ただし、無音に限り
織守きょうや
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刊行日 2021/12/20 | 掲載終了日 2021/12/17
ハッシュタグ:#ただし無音に限り #NetGalleyJP
内容紹介
推理小説の名探偵に憧れて開設した〈天野春近探偵事務所〉。主な依頼は浮気調査と理想通りとはいかないが、ときに知人の弁護士からまさに探偵らしい依頼が舞い込むこともある。しかし、それは春近の特異な体質を当てにしてのものだった。持病が原因で亡くなった資産家の死の調査、二年前に借金を残して行方をくらましていた失踪人の捜索――”霊の記憶が視える”探偵、天野春近が挑む二つの難事件を描いた、霊能力×ミステリ!
推理小説の名探偵に憧れて開設した〈天野春近探偵事務所〉。主な依頼は浮気調査と理想通りとはいかないが、ときに知人の弁護士からまさに探偵らしい依頼が舞い込むこともある。しかし、それは春近の特異な体質を当てにしてのものだった。持病が原因で亡くなった資産家の死の調査、二年前に借金を残して行方をくらましていた失踪人の捜索――”霊の記憶が視える”探偵、天野春近が挑む二つの難事件を描いた、霊能力×ミステリ!
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784488412210 |
本体価格 | ¥740 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
霊の記憶が視える探偵天野春近は、なんだか頼りなくて、依頼先で出会った楓はしっかりしすぎの中学生。
中学生に頼りすぎかもと思うのに2人のバディのような関係が楽しかったです。タイトルに惹かれて読んでみましたが、次回作あるのかな?もっと探偵の活躍を読んでみたいです。
大変楽しく拝読しました。
織守先生の作品は、記憶屋シリーズしか読んだことがありませんでしたが、こちらの作品も是非シリーズ化してほしいと思いました。
これから事務所を楓くんが手伝うのかなとか、2話目の事件はこの後どうなるのかなとか、朽木さんのスピンオフは?とこの世界が広がっていって欲しいです。
ただ、ひとつ気になったのは、主人公が楓くんを突然「おまえ」呼びするのは年下だから?と少し引っ掛かりを感じました。
織守先生の描く不思議な世界は不自由なことや怖いこと、悲しいことがあっても、どこか優しい空気が流れていて人間味が感じられます。
思い込みの強い探偵が反省しながら改められないのも、あまり見たことのないキャラクターのような気がします。
霊能力を持った主人公が、自身が営む探偵業の中で様々な依頼を受け解決していく。霊能力、探偵、だなんてかっこいいキャラクターをイメージしてしまうが、実際の主人公はその特殊能力も、探偵力も少し残念な青年。でもそのおかげで怖さも軽減されているため、読んでいる側はリラックスして読める。一話目の優しく切ない展開の後、二話目でまんまと騙されたが、最終的には、やっぱり優しく切ない。織守さんは、「優しく切ない」の名手だ。それから、一話目の依頼で出会った中学生の楓が、間違いなく主人公よりかっこいい。もっと春近と楓のタッグが見てみたい。
特殊設定ミステリィのような新しくて、でもきちんと参加出来る楽しいものがたりです。そんなところに穴があるなんて誰が想像できましょう。ころっと展開が変化して悔しくも面白い連作中編です。
不思議な世界観と伝わりやすい文体を武器にぐいぐい読者を引き込んでいくのがとてもお上手な作者の文庫化最新作です!
推理小説の探偵に憧れ、探偵事務所を始めた主人公。
”霊が視える”という特殊な能力で事件をあっさり解決!・・・なんてうまくいくはずもなく、何とも頼りないが人間味あふれる主人公が好ましい。
特殊能力といっても、霊がぼんやり視え記憶を読み取ることができるだけで、意思疎通ができるわけでも音が聞こえるわけでもない。まさに「ただし、無音に限る」である。2編目では頼もしい相棒?となった楓とのやり取りもよかったです。とても読みやすく面白かったです。
続編あるかなぁ
探偵のレイの能力が高まって欲しいし
最強コンビになって欲しいし
未解決の犯人?はまた後から
登場して欲しいし
もっと身近な事件の推理、解決もして欲しい
期待感ばかりですが。
ぼんやりとした霊の輪郭や霊の記憶が視えるという限定的な特殊能力をもつ私立探偵天野春近。自分の特殊能力を把握しきれておらず、何とも頼りない。しかし地道な聞き込みや調査を重ね、事件解決に奔走する姿に親しみを感じる。資産家の死の真相解明と失踪した夫の行方。どちらの話も穏やかに進んでいき、切なさを感じずにはいられないが、第2話では思わぬ展開が待っている。主人公のように、自分がどれだけ思い込みにとらわれてしまっているかをつきつけられた。中学生の楓との凸凹コンビが絶妙なので、機会があればまた2人に会いたい。
手がかりはそこにいる?
私立探偵・天野春近は知人の弁護士にある調査を依頼される。ある特殊能力をあてにされての依頼なのだが・・
特殊な設定(能力)が限定的でしかも万能ではない部分がリアリティを産み出し、バディともいえそうな少年の存在が物語のリズムを出しているかのようです。また真相を導く手がかりも絶妙です。
真相の意外さと設定の妙が絶妙にリンクしたミステリ。
”霊の記憶が視える”天野春近が推理小説の名探偵に憧れて開設した探偵事務所。
特異体質を活かして挑む二つの難事件を描いた、霊能力×ミステリ!
現役弁護士でもある著者の新境地。
ワトソン役の少年も登場し、シリーズ化にも期待!!
読みやすくて、面白かったです。
「霊もの」×ミステリということで、ちょっとなぁ…と、読み始めるまでは苦手意識がありましたが、
シンプルな文章で、もって回ったような言い回しもなく、冒頭から作品の世界に集中できました。
作品の世界というか、同じ場所に立っている感じがしました。
調査対象者の楓くんとの関係もよかったです。
ズケズケと天野にものを言う態度も言葉遣いも、嫌な感じがなくて、
この二人のバディもので読編があったらいいのにとも思いました。
探偵さんが大活躍したり暗躍したりして事件を格好良く解決するのではないところや、
亡くなった人に想いを馳せ、自分の至らなさをもどかしく感じている天野の能力「ただし、無音に限り」のタイトルが秀逸。
霊✕ミステリというのはそれなりにあると思いますが、ここまで探偵らしくない探偵は初めてで新鮮で面白かったです。主人公と弁護士さん・楓くんとの関係性もよく、続きが気になります。
シャーロック風よりは現場百回の刑事的な事件の解き方もこの話や主人公に合っていて読んでいてドキドキします。主人公がシャーロックじゃないからこそ、読みながら一緒に事件を考えられる……それもこの物語の魅力じゃないかと思います。
小説の世界の名探偵に憧れて探偵になった天野が主役の物語。この主人公、ある特殊能力を持っている探偵。故によくある探偵物とはちょっと違う推理が綴られている。そして、この特殊能力だが決して万能では無いところが読者の推理意欲を掻き立てる。本作では2つの事件が取り上げられているが、1話目に登場する中学生の楓がとても良い味を出している。あたまが良く、冷静で一見可愛気の無い様に見えるが探偵・天野にツンデレな感じで懐いている所がとても気に入った。是非とも続編を書いて頂きたい。
一見頼りない主人公ですが、心優しい性格とそれを認める素敵な仲間に囲まれて、不思議な能力を活かしつつ、依頼を解決に導きます。個性豊かなキャラクターたちも魅力ですが、家政婦さんの作る温かな食事のシーンも好きです。ホッコリしたい方にオススメです。
ミステリとして読むには地味だけど、作品の雰囲気やキャラが良くてもっと読んでいたいと思わされた一冊。10代のミステリ入門にもオススメ。探偵というと調査の過程で危ない目にあったり華麗に謎を解いたりするイメージ。でもこの主人公の探偵は一生懸命で人柄は良いけれど、探偵としては少々へっぽこ。それを補う頭脳・閃き担当は中学生の楓。怜悧で冷静で大人びた楓が、春近と過ごすことで人間味が出てきそうな予感がする。読んでいるときは視える「だけ」なのがもどかしかったが、物語としてはそこが良い。タイトルも素晴らしいと思う。これはぜひ続きも読んでみたい。
幽霊が見える探偵の主人公は推理小説では助手的立ち位置で探偵としての役割を中学生の楓に奪われているけど、凸凹コンビ具合がいい感じに調査を進展させるので見ていて面白いし今後も見たい二人でした。読み終わった後にタイトルを見て死ぬ時にはせめて幽霊にならずにいたいと思いました。
春近の能力は見るからに胡散臭いが、それが逆に信頼できそうに感じられるので不思議だ。
春近と楓のコンビは好感が持て、もし続編があるのならば、いいバディもののシリーズになるような気がする。
全般的に読みやすく、するすると読み進めることができた。
とても面白く、最初からぐいぐい惹き込まれました。
死んだ人の霊が見える探偵。霊のいる場所で眠りにつくと、霊が生前、生後にみたヴィジョンが見える。
そこに音声はなく、霊に話しかけてみても、答えることはない。
ヴィジョンを手がかりに、捜査するも、どこか抜けている探偵。
第二章では、中学生ワトソン君も出てきて、意外な結末もあり、とても楽しかったです。
ありがとうございました。
亡くなった方の記憶を視ることができる探偵の特殊能力ミステリ。資産家の老人の死は本当に自然死だったのか?老人の目を通して視たものを元に彼は推理を…となると聞こえはいいが、この探偵が微妙にポンコツでせっかく視たものをうまく使えないため、物語は想像以上にふわりと進む。老人とともに住んでいた中学生とのやり取りが優しく、連作の形となる二話目まで含め、人が死んでいるミステリにもかかわらず読み心地も柔らかい。中学生の彼が成長して相方となるのも楽しそうだし、知人の弁護士でもスピンオフができそうなので、続きを期待したい。
ミステリーであり、心霊もの。心霊探偵というシリーズは読んだことがあるが、とにかく霊が見える探偵。だから、死んでいるのはわかる。そこで寝ると断片的なビジョンが見える。これをヒントにして謎を解き明かしていく、探偵の相棒は頭脳明晰な中学生。この二人のコンビの掛け合いも楽しい。たぶん、これはシリーズ化するのだと思います。短編2つだが、2つ目の作品は霊が移動して埋められた場所まで特定してしまうというホームズもコナンもびっくりの超有能な探偵です。
織守きょうやさんは、『記憶屋』を全巻文庫で買いました。
それから織守きょうやさんの作品は読んでいなかったので久しぶりに読みましたが、面白かったです。
幽霊の見える探偵。しかも、声は聞こえないけれどその幽霊のそばで寝るとその幽霊の記憶が見える。
最後のエピソードの旦那さんの行方が気になるところですが、面白く読めました。