FIREを目指せ 最強の人生向上術 経済的自由を達成する方法

著者がFIREとどのように出会い、実現するまでに何をしたのか、詳しく書かれていて、とてもイメージしやすかった。これからFIRE実現に向けて動き出そう、という人にとても良いだろう。
また、著者家族のFIREへの道のりだけでなく、間に挟まれたさまざまなFIRE実現者の声があることで、本当に多様な世界なのだと感じた。全く未知の世界だったFIREが少しリアルに思えた。

経済的に苦しく、そこからストレスフリーになりたい人も少なくない。しかしFIREとなると「お金持ちがなるもの」という幻想を抱く人もいる。本書を読んでいくと、ごく普通の人でも、お金に対する考え方、さらにはアイデアを形にしていく事によって「FIRE」を達成する方々もいる。お金儲けでもなく、お金持ちでもなく、自分自身の出費とを向き合いながら節約・倹約して、生みだしたお金を殖やしていく。誤解を招くかも知れないがFIREは誰にでもできる要素がある。本書はそのことを知ることができる。

たくさん稼ぎ、自由に使うライフスタイルであった夫婦が、経済的自立と早期退職を目指す旅に出る、ドキュメンタリーです。この「旅に出る」のは比喩表現ではなく、文字通りであり、一年間の旅に出て、ドキュメンタリー映画を撮影するのです。
私は今、そこそこ稼ぎ、そこそこ使い、貯金残高は少しずつ増えているからいいだろうという生活です。いくら稼ぎいくら使っているか、正確な数値を把握していません。その点では著者らに似たライフスタイルと言えます。そのため、著者らが何を捨て、何を大事にしたか、とても参考になりました。
また、著者らはFIREについて学ぶため、またドキュメンタリー撮影のため、様々な勉強会やキャンプに参加し、FIRE実践者にインタビューしています。実践者たちは富豪ばかりではなく、一般的な収入の人も多いのです。FIREとは、単なる節約ではなく、自分の真の幸福を探ることであることを示しています。そして彼らの旅は私でもFIREに向けて挑戦できるかもしれないと思わせてくれます。

FIRE（経済的に独立し早期退職する人生）に取り組む夫婦のリアルなやりとりが記録されていて、夫婦で考え方をすりあわせていく苦労がよくわかります。「支出を減らして、貯金する。投資する。」と、節約生活でもよく言われますが、実際に続けていくのは難しいです。結局は、自分にとって豊かな人生とは何か、自分の価値観が明確であることが重要だと感じました。「収入に関係なく、誰でもFIREは達成可能」と書かれていたので、自分なりのFIREを目指していきたいです。