闇祓
辻村深月
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刊行日 2021/10/29 | 掲載終了日 2022/12/25
文芸小説 | ミステリー/サスペンス | ホラー
ハッシュタグ:#闇祓 #NetGalleyJP
内容紹介
あいつらが来ると、人が死ぬ。 辻村深月、初の本格ホラーミステリ長編!
「うちのクラスの転校生は何かがおかしい――」
クラスになじめない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。
しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。
唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したり……。
ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。
身近にある名前を持たない悪意が増殖し、迫ってくる。一気読みエンタテインメント!
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784041117316 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
怖かった。これ、他人事でもなく。フィクション、ファンタジー、と言えないリアルがここにありますよね。
辻村深月作品は、何気ない会話で生じる空気の凍る感じとかが、いつも本当に凄まじいのですが、今回は“闇ハラ”なだけに尚凄かった。息が詰まりそうになるんですけどこちらが、と思いながら「どうなるの?なんなの!?」と生唾飲み込みながら読みました。
ある意味、根絶出来ない恐怖なのでしょうか。何が怖いって、いつ自分がそっち側にいくのか自分でも分からないとこです。私は…私自身に自信を持てませんよ…。
この転校生すごく怖い…と思ってたらそっちかー!!!と声が出ました。
全部の話がどことなく経験がある、こんな人見聞きしたことあるな…というジワジワとした怖さがあって夢中で読みました。
今日もどこかで闇ハラスメントが起きてるかも…
周囲の人々を巻き込んで、どんどん増殖する闇ハラは、そうか怪異であると言える。
始まりは誰もが持つちょっとした妬みや嫌悪だったものが、膨れ上がる恐怖。
親切とか正義とか優しさの影に隠れた違和感に終始ぞわぞわした。
家族って非常に厄介ではあるよね。
神原家に魅入られそうな気がしてならない。
凄いものを読んでしまった…全くのフィクションなのに、何故か何処か心当たりのある気がする部分があり、現実との境界線がぼやけて来た気がして、読み終わった今、背筋がすぅ~っと冷たい気がしています。
人は『言葉の黒魔術』に何とも弱いものですね。
辻村深月先生の新作ミステリーとの事で、とても読みたいと思っていた作品でした。期待を上回る面白さに一気読みでした。読ませていただきまして、ありがとうございました。
面白かったです!!
ビクビクしながらも読むのを止められない!!!
電車内で隣に座ってる人も実は……という恐怖を感じながら読んでました。
身近にいる「ちょっと変わった人」とは関わらないようにしたいですね(笑)
表紙を見るとなんか安いラノベっぽくて読むのを躊躇するが、いざ読み始めるとめっぽう面白い。止まらない一作。
一言で言うとイヤミステイストのホラーものだが、展開が巧い。
映画「冷たい熱帯魚」とか「クリーピー」などが好きな人にはベストマッチの作品。
連作だが、どの作品も見事にキャラが立っていて映像向き。
不気味で怖い…!読み始めてすぐにこの物語の異様な空気感に飲み込まれました。
一章がめちゃくちゃ良いところで終わり、勢いよく二章に入ったら????!(←こんな気持ち)三章でまた??!!!!(←こんな気持ち)になって、そこからはもう読み進める指が止まりませんでした。
怖い感じのお話なのに面白い!!
私達の周りに潜んでいそうな闇が次から次へと現れて、ひえ〜〜〜〜ってなりながら読んでいました。
そしてとても読みやすいのであっという間に読み終えてしまいました。もったいない…!おかわり!!!
ゾワゾワハラハラな体験をありがとうございました!
・・・こわっ!
ほんとに一言で「怖い」と言ってもこんなに種類があるんだと改めて
背筋がひんやりです。
超常現象的な怖さももちろんですが、何より、「人」が怖い!
より人と人との繋がりが希薄な今の社会、身近で起こっていてもおかしくなさそうな
リアルさがめちゃくちゃ怖い。
なのに、読むのが止められない。
一気読み必至です!!
闇ハラがこんなに怖いものとは。
ただ、ただ、震えた。
人の心の闇とはここまでなのか。
身近にありそうで、そして自分自身大丈夫か?と怖くなった。
改めてもう一度読み返そうと思う。
辻村深月さんの凄い。
怖いのに、どこか心当たりのあるやりとり。ホラーとしての怖さより、闇ハラが怖かったです。これはどういうことなのか、どうなるのか、どう繋がるのかと、怖いもの見たさで読んでいました。今はとにかくお守りが欲しいです。
『闇祓』
闇ハラスメント…自分の事情や思いなども一方的に押しつけ、不快にさせる言動・行為。
思い当たることがあるような…初めは不快に感じていても、いつの間にか取り込まれてしまう。
本当にどこにでもあることから始まって…そして、人が…
人が一番怖いって言ってしまったら、そこで終わってしまいそうなんだけれど…
誰でも闇ハラの被害者、そして、加害者になってしまう。
世間の闇が深く深くなっていることを思い知らされるホラーミステリー、怖いけど、こういうのが読みたかった。
黒辻村作品。気味悪さ漂う中、一気読み。何が怖いって人間の悪意と闇が形となって表れてくること。短編集かと思いきや連作でラストに謎が若干解明するが白石君が闇祓になった経緯や彼が持つ特殊能力は何なのかは不明。神原家の始まりも謎。それでも辻村さんのミステリは読ませる。身近にいるちょっと変な人がそのコミュニティに浸食していく様は不気味だし、悪意が凶器になるのはありえそうで怖い。自分の正義を振りかざす人には気をつけよう。
辻村先生の初ホラーということで、どのような内容かワクワクしながら読みました。
先生が得意な人間の怖さの部分が遺憾なく発揮されており、歯車が少しずつ狂っていく感じが
身近に感じる内容でぞわぞわと侵食されていく怖さを感じました。
アニメ化にも向いていそうな内容で、メディア化も楽しみです。
個人的には、やはり2章の沢渡団地の内容が一番ぞわぞわ来ました。
SNSで明るいやり取りをしながら、当事者の気持ちも考慮せず悲しがる。
ヤミハラの世界だけとは思えない現実であるであろうこの怖さは、本当にぞっとします。
ママ友の集まりの怖さを書かせたら、辻村先生に並ぶ作家さんはなかなか居ない気がします。
こんな恐ろしいエピローグがあっていいのか!?
絶句でした。改めて、なんて怖いんだと思った。この物語を読んで、「闇ハラ」というものはあるんだよな、こういう形をして近づいてくるんだな、と理解できた後でも、狙われてしまったらかわせる自信がない…。エピローグを自分にあてはめて簡単に想像できてしまいそうで、あわてて取りやめた。そんなの今直視するの、ちょっと怖すぎる。
怪異系ホラーの話が大好きです。辻村先生の作品も結構好きで、これは是が非でも読まねばと。読んでる間中、また読了してもネバネバとしたなんとも言えない気持ちにずっと包まれている感じでした。人間というか人間社会が必ず孕んでいる膿のようなものがものすごくはっきりわかりやすく不気味に描写されていて、それを怪異のせいにする。新しい恐怖を味わいました!とりあえず2度読みをしっかりさせていただきました。
まず、えー、『ヤバいやつ』そっちだったの?って衝撃!!
闇家族ほどじゃないけど、いるよね、こんな人。
学生時代のあの子、職場のあの人。読む手が止まらない。
うちの実家も竹藪があったから無事に生きてこれたのかしら?
至急、竹の葉っぱを送ってもらわないと!!
こ、怖すぎる……!!!
ちょっと予想もつかなかった方向の怖さ。もしかしたら、私の周りにも居るんじゃないか?と思わずにいられない。
もしも遭遇したら、どうしようもない、逃げられない。結局、怖いものは人間に回帰するんだなと震えました。
一気読み確実のホラー小説。震えながら読了。
人間関係で悪意か善意かわからないけど、なんかモヤモヤする感じ…それってヤミハラかも。
始めは、ほんの違和感やひっかかりだったものの、気づいたら闇に飲み込まれる。この闇がどんどん侵食していく過程は、気持ちの悪さをおぼえる。
繋がってそうで、繋がりが見えてこない短編。なにかずっと違和感は感じてましたしが、あんな繋がり方をするなんて。気持ちの良い驚き!
心がザワザワするミステリーであり、怖い!!とスマホを投げ出しそうになるホラーであり、少しだけラブストーリー、壮大なファンタジーのようでもある。
それぞれの章に不快な人物が出てきて、それはそれは気持ち悪く読んでいるこちらまで闇に引きずり込まれるような気分になるが、続きが気になり一気に読んでしまった。
気づかないうちに「闇」はすぐ近くにあるかも(いるかも)しれない、と思うとゾッとする。
じわじわと侵食し周囲を取り込む闇ハラスメント。不思議な転校生の出現で少しずつ歯車が狂い出し、自身が抱える闇が浮き彫りにされていく、究極の自尊心ミステリー。序盤そこまで繋がりのない短編に感じたが、途中から次第に点と線が繋がり、全てが綺麗に纏まる爽快感があった。
ホラーは普段あまり読まないのだが、いろんな辻村深月を読んでみたくて。
想像していたのとは違う怖さでした。
言葉にすることで振りまかれる闇。
自分の愚痴や悪口も闇の種になっているかもしれない…という警鐘を感じさせました。
どこにでもありそうな日常の中で、始まりは少しの違和感と疑惑。でも気のせいだよね?って思うけどやっぱりなんかおかしい?‥と思った所からゾワゾワしてきました。気を許すと一気に畳み掛け取り込まれそうになる様はリアルな映像が目に浮かぶ程の臨場感でむちゃくちゃ怖かったです。実は気づかないだけでもしかしたら自分の周りにも?
闇ハラ。実際に現代のSNSが日常の世界では特に、当たり前にあると思います。
闇ハラに対して自分をどうコントロールしていくか。だから今の世の中は鬱になりやすい人が多いのではないかと考えさせられました。フィクションではあるけれど、でもフィクションではないような凄く面白い作品でした。
メンヘラ、束縛、自己中、その辺りとの境目がどこなんだろうととても考えてしまいました。自分のプチ迷惑が周りの人にこんな影響を与えてしまうかもしれないと反省されてくれるリアルなサスペンス、ホラー小説です。
そいつらが来ると人が死ぬ。
そう書かれてしまうと、うっかり流してしまいそうなハラスメントやプチ迷惑についてとても考えてしまいます。考える、べきなのかもしれません。人と人との在り方について。
ある日転校生がやってくる。その彼は何かがおかしい。距離感とか雰囲気とか、その彼、要が不穏な因子として この物語が進んでいくのかと思っていました。ですが!
おもしろかったです! 最初の章が終わって次の章で これは連作ではなくて 短編集なのかなと思って読む進めれば しっかりと連作でした。すごい。
怖いですね。浸食される恐怖。人が与える影響というか。最初はわからない。ちょっと変わった人と思ったり すっごく真面目ないい子だと思われたり 人あたりがよくて気弱そうに思えたり。今回で私がもし警戒するとしたら主婦のかおりだけなような気がする。最初から違和感ありありで常識とかね 絶対かかわりになりたくないよね。それ以外の人たちだったら普通にいい人と思っちゃって 深くかかわってしまいそう。そして浸食されて歯車が狂っておかしいことをおかしいと気づけなくなって破滅しちゃうそうです。誰しも心の隙間というか弱みや悩み。精神攻撃みたいな。心理学なのかな。不思議な力を使うわけじゃない。あーでも 誰もがおかしいと思わず感化されるのは不思議な力なのかな~
そしてそんな闇を振りまいて巻き込んで破滅させる家族を追い詰める人たち。要たち。その組織がとっても不思議。どんな結社なんだろう。被害にあった人の縁がある人たちの結社みたいだけど なんらかの権力なりがないと もちろん資金もだよね。知識とかも。陰陽師関係とか?化け物退治を生業にしてる団体とか? そこらへんが はっきりとは描かれていなくて 今後にわかってくるといいな~と そして続編を期待しちゃいます。
誰でも心に小さな闇を抱えている。ちょっとした妬みだったり、嫌悪感だったり・・・。
でもそれは日常生活に埋没し、例えば小さな愚痴くらいで終わってしまう。
ところが、そこ大きな闇を抱えた人間が現れ、周囲に影響を及ぼしたら・・・こんなことに
なってしまうのか!?
闇を押し付けられ、壊れてゆく。これは他人ごとではない、もしかしたら自分自身に降りかかって
しまうかもしれないと思わせるリアル感がある。
終始怖いな~と感じつつ、先を読みたいという思いが止まらず、ほぼいっきに読んでしまった。