方がいいかもしれない。内容は、私たちの体全体に関することだ。私たちはあまり自分の体と言うものを意識することは少ないだろう。しかし、本書を読めば、体のしくみについて、より知ることが出来るのではないかと思う。「どうして」という問いかけも多いので、親などが、まず子供に考えさせた後、この本を使って説明するといいかもしれない。

児童向けの化学の本。見開きでバーンと目に入ってくるカラフルなレイアウトが楽しい。
系統立てて理解を深める系ではなく、気になるあんなことやこんなことや、知らなかったことに対する「そーなんだ！」がいっぱい詰まった本です。

「おしえて！科学シリーズ」２。人体の秘密。タイトルに「目玉」とありますが、目玉だけではなく、人体のたくさんの不思議と機能、仕組みについて、率直な疑問に答える形で構成されています。
子どもなら、いえ、大人でも、なんでかな？どうしてそうなる？という疑問を、易しいことばで解説。
人間の体の仕組みは複雑で、本当に不思議。でも、必要な進化を遂げて今の人体になったことがよくわかります。
しばし、自分の体に目を向けてみる、いい機会をいただきました。

専門書を出しておられて、理系じゃないものには縁が薄いかと思いきや、美しい翻訳絵本を多数出されているので、いつもこの表紙すごく綺麗、とか、この話理系じゃなくても読めそう、とか理科に興味のある子供たちをたくさん知っているから紹介したいな、と思う。そして積読もふえてしまう結果にもなっているのですが、いつも面白い視点のものを届けてくださる気がしています。

余談ですが、そして勝手な私見でもありますが、翻訳系の本は、少しでもこんな本読んだよ面白かったよ、と伝えたいという気持ちがあると、色々なワードからのヒットがあるのを感じています。例えSNSでフォロワーがたくさんいる、とかでなくても。その中で、著者の名前をきちんと記しておくと、著者本人が見つけてくれて、面白い、と言ってくださることが時々ですがあります。同じ本なのに。読めないのに、日本語の表紙だけ見ても、読めないけれど漢字が面白く美しく見えるのだと思います。どこまで拡散できるか、貢献することができるかはわかりませんが、伝わったと感じることは幸せに感じます。

本書は、体に関すること、保健の時間に習うような、理科の時間に習うような、人体の不思議や疑問、と根っこのところは同じように、啓蒙、あるいは子供たちの興味を覚醒されるような、そんな狙いがあると思います。でも、何それ知らなかったわ、ってことは大人でもたくさんある。最近そのような本が増えていると感じます。細菌、などという関連の本は、あまり四角四面になりすぎず、感染症と戦わねばならない現代の子供に向けての頑張れってメッセージなのかなと思いました。



#Whydontyoureyeballsfallout?

Text: #AnnaClaybourne
Design and Illustrations: #MattLilly


ISBN-10 ‏ : ‎ 4759821627

<A Question of Science>
Why don't your eyeballs fall out? and other questions about the HUMAN BODY

身体の仕組みについての素朴な質問をイラストと簡単な言葉で教えてくれる本。糖と脂肪の身体に悪いものがどうして好きなのか、しゃっくりがどうして起こるのか、虫垂はどんな機能があるのか、デベソの閉じ方ってなに？ともうちょっと詳しく深掘りしたくなる。こうやって疑問が変わっていく知識の収集は楽しい。